夏休み明けに『学校に行きたくない』と言われたら

 

夏休み明けには不登校がよく話題に上がります。

そんな時期に子供から『学校に行きたくない』と言われたら、親ならばどなたでもドキッとしちゃいそうですね。

でもそんな時には「不登校になったら大変!」という思いにかられて、「登校させなくちゃ‼」と焦ってしまわないことが大事です 😉 

 

お母さん
うちの子も去年夏休み明けに『学校に行きたくない』って言ったことがあります。

その時には2,3回そう言っただけで普通に登校したので、私もホッとしたんですが・・

夏休み明けって、そう言う子どもが多いんですか?

 

はい、休みが続くと大人でも「また仕事に戻るのは嫌だな」って思うこともありますよね。

夏休みは長いですから、子供がそう思うのもある意味自然です 😉 

 

でも、その言葉の裏にある子供の思いや状況には様々なケースがあります。

言うだけで普通に登校する場合もありますし、その時すぐにサポートが必要な場合もあります。

サポートはタイミングで効果も変わります。

子供の状況の見極めが大事ですね。

 

一番まずいのは、親が「不登校にだけはさせたくない!」と焦ってしまい、子供の思いよりも、とにかく登校させようとすることです。

そんな対応から子供の気持ちをこじらせてしまって、かえって子供が登校できなくなることもあるんです 🙁 

 

お母さん
えっ、そうなんですか!

でも「不登校になったらどうしよう」って親なら思いますよね

 

はい、親御さんならそう思うのも自然ですね。

ただ、その不安にのっとられてしまって、本当に今必要な対応ができなくなってしまうのでは残念なことになってしまいます。

 

不安にかられて子どもの気持ちを置き去りにしてしまうのでは、子どもとの信頼関係も崩れます。

「自分の気持ちよりも普通に登校させることの方が親は大事なんだ」と感じた子は、親に自分の本音を伝えることを諦めてしまします。

それで本当に必要な時にコミュニケーションができなくなってしまうのでは、親子どちらにとってもかなり大きなダメージです
(><)

 

幸子さん
『不登校になったら大変!』と焦ってしまうのは、親御さんが「その時どうしたらいいのかがわからないから」というのが一番大きいのではないでしょうか

 

子どもの『学校に行きたくない』という言葉に込められている気持ちや状況は様々です。

今回はよくあるケースと、それへの対応をご紹介しますね

 

お母さん
はい、知っておきたいです!

 

夏休み明けに『学校に行きたくない』と言われたら

子供から夏休み明けに『学校に行きたくない』と言われたら、まずは子供の様子をしっかり見てみましょう!

その子の個性にもよりますが、「嫌だという気持ちをただ表現しているだけ」の場合もあれば、「それまでずっと思いつめてきて、ようやく言葉にした」という場合もあります。

後者の場合には何らかのサポートが急ぎで必要なことも多いもの。

まずはそこを見極めましょう

 

そのためには、子供の様子をニュートラルに見てみることが必要です。

ここでお母さん・お父さんが「不登校になったら困る」と焦ってしまうと、見極める余裕もなくして、子供を「ただ文句を言っているだけにしよう」と扱ってしまいがちです。

ここは焦らずに落ち着くことが大事です!

そしてその子の様子をしっかり見てみましょう。

 

お母さん
落ち着くのが大事なんですね。

ドキッとした時でも落ち着けるようになりますか?

 

幸子さん
はい、こちらにもコツをご紹介しています。

自分の機嫌をとる方法:自分リセットの3つのやり方)

 

そしてとりあえず落ち着けたら、子供に『何かあったの?』と穏やかに聞いてみて下さい。

その答えの調子からも、その子の状態がわかります。

 

幸子さん
ここでのご注意ポイントは『なんでそんな事を言うの?』という言葉です。

人は「なんで〇〇するの?」と言われると、責められているように受け取りやすくなります。

『学校には行かなくちゃならないけれど、どうしても行きたくない』と自分の中で葛藤している子供は、そんな言葉だけでもそのことで責められているように感じてしまいます 😯 

 

お母さん
わぁ、つい『なんで?』って聞いちゃいそうです!

