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思いを言葉にするのが苦手な思春期の子:3つのワケと親の接し方
思いを言葉にするのが苦手なので、コミュニケーションが難しい子がいます。
その理由はさまざまですが、これからは「言わなくてもわかってもらえる。通じあえる」という社会環境ではなくなっていきます。
誰とでも仲良く話せる・・なんて目指さなくてもいいのですが、自分らしく日々を楽しむためには、思いを言葉にする力は必要です。
思春期のうちに育てておきたいですね。
進路や受験について話かけても、自分なりの考えはあるようなのに、言葉にするのが苦手だからとすぐに黙ってしまいます。
それ以外では特に困ることはないのですが、こんなんで大丈夫なのかと心配です
普段の生活では会話がありますか?
でも気持ちや考えを聞こうとすると黙ってしまうんです
口数がもともと少ない子もいますし、思春期で親との会話を避けがちになる子もいます。
ただ、進路や受験などの子どもにとっても大事な選択についての話は、必要な時にはしっかりできないと困りますね
ポイントは思いを言葉にするのが苦手だからと話さない子にもワケがあることです。
その子のワケを見ていけば、自分の思いを自由に表現するようになるために必要なこともわかってきます。
今の状態を変える糸口を知りたいです!
目次
言葉にするのが苦手だからと話さないのではなぜ困るのか
人とコミュニケーションをするのはとても大事です。
人と人とのコミュニケーションでは、二つのことが同時に行われています。
感情のやりとりと情報のやりとりです。
言葉にするのが苦手だからとコミュニケーションを避けていると、この2つのやり取りができなくなります。
その結果、大きな3つのお困りが生じます。
①新しい情報が入らなくなり、偏った思い込みを作り上げて不自由になる
人と会話をしなくなると、自分の今の情報や考えだけでぐるぐるしているだけになるので、気づかないうちに偏った思い込みを作り上げてしまう可能性が高くなります。
情報ならネットからとれる・・と思っていても、ネットからの情報は偏ることもありますし、自分の状況や考えについての細かな反応は得られません。
「自分はこういう人間だ」とか「こうすればうまくいく」とか「他人や社会はこのようなものだ」などの自分なりに定義です。
信念とかビリーフなどとも呼ばれます。
私達は気づいていなくても、自分の思い込みをベースにして、喜怒哀楽を感じたり自分の行動を選択しています。
例えば「自分はみんなからバカにされている」という思い込みを作ってしまうと、ちょっとした人の笑顔に『やっぱり馬鹿にしている』と怒ったり落ち込んだり、喧嘩腰になったりしてしまいます。
その後相手との会話があれば、一度思い込んでも『優しさの笑顔だった』と気づくこともできます。
ところが相手との会話がないままだと、自分の感じたことや考えたことを「事実」だと思い続けて、さらに落ち込みや怒りを増幅させていくことも起こります。
ぐるぐる思考はこのようにして起こります。
自分でどんどん不自由で苦しくなっていくんです 😯
②相手と感情的な繋がりが持てなくなります
『何考えているんだろう?』と思われているままでは、つながりが持てないので孤独になってしまいます。
誰かと分かりあったとか、感情を共有し合ったという体験が持てないのは、それを求める思春期には辛いです 😐
③自己表現欲求が溜まる
どんな人にも自分に気持ちや考えがあって、それを表現したいという本能的な欲求があります。
この欲求の強さには個人差がありますが、思春期には皆感情が豊かになります。
自分の欲求の強さに応じて表現することができないと、その欲求不満がいつか不健全な形で噴出してしまうこともあります。
それにそこからどんどんまずい方向に考えたり行動しちゃう可能性があるんですね
やはり「言葉にするのが苦手だから」と放ってばかりはおけません!
これまでは、思春期だから親と話すのを避けてるのか、それなら放っておく方がいいのかとぐるぐるしました
親との会話がはずまなければ改善が必要?
