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学校に行きたいけど行けない:不登校からの回復に向けて
学校に行きたいけど行けない・・
そんな状態の時には、親の接し方にご注意です 😯
ここで『行きたいなら行けるはず』と子どもを追い込んでしまっても、また反対に何もせずに見守っているだけでも、せっかくの『行きたい』という気持ちがしぼんでしまったり、状態が更に悪くなることもあるからです。
不登校になったばっかりの頃は、『行きたい』なんて言わなかったんですが、最近少し元気になってきたようで、『行きたい』とポツリと言うことがあります。
でもその後で『学校に行きたいけど行けないんだ』って言うんです。
そして本当に行けなくて・・
私もどうしたら良いのかわからなくて困ってます
お子さんが思い通りに動けていないのを、そばで見ているのも辛いですね 😐
どうしたらいいのかわからないと、「行きたいなら行けるはず」とハッパをかけてしまったり、「ただ見守ってしまう」や「ただ状況が変わるのを待ってしまう」ことも多いです。
もちろん、しばらく待っているうちに、お子さんの「行きたい気持ち」が勝って、行けるようになることも無いわけではありません。
ただ逆に、「ハッパをかける」や「見守っているだけ」では、せっかくの「行きたい気持ち」がしぼんでしまって、お子さんの自信や自己肯定感が失われてしまうこともあるので気をつけたいところです。
どうしたら良いんでしょう?
はい、そんな時にご家族ができる、効果的な接し方のコツがあります。
お子さんが『学校に行きたいけど行けない』状態から、ご自分の『行きたい』という気持ちのままに行動できるようになれば、それはお子さんの自信にもなります。
当カレッジでは「学校に行くこと」よりも、お子さんが自分の思いで行動できるようになることを大事だと捉えてます。
家族ができることを知りたいです
目次
学校に行けない時の2つのケース
不登校の状態は、子どもが『学校に行きたくない』と言うケースと『学校に行きたいけれど行けないと言うケース』の2つに大きく分けられます。
(実際には、不登校で「学校に行きたくない」と言ってる場合にも、「行けるなら行きたい」という気持ちが隠れていることがほぼほぼです。
今回は、今どの気持ちが強く出ている状態なのか・・ということで分けてます)
まずは、それぞれの違いと回復への道を簡単に見てみましょう。
『行きたくない』と言っているケース
このケースの中にも「子どもに行きたくない理由がある場合」と、「子どもも行きたくない理由がよくわからない場合」の2つがあります。
どちらの場合でも不登校は身体・心・頭のエネルギー不足という状態です。
登校して学校でアタリマエに過ごすだけのエネルギーが心身にない状態です。
「行きたくない理由がある場合」には、それを子どもが自分では解決できないことが直接のエネルギー不足の原因になってます。
友達関係やいじめ、勉強や部活に関することなど、その原因はその子によって様々です。
それまでに子どもが自分なりにその原因をなんとかしようと頑張ってエネルギーを使ってきたけど、解決できなかった。
そしてこれ以上頑張っても解決できると思えない。
・・と希望(=やる気エネルギー)も失って、登校する分さえ残っていないエネルギー不足が起きてます。
この場合では、その子の ”理由” を解決していくことと同時に、身体・心・頭の根本的なエネルギー不足も解消していきます。
エネルギーが漏れているところをなくして、この機会に心身のエネルギーを十分に満たします。
根本的なエネルギー不足を解消して、十分にエネルギーが満ちてくれば、必ず人にはまた「やる気」や「勇気」が湧いてきます。
身体も動かずにはいられなくなります。
そんな状態になれば、子どもはまた自分の課題に向き合えるようになりますから、その子は、時には周りの手を借りながら、自分の課題を乗り越えていけます。
そうなれば、この体験が自分の自信にもつながります。
不登校をきっかけに、その子が前より希望と自信を取り戻した事例は、当カレッジにはたくさんあります。
はい (^^)♡
そしてもう一つの「子どもも行きたくない理由がよくわからないけれど行きたくない場合」では、お母さん・お父さんは「甘えなんじゃないか」と心配になりがちです。
でも実際には、子どもに身体・心・頭へのストレスが積み重なることで、エネルギー切れになって学校に行けなくなることは思春期には珍しくないんです。
いじめなどのはっきりとした ”理由” がなくても、”人と接するのに気疲れする””塾や部活で疲れた””クラスの雰囲気がつらい”などが重なることで、『学校に行きたくない』となることはよくあります。
