マイペースな子を動かすには:イライラする時の7つの理由

 

マイペースな子を動かすには、どうしたらいいんだろう

子育てでは、そんな場面によく出会います。

つい「なんでうちの子は」とイライラ・心配してしまいますが、そんな時に知っていると役立つ7つの理由があります

 

お母さん
うちの子って、本当にマイペースなんです

友達と約束の時間が迫ってても気にしないので、こっちがハラハラしちゃいます。

小さい頃から何度も、時間に間に合わせることが大事だと叱ってきたのに、ちっとも改善しなくて困ってます

 

人によって動くペースは違うものですが、子どもがあまりにマイペースだと、お母さんとしては気になりますね

 

お母さん
そうなんです

今は親しい友だちや学校の先生が多めに見てくれるので、なんとかなってるんですが
この先ずっとこうだと、社会で通用しないんじゃないかとまで心配になります

小さい頃からマイペースでしたが、思春期になってからはさらに拍車がかかってます

 

思春期になると、「自分らしくやりたい」という気持ちが強くなりますし、成績や受験、部活などで評価されるストレスも増えます。

また、成長期なので基礎ステートが乱れやすくもなりますので、そのようなことから、その子の特徴がマイナスにあらわれてしまうこともあったりします。

 

お母さん
そうなんですか・・

そういうのはなんとかできないんでしょうか

 

はい、大丈夫です 🙂 

マイペースがお困りにつながっている子を上手に動かすためのコツがあります

ではご一緒に、「マイペースな子を動かすには?」というテーマで話を進めていきましょう

 

お母さん
わぁ、それはぜひ、知りたいです!

マイペースな子にイライラ・心配する時

マイペースな子とは

まずは「マイペースな子」って、どういう子なんでしょう?

 

お母さん
自分のペースを崩さない子かしら

 

そうですね。

どんな人にも、自分なりのペースがあります

マイペースな子とは、その自分のペースを守れる子と言ってもいいでしょう

 

お母さん
なるほど。

マイペース=良くない ではないんですね

 

そうなんです。

むしろ自分のペースを乱しつづけても周りに合わせようとすれば、それは自分への強いストレスになってしまいます。

他人にその場では迷惑をかけることがなくても、それが続くと自分の心身にお困りが症状として出てしまうこともありますね。

 

また、マイペースは「行動が遅い」「間に合わない」だけではないんです。

「早い」「せっかち」も同じようにマイペースです

 

お母さん
あ、そうです!

私はせっかちで、何でも早め早めに済ませたいんです。

だから余計にゆっくりなうちの子にイライラ・不安になるのかも・・

私もある意味マイペースかもしれませんね

 

マイペースは誰にでもありますが、早くしたがる方はどちらかと言えば間に合うので、あまりお困りとして意識されることが少ないです

のんびり型の方が「間に合わない」という、わかりやすいお困りにつながりやすいです。

 

マイペースがお困りにつながる時

では、どんな時にマイペースな子どもを見ていてイライラしたり、心配になるんでしょう

 

*朝の身支度が遅くて、間に合いそうにない時

*友達を待たせても平気でいる時

*忘れ物をしても焦らない、気にしない時

*提出物やテスト勉強が日程に間に合わなくても、次は工夫しようとはしない時

*やりたいことばかりやって、やりたくないことはやらないで済まそうとする時

*何かを始めたら時間でやめられない時・・・

 

お母さん
そうそう、この中のいくつも当てはまります!

