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思春期にこそ、発達課題は見直せる! 親の役割とできること
思春期には発達課題が浮上しやすいので、それまでにはなかったお困りが生じやすい時期でもあります。
ただこの思春期にこそ、子どもの状況を理解して適切な対応ができれば、潜在的に持っていた発達の抜けも埋められます。
お困りが消えるだけでなく、その子らしい個性を能力として発揮できるようになるチャンスでもあるんです!
中学生になってから、成績もいまいち伸びないし、なんだか本人もイライラしているようです。
反抗期だからかと見守ってたんですが、もしかしたら「発達のぬけ」があるんじゃないかと気になってきました。
「発達のぬけ」があったら、これからでも埋められますか?
はい、もちろん大丈夫です!
「発達」については詳しく学べるところが少ないので、「健常発達」か「発達障害」かの2択だと思われている方も多いようです。
でも実際はほぼ全員が、発達課題=「発達のぬけ」が多少はある状態なのです 😯
それでも「発達のぬけ」による少々の苦手や不得意は、自分で他のことで補えていたり、それが個性としてうまく使えていれば特に気にすべき話でもありません。
そしてその抜けが日常でお困りに繋がっている場合でも、必要なことをしていけば抜けは埋めていくことができます 🙂
そうなんです 🙂
もちろん、取り組むのが若ければ若いほど早く埋められるのですが、老人になっても私たちには「可塑性」がありますので、埋めていくことは可能です。
そして思春期という時期は、身体・心・頭がぐんと成長する時なので、不安定にもなりやすいのですが、その「変化しようとしているタイミグ」に、それまで持っていた発達課題を見直して、抜けを埋めるチャンスにもできるんです。
でも発達についてはほとんど知らなくて、なんだか不安です
そうですよね 😉
では、ご一緒に発達課題と思春期について見てみましょう
目次
発達課題から見た思春期はどんな時期?
人は他のどの生物よりも、「自立した成人」になるまでに最も長い時間がかかります。
つまり「自立した成人」になるまでには、長い時間をかけて発達することが必要なのです 😯
人の長い発達の時期を、ざっくり分けると3つの時期になります。
胎児から1歳過ぎまでは、主に身体の発達がメインの時期です。
生まれた時には自分の意志で自分の身体を動かせずに、本能的な反射で動いている状態ですが、徐々に発達が進むと自分の意志で自分の身体を動かせるようになります。
この時期はまだ「自分」という意識は確立していません。
幼児から10歳ころまでは、身体の発達をさらに促進しながら、自分の欲求や好き嫌いとどのように付き合うかを身に着けていく時期です。
この時期は主に、自分の家庭でうまくやっていくための考え方や行動パターンを身に着けます。
「家庭の中の自分」がテーマです。
10歳過ぎからの思春期は、家族から社会へと意識が広がって、同年代とのつながりを求めるようになり、その関わりの中で成長していきます。
身体・心・頭も急激に成長し始めて、自立した個人になる準備が進みます。
「自分はどんな人間なのか」と「個としての自分」を模索する時期です。
思春期の前の段階で、どこかで身体・心・頭の発達に抜けがあると、その発達課題が思春期にはお困りとなって現われやすくなります。
例えば、身体を十分に使えない、自分の気持ちを上手く表現できない、または自分の気持ちだけで何でも叶うはずだと思っているなどがある場合などには、それが思春期になるとお困りとして表に出やすいのです。
しかし、それらのお困りは単純に「嫌なこと」ではなく、”このままでは社会に出たら困るので、今のうちに改善が必要だというサイン”だと捉えることもできるんです!
つまり、変化の時期である思春期に、そのお困りに取り組むことで、これまで抜けていた発達課題をクリアするだけでなく、さらにその子が持っている可能性を開く成長ができるのです。
それは心強いです! 🙂
では、思春期にはどんなお困りが起きやすいんでしょう?
はい次は、よく見られる、具体的なお困りを見ていきましょう
思春期のお困りと発達課題
思春期にお困りが出やすいのには、ワケがあります。
まずはそのワケを先程より詳しく見ておきましょう!
