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「課題の分離」が 思春期子育てでは「大事だけど難しい」と言われるワケ
「課題の分離」という言葉をご存知ですか?
当カレッジのベースでもあるアドラー心理学の言葉です。
この「課題の分離」という考え方は、『実際にやってみると難しい』という声も聞きますが、思春期の子育てではとても大事です。
そして上手に役立てられれば親子関係だけでなく、様々な人間関係がと~ってもラクになります 🙂
実際にやろうとすると「ここはどうしたらいいのかな?」とわからないことが出てきます 😐
「課題の分離」は古くからの日本的な親子関係やコミュニティを重んじる文化とは、かなり異なる視点です。
なので、「使いこなせている見本」があまり身近に居ないことも多いので、やろうとして時に迷うことがあるかも知れません。
特に子育てでは、課題を分離したあとで『ここからどうしよう?』・・と迷うことも多々あります。
私にもたくさんそんな経験があります 🙂
今回は「課題の分離」の大切さと、お悩みから抜け出すコツをご一緒に見ていきましょう
「課題の分離」とはどんなこと?
「課題の分離」というのは、『困った』『なんとかしたい』と思うような ”課題” を感じた時に、「それは誰の課題なのか」と問い直してみることです。
その「なんとかしたい、取り組みが必要だと思うこと」を、誰がコントロールできるのかや、その課題の結果の責任を誰が負うのか、と問うことで、それが誰の課題なのかわかります。
例えば「宿題をしない」という課題は、本来子どもの課題です。
宿題をするかしないのかは子ども本人にしかコントロールできませんし、その結果「成績が伸びない」「先生に叱られる」などは子どもが体験することだからです。
そしてその人の課題には、他人が立ち入らないのが原則です。
それに子どもが宿題をちゃんとしないのは、親のせいだと言われそうです。
そうですね、それが親として気になるところですね。
他人のお子さんなら、「大丈夫かしら?」と思っても、実際に『宿題をやったほうがいいわよ』と何度も声をかけたりはしないでしょう。
でも自分の子どもなら「やらないままになるんじゃないか」「親のせいだと思われる」と気になることもありますよね。
「やらないままになるんじゃないか」という心配に対しては「自然の結末を体験させる」という考えがアドラー心理学にはあります。
子どもが「自分の課題である宿題をしない」ことで、どのような結果になるかを子ども自身に体験させて、そこから『宿題は自分で取り組むべきことなんだ』という気づきが起きるのを待ちます。
人は本来、自分でものごとを体験して、自分で「良かった」「嫌だった」と感じることが一番の気付きと学びになります。
「宿題をしてよかった」と自分で感じれば、子どもは自分からそれをやるようになりますし、逆に「やらなかったら嫌なことが起きた=勉強がわからなくなる、先生に叱られるなど)」があれば子どもは「やっぱりやろう」と思うことで取り組むようになります。
そうですね 😉
そしてもう一つ「論理的結末から学ぶ」という考えもあります。
こちらは体験するより前に「こうなったら・・・になる」と考えることで、自分の望む未来につながるような行動をするようになることです。
いくら何度も「やらないと怒られるよ 👿 」と言っても聞かないんですから
🙂
自然の結末から学んだ体験が、ある程度の回数がないと論理的結末を想像する力は育ちません。
また、思春期は親から「やりなさい」という口調で言われると、それだけで反発する時期です。
それに思春期の脳は「今の快楽」の方を「未来の快楽」よりもずっと強く感じやすいので、論理的結末を想像して「理性的・合理的に」行動するには、その未来でどんな気持ちになるのかがちゃんと想像できるまでの、ある程度の体験や練習が必要なんです。
「自分で決めたい」という思春期の思いは、自立に向けてはとても大事です。
大人は論理的結末を想像する力が、思春期の子どもよりもずっと強いので「~~すればこうなるってわかるでしょ」とハラがたつこともありますね 🙄
ただ、そのイライラごと子どもに「論理的結末」を押し付けても、子どもはその「イライラと押し付け」の方に反発するだけなので、うまく居ない確率が高いです。
怒られたからと渋々宿題をやったとしても、子どもが自分で論理的結末までちゃんと想像したのでないのなら、「次からは自分でやろう!」とまではならないことがほぼほぼです。
ただ親がうるさいからやるだけなので、毎回怒ってばかりです。