そのたびに、イライラ・心配しちゃいます

 

反対に、マイペースが長所になることもありますね

*周りが騒いだり浮足立っても、自分のやりたいことができる

*自分で時間管理ができれば、自分のやりたいことを着々と進められる

*他人からの評価を気にしすぎずに、考えたり行動できる

*他人を自分を比べ過ぎないので、妬んだりマウントを取ろうとしない

*そういう意味で攻撃的でないので、一緒にいると落ち着くとか安らぐとか言われることがある

 

お母さん
言われてみれば、こちらにも当てはまるものもあります

マイペースだからまずいってことではないですね 🙂

 

そうなんです (^^)

マイペースだから見てるとイライラする、マイペースだから将来が心配・・というわけではなく
それが「過ぎて」周りへの配慮が欠けすぎる、周りに無関心になると、それがその子のお困りの種になるんじゃないかと、親はイライラ・心配になるんです。

 

お母さん
自分のペースを崩さないのと、周りへの配慮が欠けすぎるのは別のことですね

 

はい。

誰にでも「自分のペース」はありますし、誰でもそれを乱されると多少は落ち着かなくなります

ただ、その「自分の落ち着ける心地いいペース」は人によって違うので、みんなマイペースが異なっているというのが現実です。

自分の心地いいペース=マイペースでは、遅すぎるか早すぎるかで、周りに好ましくない影響を与えそうな場合には

①自分の調整できる範囲でマイペースを調整する

②周りとコミュニケーションをしてお互いのペース(期日)を調整する

などができれば、バッチリです
(^^)

 

これらの必要性が分からない、やり方がわからないで、自分のペースだけを貫こうとすると、周りとうまく行かなくなって、やがてそれが人間関係や自分の目標が達成できないというお困りにつながってしまいます。

それがお母さんが、マイペースな子を見てイライラ・心配する時に気になっていることです。

 

お母さん
そうですね!

でも、これまでも何度も「マイペース過ぎる」って注意したんですが、全く響いてないようです。

最近ではむしろ反抗的になってしまいます 😐 

どうしたらいいでしょう?

 

『マイペース過ぎる』と叱るだけでは、思春期の子どもは「自分の何がそれほど悪いと言われているのか」「なぜそれを変える必要があるのか」「どうすればいいのか」がわからないままで、ただ「叱られた。怒られた」しか感じ取れないこともよくあります。

より具体的に子どもが「なぜ」「何を」「どうすればいいのか」がわかるように話を進めていけるといいですね

 

次はその具体的な場面にありがちな、イライラ・不安を作っている7つの理由について見ていきましょう!

マイペースな子にイライラ・心配する7つの理由と抜け出し方

マイペースな子を変えたい、(もっと違うように)動かすにはどうしたら良いかと、イライラ・心配する時には、次の7つの理由があります

思春期にはいくつかの理由が混合していることがほとんどです。

その混合度合いが強い場合には、より基本の部分から整えていくのが最も効果的です

 

まずは子ども側の理由から見てみましょう

(1)受動的で自分から行動しない

子どもが受動的で、指示されたり明確に決まっていることは淡々とこなすけれど、より自由度の高い話になると、自分からはなかなか手を付けようとしないことがあります

そうなると、そばで見てると「予定が決まってるのにマイペース過ぎないかな」とイライラ・心配になってきます。

 

例えばテスト勉強や、志望校選び、受験勉強計画を立てる・・などです。

 

『==にテストが始まるんでしょ。勉強しなくていいの?』

『志望校をそろそろ提出しなさいと言われているけど、もう考えたの?』

 

そんな声をかけると『わかってる』『やる』『やってる』という返事は返ってきても、やろうという気迫や切羽詰まってる感じも、実際やっている様子も見えないパターンです。

そして、見守っているといつまでもやらずに、結局締切が来て適当にすませてしまうか、ひどい場合には最後まで手を付けずにいて、にっちもさっちもいかない結果になってしまうこともあります。

 

大人からすれば「前からわかってるんだから、早く動き出せばいいだけなのに!」というところですね 🙄 

 

ところが、本人も「やらなくちゃ」「やったほうが良いよね」とは思っていても、長期的で自由度が高くなると「どうやって進めたらいいのか」がわからない状態だったりするんです。

動き出せないのは「マイペースだから」ではなく、のんびり型マイペースから「どうしたら良いのかわからない」状態になっているからなんです。

 

お母さん
え、そんな事があるんですか?