聞いておいてよかった〜

 

避けたいのは、それで子供が黙ったり怒ったりして、コミュニケーションが途切れてしまうことなんです。

特に思いつめていた子や日頃から言葉が少ないは、勇気を出して伝えようとしたのに、話すタイミングを逸してしまいます。

後で状況が深刻化してから「そういえば夏休み明けにも学校に行きたくないって言ってたことがあった」とか「今は子供が話してくれない」となってしまうのでは残念です
(T_T)

 

まずは子供の言葉にしっかり耳を傾けましょう。

途中で「それはね・・」とアドバイスをしたくなる誘惑?にかられても、ここは子供の話を最後まで否定せず・アドバイスせずに聞いてくださいね。

避けたいのは、「とにかく学校には行かさないと!」と子供の状態におかまいなしに「行けるようになるためのアドバイス」をしたり、「行ってみれば大丈夫」「あなたなら乗り越えられる」と励まそうとすることです。

 

幸子さん
そもそも人は自分の話が終わっていないうちにアドバイスをされると、「話を聞いてもらってない」気持ちにしかなりません。

そうなると、そのアドバイスが役立つかどうかよりも、この人は話を聞いてくれないとしか感じないんです。

せっかくの信頼関係が崩れてしまいます。

焦りからでも善意からのアドバイスでも、これではとてももったいないです 🙁

 

お母さん
なるほど〜

 

ここは子供が何を言おうと「味方である」という態度で最後まで話を聞いてみて下さい。

そのためには子供の気持ちを受け止めることが一番大事です。

「行きたくない」という気持ちをまるっと受け取ってもらうだけで、それですっきりして登校する子もよくいます 😀 

 

もし子供の『学校に行きたくない』気持ちが深刻でな場合でも、慌てずに「今子供がそう思っている」という気持ちをただ受け止めてみて下さい。

受け止めるというのは「それに従うこと」でもなく、「それではダメだ」と評価することでもなく、「今子供がそう思ってるという事実をそのまま受け取ること」です。

 

幸子さん
人は自分の気持を受け止めてもらうことで、自分でも自分の気持を受け止められるようになります。

 

「学校に行きたくない」と言ってても、どんな子供でも「登校しなくちゃ」という気持ちは持っています。

だから「行かなくちゃいけないところに行きたくない」という自分の気持があることを、自分でも良くないと思っています。

そんな風に、学校に行けない、行きたくないという自分の気持を、自分でも認められないのも辛いものです。

 

そんな子供が「自分に学校に行きたくないという気持ちがあってもいいんだ」と思えるようになった時に、その自分の気持ちに向き合えるようになります。

何が嫌だからなのか、どうなればいいのかと考えることもできるようになるんです。

否定せず、かといってそれを盛り上げることもせず、ただ受け止めてみましょう。

ここはとても大事なところです♡

 

『行くべきところに行けない自分』という気持ちのままだと、子供はいつまでも安心して落ち着くことができません。

私達の脳は安心だと感じて落ち着けないと、先のことを冷静に考えることができない仕組みになっています。

 

お母さん
大人でも動揺してる時には、ちゃんと考えられないですもんね。

まずは親が落ち着いて、それから子供を落ち着かせるんですね。

 

そうなんです 🙂

子供の話を十分に聞いて受け止めることから、一緒に「どうなりたいのか」と「そのためにどうしようか」と考えられるようになります。

落ち着けた子供は、自分からいいアイデアを出してくることもあります。

そして「やっぱり登校する」と言い出すことも少なくありません。

 

それからアイデアを試したり、登校していくうちに、子供がスッキリしてくるのならばそれでOKです
\(^o^)/

 

でも、登校しても子供が落ち込んで行くようならば、休んで仕切り直す事が必要かも知れません。

しばらくは子供を休ませて様子を観察していきましょう。

 

お母さん
ふむふむ、登校後の様子で見極めるんですね。

 

はい、そうです 😉 

 

また他のケースとしては、子どもに「何が起きているのか」を尋ねても、子供自身にも「学校に行きたくない」というワケがわかっていないこともありますし、そもそも子供の話を聞こうとしても、子供がパニックや閉じた状態になってしまって、話ができない場合もあります。

 

そのようなケースでの対応のコツは、『なぜ行きたくないの?』と何度も尋ねないことです。

尋ねている方はその気がなくても、子供は学校に行けないことを責められているように感じてしまうので、良いことは何も起こらないからです。

 

