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環境の変化に弱い思春期の子ども: 親の接し方のコツ
環境の変化に弱い子どもが今増えています。
思春期には一年単位でクラスや人間関係や部活などでの立場が変わるので、特に学年の始めは環境の変化に弱い子には厳しいです。
それで4月は浮かない顔をしています。
中学生になったら少しは良くなるかと思っていたのですが、やっぱり今年も様子がイマイチです。
こういうのは本人が頑張るしかない。。とも思うんですが、親のできることがあれば知りたいです。
環境の変化に弱い子もいれば、それにワクワクするタイプの子もいますね。
誰でも環境の変化には多少なりと緊張するものですが、今は環境の変化に弱い子どもが増えている傾向があります。
親としては子どもが浮かない顔をしていると心配になりますが、毎年時間がたてば馴染んでいくようならば、心配しすぎなくても良さそうです 🙂
ただ、お子さんの辛さが大きかったり、お困りが出ているような場合には、お母さん・お父さんのサポートでそれを緩めてあげるのもオススメです。
では環境の変化に弱い子どものタイプと親の効果的な接し方やNGな接し方について、ご一緒に見ていきましょう!
目次
環境の変化に弱い子どもの2つのパターン
子どもが環境の変化に弱い時には、大きく2つのパターンがあります。
1つ目は小さい頃から環境の変化に敏感な気質で、2つ目はいつからか環境の変化に緊張が強くなったパターンです。
その子は小さい頃は新しい環境にも物怖じしていなかったそうですが、ある時友達とうまく行かないことがあってから、クラス替えの時期にはとても不安がるようになったそうです。
はい、そういうこともあるんです。
それぞれのパターンで、効果的な親の接し方のコツは重なることもありますが、異なるところもあります。
お子さんの状況に合わせてやってみてください。
また、もともと人見知り傾向のあった子どもが、友達や先生とうまくやれないことがあってから、4月や新しい環境になる時にとても緊張するようになることもあります。
その場合にはその子の状況をよく見極めて、2つのパターンへの接し方をしてみてくださいね。
(1)敏感な気質から環境の変化に弱い子
もともと環境の変化に敏感なの子がいます。
そしてその中には3つタイプがあります。
それぞれで環境の変化に対する「敏感さ」が異なりますので、お困りがある場合の接し方のコツも異なります。
①慎重な気質の子
「気質」というのは「物事への反応のタイプ」です。
反応には考えること、感じること、行動することが含まれます。
本人が自分の反応パターンを意識している場合も、気づかずにいる場合もあります。
さまざまな気質がありますが、このタイプの子は、物事をじっくり見てから自分が行動するような慎重さを持っています。
「なんでも積極的ですぐに行動する。明るく元気で友達いっぱいいる子」を理想とされることもありますが、「慎重さ」というのも一つの大事な個性です。
慎重に様子を見て自分なりに状況を把握してから、徐々に自分らしさを発揮できるようならば、それは伸ばして行きたい長所です。
雰囲気に流されたり焦ること無く、状況をしっかり把握できる力はには必須です。
そうなんです。
それはその子なりのペースなだけなんです 🙂
ところがそんなペースの子に「早く環境に慣れないと、置いていかれるのでは?」と親が心配しすぎることがあります。
そこから「人見知り」「環境の変化に弱い」とマイナスなレッテルを貼ったり、応援の気持ちから『もう慣れた?』『友達できた?』などの声をかけすぎてしまうと、子どもは自分のペースで進むことが難しくなってしまいます。
無理して頑張るのはストレスですし、「自分のペースではだめなんだ」という感覚は子どもの自信も失わせてしまいます 😐
それで余計に気になっちゃうんです
相手の感覚的は「理解」しずらいものですが、自分とは違うタイプがあることをお互いに認められればOKです。
お母さんはご自分のペースとお子さんのペースが違うので違和感を持たれるのだと思いますが、お子さんも同じように、自分のペース以外のものをすぐに求められても違和感になるんです。
なんとなく自分の子どもなのにわからないな~って思っちゃいますが、親子でも別の人間でしたね
