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朝起きられない子どもには危険がいっぱい!思春期の睡眠不足は大問題!
毎日お子さんを起こすのに時間がかかっていませんか?
いくら言ってもスッキリ朝起きられなくて、毎朝毎朝大変です
小さい頃はもっとラクに起きてたのに
今週はそんなご相談をいただきました。
毎朝のことだから、お困りですよね 🙁
このままでいいんでしょうか
毎日遅刻しない・・ということだけじゃなくて、大人になってからの能力や性格にも影響するんです
思春期は脳や身体・心が急速に成長する時期です。
この成長に「睡眠の質と量」がとても大きく影響するんです。
もっと教えてください
・・ということで今回は、朝起きられない子どもの睡眠を整えて、毎日の始まりをスッキリさせるだけでなく、お子さんの能力をあげちゃいましょう!というお話です
目次
なぜ思春期の子どもに充分な睡眠が必要なのか
単純に「成長期だから」なら、小さい子どもだって睡眠は大事ですよね。
まずは睡眠の役目を見ながら、それが思春期とどう関わっているのかを見ていきましょう!
睡眠の役目です
(1) 疲労回復
(2) ホルモンバランス、免疫を整える
(3) 情報の整理と定着
(4) 物理的な老廃物を身体の外に出す準備
(1) 疲労回復
ぐっすり眠れた朝って、身体も心も元気になって、頭もスッキリしますよね 🙂
眠ることで身体や心や頭を休めて、身体の疲れや心のストレスの処理がされます。
確かに夜に悩んでても、一晩寝たら、たいしたことないように思えることってありますね
思春期の子どもは柔軟なんですが、一定量以上のストレスには極端に弱くなります。
日頃からよく眠って、ストレスを溜めずにいたいですね♡
(2) ホルモンバランス、免疫を整える
眠っている間に「成長ホルモン」「修復ホルモン」が出ますし、免疫力も上がります。
これらのホルモンや免疫力は思春期の間に行われる、身体や心の成長にとても影響します。
よく眠ることでニキビが良くなったり、筋肉の傷も治りますね 😉
しっかり眠ると安定しやすくなります
(3) 情報の整理と定着
睡眠中に脳は、日中に得た膨大な情報を整理して、必要な記憶を定着させて、不要なものを忘れるという作業をしています。
イマドキの子どもたちは勉強や部活、SNS、ネットから、驚くほど大量の情報を得ていますから、ここで整理するのはとても大事ですね。
この整理が充分でないと、せっかく勉強したこともSNSのトークと同じような記憶になってしまいます。
また、思春期には脳で「前頭葉」という部分がゆっくりと育っていきます(参考記事)
理性とか、段取り力や、他の人の気持ちに共感する力が育つ大事なところです。
この「人間ならでは」の大事な前頭葉も眠っている間に育つんです
(4) 物理的な老廃物を身体の外に出す準備
眠っている間に私達の身体では、食べたものなどによる老廃物だけでなく、脳の中の老廃物も体の外に出せるような準備が進んでいます。
脳の老廃物がしっかり外に出せるとアルツハイマーなどの予防にもなります 🙂
他にも、しっかり眠ることで糖尿病のリスクも下がると言われています。
思春期と睡眠についての関係を知らずにいると、今の生活の質だけでなく未来の生活の質も落としてしまうんです。
睡眠を整えるのは未来への大事な投資です
なぜイマドキ思春期の子は朝起きられないのか
思春期にはこんなに睡眠が重要なんですが、イマドキ子どもたちはかなり睡眠不足になっています。
朝起きられなくなっている子が増えているんです 😯
日本の思春期の子どもは睡眠が足りていない
東大の学生を中心に活動している瀧本ゼミの発表によると
* 思春期には最低でも8時間の睡眠が必要だという研究発表がある
* しかし日本の高校生は1割しかこの水準を満たしていない 😯
* 特に男子は約半分が6時間未満の睡眠になっている
* 高校生の約10人に9人が授業中に居眠りをしている
1割しかってことは、ほとんどの子どもが睡眠不足ってことなんですね!
でも周りが同じようだと、それがアタリマエって思っちゃいますね
イマドキの子どもたちが朝起きられなくなる理由とは?
