中学生の定期テストは小学校の延長では通用しない:「勉強しなさい!」の悪循環から抜け出して、子どもの成功体験に変える親の関り方

中学生になると定期テストが始まります。
定期テストは、小学生の頃の「今やったことについての1教科ずつのテスト」とは大きく違います。
なので、カンや理解力や地頭だけでは通用しなくなります。
小学校の頃には成績が良かったのに、なぜか中学以降には点数が上がらない・・
そんな子に「勉強しなさい!」だけではうまく行かないのにも理由があります。
正直、私のほうが心配しています。
英語と数学は塾に通わせているけれど
それ以上の勉強をしている様子もないんです。
国語、理科、社会の定期テスト全体となると
塾だけで間に合うのか心配です。
毎日「勉強しなさいよ~」と声をかけるのですが
「わかってるって!」と不機嫌になるばかりで。。
最近では声をかけることもためらっています
定期テストへの勉強についてのSOSは
当カレッジに毎年とても多いです。
小学校とは違う現実に
ちゃんと対応できるか
いいスタートが切れるか気になるんです。
そうですね。
中1の壁にはいろいろありますが
定期テストもその一つです。
参考:中1ギャップから不登校に?:知っておきたい小学校との違い、初期サインと対策
定期テストから勉強嫌いになったり
科目に苦手意識を持つのではもったいないですね。
では、ご一緒に
「中学生の定期テスト」を
子どもの成功体験に変えるための考え方と
具体的な勉強法
そして多くの親御さんが見落としている
"本当に大切なこと"について見ていきましょう!
目次
中学の定期テストは、小学校とは違う
まず、小学生のテストと中学生の定期テストは違いをみてみましょう。
小学校のテストと中学の定期テストは
同じ「テスト」という名前がついていますが
点数を取るための力がまったく違います。
小学校のテストは基本的に
「その場で理解できているか」を確認するものです。
授業を聞いていて、感覚的に理解できていれば
ある程度の点数は取れるようにできています。
短期記憶と持ち前のセンスがあれば
後で忘れてしまうとしても
その場で点数はとれてしまいます。
ところが、中学の定期テストは違います。
☆複数の単元が一度にまとめて出題されます。
☆それぞれの試験範囲もぐんと広がります。
☆しかも1日に複数教科をこなす必要があります。
つまり、「その場の理解力」だけでは太刀打ちできなくて
計画的に知識を積み重ねて
「長期記憶」として定着させておく力が問われるんです。
はい、そうなんです。
ここをよく理解せずに
最初のテストに臨んでしまうと
「あれ、思ったより全然できなかった」
という結果になりやすいのです。
中1の最初の中間テストは
習った内容とテスト範囲がまだ狭いので
これまでのやり方でも
そこそこ点が取れる子もいます。
ただ、その後の期末テスト
次の中間テスト・・となるにしたがって
その直接の範囲と土台になる範囲が広くなります。
それが全教科で起こります。
どんどん長期記憶が重要になってくるのです。
そしてこの積み重ねができるかどうかが
次の高校や大学受験にもつながります。
そうなんです。
また、テストの点数そのものよりも
そこから子どものメンタルへも大きな影響があります。
小学校までは
「自分は勉強ができるほう」だと思っていた子でも
中学最初のテストで思わぬ点数を取ってしまうと
「自分はできると思っていたのに
実は勉強ができない方なんだ」
というセルフイメージが出来上がってしまうことが
残念ながらよくあるのです💦
全教科についてそう思うこともありますし
特定の科目について
「苦手意識」ができてしまって
その教科に手を付けづらくなることもあります。
17年間多くの子ども達を見てきましたが
この思い込みは、驚くほど長く残ることがあります。
中2、中3と学年が上がっても
「どうせ自分は頑張ってもできないし」
という気持ちが足を引っ張り続けて
本来持っている力を出せないまま
高校受験を迎える子は意外に多いんです。
もったいないですね 🙁
その時の結果だけでなくて
その後の意欲やセルフイメージにも影響するんですね
はい、だからこそ、特に最初の定期テストは
「点数を取らせる」こと以上に
「自分でやれた」
「頑張ったらできた」という体験を積めることが大切なんです。
「2週間前」から始める、定期テスト勉強の基本戦略
ではどうすればいいんでしょうか?