人や周りに気を使う子、音や雰囲気に敏感な子はなりやすい傾向があります。
子どもが自分で気づいていなくても、身体・心・頭のエネルギーが不足している状態です。
思春期は本来、柔軟でストレスを乗り越える力もあるのですが、今は環境の変化から、たった10年前と比べても、子どもたちが受けるストレスの総和がかなり大きくなっていますし、子どもたちの身体のストレス耐性も下がってきています。
環境や雰囲気に敏感な子も増えています。
そんななかで、息切れをして辛い子どもをただ個人の「甘え」だと責めても、良い結果にはつながりません。
それは大怪我や病気になって学校を休んだ子を「弱い」と責めるのと同じです 🙄
(参考:『不登校は甘えなの?』と思った時に知っておくといいこと)
しっかり回復しないままで無理に登校したとしても、やがてどこかでまたエネルギー切れになってしまうのではもったいないですね
不登校を繰り返すのはそのようなパターンです 🙁
やはりその子の「ストレスに耐えられないワケ」を根本的に解消することが必要です。
子どもは自分のエネルギー不足のワケについて、自分ではっきりと分かっていないことは多いので、大人がその子の身体・心・頭の状態を見極めて、その子に今必要なところからサポートしていきます。
ここは大人の出番です。
ご家族だけでは見極めが難しい場合には、専門家に相談するのもオススメです。
身体・心・頭の3つの視点から見れば、その子の壁がわかります。
どのような場合でも、登校はその後、4つのステップを踏んで回復していきます。
(参考:不登校からの回復過程:長引かせないための親の接し方のコツ)
身体・心・頭のエネルギーが十分になって、エネルギー漏れが起きなくなれば、不登校という体験さえ「学校に行けなかったけどしっかり乗り越えた」という自信の源になります。
『行きたいけど行けない』と言っているケース
こちらが今回のテーマの『学校に行きたいけど行けない』状態です。
このケースでは「行きたいという気持ちがあるのになぜ行けないんだろうか」と子どもも周りの大人も思うので、その子に必要なサポートが遅れがちになることも多いので、より注意が必要です。
こちらのケースでは、子どもの意識(=行きたい)と無意識(=行きたくない)がぶつかって葛藤しています。
無意識では自分がエネルギー不足だとわかっているのですが、子どもの意識の上では「行きたい」気持ちが強かったり、「行かなくちゃ」と思っているとこのような状態になります。
一人の人の中で、意識と無意識がぶつかってしまうことはよくありますが、そんな時には、無意識の方の力が強いので、結局「学校に行けない」になるんです。
無意識は身体の反応として出てきます。
例えば「ダイエットしたい・しなくちゃ」と意識できてても、無意識で『痩せたら困る』と思っていたら、自分では気が付かないうちに、痩せないような行動をとってしまいます。
当カレッジでリアルにあったケースにも、いつもダイエットを失敗して悩んでいる子に『痩せたら男性に近寄られてしまう。男性は怖い』と、無意識の思いがあったこともありました 😯
無意識は「危険」に敏感なので、「痩せたら危険」「エネルギー不足で学校に行けば危険」と感じていると、頭では「痩せたい」「学校に行きたい」と思っていても、身体は反対の行動をとります。
身体が学校に行けないような反応を作り出して自分を守ろうとしてるんです。
うちも、朝頭が痛いというのは本当みたいなのに、夕方になるとケロッとしてるんです。
そういうのを見ると、『仮病?本当に学校に行く気があるのかしら。ただの言い逃れでは?』と思うこともありました。
でも、それも無意識の『学校に行きたくない』からの身体の反応だからで、本人の『学校に行きたい』というのも嘘ではないんですね
そうなんです 🙂
無意識の反応を意思で押さえつけるのは難しいものです。
大人が「学校に行きたいなら行けばいいだけなのに」という態度で子どもを責めたり、ハッパをかけてもうまくいかないんです。
無意識が「学校に行っても大丈夫」と納得するまで心身にエネルギーを溜めることが必要です。
大人は、子どものそんな状態を見極めずに、「行きたいと思ったら行けるはず」と、「意志力」「やる気」だけで考えがちです。
たとえ親は「行きたいんだからその思いを叶えてあげたい」とハッパをかけてるつもりでも、それが知らないうちに子どもを追い詰めて、状態を悪化させてしまうことは、残念ながらよくあります 😐
子どもは親の期待に応えられないことで罪悪感を持ちますし、「行きたいと思っているのに行けない状態をわかってもらえない」ということで、孤立感を持ちます。
人は悩んでいる時に孤立感を持つと希望を失う方向に進んでしまいます
(><)
ここはとても大事なポイントです。
まさに、そこが大事です!