本人が自分で”感じる”のが大事なんですね。
はい、のちほど詳しく述べますが、それが一番の原則です。
そしてもう一つの「子どものことは親のせいだと思われる」は、日本ではまだ根強く残ってますね。
昔々は「子どもは親の持ち物」で、家のためには売られたり?するのがアタリマエだったのが日本などの含めたアジアの文化ではありました。
その後も親子の上下関係が根強く残っていましたし、子どもの”不始末”も”成果”も親ものもだという考え方もまだあります。
テレビでも30歳過ぎの人の不始末について、その親が芸能人だったりすると、それをずっと追求するような番組もありますね 🙁
「課題の分離」というのはそんな文化とは異なる文化の言葉です。
子どもでも一人ひとりが個人としての存在価値を持ち、自分の目的に気づいて行動の責任を取るという考え方が基本にあります。
昔は昔なりの考えて、社会のバランスが取れていたんですが、もうイマドキでは社会が大きく変化しています。
今の日本には様々な文化や考え方が混じって存在している状態です。
今の社会に合うものも、もう合わなくなっている考え方もあります。
色んな考えの人が、それぞれの考えでアタリマエだとすることを基に意見を言ってきます。
でも、さまざまな考えがあるだけに、かつてのように”ひと目を気にして” ”他者に合わせよう” としてもうまくうまく行かない時代です。
自分でどの考えが自分にフィットするかを選ぶことが必要です。
そんな時は自分の気持を見直してみたり(やっぱりこの考えを選ぶのか)、ちゃんと話を聞いてくれる信頼できる人に話してみるのもオススメです。
気持ちが楽になったり、自分の考えも整理できて、スッキリします 🙂
次は「課題の分離」が思春期にとても大事なワケについて見てみましょう。
それに納得感が持てれば、周りの人の意見に引っ張られることもなくなります
(^_-)
課題の分離が思春期にはとても大事なワケ
思春期になると、子どもには「自分でやりたい」「自分で決めたい」という意欲が強くなります。
それは自立に向けて成長するために必要な本能です。
人間には「親離れ」の本能がないので、子どもの「子離れ」の意欲に寂しさと戸惑いを感じることもありますが、それだけに、子どもの意欲は大切にしたいです。
(参照:子離れとは?:イマドキに ”難しい” と言われるワケ)
課題の分離をせずに、親が子どもの課題に口や手を出してばかりだと、次のようなことが起きやすくなります。
課題の分離がなく親が子どもが取り組むべきことに手や口を出し続けると、子どもの「自分でやりたい」「自分で決めたい」という本能的な意欲が削がれてしまいます。
そうなると子どもは自立を諦めて、依存的になってしまうんです 😯
そして親に抵抗しても聞いてもれえなければ、子どもは「自分が何を言っても無駄」と学習するので、他の人ともコミュニケーションをとって、わかり合おうとする意欲もなくなってしまいます。
さらに親になんでも先回りして用意してもらえば、ある意味ラクなので、ちょっと困難がありそうなことにはチャレンジもしなくなってしまいます。
親がいつも論理的結末を考えて指示ばかりしていると、子どもが自分で自然の結末を体験する力も、論理的結末を考えて感じる力も育たなくなってしまいます。
そうなると失敗も体験できないので、「失敗をとても嫌なこと」と感じるだけで、そこから立ち直ったり学んだり、迷惑をかけた人に許してもらう練習もなくなります 😯
それではますます失敗が怖くなるばかりなので、失敗のリスクがあることには、始めからチャレンジしなくなってしまいます
(T_T)
ちょっと意外なようですが、子どもは課題の分離がなく過干渉な親には反抗的になります。
自分で決めた行動でないと、その結果の責任を取るのは難しいので、うまくいかない時には親のせいにして、親を責めます。
甘えが過剰になるからです。
また、そうなってしまうと、親が関係していないことでも全て「親のせいだ」と屁理屈をつけて、親に反抗的な態度をとります。
それは「自分の課題には自分で向き合う経験の不足」と「過剰な甘え」があるからです。
自分で課題を乗り越えた成功体験や、失敗から立ち直った経験がないと、子どもには自信がなくなります。
自信というのは「自分は失敗しない」という思いではなく、「これかも色々あるかも知れないけど、なんとかなるだろう」という感覚のことだからです。
そして親が子どもの課題を処理してばかりということは、その裏に「この子はアレコレ言わないと課題を乗り越えられないだろう」という思いが潜んでいます。
