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「見守る」とは?「見張る」「見てるだけ」との違いをご存知ですか?
子育では見守るのが大事!ってよく聞きますね。
でも、見守るとはなんとなくのイメージはわかるけど、実際にやろうとすると難しい
「見張る」や「見てるだけ」との境界で迷ってしまう・・・ということはありませんか?
でもそうなると、ただ手を出さずに見てるだけで大丈夫なのかと、それはそれで心配です。
見守るとはどんなことなのか、もっと詳しく知りたいです
「見守る」は子育てではとても大事な態度ですが、リアルな子育てでは、全てを子どもに任せてただ見ているだけではまずいこともありますね。
特に思春期には、子どもの「自分でやる」という意欲も大切にしたいので、どこまで見るだけにして、どこからどう関わったらいいのかと迷うことも多いものです。
では、そんな時に役立つ、「見守る」とはどんなことなのか、「見張る」「見てるだけ」との違いをご一緒に見てみましょう!
見守るとは?
見守るとは、「見る」と「守る」の2つの意味を持っている言葉です。
「守る」という要素を含みながら子どもから目を離さずに見てるという状態です。
では、その「守る」とは、子どもを何からどうやって守るんでしょうか?
「見守る」は子育てでの態度のことなので、まず子育てのゴールから振り返ってみましょう。
何のためのに「見守る」のかがはっきりすれば、その意味するところも見えてきます
(^_-)
子育てのゴールは子どもの自立ですね。
なので「見守る」は、「子どもが社会的・経済的・精神的に自立できるように成長していく姿から目を離さずに、そこから大きくずれ過ぎないように守っていく」という態度のことです。
親が代わりにやってしまえば、その場は良くても、子どもが自分でやってみるという練習ができなくなるから、自立に向かわなくなっちゃいますもんね。
そうですね 🙂
よく、「親」という字は木の上に立って見ているという話がありますが、親が見ているのは「今のその子」と「その子の自立した未来」の2つでしょう。
わざわざ木の上に立っているのは、より広い視野でその子のことを見ていたり、遠くのゴールも見ているというイメージだからです。
今のその子のお困り度と、子どもの試行錯誤が自立というゴールにどう繋がるかをイメージできれば良さそうです
(^^)
「見守る」の「見張る」や「見てるだけ」との違いとは?
それを踏まえてみると、「見張る」と「見ているだけ」との違いは「子どもの自立という遠くのゴールのイメージが持てているかどうか」だとわかってきます。
より詳しくそれぞれの違いを見てみましょう。
思春期になると子どもは「自分で考えて行動したい」という意欲が盛んになってきます。
それは自立に向けた本能なので、大事にしたいですね。
それでもまだ思春期には脳の前頭葉という部分が発達途中なので、客観的に考えたり、長期的な未来まで見通したり、他人の立場に立って考えるという力が不十分なことはよくあります。
さらに10歳~15歳くらいまでは、性ホルモンが脳の扁桃体という部分で活発に活動するようになるので、その扁桃体が司っている「感情」がとても過敏になります。
つまり感情的な行動や衝動的な行動をしたり、ちょっとした出来事を重く考えすぎてどんどん落ち込んでしまったりすることが起きがちな時期なんです 😯
(参考:脳科学で納得!イマドキの思春期には子育てにコツが必要なワケ)
子どもに任せていられないことも多いから、つい手や口を出しちゃうんですよ~
小さい頃より行動範囲も増えるし、他人とも関わるので迷惑をかけないかも気になります 😐
そうですよね~
思春期になれば行動する範囲も広くなるし、関わる人も増えますね。
期日までにクリアすべきことも勉強・行事・受験・部活などいっぱいあります。
大きな失敗やご迷惑をかけないようにと気になることもあるでしょう。
そんな時には子どもが自立に向けての学びをするには2つの方法があるのを知っておくと役立ちます。
一つは自然の結末から学ぶ方法で、もう一つは論理的結末から学ぶ方法です。
自然の結末から学ぶというのは、まず自分なりにやってみて、その結末(うまく行った、まずかったなど)を体験して振り返って学ぶことです。
例えば友達と決めた待ち合わせに間に合うように、家を出る時間を自分で決めて行ってみます。
自分で立てた仮説(この時間に出ればこの電車に間に合うはず)に間に合うように自分で準備したり、実際に仮説通りに行動してその結果を体験すれば、自分を律することや仮説の立て方なども学べます。
実際に間に合えば「嬉しい」という気持ちを感じるので、「やれた」という自信や自己肯定感も上がりますし、逆に間にあわなければ「悔しい」という気持ちを感じるので工夫しようという意欲も湧くようになります。
改善への意欲が出れば、出発時刻に間に合うように準備を自律的にしたり、行き方の工夫もするようになります。
そしてある程度自然の結末から学ぶことを積み重ねていくと、実際に行動する前に「これをやったらこうなるから・・・」と論理的に考えて結末を予測することもできるようになります。
論理的結末からも学ぶ力がつくんです。
もしこのような時に、親が子どもの代わりに「△時に○駅なら、□には家を出ないとだめね」と先に計画を立ててしまったらどうでしょう?