(^^)
「行かせること」ばかりに意識が向いてしまうと、子どもの「行きたいけど行けない」という苦しみを無視して子どもを追い詰めてしまいます。
そうなると状況は悪化するばかりですから、まずはその思い切りが大事です。
そして子どものエネルギーをしっかり溜めて、「学校に行ったら危険」と思っている無意識を安心させていきましょう。
そうせずにこのような葛藤をいつまでも続けていると、子どもはただでさえ不登校というエネルギー不足な状態なのに、さらにエネルギーを失うことになり、不登校が長引いたり、こじれてしまうことがあるのでご注意です。
次はより詳しく、「学校に行きたいけど行けない」ケースと接し方のコツを見てみましょう!
「学校に行きたいけど行けない」時に必要なこと
子どもが『学校に行きたいけど行けない』という葛藤状態になる時には、大きく2つあります。
一つは不登校になり始めの頃で、もう一つは不登校になって家でしばらく休んだあとに、身体や心のエネルギーがある程度回復してきた頃です。
それぞれの葛藤状態へのありがちなNGな接し方と、子どものエネルギーをしっかり回復させるために役立つコツをご紹介します。
今必要なところをお読みください。
不登校になり始めの時期の「行きたいけど行けない」
不登校は本人が心から望んで学校に行けなくなったわけではありませんから、「行けない」という状態になってしまったことは子ども自身にもショックですし、なかなかそれを受け入れられないものです。
この時期を当カレッジでは「ショック期」と呼んでいます。
子どもが不登校になったショックが大きい時期だからです。
このショック期に子どもが『学校に行きたい』と言う時には、
・学校には行くべきだから、行かなくちゃ
・みんなは行っているのに恥ずかしい
・他の子と違う存在にはなりたくない
・このまま休むともう行けなくなりそう
などの「不安」や「恐怖」からの『行かなくちゃ』という思いもありますし
・友達と一緒に居たい
・勉強も遅れずに続けたい
・部活を続けたい
などの「~~したい」という自分の思いがあることもあります。
しかしどちらの場合でも、子どもの身体・心は登校がアタリマエにできないエネルギー切れの状態です。
まずショック期にはとにかく子どもを安心させて、身体と心を休ませてエネルギーを充填できる状態になる=次の安静期に進むことが最優先です。
そのために効果的な親の接し方のコツは
*親が先程の「不安」や「恐怖」からの「学校に行かなくちゃ」を子どもが手放せるように安心させること
*子どもの「~~したい」という気持ちがこの先しっかり叶うように今は回復に専念しようと勇気づけること
です。
このショック期から、いかに次の安静期にスムーズに移行して、子どものエネルギーが溜められる状態になれるかが、不登校をこじらせずに短期で回復させるための大事なポイントです。
ところがこのショック期にやってしまいがちな親のNG対応があります。
①子どもが『行きたい』というので、なんとか「行かそうとする」
子どもの「行きたいのに行けなくて辛そうな状態」を見ていると、親はなんとか行かしてあげたいと思ってしまうことがあります。
実は私もこのNG対応をしてしまった一人です 🙁
子どもが学校に行きづらくなった時に、私は『学校に行かさなくては』と思っていたわけでもなかったのですが、子どもがなんとか行こうと毎朝玄関に長時間うずくまっていたり、額を自分でかきむしって血が出ているのを見ている毎日でした。
『無理していかなくても良いよ』と声をかけても、子どもは『行かなくちゃ』の一点張りだったので、『やっぱり本人の気持ちを尊重するのが良いのかな』と、私は担任や部活の先生と連絡しながら、なんとか行着やすい状態を作ることに一生懸命でした。
でも、今思えばその時の子どもの心身は学校に行って楽しく過ごせるほどのエネルギーではなかったんです 🙁
無理して登校しても、子どもは身体や心のエネルギー不足から、マイナスな出来事しか目につかなかったので、どんなに良いことがあっても、さらに自分を責めて落ち込んでしまうばかりでした。
