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やりたくないことから逃げる:「何もしない」とセルフ・ハンディキャッピング
「やりたくないことから逃げたい!」と思うことは誰にだってありますし、「逃げる」のだって時には立派な選択ですね 🙂
大事なのは、実際にその「やりたくないこと」にどう対応するのかを自分で決めることなんです。
ちゃんと決断せずに「嫌だ」「逃げたい」という気持ちだけに乗っ取られてばかりだと、後悔したり状況が更に悪化することも多いです・・
「そんな理由があるのならしょうがないな」と思うこともあるんですが、いつも言い訳ばかりなので、このままで大丈夫なのかと心配です
親世代は「やらなくちゃならないとされていることはやるもの」として育ってきています。
でも親なら「とにかくやらなくちゃ」と思うようなことでも、イマドキの子は「なんで自分がやらなくちゃならないの」と納得感を求めたり、「やりたいくない(めんどくさい、嫌だから)」と言う自分の気持の方が前面に出ることも多いです。
特に思春期になると理屈っぽくなったり、自分の感情で動くことも増えてきます 😉
「やりたくないこと」を何でも我慢してやり続けるのでは、あとでプツンと限界が来ることもあります。
時には自分で「これは今はやらない」と仕分けすることも必要です 🙂
ただ一方では「やりたくないから逃げる」ばかりでは、自分の課題に取り組む力も育ちませんね
はい、そこが大事ですね!
ではご一緒に、「逃げる」を含めて「やりたくないこと」への対応の種類と、知っておきたい大事なポイントについて見ていきましょう 🙂
やりたくないことへの対応は3種類
人のやりたくないこと=ストレスを感じることへの対応は、大きく分けると3つです。
はい、順番にお話していきますね
この3つは人間が人として発達してきた過程で手に入れてきた対応の種類なんです
やりたくないことにも向かう、取り組むという意味です。
ストレス状況やそこに関わる人と戦う・争うというパターンもあれば、話し合うとか、工夫するとか、他の人に相談するという穏やかなパターンも含みます。
はい、やりたくないことにも向き合って、取り組むことで、状況を踏まえて変えていこうとする行動です
やりたくないから逃げたいと思っても、向か合うという勇気が必要ですね 🙂
アドラー心理学では、自分の課題に向き合う力を”勇気”と呼びます。
その”勇気”は本来誰にでも自然にあるのですが、失敗して辛かった体験などから、人は勇気を見失ってしまうこともあるとされています。
”勇気づけ”と言う言葉がありますが、本来は encouragement で、外から勇気を与えるのではなく、自分の勇気を思い出させるというイメージです
そう思えると、掛ける言葉も違ってきますね
勇気付けについてはこちらもどうぞ
子どもが伸びる褒め方は?思春期の子育てで知っておきたい勇気づけ
ここには「やらない」という対応が入ります
「逃げる」という言葉だと、なんとなく「ずるい」「責任転嫁」という意味を必ず含むように感じることもありますが、「取り組まない」「そもそもやりたくないことを見ない」「何もしない」の他にも、「今やらなくていい=時期をずらす」とか「断る」「自分以外の他の人に頼む、回す」という行為も含まれます。
はい、自分に降り掛かったことは何でも引き受けて、まっこうからなんとかすることだけが「頑張る」「責任ある態度」だと捉えてしまうこともありますが、実際には「今はやらなくていいこと」も、「自分がやらなくてもいいこと」も、「他の人がやったほうがいいこと」もあるものです。
それらを仕分けて、「今自分がやることが本当にベストなのか」と一度考えてから、その結果も自分で背負う勇気を持って「逃げる」を選ぶのであれば、それも一つの選択です
やりたくないことから逃げる場合には、その時の「やりたくない(めんどくさい、嫌だ、怖い)」という感情や感覚だけで反応してそうしてしまうパターンと、一度やらなかった時のリスクを考えてからやらないことを選ぶという対応するというパターンの2つがあるんです。
大事なのは、自分でリスクを考えて決めることなんです。
自分でリスクを考えてやらないと決めたなら、その結果は自分で背負えます。
それがいい結果につながれば、自分で良い決断ができたことにも自信が持てます
(^^)
もしいい結果につながらなかったとしても、自分のリスクの判断のどこを修正すればいいのかもわかります。