はい、思春期になると子どもは親との距離を起きたくなるので、小さい頃より親との会話を避けることもあります。
思春期になってから親との会話がはずまなくても
☆会話する時には文脈に沿った受け答えができている
☆自分の興味のあることや好きなことについては話す
☆友達と対等に話ができている
☆自分の気持ちや失敗・悩みなども話せる相手がいる
のであれば、それほど心配はいらないでしょう。
ただ、それでも親とは受験や進路についてなどの重要なテーマについては話をする姿勢が必要です。
子どもが『めんどくさい』などとその重要さがわかっていないようであれば、親が『これは大事な話だから』とリードして、話し合う機会を持つのがオススメです。
子どもがショック・混乱状態の時には、まず心身の安定を優先させてください
(参照:不登校への親の対応 :回復段階別・年代別のポイント)
そうやって親が本気で話そうと声をかけた時に、子どもがちゃんと話に乗ってくるのであれば、日頃言葉にするのが苦手だからと会話が弾まなくても心配するほどではありません。
反対に、親が本気で重要な話をしようと声をかけても、頑なに黙っていたり、話を避けるようであれば、それは改善したほうがいい状態と言えます。
言葉にするのが苦手になる3つのワケと親の効果的な接し方・NGな接し方
子どもが自分の気持ちや考えを言葉にするのが苦手になっているワケには3つのパターンがあります。
(1)はシンプルにそれだけという場合もありますが、(2)(3)を持っていると(1)にも繋がります。
(1)への対応をしてみても良い変化がうまれなかった場合には、(2)(3)もチェックしてみてください
(1)言葉にする練習の不足
「自分の気持ちや感覚を言葉にする」のは、生まれた時からできることではないので、使えるようになるには誰でも練習が必要です。
もともとの得意・不得意はありますが、練習すれば誰でも上達しますし、しなければ上達できません 😐
環境的にその練習が不足してしまうと、その力が育ちにくくなります。
練習が不足してしまう環境パターンにはいくつかあります。
例えば、①小さい頃から周りの大人が先回りして話を進めたり、察して何かを準備してしまうことが多いと、その練習が不足します。
黙っていても周りが準備してくれるので、自分から相手に頼む・説明する・やりとりして理解してもらう必要がないからです。
また、②小さい頃から本人が言葉を探しているうちに、周りの親や姉兄が「~~ということ?」と待ちかねて言葉にしてしまうことが続いたり、③何か言うと10倍になって返ってくるような場合にも、その子が「言葉を選んでわかりやすく伝える」「やりとりをしてわかりあう」練習ができなくなります。
そうなると、だんだん本人も「自分で言葉を探す」よりも「当ててもらう」のを期待するようになったり、そもそも自分の思いを伝えるのを諦めて「我慢」「黙る」が癖になります。
そして、子どものゆっくりとした言葉選びや気持ちにつきあうには時間も必要です。
④家族が忙しかったりして、情報のやりとりがメインで感情のやり取りが少ない会話になりがちだと、要件だけのYes、NOだけで返事が済むような会話が多くなります。
そうなると、子どもが自分の思いを言葉にする練習の機会が得られません。
また、⑤黙って大人の言うことをやる子は「素直で良い子」と喜ばれるので、子どもはさらにそんな態度を「良いこと」だと学習して続けます。
自分の気持ちや考えが「ちょっと違う」と思ってても、周りに合わせて良い子でい続けているうちに、自分から自分の気持や考えに意識を向けることを忘れてしまい、いつのまにかできなくなってしまうこともあります。
そんな子は、高校や大学受験で「好きなこと」を探そうとした時に「自分の好きなことがわからない」と気づきます。
私が心配性なので、ついアレコレ先回りして子どもが自分から言ってくる前に準備してました。
もともと大人しくて扱いやすい子だったので、特に気持ちを聞くこともなかったです。
弟は小さい頃から「嫌だ」が多いタイプだったので、「なぜ嫌なの?」なんて話す機会もありましたが。。。
自分の気持ちや考えに合う言葉を選んで、伝わるような文章で相手にわかってもらう