子どもはそれも無意識で感じますから、「できない子扱い」はその子の勇気を削いでしまいます。
子どものやるべき課題を子どもに任さないと、子どものことは何でも親が口や手を出すことになります。
そうなると親の人生の多大な時間が子どものために使われます。
子育て期間を過ぎてもそれは続くので、親の人生は「子どもものために」で一色になり、他の仕事や趣味、友人と過ごす時間なども削られてしまいます。
その上に、子どもは自立できないので、自立した個人としての幸せは手に入りません。
「子どものために自分を犠牲にするのが良い親」という考えを持っていると、いつの間にかそこにハマりやすくなります 😯
いつも自分の課題に口や手を出されていたり、だんだん子どもは「自分の領域」がわからなくなってしまいます。
思春期になると子どもが「自分の部屋に入らないで」「自分の好きなことにあれこれ言わないで」と言うのは、「自分の領域があること」を意識し始めたからです。
(思春期の始めの頃にはそれに過敏になることもありますが 🙄 )
「自分」という自立した個人になるためには、「自分の領域」と「他者の領域」を見分けて、どちらも尊重することが大事です。
でもまず「自分の領域」を尊重されたことがないと、自他の区別をつけずらくなってしまうので、「他者の領域」を尊重することもできなくなってしまいます。
「自分の領域を尊重されない」というのには、子どもの課題に親が侵入するパターンだけでなく、親の課題を子どもに押し付けるというパターンもあります。
親の仕事や人間関係のイライラで子どもに当たるのもその一例です。
これは(もちろん私も含めて)気が付かないうちにやりがちなので、ちょっと気をつけたいところです 😳
そんな自分の領域を尊重されないことばかりだと、子どもも、自分の領域に入り込んでくる他人を許してしまったり(DVを受け入れるのもその一例です)、自分でも気が付かないうちに余計なことを他者にしてしまうこともあります。
でも、それだとその時は良いようでも、のちのち手がかかることになっちゃうんですね 😯
はい、子どもに自立した個人になって欲しいと思うならば、「課題の分離」という視点を持つことはとても大事です。
子どもにアレコレ口や手を出したくなった時には、一度立ち止まって「これは誰の課題なのかしら」と考えてみるのがオススメです。
そこで「子どもの課題だから、子どもに自然の結末を体験させよう」と踏みとどまれると、子どもが自分なりのペースでやろうとしているのが見えることも多いです。
例えば親は夕食前に宿題をしていないとイライラしても、子どもは夕食後に自分で取り掛かるつもりなこともあったりします。
ここで課題の分離を意識できないと、夕食時に『まだやってないでしょ。早くしなさいよ』と声をかけてしまうことになり、せっかくの子どものやる気がそがれてしまいます 😐
もし課題の分離を意識して、子どもの行動を見守ってみたら、子どもが自分なりに取り組む姿を見つけた時には、まず子どもが自分なりに意欲を持っていることをサラっと勇気づけるのもオススメです。
子どもも自分の意欲を認められれば嬉しいですから、さらにやる気も出ます。
そして親も「子どもなりにやる気はあるのね」と思えれば、イライラも少しは和らぎます。
そしてその上で、その子どもなりの段取りで気になることがあれば(寝る時間などが遅くなるなど)、それは誰の課題なのかと、そのことで実際に起きる課題があるのかなどと考えてみるとバッチリです。
夜寝る時間が多少遅くなるけれど、朝しっかり起きられているのなら、「必ず夕食前に宿題をしなくてはならない」わけではないとわかります。
もし子どもの就眠時間が遅くなって、朝起きにくいようでしたら、今度はそれについて子どもがどう思っているのかを問うところから始めましょう。
ここでも「やる気がない」と頭から決めつけてしまうのはNGです
(^^)
つい「やり方」を気にしてました。
人は自分が取り組もうとして意欲を持っていることについて、細かくやり方を指示されてしまうと、その意欲が削がれてしまいますし、信頼されていないことや、自分の領域にいきなり立ち入られることにハラもたちます。
ほとんど良いことは起きません
(^^;)
子どもの課題にはすぐに手や口を出さずに、見守るようにしたいです。
でも、子どもに口も出さずに、しばらく自然の結末から学ぶのを待ってても、子どもが自分から改善しない時もありますよね。
そんな時はどうしたら良いんでしょう
はい、そこが親子関係で悩みやすいところですね。
次はそんなケースについてみてみましょう!