塾の先生にお任せしている
英語と数学はまだいいんですけど
それ以外の教科が本当にノータッチで
そうなのですね。
まず、全教科に共通する大原則からみていきましょう。
それは「テスト2週間前からの計画的な学校ワーク周回」です。
中学の定期テストの最大の味方は
学校で配られているワーク(問題集)です。
なぜなら、定期テストの問題の多くは
このワークをベースに作られるからです。
つまり、各教科のワークをきちんとやり込むことで
ある程度の高得点が狙えます。
具体的な進め方についてです。
まず、テスト2週間前の時点で
テスト範囲のワークを1周目として解きます。
そして答え合わせをして
間違えたり、分からなかった問題には
その問題の頭に必ずチェックをつけておきます。
テスト範囲が1週間前でないと分からない場合には
おおよその範囲でOkです。
1周目は「自分の苦手を見つける作業」です。
「わからないことがあるのが嫌」と
結果を気にするよりも
「わからないところだけをはっきりさせるチャンス」
だと捉えるのがおすすめです!
そして残りの1週間で
前回チェックがついた問題だけを2周目に行います。
ここでも、分からなかった問題にはさらに文頭にチェックを入れます。
そしてテストの数日前からは
3周目を解き直します。
つまり、できる問題に時間をかけるのではなく
「できなかった問題だけ」を繰り返すことで
苦手を確実に潰していけますし
繰り返しによって長期記憶に入れることができます。
この方法が、最も効率よく点数を伸ばすやり方です。
提出物として期限までに終わらせなきゃいけないものだとしか
思ってなかったです。
そもそも私の頃にはなかったので
はい、結構そう思われている親御さんも多くいらっしゃいます。
ワークは提出物であると同時に
最強のテスト対策教材なんです。
「提出のために1回やって終わり」にしてしまうのでは
本当にもったいないですね。
教科別・押さえるべきポイント
ただ、教科によってやり方って変わりますね?
はい、おっしゃるとおりです。
ワーク周回という基本の上に
教科ごとのポイントを押さえていくのがおすすめです。
さらに効果が上がるので、それぞれ簡単にお伝えしますね。
「1」英語
英語は、単語と重要例文の暗記が土台です。
どれだけ文法を理解していても
単語を知らなければ問題は解けません。
オススメは
①教科書の本文やプリントを実際に声に出して
意味を理解しながら音読する。
こうすると、目と耳と口の3つを使うことになるので
記憶がぐんと定着しやすくなります。
②英単語と重要構文を書き出して
ノートの半分に
対する日本語訳を書き込みます。
そして日本語訳だけを見て
自分で英単語と英文を書けるかやってみます。
書けなかったところの日本語訳にチェックを入れて
同じようにテスト前まで繰り返します。
「2」数学
数学は、公式を覚えるだけでは不十分です。
ワークの基本問題と標準問題を必ず解きます。
そしてチェックを入れた問題を繰り返し解きます。
これが80点ラインへの最短です。
特に中学の最初のテストでは
計算ミスで大量に失点するケースが多いと言われています。
初めての定期テストですから
緊張もしますね 😉
「わかっていたのに間違えた」はもったいないですし
計算ミスは
「間違えなければできていた」と
変な理屈をつけてそのままにしてしまいがちです。
それを徹底的に減らすことで
数学の点数は最も確実に上げられます。
「3」国語
国語は、漢字・語句・文法といった知識問題は
「確実に取りきる」ことで点が確実に安定します。
努力が直接点数に結びつく部分です。
それをやりながら
教科書の本文を繰り返し読んで
授業中に先生が解説した内容を復習します。
古文・漢文は中学の範囲は意外と狭いのに
苦手意識で取り組まない子も多いので
しっかり取り組むと安定した点が取れます。
「4」理科
理科は用語の暗記がベースになります。
まず用語を自分で声に出して説明できるようにまで暗記します。
また、ワークの応用問題を解きますが
「なぜこうなるのか」を理解しているかが大事です。
今はYoutubeやネット情報で
単元ごとに丁寧でわかりやすい説明が
無料で手に入りますので
それを活用するのもおすすめです。
説明のされ方によって
頭に入りやすい・入りにくいが違うことはよくあります 😉
「5」社会
社会も用語の暗記がベースになります。
そして応用問題の対策としては
「なぜその出来事が起きたのか」の流れや
「それが起きたことがどんな影響になったか」を
理解しているかが大事です。
テスト勉強前に
歴史漫画などで該当部分を
ざっくりと理解しておくのもおすすめです。
取り組みやすいですね!
テスト直前1週間~当日の過ごし方
テスト直前って、もう追い込みですよね?
本人がやりたがるなら、深夜まで頑張らせたほうがいいんでしょうか
いいえ、実はその逆です。
テスト1週間前から当日にかけては
新しいことを詰め込む時期ではなくて
「仕上げ」の時期です。と捉えるのがオススメです!