そんな練習が不足すると、小さい頃はなんとかなっても、思春期になるとお困りが出やすくなります。
周りから察してもらう・代わりにやってもらうことが難しいことが増えてくるので、練習不足の子はとたんに困るようになるんです
(><)
思春期になると、学校の先生もより大人扱いして「優しく察してくれる」ことが少なくなります。
分からないことやお困りごとは自分から先生に言いに行かなくてはならなくなります。
でも、思いを言葉にするのが苦手な子は、「自分から助けてと言う」のが難しくなりますので、一人でぐるぐる悩むことになりがちです 😐
また、威圧的な先生や指導者がかなり苦手という子は、「怒られるのが怖い」のもありますが、もともと自分の思いを言葉にするのが苦手なので、強く言われたらどうしようもなくなってしまうのが怖いというのも多いです。
中学生以降では、授業や進路選択でも、急に「自分の考えを書きなさい」「自分で考えて選びなさい」と言われるようになります。
ただ「どうやって自分の考えを言葉にするのか」や「何をどう考えて選べば良いのか」までは丁寧に教えてはくれないので、その基本練習ができてない子はこのタイミングで詰まってしまいます 😐
また、思春期になると同年代の子たちは「この子はどんな子か。自分と話が合うんだろうか」と会話や行動からお互いに見極めるようになってきます。
ある程度自己主張ができたり、断れたりができないと、友達が作れないか、主張の強い子に巻き込まれるかになりがちです。
今のうちになんとかなりますか
日々の忙しい子育ての中ではつい気づかないこともありますよね
でも、ご安心ください!
「言葉にする力」も今からでも練習すれば上達します
(^^)
何でも話せる友だちができたり、部活や学校の行事などで話す機会が増えることで、自分で「言葉にするのが苦手」と思っていたのが変わっていくこともあります。
苦手でもやってみて、誰かと思いを共有できたり、違う意見だったのがわかり合えるようになったという体験が持てるのが一番の自信になります。
学校以外の共通の興味や趣味のグループに参加するのも、話しやすくなるのでオススメです 🙂
はい、子どもの思いを言葉にする練習ために親のできることはたくさんあります。
1)察したり、さらに何かをやらせたくなっても、手や口を出さずに我慢する
待ってても子どもが動かない時には『いつから始める?』などと、<やろうとしている前提>で声をかけてみてください
子どもも、自分から動きやすくなります 🙂
2)子どもが自分言葉で話せるのを待つ。引き出す
代わりに言ってしまわずに、待つか、言葉が出やすいようにするだけにとどめましょう
言葉を探しているようでも、なかなか出てこない場合には、『例えば○とか☓とかあるけど近い?それとも違う感じかな』などとヒントを渡すくらいでOKです
3)子どもが選ぶのを待つ
「選ぶ」には、自分なりの好き嫌いや考えが必要です。
『わからない』『なんでも良い』と答えられても、本人が選ぶように待ちましょう
良い子過ぎて自分の好き嫌いがわからなくなっている子も、小さなことから始めれば、必ず徐々に自分らしく選べるようになります。
4)子どもが頼めるように、ニコニコ待つ
先日、大学の教授が『~したいので==してください』と言えずに『自分は~~したいです』と言うだけの子が増えていると苦笑いされていました。
本人はそう言えば相手が動いてくれると思っているのでしょうが、社会に出たらそれでは必ず詰まってしまいますね 🙄
5)子どもの気持ちに注目する
どうしても忙しい毎日では、子どもの行動にばかり注目してしまいがちです。
それも大事なことなのですが、それだけではコミュニケーションがいつまでたっても「やるほうが良い、悪い」という「情報のやり取り」だけになりがちです。
行動するエネルギーは感情なので、行動を変えるには感情にも目を向けることが大事です。
そして感情のやり取りができると、子どもは親に話をしやすくなります。
他にも言葉にする力を育てるコツはたくさんありますので、思春期最幸家族講座もご活用ください
また、上記のことをやってみても、今までとは違うコミュニケーションなので、子どもがすぐにはノッてこないこともあります。