そうなれば、次に同じような状況になった時には、よりより判断もできるようになります
(^^)
そんな時に自分で今日は行くとか、行かないとか決められれば、その結果を過ごしてみて、次はこうしようと決める材料にすることができます
一方でただ「やりたくないから(めんどくさい、嫌だ、怖いなど)」というその場の感情や感覚だけで「やりたくないことから逃げる」場合には、その時には「嫌な思いから逃げられた」とスッキリするのですが、その後に起きることまではイメージしていないので、その後に起きてくることに対応できなくなりがちです。
行き当たりばったりに処理する感じになります。
そうなると、たいてい状況は悪化する方向に進んでしまうので、さらにやりたくない(めんどくさ、嫌だ、怖い)などの感覚が増大してしまい、どんどんそのやりたくないことに手を付けるのが難しくなっていくんです
(><)
はい、そういう時でも、自分で「そういうこともある」とリスクも含めて決めておけば、「しょうがないな」と抜けた分にも取り組みやすくなりますね 🙂
ちょっとしたことですが、その場の感情・感覚だけで動いてしまうと、その後で自分の行動の結果として次のやりたくないことが急に目の前に現れたように感じてしまいます。
流れからすればそうなるのがアタリマエで当然のことでも、本人は予測してないので、「そんなつもりじゃなかったのに」と不平不満が増えやすいんです
「やりたくないことから逃げる」のはただ「嫌だから」だけの反応なのか、リスクも考えた上での選択なのかで大きくその後が違います
やりたくないことへの人の対応の3つ目は「固まる」という状態です。
これは、人が「戦う」または「逃げる」で自分なりにやりたくないことに対しての行動を取ろうとしても、うまくいかない時にハマってしまう、最後のパターンです。
*自分なりになんとかしようと工夫したり、人に相談したりしてもうまくいかない
*そのやりたくないことから遠ざかろうとしてもうまくいかない
これ以上頑張ってなんとかしようとしてもうまく行かないままで、どんどんエネルギーが不足になると、ある時点で本人の意志に関わらずに身体の自律神経の方で「固まって動かなくなる」という選択をします
はい、例えばウツや不登校などで「やりたいけどやれない」「動きたいのに動けない」というも「固まる」です。
これは、これ以上動いて生命維持のために必要なエネルギーさえ失ってしまわないようにと、命を守るための最後の手段です。
爬虫類や哺乳類も、敵から逃げ切れないとこの「固まる」が発動します。
ただ、人間の場合には、意識はありますし少しは動けたりするので、ちょっと分かりづらいところがあります
それで「ダラしない」「怠けている」「やる気の問題」と取られてしまうことも多いんです
(T_T)
この状態になってしまうのが意思に関係ないとすると、ここからまた回復ってできるんですか?
はい、身体と心のエネルギーを溜め直すことができれば、またチャレンジできる状態に戻れます!
そして環境や自分の身体・心・頭を整えなおすことなどで、再びエネルギー不足にはならないようにすることは可能ですので、ご安心くださいね
(^^)
「やりたくないことから逃げる」でお困りにつながる2パターン
「戦う」と「逃げる」はリスクを考えた上で自分で選択できればそれは成長にもつながる
だけど、その場の感情だけでの「逃げる」はのちのちお困りにつながってしまう
・・かなりスッキリしました!
わぁ、それは嬉しいです 🙂
それについて、より詳しく知りたいです
はい、了解です!
ではそのお困りに繋がりやすい2つの「逃げる」パターンを見てみましょう
A)何もしない
自分で「何もしない」と決めきらずに、ただ「やりたくないから、嫌だから」で何もしないというパターンがあります。
(心身のエネルギー切れで「固まる」になって動けないのとは違う状態です。
サポートの仕方も異なるので、この堺の見極めが難しい場合には、個別に専門家に相談するのがおすすめです)
この状況を作り出しているものと解決法
自分で動ける範囲のこともやろうとせずに、やりたくないことだと何もせずにいることが多いのは、ある意味それで間に合っているからということもあります。
周りの人が手や口を出して、自分のやりたくないことを代わりにやってくれたり、またはそれ以上自分の領域に踏み込んでこないのでずっとやらなくていい状態が続くような場合です。
わー、ちょっと思い当たることがあります 😳
もう一つの方はどういう状況ですか?