「学校に行きたくない」という気持ちにはいくつかの要因が関係していることもありますし、それを思春期の子供にはうまく言葉で説明できないこともあるものです。

 

でもそういう状態だと、お母さん・お父さんもどうしたらいいのかわからなくて困ってしまいますね。

 

そのような場合には、まずは子供を安心安全な環境で休ませつつ、「子供に何が起きているのか」の情報収集をしてみて下さい。

そしてしばらく休んでも子供のエネルギーが回復しないような場合には、ぜひ専門家に相談してみて下さい。

当カレッジでも、身体・心・頭の3つの角度から状況を見極めて、具体的なサポート方法を提案しています。

3つ方向から子供をサポートすると、回復は早いです 🙂 

 

このような状態の場合の子供のサポートの仕方はこちらもご参照下さい:
不登校からの回復過程:長引かせないための親の接し方のコツ

 

幸子さん
子供の「学校に行きたくない」というお困りはお母さん・お父さんだけで解決しなくても良いんです。

「学校にいけないこと」は恥ずかしいことではありません。

大事なのは『学校に行くこと』ではなく、「お子さんが困っている・辛いという状態」を解決することなんです。

子供は親がどこに意識を向けているかを敏感に感じます。

 

何をしたら効果的なのかについての情報は専門家からもらって、その中からあなたが信頼できるものを選び、やってみて下さい。

お母さん・お父さんは「お子さんに一番大きく影響を与えられる環境」ですし、お子さんにとって「一番信頼できる味方」です。

そのことに自信と誇りを持ってくださいね
(^_-)

 

次は夏休み明けに子供が「学校に行きたくない」という時によくあるケースと対応をご紹介します。

お子さんのケースのヒントになれば幸いです。

 

夏休み明けに子供が「学校に行きたくない」と言うケース

夏休み明けに子供が学校に行きたくないと言うケース

(1)1学期の課題が未解決

(2)体調の乱れ

(3)宿題、勉強などへの不安

(4)学校への不信感

(5)発達の抜け(感覚過敏、身体の癖など)や身体のエネルギー不足 

 

これらのケースは一つだけの場合もありますが、複数が重なっていることも多いです。

 

(1)1学期の課題が未解決

1学期に

・学校やクラス、部活に馴染めなかった子

・友達関係に難しさを感じていた子

・担任や部活の指導者との関係がうまくいっていなかった子

は、夏休みでそこから距離を置けてホッとしていた分、「またあの状態に戻るのか〜」と辛く思えることもあります。

そうなると夏休み明けに「学校に行きたくない」気持ちなるのも無理もありません。

 

このような具体的な課題がある場合には、それについて「どうなったらいいのか」「そのために何ができるのか」を見つけていきましょう。

ご家庭だけでは難しい場合には、ぜひ専門家のサポートも受けて下さい。

 

ここで避けたいのは、子供だけで考えこんでしまうことです。

子供は友達に相談することもあるのですが、そのやりとりによっては、かえって思いつめてしまうことも起こります。

 

子供だけでは思いつくことも少なく、どんどん視野が狭くなってしまい、「どうしようもない」と思い込んでしまうことは避けたいです。

思春期の子供は思い込むと、大人よりも過激に自分を追い込んでしまうことがあるからです。

 

お母さん
う〜ん、それは嫌ですね

 

はい、そうなんです。

まずは

・親は完全に味方であること

・どんな課題も専門家に相談するなりして解決できること

などを伝えましょう。

 

子供と具体的な悩みについて話せない場合でも、その2つは繰り返し伝えておきましょう。

信頼関係を切らさずに、こちらはいつでもオープンに話を聞くという態度を見せて、言葉でも度々さらっと伝えておくことは効果的です。

もし聞こえてないように見えたとしても、それは子供の心の大きな支えになります。

 

それらのことが子供に伝わるには、親が子供の「学校に行きたくない」という気持ちをまず受け止める事が大事です。

大人からすれば「大したことのない話」でも、子供には切羽詰まった重大課題に思えることはたくさんあります。

「なんであれくらいのことで登校できないんだろう」「昔は何でも我慢して行ったものだ」という気持ちは一度脇に置いてみてくださいね。

まずは子供と同じ目線からスタートして、徐々に子供が大人の言うことも十分に想像できる状態にリードしていきましょう。

 