それでもニコニコ繰り返していくうちに、それが新しいアタリマエのコミュニケーションスタイルになっていきます。
どうしてもノッてこない、変わらない場合には、(2)(3)をチェックしてみてください
(2)言葉にすることへの不適切な思い込み
思いを言葉にするのが苦手と思っていても、練習さえすれば、必ずそれを手放せます。
ただ、すでに何らかの体験から、不適切な強い思い込みを持っていると練習するのを諦めてしまうことがあります。
よくある不適切な思い込みと親の気をつけるポイントを見てみましょう
①一度で完璧に思いを伝えなければならない
真面目でまっすぐな子で、人とのやり取りの練習が不足している子は、人に何かを伝える時に、一度で完璧にわかってもらおうとする傾向があります。
実は、どんなに一生懸命に話しても、自分が思っている1/10しか伝わらないのがデフォルトです。
始めは誤解や情報不足で、意見が対立することがあっても、徐々にやりとりをしながら理解を深め合うことで、最後には意見が一致するようになることもアタリマエのようにあります。
本当に自分の言いたいことを伝えるには、何度もやり取りをしながら徐々に理解し合う。。という前提が必要なんです。
でも人とわかり合うところまで話した経験がない子ほど、「コミュニケーションは一度言ったら終わり」だと思うので、一度で完璧に伝える言葉や文章を探そうとします。
そうなるとかなりハードルが上がってしまうので、ますます言葉が出にくくなってしまいます。
この思い込みを変えていくには、『何度もやりとりをしながら分かり合えた』という体験があればOKです。
そのために有効なのは、
親が子どもに何かを言ったあとに、子どもが反論してきたら即却下・・ではなくて 😆
子どもの話をしっかり最後まで聞いて、それにそった答えを返す・・をやってみせることです。
また、子どもがツッコミどころ満載なことを言って来た時にも
即全否定せずに
?と思ったところを一つづつ、尋ねていくのがおすすめです
これまでは突っ込んでましたから、口下手な子は更に黙るしかなくなりますね:roll:
特に10再~15歳位の頃には、感情や考えは複雑で豊かになるのに、それを表現しきれるだけ言葉の力が育っていないこともあります。
それでも15歳位からは言葉の力もぐんぐんと成長していきます。
その前に焦って『自分は言葉にするのが苦手』と思い込んでしまうと、それ以降話さないようになってしまうこともありますので、気をつけたいところです。
練習すれば力は必ずついてきます!
②バカにされる、対等に聞いてもらえない
自分は言葉にするのが苦手だと思っている子に話を聞いてみると、幼稚園や小学生の頃に、自分の思いを大人にからかわれたりバカにされたりしたことが大きなトラウマになっていることも珍しくはないものです。
大人は子どもの言うことを『かわいい』と思っていじりたくなることもありますが、その時の子どもの反応や顔色、表情にも注意を払う必要はあります。
もしすでにこのような状態なら、まず子どものちょっとした話に興味関心を100%向けて聞いて見る時間を一日1回、5分でも3分でもいいのでとってみるのがおすすめです。
スマホをいじりながら、テレビを見ながらではなく、子どもの話だけに集中する時間を作ります。
内容に親が興味を持てなくてもOKです。
この子はこんなことに興味があるんだ、コンな言葉を使って話すんだ・・などとただそれだけに時間を使ってみれば十分です。
人にしっかり話を聞いてもらえた体験は必ずその子の自信になります
まず『聞いてもらえた』から始めることで、次に子どもも「聞ける」「やりとりができる」ようになっていきます
(^^)
③波風を立てないことが大事
「人が嫌がることを言うのは良くない」ので、自分の言いたいことを言わない子もいます。
「人の嫌がることを言わない」のは人間関係の基本なんですが、そのために自分が必要だと思う内容を伝えることも諦めてしまうのでは、おかしいですね
「波風を立てないこと」が自分の思いややりたいことをすることよりも優先なのは変な話です。
どちらか一方ではなく、自分の思いややりたいことをするのも、波風を立てないことも両方手に入れることをまず考えましょう!