そんな心身の状態の時には、無理して登校を続けるよりも、心身のエネルギーを回復して、心地よく教室に居れたり、出来事を客観的に見られるようになる方が優先です。
もし今の私がその時の私に声をかけることができるなら、それをちゃんと教えたいものです。
そうなんです 🙁
なので、「頑張ること」は大事なんですが、その努力の方向がよい結果につながっているかどうかを見極めることはとても大事です。
頑張りの方向が違っていると、結局子どもも「自分は頑張ってもダメだ」と思い、学習性無気力という状態になってしまいます。
親も自分ががんばった分と、子どもが頑張ったのにうまく行かないことの両方で、さらに落ち込んでしまうんです。
お子さんも親御さんもがんばり屋さんほど、ここは気をつけていただきたいポイントだと、心からお伝えしたいです。
不登校の始めには、お子さんに不登校はエネルギー切れだということと、必ず回復するから大丈夫だと、優しく&揺るぎなく、しっかり伝えるところから始めていきましょう。
お子さんが『行かなくちゃ』を手放して、エネルギーを溜めることに同意してくれれば、次の安静期に入れます。
そうなれば、ショック期→安静期→回復期→再行動期 という、回復のサイクルに入っていけます。
②親の不安や恐怖からの「学校に行かなくちゃ」が強くて子どもを行かそうとする
子どもが不登校になれば、親だってショックです。
そしてまだまだ「不登校は甘え」「不登校になったら道を外れたこと」「子どもの不登校は親の愛情不足やしつけ不足などの親のせい」などと言ってくる人も居ます。
時には学校の先生や医師、相談所の人までそんな事を言う場合もあったりします
(`ω´*) gekioko
親が不安や恐怖にかられてしまうのもわかります。
それでも、その不安や恐怖のままに子どもを「とにかく学校に行かせよう」とするのは、百害あって一利なしです。
それは脚に大怪我をして血を流してズキズキしている子どもを、「今歩かないとこの先も歩けなくなるかも知れない」という恐怖から、無理に歩かせようとするのと同じです。
無理をすれば血も止まらないし、怪我も悪化します。
下手をすれば、歩けない脚になることだって考えられます。
そして何より、そんなことを言ってくる親のことも子どもは信じられなくなってしまうでしょう 😐
まずは血を止めて安静にして、子どもの脚を直す自然治癒力が働きやすいように、温めたり必要な栄養素などを与えたほうがずっと早くきれいに回復します。
「今は大怪我をしているんだから回復のために必要なことをしよう」と親が思い切ることが大事です。
不登校の始めのショック期には、子どもの『行きたい』に引きづられずに、まずお母さん・お父さんがショックから抜け出して、子どもを次の安静期に導けるようになることが大事です。
(安静期は子どもが落ち着いて休んで、心身のエネルギーを取り戻していく時期です。
この時には登校や勉強など、本来の子どもの義務をお休みさせて、回復することに尽力するという病者の役割を与えます)
周りから責められたら、親だって、大人だって動揺します。
なので、そんな時こそ、信頼できる専門家とつながってください。
親だって安全基地が必要です。
③どうしたらいいのかわからないので「何もせずに見守っている」
子どもが不登校になって「行きたいけど行けない」状態の時に、お母さん・お父さんがどうしたら良いのかわからずに、ただ何もせずに見守ってしまうことがあります。
子どもの好きなようにさせればそのうち元気になる
そうアドバイスされることもあるでしょう。
もちろん、不登校でも子どもの好きなようにさせているうちに、そのうち子どもが自分からエネルギーを取り戻して、回復していくことも無いわけではありません。
当カレッジでは2010年からお子さんたちをサポートしていますが、実際、初期の頃はお母さん・お父さんが子どもを無理に学校に行かそうとするのをやめるだけで回復したケースもいくつかありました。
ところが今はより複雑なケースが増えているので、ただ子ども任せでは、不登校がこじれて長期化するケースがかなり増えてきています 😯
子どもに「行きたいのに行けない」という葛藤が強い場合も、その一つです。