親子は関係性が近いので、『同じじゃないの?』って思うことってありますね 😉
そこで「やっぱり別の人なんだ」と思えるか、「違うのはおかしい」と思うかは大きな違いになります。
特に思春期以降は「自分らしさ」に子どももこだわるようになりますから、親も自分とは違う人格だと距離をおいて子どもを見られるようになっていけば、双方で親離れ・子離れがうまく進み、子どもも健やかに自立していきます
(^^)
慎重な気質の子が環境の変化に対応する時に、大事なのはお子さんがお困りを感じているかどうかです。
そのお困りが「もっと早く環境の変化に馴染みたい」というお子さん自身の思いからなのか、本当は自分のペースでいいのに頭で「遅くてはいけない」と考えているところからなのかでは状況も違います。
もし本当は自分のペースでいいと感じているのであれば、それを尊重して見守ってあげればOKです。
また、本人が「もっと早く環境の変化に馴染めるようになりたい」と思っているのであれば、まずはその子が今までうまくやってきたことを振り返って焦らなくても大丈夫との確認からスタートしてます。
その上で、さらに早く馴染みたいのであれば、周りへの挨拶を少し大げさにしてみるなどのちょっとしたやり方を一緒に見つけてみてもいいでしょう。
この場合も、「環境の変化に弱いのを直す」と捉えるよりも、「馴染むのを少しだけ早めてみる」というイメージでやってみるのがおすすめです。
「今よりプラス1馴染んでいるとしたら、それは何がどうなっている状態なのかな?」と具体的にメージしてみて、そのためにできる、ちょっとしたことをやってみるといいでしょう。
ハードルを上げすぎずにやってみたことで望む変化が得られれば、それが自信にも繋がります。
そしてもっとやってみよう❢と思ったら、またプラス1増やしてみる・・・というのを重ねていきます。
このタイプの子は、環境の変化があると状況を見極めようとエネルギーを使います。
4月などは疲れやすいこともありますので、家ではなるべく心身のリラックスを心がけるのがオススメです
(^^)
②不安・心配が強い子
環境の変化に弱い、敏感な子のなかには、不安や心配が強いタイプがいます。
「不安が強い」「心配ばかり」だと、物事のマイナス面ばかりに注意を払い続けてしまいます。
状況にはマイナス面だけでなく、プラス面もかならずあるのですが、マイナス面ばかり見ていると適切に状況を把握できなくなりますし、いつまでも不安なままになってしまいます。
新しい環境のマイナス面ばかりに気を取られてしまうと、嫌々ながら通うことになるので、ストレスはかなり大きくなってしまいます。
どこかで気持ちが変わればいいですが、無理をし続けていると心身のエネルギーを消耗してしまい、エネルギー切れになることもありますのでご注意です。
うちの子はこの傾向がありそうです。
そういう不安や心配が強いというのも気質ですか?
不安や心配が強くなるのには、もともとの「怖がり」という気質だったり、周りの大人が「大丈夫?」と心配しすぎるタイプだったり、すぐに失敗を怒られるなどの環境の影響が挙げられます。
やっぱり子どもが「環境の変化が苦手、弱くて嫌だ」と感じているならば、今すぐの対応としては安心感をたっぷり感じられる時間を持つことと、根本的には「怖がり」や「環境」を変えていくのがオススメです。
安心感を与えるには
頑張ってるところをサラッと勇気づけたり
個性を認めたり
笑顔で迎えたり
子どもの好きなことについての話を興味を持って聞いてみたり
マッサーやハグなどのスキンシップが効果的です。
特に身体症状(頭痛、腹痛、蕁麻疹など)が出やすい子には、マッサージは効果的です
(^^)
また、一日5分でも、その子だけと向き合う時間を親が取ることで、子どもの情緒が10代の子どもでも安定したというデータもあります。
そして子どもの気持ちを受け止めることが一番安心感をもたらします。
子どもが不機嫌そうだったり、イライラしていたり、落ち込んでいるような時にも、その態度だけに目を奪われずに「何かあったの?」などと声を変えてみるのがおすすめです。
もちろんイライラの八つ当たりなどの好ましくない行為はやめるように伝えるのも大事ですが、本人が自分の気持ちに気付けるように言葉をかけてみるのがおすすめです。
言葉にするのが苦手で身体症状に出やすい子にも気持ちを聞いてみるのは効果的です。