自分の思いを伝えたり、相手の話を断るための、波風を立てないコミュニケーションのコツはたくさんあります。
当カレッジのブログにも何度も出てきている Yes,and や 私メッセージもそうですね 😉
どちらか一方しかない・・「自分が我慢するか」「人に嫌な思いをさせるか」と思っていると動けなくなってしまいます。
ぜひ、具体的なコミュニケーションのコツを子どもにも教えてあげてみてください。
個人セッションで伝えると、びっくりして喜ぶ子も多いです
(^^)
また、時には相手が嫌がることでも伝えなくてはならないこともあります。
そのような場合には②の「何度かやり取りしながらお互いの落とし所を見つけていくコミュニケーション」があることを思い出してみるのがおすすめです。
始めは相手に嫌がられたとしても、お互いにとって必要だと思う話ならば諦めずに話しを続けるのがオススメです
この思い込みを解くのにも「やってみせる」「体験させる」が一番効果的です 🙂
更にいろいろな状況での役立つコミュニケーションのコツは最幸家族講座でもお伝えしています。
ピンときた方はご活用ください
(^^)
④喋らないほうがうまくいく
この思い込みは子どもが自分で気づいている場合も、自分でも気づいていない場合もあります。
自分が話をしないことで周りが察してくれたり、待ちきれずに動き出してくれたり、自由にさせてもらえることが繰り返されると、自分で言葉を選んで話すよりも黙っていることのほうがうまくいく、楽だと学習してしまうことから起こります。
言葉にするのが苦手でめんどくさくなってしまい、不機嫌な態度や文句、または落ち込んだり、じっとしていることで相手が自分の都合の良いように動く(ほっておかれるも含めて)のを待つようになるんです。
この状態になっていると、大事な話をしようと声をかけても『察してほしい』と逃げるようになります。
思いを言葉にするのが苦手だと会話を避けてきた子は、自分がぐるぐると周りの人の思いを「察しているつもり」「わかっているつもり」なので、アタリマエのように人にもそれを要求します。
人の思いは何度も会話を重ねてようやく分かることがあるものだという発想がないんです・・・
(T_T)
何度話しかけても子どもからいい反応が返ってこないと、やがて親の方も『話しかけても喋らないし』と、なんとなく声をかける回数が減っていってしまいます。
特に子どもが不登校やウツっぽい状態になっていると、親もどうしたらいいのかわからないので、そのまま何年も過ぎて・・ということ起こります。
参考:不登校の親はしんどいの「引きこもる型x引きこもる型」
時間とともに子どものぐるぐる思考は深まってしまいますので、気づいた時が一番のチャンスです!
専門家につながって『これまでとは違うこと」をして変えていくのがおすすめです
気をつけることは大事ですが、あると気づいたら接し方を変えていけば大丈夫です!
思い込みもいくつになってもリフォーム可能です
(3)情報処理の特異性
ちょっと意外なようですが、自分の思いを言葉にするのが苦手だと感じている子には、情報処理の特異性があることもあります。
このパターンにはかなりの数がありますが、代表的な3つをここではご紹介いたします。
①予期していないことが苦手
⇒ 頭が真っ白になって言葉が出てこない
ストレスに対する処理に癖がある状態なので、まずはそれに自覚を持つことから始めるのがオススメです。
「言葉にするのが苦手」と思い込まずに、下記のブログの「(1) 頭が白くなり、言葉が出てこなくなる」のところを参照にしてみてください
他のストレスに対する処理に癖のあったケースでも、それを改善したら、周りがびっくりするほど多弁になったという事例も複数あります 😉
よりガッツリ改善したい方は個別にご相談ください。
②物事の全体や締切、優先順位を掴みにくい
「知力」ではなくて、情報処理に特異性があると、物事一つ一つには反応するのですが、全体像を捉えたり、いくつかある出来事の優先順位をつけるのが苦手になることがあります。
そうなると締め切りや時間を守るのが難しくなったり、人に物事を伝える時に、わかりやすく順序立てて話すことが苦手になることもあります。
この場合には『見え方』に課題がある場合です。