子どもが自分で『行きたい、行かなくちゃと思っているのに行けない状態』は、子どもが自分のコントロール感を失っている状態です。
自分が思っているように自分で動けないだけでも辛いですし、学校に行けなくなったこと自体もショックです。
行けなくなったワケ(いじめなど)がわかっている場合には、それを自分で解決できなかったこともショックですし、行けなくなったワケがわからない場合にも『なんで行けないんだろう』と不安になります。
つまり近年は、そのまま葛藤状態を放置してしまうと、子どもは混乱して暴れたり、閉じこもったりしながら、不安と自分を責めることから、どんどんエネルギーを失ってしまうケースが増えているんです。
そしてぐるぐる思考で自信や自己肯定感も失い、学校に行けない罪悪感や助けてほしいのに助けてもらえないことで、大人とも壁を作ってしまいます。
それらを受け止めるのが辛いので、子どもがゲームの世界に逃避してしまうのもよくあるパターンです
(T_T)
だから無理にゲームを取り上げてはいけないって
そうですね。
不登校の子どもがゲームばかりするのにもワケがあります。
子どもがゲーム漬け付けになっている時には、そのワケを紐解きながら、徐々に子どもがゲームがなくても大丈夫なように導いていくのがオススメです
(参考:不登校の子がゲームばかり・・心配をサポートに変えるコツ)
当カレッジでは、不登校をただ見守っているだけで回復を待つ時には、「いつ回復するのかわからないけどそれでもいい」という覚悟が必要だと捉えてます。
その子の心身の状態によって、その回復が早く来る場合もあれば、さらに悪化してしまって、残念ながら数十年という単位で長期化してしまう場合もあるからです。
悪化する場合には、子どもの心身やキャリアに影響が及ぶことや、貴重な思春期の時間をそのために失うというリスクや親の心身へのリスクもあるので、当カレッジではオススメはしていません。
当カレッジでは、子どもの状態に合わせて、その子が自然に ショック期 → 安静期 → 回復期 → 再行動期 というステップを踏んで、自分のエネルギーを取り戻していくことをサポートしています。
ショック期に必要なことは
・お母さん・お父さんがショック状態から抜け出す
・子どもをショック状態から安静期に移行させる
です。
そのためには
*お母さん・お父さんが不登校はエネルギー切れの状態だと知り、子どもが今そんな状態であることを受け止める
=無理に行かせようとしない
*お母さん・お父さんが回復のステップを知り、不登校は回復するものだと腹落ちする
=回復のための4ステップを把握して、回復を信じる
*お子さんにエネルギーを溜めなおそうと伝える
があればOKです。
回復期になってからの「行きたいけど行けない」
子どもの「行きたいけど行けない」という葛藤が強くなるもう一つの時期は、安静期を経て、少し心身のエネルギーが溜まってきた回復期です。
エネルギーが溜まってきたことで、少し行動の意欲が出てくるので、子どもも登校が気になってきます。
そこからさらにエネルギーが溜まってきて、ついに子どもが登校に向けての行動を自ら起こす再活動期までの間が回復期です。
回復期になると、子どもが『行きたいけど』と言うこともあれば、『友達はどうしてるかな』とか『勉強が気になる』などと、学校に関することを子供の方から話題に出すようになってきたり、学校に関する話に過激に反応しなくなってきます。
子どもの中である程度エネルギーが溜まってきたことで、「学校に戻る」ことを自然に意識し始める時期なんです。
子どもが自分から家庭以外の場に行ってみたいという意欲が出始める状態を指してます。
ピンときた方は、個別の状況についてのより具体的な情報を個人セッションなどでお尋ねください
それでもまだ、この回復期では、子どもの「行きたい」という意欲はまだ弱々しいものです。
身体や心のエネルギーが実際に登校を続けるには十分でないと、無意識にはわかるので、まだ『行きたい気持ちも微かにはあるけど行きたくない』という状態です。
この回復期のポイントは焦らずに心のエネルギーと身体のエネルギーの両方をまだまだ増やしていくことです。