また、子どもが『嫌なことがあった』『うまく行かなくて落ち込んでいる』などとマイナスな話をしてきたら、親としてはすぐに励ましたくなることもありますが、まずは『そうなんだ』とただそのまま受け止めるのがおすすめです。
元気を出さそうと『気にしない』『弱すぎる』などと言ってしまうと、子どもは自分の気持ちを否定したり抑え込もうとしてしまいます。
そうなると子どもは自分の気持ちに向き合えなくなってしまうので、状況を変えるために『具体的に何が気になっているのか』と考えることもできなくなります。
それに自分の気持ちを抑え込んでも、漠然とした「嫌だ」という気持ちはなくなりませんので、解決できないまま『嫌だ」という気持ちをただ持ち続けることになってしまうんです。
はい、地味なようですが、この一言で子どもへの影響は大きく変わります。
親に自分の気持ちを受け止めてもらったことで、子どもも自分の気持ちを受け止めて、向き合うことができるようになります。
『嫌なのはどこなんだろう』
『本当はどうなっていたらいいんだろう』
『そのためにできることはなんだろう』
そうやって自分なりにできることを探せるようにもなっていきます。
環境として家族が心配言葉をかけすぎていたり、失敗に厳しくしているような場合には、家族が「とりあえず4月だけはやめてみる」というチェレンジをしてみるのもおすすめです。
そんな時には「ときあえず3週間だけ」とか、時間を区切ってみるとチャレンジしやすくなります 🙂
あと、「怖がり」っていう気質も変えられるんですか?
はい、小さい頃から「怖がり」が強い場合には、発達の抜けが影響していることが大きいです。
(発達の抜けと怖がりについての詳しくはこちらもご参照ください
発達・・というと、ちょっとドキッとするかもしれませんが、発達の抜けは誰にでもあるものですし、いつからでもご家庭で埋めていくことはできますので、ご安心くださいね。
今までも「怖がり」が強くて環境の変化に弱くなっていて、新学期には毎回登校しづらくなっていたような子が、すっかり元気にいきいきとしている事例は当カレッジでもたくさんあります。
ピンときた方は最幸家族講座や個人セッションもご活用ください。
③感覚が過敏な子
環境の変化に弱い子のなかには、感覚が過敏な子もいます。
感覚というのは主に五感のことで、見え方や聴こえ方・匂いや触感・味に敏感だと、環境の変化に過敏に反応して、時には辛くなることもあります。
よくあるのは音や匂いに敏感な子です。
新しい環境でのなんとなくザワザワした音や大声や、知らない匂いにストレスを感じます。
新しい環境には誰でも多少の不安や緊張があります。
そういうストレスがいつもより多い状態では、もともとの過敏性も強くなる傾向があります。
本人が「自分荒い音が苦手」「自分は匂いに敏感」とわかっていればまだいいのですが、自分の感覚の敏感さには自分では気づきにくいので、「なんだか教室の雰囲気が嫌い」「環境の変化に弱い」と漠然とストレスを感じている場合もあります。
そうなんです 😐
でも環境の変化に弱いと言われる子どもから、丁寧に話を引き出してみると、音や匂い経の敏感性が見つかることも多いです。
そしてそれらの敏感性も、身体へのアプローチで緩めていくことができるんです。
まずは今のストレスを安心を与えることでほぐしながら、根本的には身体へのアプローチを取り入れてみるのがおすすめです。
以前、新しい教室の上に走っていた水道管の音が気になってしょうがない小学生がいました。
その子には皮膚の過敏性なども見られていて、あれこれ気になることが多いので、学校に行くのにストレスを感じていました。
その子に、家でできる身体へのアプローチを取り入れてもらったところ、今ではすっかり音も服のタグなども気にならなくなって、元気に毎日過ごしています
(^^)
私には実感できないけど辛そうですね。
そんな子が楽になったら、ずいぶん毎日が変わるでしょうね
はい、複数の過敏性があると、様々な刺激にエネルギーを奪われてしまいますが、それがなくなれば随分違います 🙂
改善には色んな方法がありますから、詳しくはご相談ください。
(2)緊張が強くて環境の変化に弱い子
小さい頃はあまり環境の変化に弱いところがなかったのに、途中から環境の変化に強い緊張を持つようになる子もいます。
そのような場合には
ケースが考えられます。
①思春期の栄養不足