やるべきことは大きく2つ。
国語の漢字、理科・社会の用語や英単語の
暗記の総仕上げをします。
チェックのついた個所を何度もくりかえして
長期記憶に定着させます。
もう一つは
これまでのワーク周回でチェックがついたままの問題
「まだ完全にできるようになっていない問題」の最終確認です。
この段階で大切なのは
「全部やらなきゃ」と焦って広く浅くしようとするのではなく
「まだ潰しきれていない苦手だけ」に
ピンポイントで時間を使うことです。
この二つに絞って取り組むことで
テスト本番での得点が大きく変わります。
だからこそ、その前に
ワークの一周目や
暗記ノートを作って1周しておくことが大事なのです。
勉強方法より大事なこと①:記憶の定着や集中力と「身体」の関係
ここからが、今日一番お伝えしたいことの一つ目です。
どれだけ効果的な勉強法を知っていても
子どもの身体が整っていなければ
その効果は半減します。
ここまでで
「中学の勉強は長期記憶が大事」ということでした。
では、この長期記憶がいつ作られるでしょうか? 🙄
実は、寝ている間なんです。
脳は睡眠中に、日中に学んだ情報を整理して
必要なものを長期記憶として定着させます。
つまり、テスト前に焦って深夜まで勉強することは
記憶の定着という観点からは完全に逆効果なんです。
徹夜して詰め込もうとしても
そこで詰め込もうとした記憶はすぐになくなりますし
肝心のテスト時間での集中力も低下します。
テスト前だからこそ、質の高い睡眠をしっかり取ること。
これが最も確実な「テスト対策」の一つです。
テスト対策に
1週間前からようやく手を付けたりすると
ワーク提出だけでも間に合わないことがあります。
なので、遅くとも2週間前からの1週間で
テキスト1周しておいたり
暗記項目の書き出しが必要です。
思春期には身体のシステムから
睡眠リズムがずれ込みやすいので
夜ふかしをしたがったり
静かな深夜だと勉強がはかどると思ってしまう子もいます。
でも実際のテストは午前中から始まりますので
その時間帯に頭がクリアで集中力が高くなる状態を
作っておくことが大事なのです。
優秀な大学に合格率の高い高校では
夜ふかしはしないように指導されているのは
それが最もパフォーマンスを良くするからです。
それから、栄養も大事ですね。
たとえば、どんな人でも
血糖値の乱高下があると
イライラしやすくなります。
甘いお菓子やジュースで
血糖値が急上昇して急降下すると
集中力が切れるだけでなく
感情も不安定になります。
日々に口にするものを
少し意識するだけで
子どもの集中力と情緒の安定が
大きく変わることがあります。
子どもの能力を引き出す栄養指導なども
当カレッジでは行っています。
定期テストや受験勉強のサポートと
身体と心を整えることを併用して
成績UPや受験合格の実績も多数あります。
ピンときた方はお問い合わせください
それは考えたこともなかったです
勉強さえすればいいと思ってました
勉強方法より大事なこと②:親の「不安」と子どもの「反発」の関係
次もとても大事なことです。
子どもに「勉強しなさい」と言う時に
お母さん自身はどのような気もちになっていらっしゃいますか?
このままで大丈夫なのかなって。
テストでひどい点を取って、自信をなくしちゃったらどうしようって思っています
そうですよね。
「勉強しなさい」は
お母さんの愛情から出ている言葉です。
ただ、その言葉に乗っているエネルギーは
「不安」と「焦り」です。
思春期の子どもは
親の言葉の"内容"より
言葉に乗っている"感情"のほうを
敏感に受け取ります。
お母さんが「勉強しなさい」と言った時に
子どもの耳に届いているのは
「勉強の大切さ」ではなくて
「お母さんが不安で焦っている」というエネルギーになります。
「不安だから勉強させなくちゃ」という感情ですね。
そしてそのエネルギーに圧迫感を感じて
子どもは即座に反発します。
つまり、「勉強しなさい」
→「反抗される」
→「もっと不安になる」
→「もっと強く言ってしまう」
→「さらに心を閉ざす」……
このループの出発点が
親御さんの不安からになっていることも多いのです。
焦って、すぐに子どもの行動を変えたいと思っていました。
大丈夫です!