子育てでは課題を分離するだけで大丈夫?
子どもの自立する力を育てたいならば、基本は「子どもの課題は子どもに任せる」ことです。
子どもが自分なりに自然の結末から学んだり、それを基に論理的結末を想像して、本当に自分が望んでいる未来につながる行動ができるように見守っていきます。
そうやって身につけたことは子どもにとって「忘れない学び」にもなりますし、その学習パターンが身につけば、子どもが大人になっても一生成長していけるようになるからです。
特にこれからの変化の早い時代では、変化に対応して学び続けることも必要です。
ただ、実際には子どもに任せてばかりだと、子どもがなかなか自然の結末から学べないこともあるのがリアルな子育てです。
そんな時にはいつまでも「子どもの課題だから」と待てないこともありますね。
それが「子どもの自主性を育てるのが重要」な思春期の子育てでは、一番のお悩みになってきます。
そんな時には子どもの状態を見極めて、それぞれのケースに役立つ接し方のコツを知っていると、親も落ち着いて見守れたり関われたりします。
これからそんなケースをご一緒に見てきましょう!
子どもの課題を子どもだけでは解決できないケース
②自分の課題だと気づいていても、なんとかなると思っている=論理的結末に気がついてない
③自分の課題だと気がついているけれど、どうしたらいいのかわからない
この状態は思春期には結構多いです。
例えば宿題やお手伝いなどを子どもがすっかりやることを忘れていることもありますし、「勉強には価値がない」「部屋が散らかっていたっていいじゃない」と言うような状態もあります。
親としては「そんなのアタリマエ」「何度もやるように言ったじゃない」と思っていても、子どもはそれが自分の課題だという認識を持っていないことがあるんです。
そんな状態だと、いくら見守っていても、子どもはなかなか動きません。
このようなケースでは、親が「自然の結末を体験させるまで、さらに見守る」のか「子どもの課題に関わる」のかを考えます。
基本的には自然の結末を体験させるのが望ましいのですが、現実には受験などのタイムリミットがあるものもありますから。
できるだけ待って、そろそろタイムリミットだとなったら親は自分の考えと気持ちと事実を一度サクッと整理してみましょう。
自分の考え「~~すべき」は妥当なのか、不安を子どもに押し付けてないか、子どもは本当にやっていないのか・・
などなどと一度落ち着いて考える時間を取れば、”子どもの課題に侵入する”ことはなくなります。
はい、そうなんです。
そしてその上で今関わると決めたなら、「子どもなりの考えを聞いたり、論理的結末を意識させる」ところから始めるのがオススメです。
『このままだと~~な未来だし、今から取り組めば・・・になって〇〇だけど、どう思う?』と声をかけるんですね。
はい、さすがです!
まずは子どもなりの思いを聞くところから始めましょう!