 

はい、もともとのマイペースがゆっくり気味なのに、周りが待ってくれないことが多いとそうなりがちです。

自分なりのペースでものごとをやろうとしても周りからすれば遅いと思われるので、いつも『早く』とか『こうすれば良い』と先に周りからバンバン言われ続けてしまうとなりやすいパターンです

 

お母さん
わ”、うちの子はこれありそうです。

私が待てなかったので、小さい頃からずっと「早く」「早く」は言い続けてきました 😯 

ほっておくと間に合わないのが嫌でしたし、子どももそれじゃかわいそうなんじゃないかと・・

 

親は、全部良かれと思ってですよね

ただ、その結果としてその場はうまく回っているようでも、もっと大きなダメージを子どもが背負ってしまうのを、私もそりゃあたくさんやってました
(^^;)

 

・「早く」を最優先にしてしまうと、子どもはただ言われたままに急ぐので、自分なりに「どうやってやったらいいか」と考える力が育たなくなってしまいます

・それが続くと自分で考えるのを諦めて、依存的で指示待ちでおとなしい子になってしまいます

・学校で出された課題も単純なものなら取り組めても、年齢が上がってより複雑で長期的・複雑な課題になると「どうしたらいいのか」がさっぱりわからなくなります

・また、さらに親が子どもの課題に手を出しすぎ(いつまでも勉強計画を親主導で立て続ける、失敗の尻拭いをする)だと、子どもはさらもどんどん受動的になり、自己肯定感も低下します

 

このタイプは、一定年齢までは大人しくて素直で良い子だと思われることが多いです

ある時期までは成績も悪くなかったりします。

 

でも成長して、一定以上の複雑な課題に直面した時に、その力が育ってなかったことが表面化してしまうんです。

成績や部活でのパフォーマンスの急降下や不登校として「大きなお困り」が突然見つかることがあるパターンです。

 

このパターンでは、人とのやり取り(主張や断る)の経験も不足しがちなので、自分だけでは難しいな、と思った時にも、人に説明したり、助けてもらうのが上手ではありません

人に聞くことも含めて、自分が何をしたら良いのかがわからないので、ただ「困った」と先延ばししてしまうタイプです

 

お母さん
まずいです!

うちの子です

 

はい、どんな状態からでも、いつからでも、抜け出す方法はあるのでご安心くださいね

 

まず、このタイプへのNGな接し方

★「あなたってマイペースすぎ」とか「計画性がない」などと、抽象的に怒って動かそうとする

★親が「〇〇時までに△する」と一方的にルールを決めて、ルールで動かそうとすることです

 

抽象的に怒っても「どうしたらいいのか」を考える練習にはなりませんし、一方的にこうしなさいでも、考える力は育ちませんね。

むしろ思春期にもなれば一方的なルールは無用な反発を引き起こすだけになります・・・

 

大事なのは、子どもが時間感覚とやるべきことの整理がつけられるようになり、立てた計画を行っていく力を育てることです。

 

そのための具体的なステップはこちらです

0⃣子どもを「だめな子」とせずに、「力を伸ばす」と捉えると親が決める

①取り組む具体的な一つの課題に絞る

②子どもの意欲や頑張りを認めた上で、その課題になぜ今取り組む必要があるのかを理解させる

③やるべきことの見える化、時間の見える化をする

その課題の完了までにやるべきことを全部付箋などに書き出します

それを直線のタイムラインの上に、「この間で終わらせる」と具体的に置いていきます

④数値で目標設定(短期と長期)をして、数値で途中経過の達成度も子どもと共有していきます

 

受動的な子は自分から動くのが苦手なので、始めは短期目標を、かなり短期に設定するのがおすすめです

一つひとつ「やったらできた」を積み重ねていくことで、子どもの自信も経験値も育ちます。

できたら一緒に喜ぶと、子どものやる気もアップします
(^^)

 

お母さん
なるほど、これなら私もできそうです

私が「早くやりなさい」と100回言うよりも、ずっとうまくいきそうです

 

そして、気をつけていただきたいのは
このようにサポートしても
子どもがなかなか自主的に動き出さない場合には
基礎ステートの乱れ(心身のエネルギー不足)や発達の抜けが隠れていることもあることです。

 