5つの理由をご紹介ます
生物学的な理由
① 睡眠パターンが思春期になると変化する
② 思春期には自律神経が乱れやすくなる
③ 睡眠に関わるホルモンを十分に作れなくなっている
環境による理由
④ 夜に手軽にできることがたくさんある
⑤ 塾や部活、大量の宿題で睡眠時間を削っている
⑥ 定期テストに一夜漬けをしてしまう
① 睡眠パターンの変化
思春期になるとホルモンバランスが変わりますが、「眠り」に関するホルモンも変わります。
それで思春期には誰でも一時的に「夜更かしと朝寝坊」の身体になるんです。
私達は夜「眠たいな」と感じる時には誘眠ホルモンが出ています。
この催眠ホルモンが、なぜか思春期になると大人よりも2時間も遅くなるんです 😯
また、朝起きるときにも別のホルモンが必要なんですが、そのホルモンが出るのも大人より遅い時間だと言われています。
② 自律神経が乱れやすい
また、思春期になると自律神経が乱れやすくなります。
身体の成長に、自律神経のネットワークの成長が追いついていかないことがよくあるんですね。
そして、活動するための交感神経とリラックスの副交感神経のバランスが悪くなってしまうと、長時間眠っているようでも、実は深く眠れていないことも多いんです。
そうなると長く寝ていても、やっぱり朝起きにくくなります
③ 睡眠に関わるホルモンを十分に作れなくなっている
思春期に忙しくなって朝食を抜いてしまったり、自分で食べ物を選ぶようになってきたことで、成長期に必要な栄養素の種類と量が取れなくなることがあります。
そうなると自分の体内で作っているセロトニン、メラトニン、コルチゾールなどのホルモンの生成やコントロールが上手くできなくなることがあります。
起立性調節障害の多くはこのパターンです。
家庭で、必要な栄養素の種類と量をとるようにすると、ちゃんと回復します。
ピンときた方は思春期最幸家族講座等でご相談ください
④ 夜に手軽にできることがたくさんある
どうしても夜に眠たくならない、ぐっすり寝付けない子どもたちに、イマドキでは手軽にできることが色々あります。
その中でも、手軽でいくらでも遊べるのがスマホやゲームですね。
ラジオならば、いくつかの番組からしか選べませんでしたが、スマホやゲームは無限に自分の好きな遊びを探せます。
どんどんハマりやすいんです。
さらに、スマホやゲームをするとブルーライトを浴びることになります。
このブルーライトは目にダメージを与えるだけでなく、脳を興奮させてしまうので、体内時計をさらに狂わせることも報告されています。
⑤ 塾や部活、大量の宿題で睡眠時間を削っている
イマドキの子どもたちはとても忙しいですね。
まず学校から出される宿題の量が、10年前よりも圧倒的に増えています。
公立校でも私立校でも同じです。
部活や塾から帰ってきてからホッとする間もなく取り組んでも、夜10時には眠れないと言う子は珍しくありません。
本当は子どもだって、家でぼーっとしたり、のんびりする時間だって必要ですよね。
部活の活動時間については今社会問題になりつつありますが、塾やおけいごごとも含めて、良質なものを絞り込んで、心身の基本になる睡眠を増やすように意識してみるのがオススメです。
⑥ 定期テストに一夜漬けをしてしまう
中学生になった頃は、「段取り力」が十分に育っていないことが多いものです。
そこに、小学校の頃とは違って、テストの日から逆算してスケジュールを立てる事が必要な「定期テスト」というものが突然現れます。
そうなると、特に段取り力が女子より2年ほど遅れて育つ男子は「一夜漬け」をするようになることが多いんです。
この一夜漬けをすると、深夜まで起きていると脳が興奮してハイな状態になります。