ここでNGなのは『どうせやる気が無いんでしょ』とか、決めつけて余計な嫌味を言うことです。
本来は子どもの課題だという意識があれば、課題からも距離を取れるので、落ち着いて子どもにも関われます。
そして声をかけてことで、子どもが自分の課題に気づいたり、論理的結末に気づいて行動するようになればOKです。
はい、その時には子どもの課題を「共通の課題」として扱うように提案します。
「共通の課題」もアドラー心理学の言葉です。
本来は子どもの課題でも、タイムリミットのある重要課題や、親としての養育義務という観点から見過ごせないようなこと(「受験対策」「進路選択」「いじめ」「自分を傷つける」「他人を傷つける」など)の場合には、親の方から『私はこれは大事なことだと思う』と一緒に考えるべき課題として提案することです。
ポイントは『私は』と自分の考えであることを明確にすることと、「一緒に考えよう」という姿勢です。
これを「あなたはだらしないから、ちゃんとすべき」などの”あなた主語”で始めると、子どもは自分を決めつけられるので反発します。
「ちゃんとやってることもあるじゃない!」などと、話のテーマも「子どもがだらしないかどうか」に移ってしまうので、本来の課題について話し合うこともできなくなります 😐
また頭ごなしに「~~すべき」と、行動を指示してしまうのも、無駄に子どもの反発を招いてしまいます。
ようは「なぜその課題に取り組むことが大事なのか」がちゃんと伝わればいいので、そのやり方については、まずは子どもに考えさせるのがオススメです。
案外、大人よりもいいアイデアを思いつくことも多いです 😉
はい、思春期の子どもの「自立したい」という思いを損なうことなくコミュニケーションをとるには、対等の人間として認めていることが伝わることはとても大事です。
「あなたには理解する、やれる力があると思う」という信頼も伝わります。
子どもにそれが伝われば、子どもも親の言葉に耳を貸すようになります。
誰でも自分のことを「できない人」だと思われていると感じたら、それだけで話を聞く気もやる気もなくなりますもんね 😉
日本ではあまり愛情を言葉にすることは多くはないですが、せっかくたっぷりある愛情や信頼を「大切に思ってる」「あなたに任せるわ」などの言葉で、ちょっと意識して伝えてみてはいかがでしょう
子どもの気持ちも、親の気持ちもとても安定しますのでオススメです
子どもがその提案にすぐに乗らないこともあるでしょう。
でも親の真剣さと信頼や愛情が伝われば、子どもは一人の時間にそれを考え始めます。
そして一人でその課題に取り組み始めたり、あとからこっそり『どうしたらいいのかな』などと言ってくることもよくあります
(^^)
②自分の課題だと気づいていても、なんとかなると思っている=論理的結末に気がついてない
思春期の子どもは、「今の快楽」には引き寄せられやすいけれど、「未来に起きるだろう快・不快」について想像する力はまだ弱いものです。
それは脳の前頭葉という「遠い未来を考える力」や「論理的思考力」を司る部分の成長が、かなりゆっくりで、完成するのは25歳以上だからです。
「未来を考える力」=論理的結末を予測する力は、練習によって育つので、とても個人差がありますが、概ね中学生くらいだとまだ未熟なことも多いです。
なので、大人からすれば『ちょっと考えれば、このままだとマズイってわかるでしょ 👿 』と言いたくなることでも、本人は考えられなかったり、ちょっと考えたとしても、自分に都合の良いように想像して「なんとかなる」と思ってしまうこともよくあります。
そんな時には、子どもの課題だと意識しながらも、子どもに論理的結末を言葉にさせると言いでしょう。
言葉にするうちに、「このままじゃマズイ」と気がつくことも多いです。
あの時にこうやったから嬉しい結果になったよね。。と言われれば、子どもの自信もやる気もアップします!