また、家にいるうちに「□には出るんでしょ。支度しなさい」と声をかけてばかりだとどうでしょう?
また、子どもが家を出る時間に間に合わな場合に親が送ってばかりなら?
親の方がそのような計算は得意ですし、子どもが遅れないようにという親心からそう声をかけたり、手伝ってしまうのは簡単です。
でもそれでは、子どもが自律的に自分で準備したり、行き方を工夫したりする機会は失われてしまいます。
子どもには「できなかった」という悔しさも味合うチャンスもなくなりますし、たとえそれで間に合ったとしても、子どもは「自分でできた」という嬉しさも感じられなくなるからです。
親はそれなりに気をつけて声をかけたり手伝っても、残るのはただ間に合ったという事実だけになってしまいます。
次に活かすための意欲も行動もでてこないので、自然の結末から学ぶという貴重な体験ができなくなります 🙁
そして残念なことに、自然の結末から学ぶ体験が十分でないと、論理的に考えた結末から学ぶ力も十分に育たないんです。
子どもに自ら成功や失敗を体験して、感情が動いたり学んだ体験が少ない場合には、いくら親が一生懸命に『こうなったらこうなるでしょ!』と言っても、子どもはリアルな体験イメージが持てないので、心にも頭にも響かなくなるんです。
「なんとかなる」、または「どうでもいい」と思うだけ・・・
「考えたらわかる」状態になるためには、子どもには「感じさせて考えさせる体験」が一定以上の数が必要です。
親が口や手を出しすぎる場合には、親が見ているのは「遅れないかどうか」という ” 問題 ” なので、「遅れないように見張っている」と言えるでしょう。
その裏には「遅れたら子どもがかわいそう」「他の人に迷惑をかけないように」との愛情がもちろんあるんですが、「子どもの自立」というゴールまでは見据えてないのが残念です 🙄
子どもに成功も失敗も自分で体験させるのって大事なんですね
そうですね~
そしてまた、子どもが自然の結末から、どう学んでいるのかを親は見ていることも大事です。
友達との待ち合わせに時々遅れるくらいの話ならばいいのですが、例えば定期テストの時に、本人なりに一生懸命に勉強をしているようなのに、成績があまりにも上がらなかったり、それで子どもが自信をなくしているような時には、親の方から「何が起きているのか。子どもはどう感じたり考えているのか」を尋ねてみることも必要になります。
そして場合によっては、勉強の仕方の改善をサポートしたり、自信をなくしているところに勇気づけが必要なこともあります。
状態によっては「自分でなんとかするのを待っている」と、ただ見ているだけでは、子どもは「自分はだめだ」「自分は勉強ができない」と学んでいることがあります。
そしてどんどん自信をなくして「勉強は嫌い」とか自己肯定感がどんと下がってしまうこともあるからです。
はい、そうです (^^)
先程ふれたように、思春期の子どもは前頭葉の発達がゆっくりなので、「逆算して計画を建てる」が苦手なこともよくあります。
またゲームやスマホなどの快楽に引っ張られやすい側面もあります。
このあたりの発達度合いにはかなり個人差があります(知的能力とは別の話です)
他にも、友達関係やいじめで悩んでいて、自分なりに努力してもどうしようもない状態になってしまうこともありますし、進路選択や受験校選びなどで、「あなたはどうしたいの?」「自分で考えてやってみて」と言われたり見ていられるだけでは子どもが前に進めないこともあります。
実は、イマドキの思春期は、勉強や進路選択、友達や先生との関係など、子ども一人では解決できない状態になることが以前よりも増えています。
それは勉強の仕方が高度化したり、進路選択が複雑になったり、人間関係にSNSが大きく関わってきたりなどの社会の変化も関係しています。
お母さん・お父さんにとっては「自分の頃は一人でやれてたこと」でも、複雑するぎるイマドキでは、「子どもだけでは抜け出せないこともある」と心に留めておくのがオススメです。
うちも上の子が定期テストの計画を建てるのが苦手だとわかったのが、中学も終わり頃でした。
もっと早くから気づいてあげれてたら・・・と後悔したので、下の子にはやたらこうしたら~と口や手を出してたのかも。
でも、すぐに親が解決するんじゃなくて、本人に状態や気持ちを聞くところから始めればいいんですね!
