思春期の子どもが心を閉ざしている時には

こんにちは。
今日の東京は、雨が沢山降っています。
愛犬との散歩は無理そうだったので
マンションの廊下で誰も居ない時に
一緒にかけっこをしました。

 

さて、昨日のブログで
自分自身と距離をとってみて
客観的に自分を見てみることの練習が
思春期の子どもには大切、という
お話をいたしました。

これ、セッションで一緒に
思春期の方とやってみると
どんなかたでも
楽しく体験してくれます。
あっという間に気づきも生まれます。

でも、お子さんがひとりで
何か悩みをかかえていて
自分の感情・思考に
絡め取られてしまっている状態だと
セッションに来ることが
難しい場合が有ります。

保護者の方から
『コーチに会ってみる?』と
声をかけていただいても
「そんなこと絶対に無理」
ということになることがあります。

人はだれでも
悩みに絡め取られている状態だと
エネルギーだけを外に出して発散するか
内側に閉じ込めてしまって
感情を感じないように無気力になっていくか
どうにかサバイバルしようとします。

本当は、話したり
図や絵に書いたり、他の方法ででも
自分の内側の思考・感情と距離をおいて
客観的に見れれば
すぐに沢山のことに気づいて
変化が始まるのですが。

自分の内側を外に出す方法が
ひとりではわからなかったり、
そもそもできる、と思えなくなっていることが有ります。
言葉で表現する力が
自分の感情・思考・感覚に追いついていないのも
思春期の一つの特徴でもあります。
話してみようとして
うまく理解されなかった、という経験が
今までにあるのかもしれません。

大人なら
「心を開いて言ってくれればなんでもないのに」と
言いたくなるところですが
実は大人だって
自分の内側のことをすっかりさらけ出すことには
抵抗を持つことってありますよね。

そんな時に、大人なら
その抵抗を乗り越えることを
どうやってできるようになるのでしょうか

それは、今の状況が苦しいから
なんとか変えたい!という強い気持ちから
かもしれません。

その時には
”こうすれば、良くなるんじゃないか”という
かすかでも期待があれば
動けますよね。

”藁を掴む”っていうこともあります。

お子さんがもし、
そういう”無理”と思っている状態であれば
まずはわらをもつかめる状態にまで
なってもらうことを目指しましょう。

少しつづでも、心の扉の前に
「いまのあなたでも大丈夫」という
”攻撃しないよ。安全だよ”というメッセージを
まず最初にたっぷり伝えることが大切です。

それがたっぷり溜まったら、
「こうすれば、良くなるかもしれない」と
思えるような情報を
置き続けてみてください。

今すぐ開かない心の扉を
無理に開かせようとしても
かえって抵抗する力が増してしまいます。

天岩戸<あまのいわと>で天照大神が
外がなんだか気になって出てきたように
この扉を少し開いても安全なんだ、
そしてなんだかその先に
ちょっといいことがありそうな
そんな情報を
無理に投げ入れるのではなく
周りに置き続けてみてください。

 

もし保護者の方自身が
子どものひたすら話をきいてみよう!と
強く決意された時には
「絶対におかしいとか評価しないから
 あなたに起きていることを 
 一緒にまとめる手伝いをするよ」ということを
何度でも伝え続けてみてください。

話を聞くのは第三者に任せたほうがいいな、と思われたら
「誰にも絶対に秘密にして、
 何でもそのまま聞いてくれて、
いい方法を一緒に見つけてくれる人がいる」ことや
ご自分が私とやり取りをして
感じたことを話されるのもいいと思います。

あまのいわとが頑丈ならば
こちらも根気よくすることが
必要な場合もあります。

あくまで情報を投げ入れずに
さりげなく、置き続けてください。

そして、もしちょっと扉が
開きかけても
ここぞとばかりに引っ張らずに
自分で全部出てくるまで待ちましょう。

そこでも一呼吸、ふた呼吸して
この世は安全なんだと感じてもらって
自分のペースで
”何か変われるかも”と
思ってくれるまで
こちらから距離を詰め過ぎないことも
大切です。

思春期の子どもは
変わり始めると、ぐんぐんすぐに変わります。

それを信じて
そこまでは丁寧に待つことが必要な場合があります。

一年もすれば、
あの時どうしてたんだっけ?なんてなることは当たり前に起こります。

もし、そんな待つことが辛いとお感じになる場合には
それをサポートすることもできます。

お子さんが心を閉じている様子を
見ているのは辛いものです。

そんな時こそあせらずに
「あなたのペースで大丈夫」と
「世の中は怖くないよ。方法はいくらでもあるよ」という
メッセージを伝えていきましょう。

一番身近な方こそができる
最大の強みです。

保護者の方自身の心も
育むのを忘れずに。

(より個別に詳しい方法は
個人セッションやセミナーで
お伝えすることができます。)

 

追伸:
一緒に愛犬がそばを走ってくれるのは
それだけで嬉しい気持ちになります。
ごろりと横になっている時に
そばにぴとっとくっついてくれた時にも
じんわり嬉しい気持ちになります。

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