このハイ状態を「充実してる」「頭がスッキリしてる」と勘違いして、「一夜漬けマニア」になってしまう男子が実は少なくないんです。
実際は成績も良くないし、脳や身体の成長にもダメージを与えます。
でも、脳の興奮を求めてハマってしまうんですね 🙁
そうなると、ここからもとに戻した事例もありますが、けっこう大変でした
😛 テストのスケジュールの建て方の一例をこちらでご紹介しています
だから睡眠をちょっと意識してみるのがオススメです 🙂
朝起きられなくても寝不足でも「周りもそうだから・・」と、ついそのままにしてしまいがちですが、実は思春期の子どもの場合には、ある日突然「頑張っても朝起きられなくなる」ことがあります。
そんな「起立性調節障害」についてもご紹介しておきますね。
朝起きられなくなる「起立性調節障害」
朝起きることがとても辛くなったら、それは「起立性調節障害」と診断される症状かもしれません。
起立性調節障害の症状
* 朝血圧が上がらず、無理に起きようとすると立ちくらみがする
* 起きようとすると、頭痛や吐き気、ドキドキ、だるさ、イライラなどに襲われる
* 何かを考えようとしてもできなくなる
* ある日突然始まることが多い
* 夕方頃から体調が復活するので、「怠け」と思われやすい
まだ聞き慣れない言葉かもしれませんが、小学校高学年から高校生までの思春期に多く発症します。
年間3700人発症すると言われ、中学生は10%の子が経験しています。
発症するのは4~6月頃が多いようです。
この起立性調整障害で朝起きられなくなったことから不登校になっている子もたくさんいます。
自律神経のバランスの乱れから起こるといわれていますが、その自律神経の乱れを引き起こす原因は本当に様々です。
身体の神経システムのバランス乱れから始まって、「サボり」「だらしない」と責めたれたり「自分はおかしいのかな」と悩むことで心のストレスを重ねて、悪化してしまうこともよくあります。
心のストレスや悩みから自律神経が乱れて始まることもあります。
また、身体のエネルギーの低下や上咽頭炎や首の骨や背骨の歪みから自律神経がうまく働けない状態になることもあります。
さらに「思春期うつ」と間違えられて薬で悪化してしまったという事例もあります
「おかしい!」と思ったらすぐに複数の、回復経験のある思春期の専門家の意見を聞いてみてくださいね
こじらせる前に、その子の状態にあったケアが早急に必要です。
起立性調節障害は、家庭でできる方法で改善します。
ピンときた方は、思春期最幸家族講座でご相談ください
思春期の子どもは身体も心も脳も、大きな成長の途中なので不安定です。
特に思い当たる大きなストレスがなくても、身体と心のストレスの総和が一定量を超えると、あっという間に急変することがあるので要注意です。
我が子が睡眠不足かどうかの見分け方
睡眠不足の症状
□ 朝起こしてもなかなか起きられない
□ 目がさめても30分位はぼーっとしている
□ 遅刻が多い
□ 昼間眠くてしょうがない
□ 夕方に寝てしまう
□ 休日にはいつもより2時間以上起床時間が遅くなる
さらに、こんな症状があれば起立性調節障害のリスクが高くなってます。
□ 立ちくらみやめまいを起こしやすい
□ 立っていると気持ち悪くなることがある
□ 階段を登るとドキドキしたり、息が切れたりする
□ 午前中は調子が出ない
□ だるくて疲れやすい
□ 頭が痛くなる
「朝起きられない」を改善する方法
まずは子どもに睡眠の重要さを伝えましょう
なにはともあれ、本人が睡眠を大切に思うことが大事です。
睡眠の役目や、能力(学力・体力・気力)が上がること、人生の質が上がることなどを伝えてみてくださいね
そして、睡眠の「量」と「質」を上げていきましょう!