思春期には身体・心・頭が急激に発達し始めるので、変化の時期であるために、バランスも崩しやすい側面があります。
また、日本では中1の壁・高校受験・大学受験や進路選択など、思春期には何度も環境の変化やチャレンジが求められます。
そこで「学校における学力」という一つ(または部活の評価など)の価値基準でずっと評価判断され続けますし、それ以外の”優しい”とか”創造性がある”などの長所を評価されづらいのも、厳しい環境と言えます。
そして人間関係でも、友達関係が密になる時期では、それ以前の「家族の中ではうまく言っていた考え方や行動」が、別々の家庭で育った友達には通用しなくて、戸惑ったり考え込んだりすることも増えます。
はい、常に成長を求められる時期なので、それなりに大変なのですが、子どもに柔軟な強さがあれば、とても大きく成長できる時期なのです。
それぞれの悩みやチャレンジに向き合って、それを乗り越えることで、成長してより丈夫でしなやかに、広い視点を持てるようになります。
様々な人や場のある社会で、うまくやれる力が育つんです。
しかし、子どもの受けるストレスの総量が、その子の心身のエネルギー量を越えてしまうと、身体・心・頭にそれぞれお困りが現れやすくなってしまうのです。
そうなんです。
そして大事なのは、ストレスの総量とその子の心身のエネルギー量のバランスなんです。
もし、心身のエネルギーが大量にあれば、多少のストレスには負けることはありません。
しかし、心身のエネルギーが少ないと、ストレスの総和が上回ってしまいやすくなるのです。
そして元々発達の抜けがある場合には、そこからのお困りが表面化していてもしていなくても、抜けを補うために、心身のエネルギーを余分に使っているので、自由に使えるエネルギー量が少ないという傾向があるのです。
また、発達の抜けがある場合には「新しい環境が苦手」「変化が苦手」ということも多いので、思春期の毎年のクラス替えや新しい環境になるのはそれなりに大きなストレスになります。
そして、自分の感情と他人の感情を分けるの苦手なことも多いので、混乱しやすく、ストレスを抱えやすいという側面もあります。
さらに、抜けがあると情報処理に特性があることも多いので、小学校までの勉強は独自の方法で点が取れても、中学以降の勉強にはついていけなくなることもあります。
でもご安心くださいね。
これらの抜けによる特性も、適切なサポートで「お困り」ではないようになります
(^_-)
そうなんです。
更に近年では、食の変化やデジタル(ゲームやSNS、スマホ)の使用など、お母さん・お父さんの世代とは違う社会環境の変化もあります。
これらが子どもの心身のエネルギーを低下させている要因になっている事例はたくさんあります。
発達の抜けがあって、自由に使えるエネルギーが少ないと、ストレスに負けやすくなり、それで現実逃避もしたくなりがちです。
なので、抜けのあるお子さんほど栄養不足のダメージがすぐに表に出て来やすいですし、ゲーム・SNS・スマホにハマりやすいという特徴があります。
似たような食事をとっていても、似たような時間デジタルを使っていても、お困りが生じやすい子となりにくい子、依存状態になる子となりにくい子の間には、発達の抜けの大小が影響していることが多いのです。
それを今聞けてよかったです!
栄養不足とデジタル使用は、お困りを引き起こしている根本原因である場合も、お困りを悪化させている要因となっている場合もあります。
ここは個体差がかなりあるところなので、「友達もやっている」「みんなと同じに」を理由にはしないのがおすすめです
しっかりその子を見ていきましょう!