思春期になると急激に身体が成長します。
その成長を健やかに進めるためには、大量の栄養が必要になります。
ところが「お腹いっぱい食べているはず」でも、身体の成長のために必要な栄養素が不足してしまうことがあります。
そうなると心身のエネルギーが知らぬ間に低下してしまうこともあり、怪我しやすい身体になったり、ストレスに弱い身体になることもあります。
はい、実はこのパターンがイマドキでは急増中なんです。
でもご安心くださいね。
身体に必要な栄養を満たしていけば、どの子もちゃんと回復します。
当カレッジでもすでに数十名のこのパターンのお子さんたちの改善事例があります。
不登校や朝起きられないなども、ここから始まることも多いです。
ところが「何でもメンタルに原因がある」としてしまい、「原因がない不登校や朝起きられないなんてありえない」「特に原因がないなら行くべき」と子どもを責め続けてしまった・・という話も多く耳にします。
そうなると子どもは不要な罪悪感を抱えて自己肯定感を失ったり、家族との関係性も悪くなりますのでご注意です。
特に不登校は「きっかけ」と「こじらせ」の要因が異なりますので気をつけたいところです。
早めのサポートがオススメです。
②辛い体験があった
どこかで学校での辛い体験があった子は、環境の変化に「今度こそ頑張らないと!」と緊張しすぎることがあります。
子どもは先生や部活の顧問などに、みんなの前で叱られたりからかわれたりして、それが心の傷になることもあります。
また、友達関係でうまく行かなかった体験があれば、環境の変化に「新しい友だちとはうまくやらなくちゃ!」と気負いすぎることもあります。
他にも、新学期に不登校から復帰する時なども、「スタートからうまくやらないと」と子どもや親が気負いすぎることで、緊張が強くなり過ぎることもあります。
そうなると余計なエネルギーを大量に使ってしまいます。
特に不登校から復帰する時には、それなりに心身のエネルギーを使いますし、休み明けや新学年の場合にはなおさらです。
そのような過剰な緊張を持って新しい環境に望むのでは、かなり疲れてしまいます。
また「うまくやらなくちゃ」と気負っていると、反対にちょっとしたうまく行かなかったことが大問題のように思えてしまうので、「もうだめだ」とダメージになってしまうこともあります。
仲が良かったはずの子とこじれてから、環境が変わる時には毎回とても緊張するみたいです。
このようなケースでは、焦らずにお子さんをリラックスさせていきましょう。
周りの人へではなく、本人が自分の良いところなどに意識を向けられるように、日々の中のちょっとしたことでもその子の素敵なところや得意なことなどに言葉をかけて行くのがおすすめです。
そして根本的には辛い体験をリリースしたり、自分の思いを相手も自分も傷つけずに伝えられるコミュニケーションの仕方などを教えるのも効果的です。
辛い体験のリリースも、いろいろな方法があります。
言葉にして思い出さなくても大丈夫なものもありますので、お気軽にご相談ください。
環境の変化に弱い子ども:まとめ
お困りがなければ子どものペースを認める
子どもがもっと早く馴染みたいと思っていたらプラス1の状態になることをやってみる
お困りがある場合には、「環境の変化に弱い」を治そうとするよりもまずは子どもを安心させて、根本的な解決へのサポートをしていけば大丈夫です。
どうしたらいいか分からないと、親も良かれと思ってただ励ましたりしつつ不安になってしまいます。
迷ったら、サクッと専門家に相談するのもオススメです。
何でも早いうちに手を打てば、こじらせずにサッと改善しますから 🙂
❤❤あとがき❤❤
何かのお困りの状態が見つかると、どうしても子どもに注意して子どもの行動を変えさせようとしがちです。
子どもが頭で理解して変えられるものならばいいのですが、時には子どもの「怖い」という気持ちや身体に働きかけることが必要な場合もあります。
また、同じように(環境の変化に弱い)と見えても、その理由と必要な接し方も様々です。
どんなお困りの場合でも、「一般的な話」や「人の成功事例」に惑わされずに、その子を身体・心・頭の3つの視点からありのままに見ていけば、必ずヒントが見つかります
(^^)/
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