疲れて動けない、やる気が出ないが続くようであれば、専門家に相談して、もっと根本的な改善から始めるのをおすすめします☆☆

 

(2)気が散って、やるべきことが進まない

色んなことに興味を持ちやすく、また目に入ったものにすぐに興味が移ってしまう子は、時間の期限を忘れてしまったり、自分でやるべきことの優先順位をつけることが難しかったりします

そんな子は外から見ていると「なんで決められた時間や締切を守れないんだろう。マイペース過ぎる」と思われます。

 

このタイプの子は、刺激が入るとすぐにそれに反応してしまうので、自分で「順番に」とか「計画的に」と仕分けていくのが苦手です。

この特徴は気質的なもの(自分の外に意識が向きやすい行動型、DまたはBタイプ)ですが、かなりそれが強い場合には、発達の抜けや基礎ステートの乱れが考えられます。

 

小さい頃はそれほど目立たなくても、思春期になると成長期なので基礎ステートは乱れがちですし、発達の抜けも顕在化しがちです。

そして取り組む課題が複雑になってきます。

小さい頃は感覚的にこなせていても、ある一定年齢以上になると、それがお困りとして現れてきやすくなります。

 

まずは発達の抜けや基礎ステートの状態を見直すところから始めると、一番根本的で効果的にお困り状態から抜け出せます。

 

もともと気質的に気が散りやすい、興味が移りやすい子には

「落ち着いて取り組みなさい」

「集中しなさい」

「段取り良くしなさい」

抽象的に声をかけても、やはり良い結果は繋がりにくいです。

 

ルールで一方的に行動を縛るのも反発を招くだけに終わりやすいので、NGです。
(参考:家のルールの作り方と運用のコツ:行動を制約されたくない思春期に

 

基礎ステート(栄養、生活リズム、睡眠、運動)から整えて、時間感覚と優先順位をつかむ練習をするのがおすすめです

特にこのタイプの子は「見え方」「聞こえ方」などの情報処理に関する発達の抜けが、隠れていることも多いです
(詳しくは思春期最幸家族講座などでお伝えしています)

 

時間感覚と優先順位をつかむ練習は、(1)の具体的なステップと同じでOKです。

気が散りやすい子は、自分の外に意識が向きやすい行動型なので、自分を客観的に捉えるのが難しいところがあります

なので、自分では現実以上に「できている」と思っていることも多いので、「やれてる」「やれてない」という抽象的な話では、平行線になりがちです。

目標も実行した結果も、具体的な数字で共有しながら進めることが大事なコツになります。

 

(3)自分のやりたいことだけに集中してやり続ける

自分のやりたいことには集中してやり続ける子のなかに、それを中断するのが難しいタイプの子がいます。

夢中になって何かをやれるのは一つの才能で、専門家になれるタイプです。

 

ただ、それが行き過ぎると「他のことは完全に頭から飛んでしまう」ことになってしまいます。

自分の興味のないことには冷淡だったり、やらなかったりするので、本人には全く悪気がなくても、周りと協働したり、締切を守るのが難しくなるというお困りも出てきます

周りから「マイペース過ぎる」と思われてしまいますね 🙄 

 

こちらも気質的な個性(自分の関心に関心があるAまたはCタイプ)なのですが、かなりそれが強い場合には、発達の抜けや基礎ステートの乱れが考えられます。

 

小さい頃はそれほど目立たなくても、思春期になると成長期なので基礎ステートは乱れがちですし、発達の抜けも顕在化しがちです。

また「自分の思うようにやりたい」という気持ちも強くなってきます。

小さい頃は親が周りのサポートができても、子どもの成長とともに行動範囲も広がりますので、親がサポートしきれない課題も増えてしまうので、お困りが顕在化することも多いです。

 

こちらも、発達の抜けや基礎ステートの状態を見直すところから始めると、一番根本的で効果的にお困り状態から抜け出せます。

 

もともと気質的に集中したら周りが見えなくなる子には

「時間が来たらやめなさい」

「バランスも考えて」

抽象的に声をかけても、やはり良い結果は繋がりにくいです。

 