では、次は思春期によく見られる、具体的なお困りを見てみましょう
思春期によく見られるお困り 5x4
[1]身体に関するお困り
★起立性調節障害(朝起きられない、起きてもすぐに動き出せない)
★五感の過敏(匂い、音、光、味、触覚に敏感など)
★腹痛、頭痛
★鼻炎(脳に影響があります)
★アレルギー、アトピー
[2]心に関するお困り
★思春期うつ(やる気がでないなど)
★恐怖症(学校、同年代、先生など対象は様々)
★強迫性障害、不安障害、摂食障害など
★感情爆発(時には暴力も)
★感情がコロコロ変わりすぎる状態
[3]頭に関するお困り
★被害者意識(〇〇が悪い、〇〇のせいで、が頭から離れない)に溺れる
★自分には価値がない、無力だなどの思い込み
★計画が立てられない
★決められない
★現実逃避(長時間のゲームやSNS,ネット)
[4]お困りとして現れる行動
★不登校
★いじめる
★自傷行為
★依存症(ゲーム、SNS、ネット、買い物、推し、整形など)
★コミュニケーションができない状態(黙る、暴れる、屁理屈を言うだけで話を聞けないなど)
他にもバリエーションはありますが、多いものをそれぞれ5つ挙げてみました。
どれもこの10年で、とても増えているお困りですし、一人の子どもが一つのお困りだけでなく、複数持っている事例がほとんどです。
根っこは心身のエネルギー不足なので、一つ一つを表面的に無くそうとするよりも、根本的なところから取り組むことで、様々なお困りも消えますし、再発や他のお困りにすり替わることもなくなります。
程度は深刻なものから、まだそこまでではないものもありますが。。
ただ私たちで話していても、これらが心身のエネルギー不足から来てるとか、その裏に発達課題があるかもしれないとは、なかなかわからないです。
そうですよね。
思春期の身体・心・頭の特性と今の社会環境、そして発達に関する具体的な知識がないと、お困りたちの根本原因を見落として、一つ一つのお困りだけを解決しようとすることにハマりやすくなってしまいます。
いくつかのお困りを別々なものだと扱ってしまうと、あれもこれもやろうとして、結局は改善しなかったり、他のお困りが出てくることがあるので、ここはとても大切なポイントです。
そして、発達課題があるかどうかは、専門家に詳しく幼少期からの情報を共有すればわかります。
発達についての具体的なチェックポイントがあるのです。
でも、ご安心くださいね。
もし発達課題があると推測されても、ちゃんとその抜けを埋める方法もあります
(^_-)
思春期のお困りをスムーズに解決するための親のサポートのコツ
思春期のお困りは、ここまで見てきたように、その子の心身のエネルギー量が、受けているストレスの総和を越えられないことから始まります。
友達関係や成績を上げたいなどの悩みや課題は、どの子にもありますが、それに向き合って解決できれば、大きな「お困り」にはなりません。
逆に、本人が自分なりになんとかしようとしても、どうしてもうまく行かなかったり、または始めから「自分には無理」と引きこもってしまうような場合は、「お困り」になっている状態です。
すべてのお困りには3種類あります。
①やり方が分かれば、解決できるレベル
②考え方や物事の捉え方が変われば、行動できて解決できるレベル
③「怖い」などの、頭と身体が一致しないレベル
(頭では大丈夫とわかっていても、身体がついてこれない状態)
①②はお母さん・お父さんが、その子の状態を理解して、その子に伝わるコミュニケーションができればお困りを解決できる可能性が高いです。
(お母さん・お父さんが専門家に、効果的なやり方や考え方を聞いて伝えるのもの、ここに含まれます)
ただ、③になると専門的なサポート技術がいりますので、専門家に相談するのがおすすめです。
③を①②と同様に扱おうとすると、かえってこじらせることもありますのでご注意です!
そうですね。
トラウマからの抜け出し方は様々ありますし、その子にあったものを選ぶことがとても大事です。
(子どもの場合には、大人よりも合う・合わないの差があります)
これらを踏まえると、思春期の課題についての親の対応は、子どもの状態によって以下のようになります。
思春期の課題についての親のサポートのコツ
(1)子どもが自分で試行錯誤しながら向き合って解決しようとしている状態
↓
ある程度の期間は見守って行きましょう
子どもが自分で解決できれば、その子の成長になります。
しかし、頑張って取り組んでいても、子どもの状態がどんどん低下したり、落ち込んだりイライラが1週間以上改善せずに継続する場合には、親の方から一度声をかけるのがオススメです。
(2)子どもが適切なやり方を見つけられていない場合
↓
他のやり方があることを示唆して、それについての見つけ方を考えさせたり、提案する。
ダイレクトに行動のアドバイスをするのは、子どもに尋ねられてから。
できるだけ自分で方法を見つける練習をさせることが、その子の生きる力を育てます。