はい、子どもも一人ひとり違うので、どの課題に、どのタイミングで声をかけたり、どれくらいどうサポートするのが適切なのかは、子どもによって異なります。
だからこそ、まずは本人に「起きていること」と「気持ち」を聞くところから始めましょう!
声をかけるタイミングの目安としては、その子の状態をよく見ていて、「元気がない」「自信をなくしている」「落ち込んでいる」が1週間以上続いている時がオススメです。
声をかける時には
*まずは気持ちや考えを聞いてみて、さらにどんなサポートが必要なのかを尋ねる。
*子どもがもっと自分でやってみるといった時には、「いつでもサポートする気持ちがある」ことを伝えてまた1週間見守る
というのが、多くのケースでうまく行っているパターンです。
声をかけても話にならないのに、子どもの様子が落ち込んでいるような時には、早めに専門家にご相談ください。
思春期には「一人でぐるぐる考えて落ち込んでいく」パターンを持っている子も一定数以上います。
また、自分の気持ちを言葉にするのが難しいと思って諦めていたり、恥ずかしい・わかってもらないと思いこんでいる場合もありませす。
そのような場合には、「ただ見ている」「見守っているだけ」では子どもにストレスが溜まり過ぎたり、ウツ状態に突入することもあります 😯
思春期の子どもには基本的には心身ともにしなやかなはずなんですが、一定以上のストレスを受けると、ガクッと落ち込むという特徴もあるんです。
そうなる前に、必要な手を打つのがオススメです。
子どもの変化を見逃さないのって大事なんですね。
特にイマドキでは、日常のちょっとしたところに落とし穴が潜んでいることもあります。
でも、あまり難しく考えずに、毎日3分でも子どもの顔色や表情などを見るようにしていれば、そんな変化はすぐに見つかります。
お困りも早く見つければ、早くても打てて軽くサクッと回復します
3分ならできそうなので、やってみます!
「見守る」が「見張る」になりやすいワケ
私はすぐにアドバイスして ”解決” しようとしちゃってました。
はい、親は子どもが悩んでいたり、失敗するのを見ているのは辛いものですよね。
愛しているからこそ、「力になりたい」「助けたい」と思うのも人情です。
ただ、そのような時にはやっぱり親の意識が「できてないところ」「失敗」に向いているんです。
もう少し遠くの「子どもの自立」に意識を向けてみるのがオススメです。
そして大人がどうしても「できてないところ」「失敗」に意識を向けてしまうのには、やはり社会的な影響もあります。
今の親世代が思春期だった頃はまだ、「みんなと同じことをより早く、確実にできること」が優秀の証でした。
学校生活でも「どれだけたくさんの教えられた知識を覚えているか」「どれくらい早く問題を解けるか」「どれくらい正確にやれるか」をいつも問われていました。
「与えられた知識を覚える」「早く」「正しく」が大事な価値観だったわけです。
そうなると、「モタモタは許されない」し、「間違い=失敗は避ける、正す」べきだと気になります。
どうしてもダメ出しとアドバイスが増えがちです。
子どもの悩みや失敗を予測しては「欠けてる知識を与えて早く解決する」ことを、無意識でやってしまうんです。
ところがこの20~10年で、科学技術の発達により社会は大きく変わりました。
いろんな情報や考え方が常に混じり合って変化し続ける社会になったんです。
知識量や正確さや早さは、AIが担うことになりました。
そんな社会で幸せに生きていくためには、「与えられる知識を大量に覚えて正確に早くあてはめる」のではなく、「その場その場で自分で考えて行動する力」が必要になりました。
覚えた知識を応用して考える力が大事なんです。
その場その場で最適な選択肢を自分で選ぶ力が自立のためには必要になったんです。
子どもにダメ出しをしたりアドバイスをするのは良くないと聞いてても、ついそればかりやってたのは、自分がそんな環境で育ったからなんですね。
これで私も気持ちをはっきりと切り替えられそうです (^^)
「見てるだけ」では「見守る」にならないワケ