基礎ステート(栄養、生活リズム、睡眠、運動)から整えて、時間感覚と優先順位をつかむ練習をするのがおすすめです

 

時間感覚と優先順位をつかむ練習は、(1)の具体的なステップと同じでOKです。

やりたいことをやめられない子は、集中力や完璧を目指す志向があります。

そこはきちんと褒めてから、バランスを取れるようになることが大切だという流れに持っていくのがおすすめです。

 

本人は「やりたくないことはやりたくない」と思っていることも多いので、本人のやりたいことにつながる道筋で、具体的にバランスをとる必要を伝えていくのが大事なコツになります。

 

(4)納得がいかない

自分なりの理屈があるので、納得ができないと行動もできないタイプの子がいます。

ある意味、「考える力」のある子です。

 

周りの雰囲気などに押し流されたり、空気を読んで動くことがないので「マイペース」と言われます。

 

このタイプは、ちゃんと自分が納得いかない部分や、自分なりの意見を言葉で表現できて、相手と上手くコミュニケーションができれば、とても素晴らしい社会性が発揮できます。

専門家としても成功しやすいです
\(^o^)/

 

反対に、それらを言葉にするのが苦手で不機嫌や黙り込みになってしまったり、自説にこだわってばかりだと、外から見たら「わがまま」だと捉えられてしまうこともあります。

もったいないですね 😐 

 

こちらも気質的な個性(自分の関心に関心があるAまたはCタイプ)なのですが、あまりに自説にこだわる度合いがかなり

強い場合には、発達の抜けや基礎ステートの乱れが考えられます。

 

それらがあると「怖がり」になるので、石橋を何度も叩いてもまだ渡らない・・ことも起きがちです

そうなると屁理屈で武装してきますが、根本は「怖がり」になるので、注意したいところです

 

小さい頃はそれほど目立たなくても、思春期になると成長期なので基礎ステートは乱れがちですし、発達の抜けも顕在化しがちです。

また「自分で納得して行動したい」という気持ちも強くなってきます。

 

小さい頃は子どもの思いもシンプルなので、本人が言葉にしなくても、親が「~~なの?」と当てに行くことで会話が成り立っていたかもしれません。

 

それでも思春期になると、子どもの気持ちや考えや状況も複雑になってきます。

親の見えないところで過ごす時間も増えるので、親が「~~なの?」と当てにいっても、小さい頃のようには当たりません。

進路選択など、自分で決めて=意思表示して自分で責任を取る場面も増えてきます。

このような場合に出くわすと、

小さい頃から黙っていてもなんとかなってきた=言葉にする練習が不足している子や、

自分の主張と相手の主張をやりとりしながら会話する練習が不足している子は、

とたんにお困りにハマってしまうことも実は少なくはありません。

 

黙ってしまえば会話が進まないので自分の考えも相手に伝わらないですし、相手とやり取りをしなければ、感情的になって「どちらが正しいか」という無益なバトルになってしまいます
(><)

 

お母さん
うちの子は、これもありそうです。

小さい頃は、割と何でも親の提案することに「それでいい」という感じだったんですが、思春期になってからは黙り込むことが増えてきました。

聞いてもあまり返事がなく、大事な話でもそのまま黙っていても平気なので、「マイペースすぎる」と思ってました

言葉にする練習は不足してますね 😐 

 

こちらも、発達の抜けや基礎ステートの状態を見直すところから始めるのがおすすめです

 

納得感が大事だったり、自説にこだわる子に

「頑固」

「わがまま」

抽象的に声をかけても、やはり良い結果は繋がりにくいです。

 

基礎ステート(栄養、生活リズム、睡眠、運動)から整えて、気持ちや考えなど、自分の中にあるものを言葉で表現する練習から始めるのがおすすめです

 

練習方法の雛形はこちらです

0⃣子どもを「だめな子」とせずに、「個性である考える力を伸ばす」と捉えると親が決める

 日頃から子どもの好きなことや興味のあることについて、興味を持って聞く姿勢を見せる
(短時間でもOK。興味を持って聞くのがポイント)