はい、例えば不登校がある程度続いて、少しは子どもも動けるようになっているのに、親が何を聞いてもだんまりを続けていると、親のほうが諦めてそれ以上何も言ってこなくなるような状況です。
不登校も長期化してしまって子どもも諦めが先立ったり、家の中が快適過ぎたりすると(不登校だから好きなようにさせるのがずっと続くなど)、子どもが今のままの状況でずっといたい、手放したくないと思うようになることもあります。
もちろん、自由に同年代と一緒に楽しく動けるようになりたい!と言う気持ちも完全になくなってはいないのですが、家の中は安全で快適だし、だんだん「変わることが億劫」になってしまうこともあったりします 😐
そのような時には、本人も変わるためのモチベーションが低下しているので、「どうしたいの」と言われても応える言葉も出てこないし、今のままでいいやとなっています。
そのような状態で、親も「聞いても何も言わないし」と放おっておいてくれれば、ひたすら居心地の良い環境が続くことになります。
時間が立つほど、本来の身体・心・頭を自由に使って自分の可能性を広げる方向へのシフトチェンジが難しくなってしまうので、気をつけたいところです。
心身のエネルギー不足の解消を積極的にしながら、その回復度合いに応じて、本人のできることを増やしていくように関わっていきます。
その子が本来持っている”勇気”も”元気”も取り戻していくことをサポートしています
どちらの場合も、子どもに自分のやりたくないこと=自分の課題に取り組むチャンスを与えてないことになります。
忙しい毎日の中では、親がやってしまうほうが早いことや、だんまりの子どもに関わる時間をとるのは難しいこともあるものです。
ただ、接し方を変えることで必ず子どもは変わります。
そんな実例を既に100件以上見てきました♡
本当は改善したらいいと思っている状況にいながら、難しそうとか取り組むのが嫌だという思いが強すぎて、何もしないことで「やりたくないことから逃げる」のを続けてしまうことがあります。
友達に本当は「NO」を言いたいことがあるけど言えない
部活の顧問や先輩に「NO」が言えない
自分が我慢すればいいだけなんだ・・・と自分に言い聞かせて、頑張り続けます。
ただ、このパターンは実は(3)固まるにつながるとても危険な道でもあります。
心身のエネルギー切れになるからです。
「我慢は美徳」「頑張ってればいいことがかならずあるはず」「和のために自分を押えるのが正しい」という昔のスポ根みたいな思い込みがあれば、さらにこのパターンが強化されてしまいます。
残念ながら人が「我慢」できる限界はありますし、幸いなことに我慢以外にも方法はいくらでもあるものです。
どこかで自分の勇気を見失ってしまったり、不自由な思い込みをかかえてしまっただけなので、それを上手にリリースしていくのがおすすめです。
難しい場合には、ぜひ専門家にご相談くださいね 😉
戦略的に「時を待つ」のは効果的な対応ですが、ただやりたくないからやらないのでは、自分にとっていいことは起きません。
勇気を出して自分の「やりたくない気持ち」を見つめ直してみれば、必ずそこから抜け出すチャンスに変えられます!
