「子どもを叱る」のは大人のお仕事
さて、反抗期の子どもを
上手に叱るコツについてのお話その6です。
(その1はこちらです)
先月も学校で叱られた子が
自殺してしまったという痛ましい事件がありました。
「もっと上手に叱っておけば・・」
というコメントが出されていましたが
そもそも子どもを追い詰めてしまうのは
「叱る」ではないのだと思います。
「叱る」というのは
「子どもを失敗を通して成長させること」が
その目的になることです。
子どもを自分の失敗に
ちゃんと向きあわせることと
失敗した時にどうすれば良いのかを
自分で考えられるようにすることが
「叱る」だと思うのです。
子どもはまだ、自分のしたことを
失敗だととらえられないことや
その影響を想像できないこともあります。
また、「失敗」だと認めることを
避けようとすることもあります。
(それは私を含めた大人にもありますね~ )
それでも、大人が
「これは見逃せない」と
思った失敗については
子どもにちゃんと向き合うように
声をかけることが「叱る」だと思うのです。
そして、具体的に
失敗との向き合い方
(その影響を考えて責任を取ることと
再発防止案を見つけること)を
教えることが
「叱る」という大人の一つのお仕事だと考えています。
そして、だからこそ
子どもと話を始める前に
過剰防衛状態をゆるめてもらうことと
本人の思いを聞くことを大事にしています。
まず子どもと大人がお互いに
「聞く・話す」が落ち着いてできる状態を作ります。
そして、子どもからも安心して
言い分を充分に話してもらうことはどうしても必要です。
5月6日のブログにも書きましたが
① 自分が引き起こしたことかどうか
② その経緯とわけ
③ 今の気持ち
の3点についてです。
そこで大人がちゃんと話を聞けるならば
①からは
「子どもの失敗」だと思っていた事が
「大人の読み違いだった」場合には
その時に気づくことができます。
これはとても大事なことです。
大人だって”失敗”しますからね 😉
大人からすればどう見ても
その子の失敗でも
その子が違うと言う時には
更に詳しい話もここで聞くことができます。
そして②からは、子どもなりの
失敗に至った経緯がわりますし
子どもの目線から見た世界もわかります。
③からはその子が世界と
どのように接しているかもわかります。
もう既に反省や後悔をしているのならば
さらに「これはあなたの失敗だ」と
重ねる必要はなくなりますね 😉
①②③を聞くことで
その子のことをより詳しく理解できます。
そうなれば上手にその子と
失敗との具体的な向きあい方を
考えることができますね 😀
先生
『なんだか私も含めて、大人も
小さい頃からの自分の体験としても
「叱られた」ということと
「怒られた」の区別がちゃんと
つけられていないことが多いのかもしれません』
私
『本当にそうですね。
私もウロウロと迷うことがあります 😀
大人だって子どもの失敗で
腹も立ちますし
頭にくることだってありますよね。
「それくらいのことを君はしたのだ」と
伝えたほうが良いことも
場合によってはあると思います。
ただ、感情をぶつけることが
目的になってしまっては
「叱る」からそれてしまいますよね。
大人が
自分の今の状態に気づこうとして
「今自分が何をしているのか」や
「私は何をしたいのか」を
わかろうとすれば良いのだと思います。
「叱る」時には
叱ることで手に入れたいゴールを
忘れないでいるのが最大のコツと
言えるのかもしれませんね (^^)』
合わせて読みたい記事:
「怒られるのが怖い」を絶対にそのままにしてはいけないワケと抜け出し方
追伸:
明日は東京に帰ります。
今回は12日間も居れたので
あちこち行ったり片付けもできました 😀
広々とした平野を見ていると
心がリフレッシュします。
ありがとう、庄内平野♡
今週のテーマのブログです
① 思春期の子どもの上手な叱り方のコツ
② まずは子どもが「話を聞ける状態」を作りましょう
③ 思春期の「自分なりの考え」を尊重して育てていきましょう
④ まず子どもから「自分の思い」を話してもらいましょう
⑤ 「引き出す」関わりで子どもの力を育てましょう