①取り組む具体的な一つの課題に絞る

②子どもにも意見があることを承認して、それを詳しく聞かせてと声をかける

一度に完璧に説明できなくても、まとまって無くてもOkと伝えると、話しやすくなります。

③子どもの意見をまずしっかり聞ききったあとで、YESが言える部分についてYESを伝える
その次に、親の異なる意見を伝えて、それについてどう思うかを尋ねる

その繰り返しで、「どちらが正しいのか」ではなく「お互いが大切にしているものはなにか」「お互いの大切なものをどうやって手に入れるか」という姿勢で話を勧めていきます

④ある程度お互いの納得感ができたら、「話してくれて嬉しかった」と伝えます

 

納得感や理屈を求める子は、考える力もありますし、基本的に自分が納得したらやろうとします。

決めた行動ができていたら、ちゃんと褒めるのも大事です
(^_-)-☆

 

(5)親への反発

思春期には「自分の思うようにやりたい」「親の影響から逃れたい」という自立に向けての本能や親離れの本能が芽生えだします。

それは大事な本能ですが、特に初めの頃には「自分のやりたいようにやるのが自分らしい」「親の言うことは聞かない」などの極端に反抗的になることもあります。

 

この「親への反発」だけで「マイペースがお困りになる」ということにはなないのですが、(1)~(4),または(6)(7)と同時期に混じってしまうことで、「マイペースがまずい方向に強調されてお困りになってしまう」ことはよくあります。

 

今まで比較的素直に言うことを聞いていた子でも、思春期になるといきなりマイペースを貫きたがって反抗的になることもあります。

親としては「なんで?!」と、今までのように言うことを聞くようにと圧をかけてしまうこともあるのですが
残念ながらそれはうまくいきません。

ここで抽象的に叱ったり、一方的なルールで行動を制限しようとするのは一番NGな対応です。

 

子どもはより反抗的になって、話の内容よりも「どちらが正しいか」という無益なバトルになってしまいます

子どもに大事な事を伝えるという本来の目的は全くかなわなくなります。

 

もし親が子どもを圧倒してしまった場合には、その時には「これでうまく行った」と思えたとしても、子どものやる気や自己肯定感や自立したいという大事な本能の芽を摘む事になるので、結局どこかでまたやり直しをすることになってしまいます。(それが何年後に来るのかは・・)

 

今は親世代とかなり社会環境も、持っている情報もツールも違います

それに変化のスピードも何倍にも早くなっています。

ところが親は毎日同じような生活をするので忙しいので、それ以外の変化に疎くなりがちです

 

そうなると、自分の思春期の頃をモデルとして、同じようにふるまうように子どもに要求しがちです

それで「良かれと思って」以前はうまくいった考え方ややり方を、「これが正解」と子どもに分からせたがります。

 

一方で子どもはネットから「自分の考えを正当化する理屈』をいくらでも拾ってくることができます

毎日そればかりを見ていると、それが「世の中の正解」と対抗して主張してくることも起こります

 

お母さん
どちらが正しいか戦争ですね

うちでも口数は少ないけど、時々『古い』『時代遅れ』ってよく言われます

 

いつでもどこででも、誰にでも通用する「正しさ」なんてないので、不毛な闘いになってしまいますね・・

 

そんな状態から抜け出すには、親が先に子どもを一人の別の人間だと思い切ってしまうのがポイントになります。

親は、無力で世話をしないとならない存在だった子どものイメージを徐々に手放していくのが難しいところです

それでも子どもは日々成長しようと必死です

まだまだ未熟なところもあるけれど、それなりに成長して居るところもある、凸凹があって頑張っている存在だと思えるかどうかが大事なポイントになります。

 

親が子どもの言い分を最後まで聞く、自分の言い分も伝えて一緒にすり合わせる・・

そんな態度を続けていけば、子どももやがて無駄な主導権争いは必要がないとわかるので手放していきます

 

そうなれば、子どもとのコミュニケーションが易くなり、子どものマイペースの理由そのものに付いて、子どもと話をすることもできるようになっていきます

 

(6)子どもとの気質の違い

ここからは、子どものマイペースにイライラ・心配になる親の方の理由についてみてみましょう

 

お母さん
親の方にも理由があるんですね!