この「寄り添い、リードする」というやり方には、子供の気質と状況・状態によりコツがあります。

詳しくは講座やセッションで個別にご相談下さい。

 

また、親に話せない子供でも、第三者には話しができることもあります。

子供に「親に心配をかけたくない」などがある場合です。

子供が話しやすい人で守秘義務の守れる人(親戚や知り合い、もちろんコーチも!)につなげてあげるのもオススメです。

 

(2)体調の乱れ

夏休みの間に体調が乱れてしまったら、夏休み明けに登校するのが難しくなることがあります。

特に朝起きられないことは不登校のきっかけになりやすいところです。

 

思春期の子供が朝起きられなくなる理由は様々です。

本人が夜更かしをしているというケースから、本人が頑張っても十分な睡眠がとれない身体になっている場合もあります。

その子をよく見て必要なサポートをしていきましょう。

参考:思春期の体調不良:イマドキに増えてるワケと対策は

朝起きられない子どもにはご注意!思春期の睡眠不足には危険がいっぱい!

 

また、頭痛や腹痛で登校が難しくなる場合も多いです。

この場合も、医学的な疾患が隠れている場合、気づかないうちに栄養不足になっている場合も、精神的なものから来ている場合もあります。

その子の状態を見極めることが大事です。

参考:思春期の体調不良:イマドキに増えてるワケと対策は

 

また、頭痛などの「症状」がなくても、学期の生活が部活・勉強・塾や習い事などで、あまりにもキツキツなスケジュールだと、それを苦しいと感じて、身体がだるい・動かないという状態になることもあります。

勉強や習い事などのすべてが「子供のやりたいこと」だったとしても、心と頭はついていけても、身体の方がついていけないてないこともあるんです。

(5)の身体のエネルギー不足のところもご参照下さい。

この場合には、日常のスケジュールの見直しと、栄養状態の改善が必要になります。

 

お母さん
気持ちはあっても、身体が動けないこともあるんですね

 

そうなんです。

このケースで辛いのは、病院で特に疾患が見つからないのに身体が動けない状況が続くと、「怠け」「気の持ちよう」と言われ出すことです。

思春期は身体も心も頭も急激に成長する時期なので、いわいる「病気」でなくてもバランスを崩すことはよくあります。

思春期の色々な事例を見ていないと、お医者さんでも見つけられないことも多いようです。

もしお子さんの状態の見極めが難しい場合には、実際に思春期のお子さんの回復まで支援した実績のある専門家に複数相談してみてください。

そしてご自分がピンときた専門家としっかり相談しながらサポートされることをおすすめします
(もちろん、当カレッジの最幸家族講座個人セションも♡)

 

子供が自分でもどうしようもないことを「怠け」「気の持ちよう」と自分の努力不足にされてしまうことで、周りへの信頼を失って孤立することや、自己肯定感を下げてしまうのは避けたいです。

もしそうなると、それはその子のその後の生き方にも影響しちゃいます 🙁 

 

「人は自分をわかってくれない」

「行けない自分は気持ちが弱い」

そんな思い込みはいらないですね。

 

身体も丁寧に見ていきましょう!

 

(3)宿題、勉強などへの不安

夏休みの宿題や夏休み明けのテストへの不安、学校の勉強についていけないという気持ちから、子供が夏休み明けに『学校に行きたくない』と思うことも珍しくありません。

 

夏休みの宿題については、大人からすれば『早めに始めておけばいいだけなのに!』と思うところですが、特に作文やレポートなどは「どうやって進めたら良いのかわからない」ために、ずっと気になりながらも手がつけられない子供はよくいます。

真面目できちんとやらなくては!という気持ちが強くて、いい加減にテキトーにすませられない子にありがちです。

そして自分でもそれを誰にどう説明したらいいのかがわからなくて、改善できない子も多いものです。

 

もともと思春期になると親に素直に助けを求めにくくはなりますが、私も多くのお子さんたちに関わってきたこの10年間で「きちんとやることにこだわる子」と「人に助けを求められない子」が増えているのも感じています。

同じようにテストへの不安や勉強がわからないことを、先生(塾の先生にも!)や周りの大人に言い出せない子も増えてます。

 

お母さん
えっ、そうなんでうか!