③自分の課題だと気がついているけれど、どうしたらいいのかわからない
子ども自身に取り組む気があるのに、うまくいくやり方がわからない場合もあります。
そんな時に頭から『なんでやらないの 👿 』と言ってしまえば逆効果ですね。
やっぱり『~~についてどう思っている?』という言葉が一番有効です。
子どもが素直に『実はやってみたけどうまくいかない』と話してくれれば、一緒に良い方法を考えるように共通の課題にするよう提案することもできます。
また、今自分なりに試行錯誤中の子もいるでしょうし、なかなか親の手を借りたくない子もいます。
その場ですぐに子どもが話に乗ってこなくても、『いつでも一緒にアイデアを出すよ』と伝えておけばOKです。
子どもに自分の課題に取り組みたい気持ちがあっても、体力や気力がない場合もあります。
新しい環境になった時や、部活や勉強で大きなチャレンジをしている時、友達関係でストレスを感じているときなどなど。。。
そんな時には子どもの様子を見極めて、まずは体力・気力の回復が最優先です。
家族だけで難しい場合には、早めに専門家の手も借りるのがオススメです。
思春期の子どもは柔軟で回復力も高いのですが、一定上のストレスには弱く、身体や心の不調としてでてしまうこともあるのでご注意です。
⑤良いやり方も知っているが、それをやっても無駄だと思っている
『勉強すれば良いのはわかっているけど、もう手遅れな気がする』などと言う時は、勇気が失われている状態です。
そんな時は『そんなのやってみなければわからないじゃない』という理屈押しよりも、子どもの気持ちをとことん聞いてみるのがオススメです。
子どもも話しているうちに、自分が本当は何を気にしていて、どうなりたいと思っているのかに気づくこともあります。
そうなると、気にしていることを解決したり、望む未来を改めてイメージしてやる気が湧いてきたりします 🙂
子どもの今まででうまくやれた事例などを思い出させるのも効果的です。
勇気づけや引き出すコミュニケーションについては、講座やセッションでも詳しくお伝えしていますのでご活用下さい。
子どもが自分の課題をやらないことで、「親の関心を引く」とか「親を困らせる」などの欲しい物を手に入れていることがあります。
これは親との関係がこじれてしまっていたり、他のストレスの発散のために親に甘えるためにやることが多いです。
甘える方はたま~になら良いですが、基本的にはこのパターンを許してばかりいると、子どもは自分の課題にちゃんと向き合うことができなくなってしまいます。
このようなまずは親が「子どもの課題」だという視点を持ちながら落ち着いて、子どもの課題についての思いを尋ねてみてみます。
親がちゃんと向き合ってくれたことで満足して、自分の課題に向きあえるようなればOKです。
そこでうまく行かなくて『一緒に考えよう』と共通の課題にすることを提案しても、屁理屈で攻撃的な反発ばかりをしていくる時には、ひとまずその人が子どもに関わるのはやめます。
他の家族や信頼できる人に関わってもらう方が、子どもの本当の気持ちをひきだせることもあります。
関係性がとてもこじれている場合や、子どものストレスが大きすぎる場合には、「課題をやらせること」よりも「関係性を整えること」「心身を回復させること」の方に先に取り組む方が早いケースも良くあります。
詳しくはお問い合わせ下さい。
何度も言ってるから伝わってると思っても、親の捉え方とすれ違ってることもあるとはびっくりです 😯
はい、子どもが自分の課題をやっていない時には『やる気がない』と決めつけずに、子どもの思いを聞くことから始めて、どのケースなのかと判断するステップを踏めるといいですね。
そのためには、子どもが課題をやってないのを見つけた時にムカッとしたまま責めるのではなく、「誰の課題なんだろう」と一度振り返ってみると落ち着けるのでオススメです。
「課題の分離」が 思春期子育てでは「大事だけど難しい」と言われるワケ:おわりに
そして今まで感じてた「分離したあとにどうしたらいいんだろう?」という悩みも解けました!
子どもの課題だからとずっと放おっておいていいのかな?とか、子どもを信頼するのは大事だけど、困っていても言ってくるまで手を出さないのは冷たいのでは?思っていたのがスッキリしました 🙂
他の人にアレコレ言われるのも、割り切れそうです
親はどうしても子どもに期待するので、色々手や口を出したくなりますね。
そんな時には「課題の分離」を知っていると、ひとまず手や口を出す前に落ち着けます。
子どもも信頼されていると感じられれば、その信頼に答えようとする・・という、良い循環が始まります
(^^)
❤❤あとがき❤❤
課題の分離という考えを知っていると、人間関係全般がとても楽になります。
他人にアレコレ言われても、「これは自分の課題」だと思えれば、自分で考えて決められます。
そして親がそういう姿勢を見せることで、子どももそんな姿勢を自然に学んでいきます。
優しい子や仲間を大切にする子は、友達の感情を自分の課題として引き受けてしまうことも、思春期には起きがちです。
そんな子にはぜひ、「課題の分離」という考え方を伝えておくのがオススメです。
新旧の考え方が混在しているイマドキだからこそ、そして人間の親には子離れの本能がないからこそ、「課題の分離」という考え方は親にとっても子どもにとっても、とても役立つ視点です。
自分の課題と他人の課題を分けた上で、「相手には課題を解決する力があるはず」という態度で接することが、自分も他人も幸せにします
(^^)/❤
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