子どもが自然に自分から動き出す再活動期に進むための準備を続けることが大事です。
この回復期のご注意ポイントは、子どもの意欲を見つけて親が強く登校させようとしてしまったり、または子どもの小さな意欲に気づかずに、それを見過ごしてしまうことなどです。
子どものエネルギーの回復を待とう!としていても、親としては『早く回復してくれないかな』と思うのも人情ですね 😉
それで、子どもが小さな意欲を見せて、学校のことを話題にしたり、『行こうかな』なんて言ったりすれば、『もう行けるかも❣』と気持ちが先走ってしまうことがあるかもしれません。
ところが特に回復期では、「行きたいけど行けない」の「行けない」がまだまだ強いんです。
親が子どもの小さな意欲ばかりに気を取られて、この時期に子どもを無理に登校させてしまっても、子どもの無意識ではまだ「エネルギーが十分にある」と思えていない状態です。
この状態では、無理して登校しても子どもの無意識は過敏になっているので、何かにつけて「あれもこれも危険」だと嫌な情報ばかりを拾ってしまいます。
そうなると頑張って登校したのに『やっぱり学校に行っても嫌なことばかり』という印象になってしまうので、せっかくの小さな意欲もかき消されてしまいます 😯
そうなると、また小さな意欲が育つまでのやり直しになるだけでなく、子どもは『せっかく行けると思ったのにダメだった』と自信をなくしてしまいます。
次に再登校することへのハードルが高くなってしまうのでは、あまりにも残念です
(T_T)
回復期には無理をせずに、子どもの心身のエネルギーをさらに溜めることに専念すれば、必ず無意識も徐々に『もう大丈夫かも』と判断するようになってきます。
そうなれば「行けない」は徐々に緩んでいくので、「行きたい」の方が強くなっていきます。
そうなると必ず子どもは自分から何らかの行動を始めますので、それまでは少し辛抱して、エネルギーを溜めることに注力していきましょう。
回復期には強い登校刺激もまだしないのがオススメです。
(参:登校刺激で失敗しないコツ:タイミングと方法を知っておこう)
また逆に、子どもに小さな登校への意欲が湧いてきたのに、お母さん・お父さんがそれに気が付かなくて、いつまでも安静期と同じように子どもを扱ってしまっても、回復が遅れてしまうことがあります。
安静期には子どもは、回復に努めるという新しい義務を負う代わりに、登校や勉強や生活リズムなどを、元気な頃と同じにしなくていいという「義務の免除」があります。
これを病者の役割といいます。
病者の役割は、その病気の重さと回復度合いによって変わっていきます。
それは身体の病気や怪我の時と同じで、回復するに従って、徐々に通常ならすべきことをまたやるようにしていくことが必要です。
ところが子どもの心身に徐々にエネルギーが溜まってきているのに、いつまでも生活リズムを子どもの自由気まま(ゲームし放題、朝の起床も子ども完全に子ども任せ)にさせっぱなしにしていて、長期化していた事例も時々見かけます。
このような事例では、その子にも内発的な「学校への意欲」が湧いてきた時があったのに、そのまま動くチャンスを失ってしまい、ついには「このままでもいいや」と外に出る意欲さえなくしてしまっていたんです 😯
これは鉢植えに小さな芽が出ても、十分な光を当てずにそのまま置いておけば芽が育たなくなるのと似ています。
芽が出るまでは鉢を陰において置く方が良くても、芽が出たら日が当たる場所に移すことでその芽はすくすくと育ちます。
子どもの様子の変化には気をつけて、子どもに少しでも「学校への意欲」が出てきたと思ったら、そっとその意欲を育てる段階に進むのがオススメです。
親が病者の役割を徐々に変えていくことで、子どもにも回復の自覚とやる気も育つのです。
子どもが「行きたいけど行けない」っていうので、どうにかして行かしてあげたいけど、どうしたらいいのかわからないので、私も黙り込んで沈んだ気持ちになってました。
それで腫れ物に触るようにしちゃってました!
「行けない」ことに気を取られずに、子どもの「行きたい」という意欲をさらに育てたり、徐々に生活リズムを戻していけばいいんですね!