 

はい、イマドキでは勉強や受験技術が難しくなっていることも無関係ではないのでしょうが、子供の気質の変化も感じるところです。

自分が「感じていること」が多すぎて、うまく伝わるように言葉で表現できない時に諦めてしまうのには、言葉の発達や完璧主義も隠れてます。

そしてそこには発達の抜けが影響していることもあります。

 

そういう子たちは『勉強しなさい』という声がけだけでは動けないので、大人の方からちょっとだけ近づいて「その子が何に詰まっているのか」をみてあげると、また動き出せるケースが多いです。

 

大人からすれば「それくらい自分で頼めばいいじゃない」と言いたくなるところですが、その子達にはその前にまず「助けてもらってよかった」という体験が必要なんです 🙂 

 

お母さん
なるほど〜

 

親御さんのサポートを受けにくい子には、相性の良い先生を見つけて、一度根本的に「その子が何に詰まっているのか」を見直してもらうのもオススメです。

 

思春期の子供は「自分にもできる」と思えば、苦手だったことが得意になることもよくあります。

以前不登校気味で作文が苦手だった子に、作文の書き方のコツを丁寧に教えたところ、最初は時間がかかりましたが、その後は自分でスラスラ書けるようになり、とても自己肯定感が上がって登校も頑張れるようになったこともありました。

勉強の詰まり・苦手感は早めに手を打つのが効果的です。

 

幸子さん
高校生で学校の先生に勉強の仕方を相談したところ、バカにされた返事から自己肯定感が下がってしまい、そこから拒食症と不登校になったという事例もありました 🙁
お母さん
えっ、それはひどい話ですね!

 

そうなんです 😡 

「助けを求める」のに、とても勇気がいる子もいます。

大人は子供が勇気を出したところに注目して、子供の「やってみてよかった」という気持ちを育みたいですね♡

 

これからの時代には「上手に人の力を借りること」が欠かせません。

「こんなこともわからないの?」という態度でなく、子供の「人に頼む力」を育てていきましょう 🙂 

 

(4)学校への不信感

思春期になると、子供にも自分なりの価値観が育ちます。

そこで学校の管理の仕方や、先生や顧問の態度について、自分なりの納得感が持てないと、学校そのものに不信感や嫌悪感を持つようになることも少なくありません。

そうなると「学校に行きたくない」ということも起こります。

 

お母さん・お父さん世代には「そうは言っても、学校に行ったらその場に従うものだ」と考えて流せたことも、イマドキの子にはそれが難しくなっています。

感受性の鋭い子、論理的整合性を求める子、理想を追求する気持ちが強い子は、昔ながらの「学校がそう言ってるから」「先生だから」をたやすく受け入れることが難しいんです。

 

今そういう子が増えているのには、小さい頃から子供たちが様々な情報に触れてきているために、学校で教えられる以外の価値観を早くから知るようになったことも影響しています。

例えば「人とはよく話し合う」「お互いの思いを尊重しあう」という漫画や動画をたくさん見ていたら、なぜ学校では一方的に納得の行かないルールを押し付けられるのかと感じることもあるでしょう。

 

お母さん
そう言えばうちの子も、「そういうもんだ」と言っても納得しないことってよくあります

 

そして感受性の鋭い子が増えているのには、発達の抜けが増えていることも関係しているようです。

 

このようなケースでは、「本人がその学校や先生とどう付き合っていくのか」を考えていく必要があります。

子供の受け止め方をみるだけでなく、子供の要望も聞いて必要な場合には親御さんが学校にかけあったり、場合によっては転校という選択肢も考えます。

 

今はコミュニティとそこに居る人によって、「考え方」や「大事にしているもの」がまるで違います。

社会に出たら、そのバリエーションはますます増えますから、「自分と合わない価値観とどうつきあうのか」というテーマはずっとついてきます。

 

幸子さん
単純に子供に「とにかく学校や先生に合わせなさい」と言うのではなく、子供が納得の行く付き合い方を模索できるようにサポートしてあげましょう。

「自分だけ我慢」か「自分が不登校」以外の選択肢もたくさんあることに気づけることが大事です。

 

もちろん「最長で3年間だけ我慢する」「他に心安らぐ居場所を見つける」も納得があれば立派な選択肢です。

子供が自分なりの付き合い方を身に着けるチャンスにしていきましょう!