(3)他のやり方を頑として受け入れない場合には、その子なりの理由があるので、そのワケを聞いてみます。
そのワケが適切かどうかを一緒に考えます
(4)適切なやり方がわかっていて、自分でもそれをやったらいいとわかってても動けない場合には、専門家に相談するのがおすすめです。
はい、ぜひやってみてください 🙂
そして、ここで大事になるのは、子どもの状態への理解とコミュニケーションの仕方です。
この4段階があることも理解の一つになりますね。
また、親のコミュニケーションの仕方によって、子どもの反応は大きく変わるので、コミュニケーションの仕方もとても大事です。
(3)だと思っていたら、コミュニケーションの仕方を変えてみたら、すんなり(2)で終わったということもよくあります
(^_-)
そして親のコミュニケーションが適切でも、(3)(4)が頻繁に起こる場合には、発達の抜けが要因になっている可能性が高いです。
その場合には、ぜひ身体・心・頭と発達についての知識が十分にある専門家に相談するのがおすすめです。
当カレッジではそのようなケースでは
1)発達の抜けがあるかどうかのチェック
2)身体・心・頭の順番で、整えていく方法
を具体的にお伝えしています。
始めの方で見てきたように、発達は身体から始まります。
身体の発達の上に、心やコミュニケーション、学習する力が重なっていくのです。
なので、発達課題の抜けをチェックする場合には、必ず土台の身体から見ていきます。
土台がぐらついているのに、上のものを大きくしようとしても無理が出てしまうので、頑張っても望む結果が出なくなります。
それではもったいないですね 😐
逆に、ちょっとめんどくさいと思っても、一番下から整えていけば、「以前」よりもずっと本来の身体・心・頭の力が発揮できる状態になります。
はい、「発達」は本来時間をかけて進むものなので、数日で大きな変化が出るようなものでありませんが、それでも必要なことを続けていくと、必ず良い変化が現れます。
これは当カレッジの、実際の数100の体験からも言えることです 🙂
これまでにも身体から整えたことで
以前よりも芯が通った感じになって
自分から考えて行動するようになったり、
成績が50番以上もアップして
E判定だった学校に合格したり
『こんなに見違えるとは思ってもいませんでした』
『子どもって思っていた以上に可能性があるんですね』
と、お母さん・お父さんから嬉しい驚きを頂いた事例もたくさんあります。
発達の抜けを埋めることで、その子がそのカバーに使っていたエネルギーを、身体・心・頭に回せるようになります。
そこから、子どもの行動や感情・考え方がぐんと成長するのは、そのためです
(^^)
「発達」を怖がったり難しく捉え過ぎずに、焦らずに必要なサポートを続けることがポイントです。
思春期にこそ、発達課題は見直せる!:終わりに
それに、抜けがあったとしても、それを埋めることもできるということが聞けたのも良かったです
「よく分からない」と怖いと思ってしまいますよね。
まずは「理解」、そしてそれをもとに子どもとのコミュニケーションがうまくできれば、大丈夫です
またご相談させてください
♡♡あとがき♡♡
思春期のお困りを、何がどうして起きているのかがわからないと、お母さん・お父さんも子どもにどう対応したらいいのかわからないですよね。
私にも、それを知りたいともがき続けた時期が長くありました 😐
子どもの状態と改善方法がわからないと、表面的なお困りを「悪いこと」と捉えて、それだけをどうにかしようとしてしまったり、子どものやる気や性格・能力の話にもなりやすいものです。
始めは子どものお困りに共感していても、やがて「こんなに待ってるのに、まだ変わらないの」と子どもを責めたくなっている、という話もよく聞きます。
そのようなことで親子関係が崩れるのは、とてももったいないですね。
また、お困りや発達課題の抜けを親の育て方のせいだと決めつけるのも、全く筋違いです。
お困りも発達課題の抜けも、複数の要因でその状態になるものなので、決して一つだけの要因から生じることではないんです!
改善する場合には、最も大きな影響を与えている、なるべく土台に近い方から取り組みますが、改善するに連れて、他の部分の調整もすることでどんどん良くなるものなのです。
まだまだ発達については、世界でも新しい情報が次々と発信されている状態です。
古い捉え方にこだわらずに、その子をありのままに見てみると、新しい発見もあるものです。
思春期にお困りが出ると、「なんでうちだけ」と思いたくもなりますが、
ある意味、まだ子どもが手元にいて親が直接関われるうちなので、親の理解とコミュニケーションで、ピンチをチャンスに変えられる可能性がとても大きいのです。
希望を持っていただけたら嬉しいです
(^^)/
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