一方で、「子どもはできる」と信じてひたすら見てるだけでいいのかというご相談も数多くいただきます。
イマドキでは「見ているだけ」ではうまく行かないことが増えているのは先程ご紹介したとおりです。
ゲームや動画、ネットサーフィンなど、テレビやラジオよりも中毒性が遥かに高い娯楽も増えてますし、勉強技術、受験技術が高度化したり、友達や先生との人間関係も複雑になってきています。
以前は「みんなで共通の価値観や考え」があったのに、今では学校の先生さえ一人ひとりでとても違うので、子どもも混乱してしまうことも多いです。
そのような時には子どもが一人で考えるだけでは、うまく行かない状態から抜け出す方法が見つからないことがあります。
ぜひ、子どもの状態を見極めながら、上手に声をかけてあげてくださいね。
このような場合に親としてはとても子どもが気になりながらも、「子どもを信じて」子どもの悩みにずっと声をかけずに、フツウに振るまってしまうことがあります。
特にお父さんには、とても心配しているのに、子どもの前では全く何も話さなないタイプの人も結構います。
そうなると、子どもが悩みから抜け出せずに自信や希望をなくししまうだけでなく、子どもが孤独だと思い込んでしまうこともあるのでご注意です。
親としては「声をかけないことが、子どもの力を信じてる愛情表現」だと思っていても、子どもは「自分に興味関心を持ってもらえていない」と受け取ることがあるんです。
当カレッジでもこれまでに、小学生から大学生まで、「親は何も言わないので、関心がないのだと思います」という子どもの言葉を何度も聞いたことがあります。
わざわざセッションに送り出してくれるほど親御さんはお子さんのことを気にかけていることを知っているだけに、そんなそれ違いにはとても残念な気持ちになります。
(もちろん、必ずそのすれ違いはすぐに解消しちゃいますが 🙂 )
愛情の反対は無関心といいますので、ぜひせっかくのお母さん・お父さんのお子さんを大切に思う気持ちは時には言葉にして伝えてあげていただけたらと願います
(^^)♡
私も愛情なんて改めて親から言われたことはないので、ちょっと恥ずかしいですけど・・
勇気を出して大事に思ってるって言ってみようかしら
見守るとは?のまとめ
ではここで、見守るとは何かをまとめてみましょう!
見守るとは
子どもがこれからの社会で幸せに生きる力=自立する力を身につけられるように、関心を持って見ていること。
子どもの行動や気持ちの変化に気づいて、必要な場合には子どもが自分で自分の課題に向き合えるようにサポートすること。
サポートは正解を与えるアドバイスではなく、子どもが自分の状況や気持ちや考えに気付けるように声をかけたり、自信をなくしそうな時には勇気づけること。
見守るとは?終わりに
これから子どもはどんどん、いろんな人や出来事に出会っていくわけだから、その時にどう考えてどんな行動を取るのかを自分で決められるようになってもらうしかないですね。
これからますます、新しいモノや考え方や場がでてくるでしょう。
子どもがそんな中でも自分らしく楽しめるには、自分で行動や付き合い方を選ぶ力が必要です。
どうしても子どもにいいアイデアが浮かばない時には、親のアイデアやうまくやっている人を参考にするのを推めるのもアリです。
そんな時には選択肢として「その他」も必ずつけてあげれば、バッチリです!
やってみます♡
♡♡あとがき♡♡
大人が先のことを見通せたり、周りへの影響にも配慮できるのは、やっぱりそれなりに経験があるからです。
思春期の子どもは経験不足なのに、現実を見ずに自分の思い込みイメージだけで突っ走ることもよくあります。
見ている親としてはハラハラしちゃいますね。
そんな時には「大丈夫かな」と心配しちゃうより、その子が3年後、5年後にはどう成長しているのかとイメージしてみるのもオススメです。
子どもが試行錯誤しながら成長するのを、笑顔で見守りやすくなるかもです
(^^)/
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