 

はい、関係性は双方で作るものなので、一方だけで決まることはありません

逆に言えば、どちらかが接し方を変えると、それだけで違う関係性にならざるを得なくなるんです。

 

まずは「子どもと親の気質の違い」について見てみましょう!

大きく2つのパターンがあります

 

親子の気質の違いから、子どもをマイペースだとイライラ・心配するケース

①親がせっかちのマイペース

②親が周りに合わせようとする意識が強い

 

①親がせっかちのマイペース

始めの方で見てきたように、「せっかち」もマイペースの一つです。

親が「とにかく早く」「次に次に」と急く場合には、子どもが同じペースでないと「マイペースで遅い」と感じてしまいます。

 

「早さ」はイマドキでは重要視される価値観ですが、少し時間をかけてこそ育つものや手に入るものもあります

毎日子育てに仕事に家事にと忙しいお母さんは、自分をも「早く」と急がせてしまっているかもしれません

 

踊り場がある方が、何階でも登れるように
息継ぎをするほうが、長い距離を泳げるように

時には深呼吸したり、自分のスピードを緩める時間が持てるといいですね

 

②親が周りに合わせようとする意識が強い

気質として、自分のペースを大事にするAタイプと、対象的に周りに自分を合わせがちなBタイプがあります

親がBタイプが強いと、無意識でそうじゃない子を「マイペースで自分勝手」と決めつけてしまうこともあるので、気をつけたいところです。

 

気質としてはどちらが良い、悪いのでは全くありません

 

ただ、どちらも行き過ぎると結局自分が苦しくなってしまいます

Aタイプで自分のことしか関心がないと、他者と協力することや一緒にいる楽しさを十分に体験できません

本当に自分のやりたいことは他者の協力がないとできないので、それも難しくなってしまいますね

 

Bタイプで、自分を顧みずに、とにかく周りの言う事や雰囲気にしたがって自分を合わせて行こうとしても、ある程度まで行けば限界が来ます

 

人は自分から始めて、その延長線上に他者があります

自分の気持ちや身体感覚や考えに気づかないままだと、結局他人の気持ちや身体感覚や考えにも気づけません。

自分が勝手に想像した他人の気持ちや身体感覚・考えだけを元にして、「他人のため」になろうとするのは無理がでてしまいますね

 

もしBタイプが強いなら、自分の傾向に気づくことから始めるのがおすすめです

それに気づかないままだと、子どもの人間関係にも、「先生の気持ちも考えなさい」「友達が誘ってくれるなら断ったら悪い」などとつい言ってしまいます。

 

特に日本人は「断る」=「悪いこと」だと思いがちです。

他人に配慮するのはとても大事なんですが、「自分がやりたくなくても、他人から頼まれればやらなくてはいけない」という考えを子どもに押し付けることになるのは避けたいですね

 

お母さん
私はまさに、せっかちでBタイプです

もう少しニュートラルに子どもを見よう!と思いました 😳

 

もし、お母さんがどうしても「早く」から抜けられない場合には、お母さんの基礎ステートが乱れている場合もあります。

そこを整えると、「早く」を大切にしながらも、「ま、これは間に合えばいいか」と思えるようになってきます
(^^)

 

(7)親の心配性

親がとても心配性だと、いつも子どものリスクばかり無意識で探してしまいます

「失敗」が怖いので、先に失敗の芽をつもうと無意識で探してしまうからです

 

ある程度のリスクを予測して、それに備えることは大事なんですが、同時に、未来には他の可能性もたくさんあることも忘れないようにしたいですね

 

人はリスクについてばかり考え続けていると、ぐるぐる思考にはまってしまいます。

「一つの可能性」が「もう必ず起きること」にすり替わってしまい、余計に心配・不安が増えるばかりです 😯 

 