睡眠の量の確保
まずは実際の睡眠時間や生活パターンを知るために、生活パターンを書きだして「見える化」してみるのがおすすめです。
日々の生活を見直して、睡眠時間が増やせたらいいですね
睡眠の質の確保
とはいえ、思春期の子どもは宿題に部活など、やることがたくさんありますね。
量を増やせない時には睡眠の質をあげていきましょう
成長ホルモンも最初の90分に最大の量が出ます
そのためにできること
* 朝起きた時に朝日を浴びる
* 寝る前の1時間位は毎日決まった行動をする
→ 脳が「寝る時間だな」と、催眠ホルモンを出しやすくなります* スマホやパソコンなどは早めに切り上げる
* 寝る前に軽いストレッチをしたり深呼吸をしてリラックスする
* 明日の楽しいことをさらっと思い出す
もちろん、特定のストレスや悩みがある場合には、それもリリースしてしまいましょう。
自分で解決できなくても、専門家の手を借りるのもオススメです。
他にも
☆ 寝る前にお母さん・お父さんと10分くらい話すようになってから、ぐっすり眠れるようになった
☆ 寝る前にお母さん・お父さんに手や背中を触ってもらったらぐっすり眠れるようになった
という事例もあります 😉
みなさん精神的にも落ち着いて成績も上がりました
もし、朝起きられなくて生活に支障が出るレベルになっていたら
Ⅰ~Ⅲに大急ぎで取り組んでください
Ⅰ 子どもの気を楽にする
Ⅱ 眠りの量と質を上げる
Ⅲ 思春期の専門家と学校と家族の応援チームを作る
Ⅰ 子どもの気を楽にする
自分ではどうしても朝起きられなくなっていることを、始めは周りの人に理解されないことがほとんどです。
「頑張れ」「気持ちようだから」とか「怠けてるだけ」などと言われて傷ついている子はとても多いです。
自分でも「どうなっているのか」分からなくて不安な上に、周りの理解が得られないと、どんどん心のストレスが増えてしまいます。
自律神経のバランスをさらに悪化させてしまうのは、絶対に避けたいですね。
「もしかしたら起立性調節障害かも」と複数の専門家に相談してみてください。
Ⅱ 眠りの量と質を上げる
専門家と相談しながら、睡眠パターンの改善をしていきます。
重症の場合には入院治療になることもあります。
Ⅲ 専門家と学校と家族でチームを作る
始めは「なんとしても登校」よりも「心身の回復」を目指します。
こまめに症状を見ながら、できることから回復していきます。
特に効果的なのは、身体へのアプローチです。
難しいことではなく、すでに数100のご家庭で実践して、良い結果が出てきます。
詳しくは思春期最幸家族講座で、かなり詳しくお伝えしていて、完了までのサポートがあります。
始まっている社会的な取り組み
思春期と睡眠の関係についても、詳しく分かってきたのはごく最近のことです。
それでもアメリカやヨーロッパでは思春期の子どもたちの授業開始の時間を遅らせているところも増えています。
日本でも前出の瀧本ゼミが、日本の学校で始業時刻適正化を目指すeSLEEPプロジェクトを立ち上げています。
また、福井県美浜町では「眠育」プログラムを、小・中学校で取り入れているそうです。
2014年からの取り組みで、不登校が減ったり子どもの学ぶ意欲の向上などが報告されています。
他にも、県単位で部活の朝練をある程度減らすように指示しているところも出てきています。
思春期の睡眠についての知識を、社会全体で共有するのが大事ですね
まずはお家の中から始めていきましょう
まとめ
いかがだったでしょうか
子どもたちも忙しくなって朝起きられない子どもが増えている時代ですが、思春期と睡眠の関係についてご紹介しました。
みんな眠そうだから、こんなものなのかって思ってました。
うちでもできるだけ睡眠の量と質の工夫をしてみます
思春期は大人とは違う、ちょっと特別な時期です。
不安定さもありますが、反面、上手にポイントを押さえれば、その後の能力の基盤がぐんぐん育ちます
♡♡追伸♡♡
私は自分が思春期の頃、1学期のうち1日くらい、突然「今日は寝る日」だと感じることがありました。
その時には適当な理屈をつけて学校を休み、1日中ひたすら寝てました。
今思えば特別な悩みはなかったので、身体と心のストレスの総和が大きくなった時に、まとめて眠って処理してたようです。
私みたいに適当な子はいいんですが、真面目なお子さんほど朝早くから夜遅くまで、何でも頑張ろうとしてしまうようです。
必要な眠りには個人差がありますが、時々「眠り足りてるかな?」とチェックしてあげてみてくださいね~
そして大人にも睡眠中に出る「成長ホルモン」は大事です。
美容と健康のためにも♡♡
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次の記事は「子どもに友だちがいない?」と思った時に親として知っておくといいこと」です。
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