はい、それでOKです。
親子して「行けない」に注目しすぎると、「なぜ行けないんだろう」とここでぐるぐる思考にハマりやすくなってしまいます。
そうなると親子でエネルギーが無くなってしまうので、もったいないですね 😐
それよりも、子どものエネルギーをさらに溜めるのに注力するのがオススメです。
やがて子どもにエネルギーが十分に溜まって、お母さん・お父さんが関心を持って自分を応援してくれているとわかれば、子どもは再行動期になり、何らかの行動を自分で始めます。
はい、子どもが回復期に入ったら、子どもの意欲の強さを見極めながら、子どものペースに合わせて友達や勉強についての話を少しずつ増やしていきます。
子どもに登校にまつわる気になること(勉強の遅れや友達とのやりとりなど)がある場合には、徐々に会話を増やしながら、具体的にその課題を解決する準備も始めていきます。
勉強の遅れを具体的に取り戻す方法についてや、友達とどんなコミュニケーションをするかなどについての会話を始めます。
そのような役立つ登校刺激についてはこちらもご参照ください
登校刺激で失敗しないコツ:タイミングと方法を知っておこう
また、徐々に子どもの意欲が強くなってきたら、友だちと会ったり、勉強を始めるなどの、その子がやりやすい身近な一歩を進められるようにサポートしていくのがオススメです。
また、家の中の仕事を任せて、それができたら言葉で勇気づけるのも効果的です。
小さな一歩を着実に積み重ねることで子どもの意欲と自信も育ちますし、身体のエネギーも損なわずに溜められます。
③子どもの身体と心のエネルギーのアンバランスさを見逃してしまう
最近は、回復期に意欲はそれなりに出てきても、なかなか身体のエネルギーの方が十分に溜まらない子どもが増えてます。
もともとの身体のエネルギーが低かったり、溜まりにくい子が増えてるのを当カレッジでも感じてます。
かつては、ちゃんと休めれば身体のほうが先に回復するパターンの方がが多かったんです。
でも最近では、子どもに登校への意欲がかなり出てきても、身体の方が登校に耐えられるエネルギーをまだまだ十分に持てていない状態であることが多くなっているんです 😯
そしてまた、このようなケースでは、お母さんやお父さんが登校を促さなくても、子どもの方が、しばらく学校には全く行けていなくても、「ある日から朝から部活まで連続で登校する」という計画を自分でいきなり実行しようとすることもよくあります。
そうなんです。
それで実際にやってみた時に、自分の計画通りにやれなかったことで、子どもが自信をなくしてしまうこともあったりします 😐
そうなるともったいないので、子どもが回復期に入ったら、できるだけ子どもの心と身体のエネルギーバランスを、お母さん・お父さんが日々チェックするのがオススメです。
子どもが学校以外なら外出できるような場合には、外出させてみて、その後の疲れ方や次の日の朝の様子などを見るとよくわかります。
また、すでに子どもが登校を始めた場合には、帰ってきてから楽しそうでなかったり、楽しそうでも身体の方に朝起きられなかったり登校しようとすると固まるなどのサインが見られたら、一度早めに仕切り直しをするか、かなり登校ペースを落とすのがオススメです。
そして身体のエネルギーを上げることに注力しましょう。
身体・心・頭のバランスを取ることは大事です。
「行くこと」や「行かせること」ばかりについ親子で意識が向きがちですが、必要な時には「行けなくなる」前に、主体的に「行きすぎない」という選択をするのがオススメです。
学校に行きたいけど行けない:終わりに
でも、その言葉はある意味、回復期というステップに入ったサインなんですね。
焦らずに子どものエネルギーをもっと溜めようと思えたので、私も落ち着けました
不登校では、つい親子とも「学校に行くこと」にこだわってしまいますが、大事なのは子どもの身体・心・頭のエネルギーが十分になり、バランスも取れるようになることです。
子どものエネルギー漏れをなくして、十分にエネルギーを溜めましょう。
そうなれば思春期の子どもは、自然に自分から動き出すようになります。
それは今までにも数多くのお子さんとご家族が見せてくれた事実です
♡♡あとがき♡♡
子どもが学校に行けなくなると、「行けないこと」だけを大問題だとして、何かしらの「原因」を探そうとすることがあります。
よくあるのは子どもが学校に行けないのを、子どもか親の「心や性格や育て方の問題」だとすることです。
本当は、子どもが自分の思うように行動できない状態であることが解決すべきことじゃないかと思います。
「行けないこと」や原因にだけこだわらなくても、子どもの身体・心・頭のエネルギーが十分になれば、子どもが自分らしく動けるようになって、自分から不登校を卒業することはよくあります。
子どもが自分の身体・心・頭とうまくつきあう方法を自然に手に入れれば、それは一緒使える財産になります。
いろんなケースをこれまでも見てきましたが、「行くこと」や原因探しにこだわるよりも、子どもの身体・心・頭を元気にする方がずっと子どもと親御さんの幸せにつながるのを実感しています。
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