ぐるぐるしてるな、と気づいたら、ぜひ一度別のことに意識をしっかり向けてしまいましょう。

ある程度たって落ち着いてから、現実とリスクを仕分けてみるとすっきりします
(^^)

 

もし、お母さんが心配・ぐるぐる思考が止まらない場合には、基礎ステートを整えるのがおすすめです

心身が安定すると、自分の軸からブレることも少なくなりますし、ぶれてもしなやかに戻ってこれるようになります
(^^)♡

 

お母さん
こうやって見ると、マイペースな子を動かそうとイライラ・不安になる時って、いろんな理由があるんですね

それに一つじゃなくて、いくつかあるというのも思いもよらなかったです

 

そうですね。

まずは基本ステート、親の理由とチェックしてみるのがおすすめです

基本ステートが乱れていると、やる気があっても続かないですし、気持ちもすぐに乱れたり、よいコミュニケーションもできません

 

それがOKであれば、次は親の理由のチェックがオススメです

自分の理由がわかって自分の癖をリフォームするのは、他人を動かそうとするよりずっと簡単だからです

マイペースな子を動かす時に気をつけたいNG対応

ついやってしまいがちなNG対応をここでまとめておきましょう

マイペースな子を動かす時のNG対応

★威圧的に叱る

 威圧的な接し方はイマドキの思春期の子には逆効果です

 大事な話ができない戦闘状態を簡単に作り上げてしまいます

 

★ルールで縛って動かそうとする

 ルールは使い方でとても役立ちますし、必要なこともあります

 ただ、頭ごなしにルールを決めて子どもを動かそうとするのは逆効果になる事が多いです
(参:家のルールの作り方と運用のコツ:行動を制約されたくない思春期に

 

★抽象的に責めて、改善を要求する

 思春期の子は抽象的に言われても「なぜ」「何を」「どのようにすればいいのか」がわからないこともあるのが普通です。

それらを共有しながら話を進めるのがおすすめです

 

★子どもにレッテルを貼る

「あなたはマイペース」「時間を守らない」などのレッテルを貼ってしまうのは、百害あって一利なし。

言う方も言われたほうも言葉が頭に残るので、改善できる・しようとは思えなくなってしまいます

 

★今すぐ改善できないと責める

誰でも自分の行動を変えるのには何度かの練習が必要です

一度言ったからやれるはず、と責めてしまってはもったいないですね

 

★やる気があれば何でもできるはず。やらないのはやる気のせいだとして、コミュニケーションの仕方や基礎ステートには意識を向けない

頑張り屋さんや能力の高いお母さんは、「やる気があれば何でもできる」と思いがちですが、人によって個性もできること・苦手なことも違います

どこで詰まっているのかと、そのワケに目を向けてみると、効果的なサポートの仕方が見つかります
(^^)

マイペースな子を動かすには:おわりに

お母さん
うちの子はマイペースで困ったもんだと思ってましたが、自分がマイペースだったとわかって笑ってしまいました 🙂 

私が早く進まないと落ち着かないように、子どもも自分のペースじゃないと落ち着かないところもあるんでしょうね

そういう気持ちで接してみたら、イライラ・心配ばかりじゃなくて、ちゃんと会話もできそうです

 

幸子さん
お役に立てて良かったです 🙂 

笑うと余裕ができますね

 

 

♡♡あとがき♡♡

実は、私もかなりの「早く早くのマイペース」でした。

多少雑でもどんどん前に進む方が気持ちが良かったので、そればっかりやっていました。

 

そんな人のペースに合わせるのが苦手で、「瞬間湯沸かし器」だった私も、子育てで試行錯誤するうちに、徐々に待てたり、合わせられる幅が広くなってきたんです。

 

そうなってみると、自分の中にも「早く」の影に隠れて「ゆっくり・もったり」な自分がいることにも気づけました。

前はそんな自分を無視して急いでいたところもあったようです。

 

自分のペースは軸として大切にしながらも、時に応じて色んなペースも楽しめるようになると、世界がうんと広がったように感じます

それは思っていた以上に自由で楽しいです
(^^)/

 

 

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