そこに気づかれたことが、すでに大きな一歩です
🙂
「勉強しなさい!」を手放して、子どもが自ら動くための言葉がけへ
ただ、何も言わなかったら
本当に何もしないと思うんです。
それを見てるだけも辛いです 😐
そのお気持ちは、痛いほどわかります。
そんな時には「何も言わない」のではなく
かける言葉を少し変えるのがおすすめです。
たとえば、「勉強しなさい」の代わりに
「テスト範囲のワーク、どの教科から始めるか決めた?」
と聞いてみるのもよいですね。
これだけで、子どもが受け取るエネルギーはまったく変わります。
「勉強しなさい」は命令ですが
「どの教科から始める?」は
子どもがやろうと思っている気持ちを認めて
その上で子ども自身に選択権を渡す問いかけだからです。
多くの思春期の子どもは
「やらされる」ことには激しく抵抗して
「自分で決めた」ことには主体的に取り組めます。
「テスト勉強、分からないなら一緒にやる?」はどうでしょうか
それを
「初めての定期テストだね。
小学校までとは色々準備も違うから
手伝えることがあったら
いつでも言ってね」
に変えてみると
★一人だとできないのでは?
という前提もなくなりますし
☆子どもに「これまでとは違う」という情報も
☆「いつでも手伝うよ」
というメッセージも伝わります。
全然伝わるものが違うので
自分の反応も変わりますね
そうなんです 🙂
そして、これらの声かけをするには
一つ大事な前提があります。
それは、お母さん自身の中にある不安が
ある程度整理されていることです。
(無理に0にしようと抑え込まなくても大丈夫!)
例えば「どの教科から始める?」という言葉でも
不安を抱えたまま言えば
子どもには「遠回しに勉強しろって言ってる」と
不安と動かそう感が伝わります。
声かけのテクニックは入口にすぎません。
本当に子どもが動き出す言葉がけや
親子コミュニケーションには
その手前にある親自身の感情
つまり不安や焦りを整えることが大事なんです。
当カレッジでは不安でも
どんな感情でも抑え込むことは推奨していません。
お母さんの不安を自然に減らして
どっしりと構えられる方向にシフトするような自然な方法を
身体・心・頭の3方向から詳しくお伝えしています。
中学生の定期テストは小学校の延長では通用しない:おわりに
子どもが勉強していないのが
とても不安でした。
でも、どう伝えたら
子どもが自分から取り組めるようになるのかわからなくて
悶々としていました。
今日は大事なポイントが
具体的にわかったので
本当にすっきりしました!
今日お伝えした勉強法や声かけの工夫は
すぐに使えるものばかりなので
ぜひ試してみてくださいね
最近は大谷選手やダルビッシュ選手が
野球技術だけでなく
身体や心を整えることの大切さを
教えてくれているので
今日のお話はとても腑に落ちました。
身体・心・頭の整え方も
ご相談したいです。
そして私、もともと心配性なんです。
それも改善できますか?
心配性を手放して
楽になったお母さん達もたくさんいらっしゃいます
ぜひそれもご相談させてください
♡♡あとがき♡♡
今回の
◎ワークを3回解かせること
◎睡眠を整えること
◎声かけを変えること
これらはすべて大切です。
ただ、これらを本当に役立てるには
その土台として
子どもとお母さんの身体・心・頭が
整っていることが大事です。
子どもの身体が疲れていれば
どんな勉強方法でも頭に入りません。
感情が不安定なら
机に向かうことすら難しくなります。
そして「自分はできない」という
思考の癖がついていれば
どれだけ時間をかけても
成果は出にくくなってしまいます 😐
同じように、お母さんも
身体の状態、不安や焦りという感情
「こうあるべき」という思考の枠組み——
この3つが絡み合ってしまっていて
子どもとの関わりがうまく行ってないこともあります。
ただ、この3つはつながりがありますので
そのつながりを上手に整えていけば
無理なくすっと
親子関係も子どもの能力も本当の意味で開いていきます。
子どもの力を信じて見守りながら
必要な時に的確なサポートをする。
そんな「最高の伴走者」になるには
ただ頑張ろうとするのではなく
親御さん自身が
自分の身体、感情、思考を整えることで
楽で最短に望みが叶います。
して子どもは驚くほど自然に
自分から動き出します。
「自分でやれた」
「頑張ったら結果がでた」
中学最初の定期テストで
お子さんがその実感を手にした時
それは点数以上の一生ものの財産になります!
もし「うちの子にはどんな声かけが合うんだろう」
「どうしてもイライラしちゃうんです」
「子どもが偏食な上に、昼夜逆転気味をどうしたらいいでしょう・・」
そう思われた時には
いつでもご相談くださいね
お子さんの状況とお母さんの状態を丁寧にお聞きした上で
ご家庭に合った具体的な一歩を
一緒に見つけていくことができます。
(^^)/
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