B)セルフ・ハンディキャッピング
お困りに繋がりやすい「逃げる」のもう一つのパターンはセルフ・ハンディキャッピングです。
心理学の用語なんですが、自分がやりたくないことや自信のないことに取り組む前に、自分にハンディキャップがあると主張したり、ハンディキャップを作り出すような行動をあえてすることを示します。
セルフ・ハンディキャッピングには2パターンあります
①行動のセルフ・ハンディキャッピング
テスト前にゲームやSNSをやり続けたり、あえて他の用事に手を付けたりして、ベストを尽くせない状況を作り出します。
②言動のセルフ・ハンディキャッピング
自分がやりたくない・難しいことに取り組む必要があると知っている周りの人に向かって、「体調が悪い」「あまり時間が取れなくて」などの言い訳を言うことなどです
セルフ・ハンディキャッピングは、一応やりたくないことに手はつけるのですが、全力で向き合うことを避けているので、「逃げる」に入ります。
セルフ・ハンディキャッピングは「本気を出して取り組めば、本当はちゃんとできるんだけど」という言い訳を自分に残しておくためのものです。
もしやってみていい結果が出なければ、「~~のせい」「~~さえなければ」と自尊心を損なわなずに済むということですし、
もしいい結果になったとしたら「~~だったのに」「~~さえなければ、もっとできた」と幻の自尊心を高めることができるのです。
はい、人は弱いこともありますので、やりたいくないことにちゃんと取り組んでしまうと、自分の力が不足していることがはっきりするかもしれないという不安に流されて、このセルフ・ハンディキャッピングを無意識にやってしまうこともあるものです。
はい、私もあるあるです
(^_^;)>
ただ、このパターンを無意識に繰り返していくと、次のようなデメリットが生じてきます
セルフ・ハンディキャッピングをすることのデメリット
★自分の現在の実力がわからないので、その先に進むために何をすれば良いのかわかりにくくなる
★やりたくないことに取り組むことよりも、言い訳に意識が向いてしまうので、向上心も育たない
★周りからは「言い訳が多い」と取られて、「ちゃんと取り組む気がない」と信用されなくなってしまう
★たとえ成功したとしても、「全力でやればもっといい結果になったはず」と自分ではわかっているので、自信のない成功になる
そうなると、次も失敗を避けようとする気持ちが先走るので、さらにセルフ・ハンディキャッピングをしてしまいやすくなる
おまけに周りからの信用もなくしちゃうんですね 😯
そうなんです。
結局長い目で見ると、良いことがないですね。。
ぜひ、セルフ・ハンディキャッピングからは抜け出してしまいましょう!
セルフ・ハンディキャッピングからの抜け出す方法
1)自分がセルフ・ハンディキャッピングをやっていることに気づく
2)不安や自信のなさなどの自分の気持ちと、自分が避けているものに気づく
3)できないことや失敗は最終結果ではなく、成長のためのチャンスにできることを思い出す
4)セルフ・ハンディキャッピングを言いそう、やりそうになったらやめる
5)できる理由を10個以上考え出す
まずは自分が言い訳をして、全力で向き合えてないという事実を認めるところからがスタートです
全力でやりたくないことに向き合えてない自分を認めるのは勇気もいりますが、その先には必ず成長が待っています!
自分の「怖い」「自信がない」「不安」という気持ちを無視せずに見てみれば、そこには必ず「本当はこうしたい」という自分の期待も見つかります。
その期待に向かってそのまま進みましょう!
感情との付き合い方はこちらもどうぞ
怒りと悲しみを感じたら。大事なチャンスに変えるコツ
一人では難しい時には、コーチにもご相談くださいね
勇気づけもあなたがやれる方法もいくらでも一緒に見つけます
(^^)/
やりたくないことから逃げる:終わりに
うちの子は失敗が怖かったり、自信がないんだと思います
やっぱりそれは、周りで手を出しすぎて、本人の成功体験や失敗体験のチャンスを少なくしてたことも大きいと気づきました。
これからは勇気づけて、本来持っている勇気を十分に出せるように接して行こうと思います!
始めは今までと違う接し方をすると、お互いに戸惑うこともあるかもしれません
でも、本来の力を蘇らせることは、軌道に乗れば思っている以上にすっと進みます。
ご家族の笑顔が増えることを願っています!
♡♡あとがき♡♡
ここまで見てきた「やりたくないことへの対応」は、どれも、使えば使えうほどそのパターンを簡単に選んでしまうようになります。
いい意味では、「戦う」でちゃんとやりたくないことにも向き合って、人と協力しながら解決する道を選ぶ人は、今後もそれを選びやすくなります。
反対に、「その場の感情でやりたくないことから逃げる」ばかりやっていると、その反応パターンをすぐにやってしまう癖がついてしまうんです。
ただ、どんな行動パターンも練習すれば必ず変えられます。
「自分が本当はどんな状態になりたいのか」を描くことから始めましょう!
そこではどんな気持ちになっていますか?
そこで一緒にいる家族はどのような表情や言葉でしょうか
そこからブレずに続ければ、必ず「あれ、いつかイメージした通り♡」と思う瞬間がやってきます
(^^)/♡♡
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