視力とは違って、光の濃淡や左右のずれなどの把握する力などに癖が強くある状態です。
この癖が強くてお困りが生じている時には、ただ練習するだけ、やり方を教えるだけではうまく行かないことも多いです。
しっかりと身体・心・頭へのアプローチが必要です。
③長い話が苦手
短期記憶がしづらいタイプの人が居ます。
そうなると、人の話が長くなると、始めの内容を覚えているのが辛いので、相手が何を言っているのかわからなくなることが起こります。
話の全体がわかりにくいので、会話が難しくなってしまい、そこからコミュニケーションへの苦手意識を持つようにもなります。
また、『聞こえ方』に課題がある場合にも、長い文章が聞き取りづらいので、途中の記憶に残りやすい単語だけ拾ってしまうこともあります。
そうなると相手の話の筋がわからなくなることが起きやすくなります。
そうなると同じように、コミュニケーションが苦手になることもあるんです。
個別に詳しく見て、その子に必要なサポートがあると、うんと改善しますので、このあたりは周りの大人が気づいてあげたいところです
大人が、そんなこともあると知っていることが大事ですね
思いを言葉にするのが苦手な思春期の子:おわりに
うちは小さい頃から練習不足なのは間違いないと思います。
しっかり練習できるように、私も接し方を変えてみます。
それでも難しい場合には(2)と(3)もチェックします!
特別付録:不登校で思いを言葉にするのが苦手な子
不登校の子で、回復期が進んでも、いつまでも学校や進路についての会話をせずにだんまりの子がいます。
その場合にもいろいろなワケがあるのですが、そこには『言われたことを素直にこなしてきて、言葉にするのが苦手』というタイプが少なからず居ます。
そのような子が不登校になった時に、『これまでの自分は他人の言うことを聞きすぎた。もっと自分の思い通りにやって良いんだ』という気づきをもつことがあります。
その気付きは大切なものですが、「もっと自分の思い通りにやる」が、言葉を通さずに「黙って自分の好きなようにやる」へと変換されてしまうことも時々起こるんです 😯
本当は自分の思いを言葉にして、周りに協力してもらいながら好きなようにやるのが自分にとっても一番いいんです。
でもこれまで言葉にするのが苦手で練習を避けてきた子は、言葉にして伝えるのが難しい・めんどくさいとなりがちなので、黙ったままで好きなようにやり始めることも、実は珍しくはありません。
そこで『不登校だから好きなようにやらせよう』としていると、「こうやって黙っているとそれ以上突っ込まれない!」と学習してしまいます。
それで自分が主導権を握ったような気持ちになることもあったりします。(だからといって、そんな自分の状態を心から快適だとは感じていませんが)
もしすでにそんな状態になっていたら、不登校だからと腫れ物に触るようにしすぎないことも大事です。
子どもがだんまりを決め込んでいても諦めずに、不登校には「自由に休む権利」だけでなく、「病者の役割」の「回復に努める」という義務があることは何度でも伝えるのがおすすめです。
回復期以降なら、登校とは無関係に、家の手伝いやスマホルールも話し合って適応します。
不登校では、まず親子が落ち着いて話せる身体になることが大事です。
その上に、親子の信頼関係と上記のようなコミュニケーションが成り立ちます。
そしてそんな親子のコミュニケーションが、不登校からの回復を進めます
(^^)
♡♡あとがき♡♡
15年くらい前までは黙っていても、周りが察してくれれば、それほど本人の思いとずれることもなかったので、それでうまくいくこともありました。
でもこれからは人の考えや価値観がどんどん多様化するばかりです。
そうなると、どうしてもコミュニケーションをすることが、自分と相手の両方が心地よく居られるためには必要になってきます。
今でも思春期で学生のうちならば、話したくなければ黙っていればその場はすむように思えます。
ただ、そうやって時間を過ごしてしまうのでは、実はとてももったいないんです。
誰もがおしゃべりにならなくていいのですが、大事な時には思いをわかり合える言葉が紡げるといいですね
人には「つながり」が必要です
(^^)/
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