 

(5)発達の抜け(感覚過敏・身体の癖など)や身体のエネルギー不足 

発達については「通常」と「障害」の2種類にキパッと分かれると思っている方もいらっしゃいますが、実はその2つの間にはグラデーションがあり、多くの人はその中にどこか居るものです。

ほとんどの人には大人になっても「発達の抜け」が多少ともなり残っているのが普通です。

ただ、その残り具合で生きづらさが出てしまうこともあると考えられています。

 

お母さん
そう言えば最近は、「グレーゾーン」という言葉もよく聞きます

 

例えば何かで発達の抜けが強くあると、子供は感覚が敏感だったり、「怖い」という気持ちがとても強いことがあります。

 

音に敏感、匂いに敏感、天候(気圧や湿度の変化)に敏感

人の表情や感情に敏感

 

多くの人が気にしない程度のことでも、とても気になったり辛く感じます。

同級生同士がじゃれ合っているのを見るだけでも「乱暴」「怖い」「辛い」と感じることもあるんです。

感覚は自分の意思や頑張りで調整が難しいので大変です 🙁 

 

また、過敏さ以外にも発達の抜けによって、「見え方」や「字の書き方」「座り方」などに癖が出ることもあります。

このような身体の動きの癖があることで、「ノートがうまくとれない」「漢字を書くのが苦手」「運動が苦手」「じっと座れっていられない」という現象が起こることもあるんです。

 

どちらも発達の抜けから来ているので、本人の頑張りや努力では改善しにくいところです。

 

そしてこういう状態が辛いのは、「感じ方」「行動の結果」だけでなく、その「敏感さゆえの辛さ」や「身体の癖」を、なかなか他の人にわかってもらえないことなんです
(T_T)

 

『気にしないようにしてみれば?』

『もっと練習したら?』

悪気のないそんな言葉が子供を傷つけてしまうんです。

 

「感覚の敏感さゆえの辛さ」や「身体の癖」は言葉で伝えるのも難しいですね。

自分の感覚や動きの説明だけでなく、その子には他の人の感覚や動きもわからないので、説明するのはとても難しくなります 🙁 

自分も他の人とは何か違うとわかってても、うまく言えない、どうしてもらったら良いのかもわからないというのはかなり辛いです。

 

学校や先生の方で、感覚や身体の癖の幅にはとても大きな個人差があることを知っていて、配慮ができるのならばいいのですが、そうでない時には、子供にとっては学校が行くのが苦痛な場所になってしまいます。

夏休みでホッとできても、またあの環境に戻るは嫌だな〜となりますね
(><)

 

このようなケースでは、「今すぐの対応」と「長期的な対応」の2つが必要になります。

 

「今すぐの対応」は、今その子の状態でどうやったら少しでも快適に過ごせるようになるかを見つけます。

時には学校にもサポートを依頼することもあります。

その子の状態によって、特別なグッズ(ノイズキャンセルやタブレットなど)を使ったり、学習しやすい方法などを具体的にサポートします。

 

同時に、その子の努力が足りないからではないことや、改善する方法があることを本人にも、周りの子達にも伝えて、子供の心を育むこともセットで行いましょう

 

「長期的な対応」については、発達の抜けが改善できる方法を、栄養や運動などで身体の面からサポートします。

1日で変わるものではないですが、月単位でみていくと多くの子供に効果が出ます。

 

発達の抜けに対しても、できることは数多くあります。

その子に合うものは個別にじっくり見極めることが必要なので、講座やセッションで詳しくお伝えしています。

 

また、同じように本人の意思ではどうにもならない「身体のエネルギー不足」も特に思春期には多いです。

思春期には身体が急成長する時期ですが、その身体を作る材料になる栄養素を十分に取り切れていないと、身体の各部分が脆弱になったり、体内でエネルギーを必要な文だけ作れなくなってしまいます 😯 

そうなると、「疲れやすい」「やる気が出ない」「怪我しやすい」「頭痛や腹痛になりやすい」などが起きてきます。

「朝起きられない」こともあります。

 

お母さん
え、そんなことがあるなんて知りませんでした!

 

そうですよね 🙁

残念ながら、子育て現場や教育現場、時には医療や心理現場でもまだまだ広く知られてないんです

 

でも、ご安心下さい!

そのような場合でも、ちゃんと必要な栄養を摂っていけば、しっかり身体は回復します。

むしろ以前よりも身体の各要素もエネルギーも品質アップするので、ずっと健康に過ごせるようになります

ピンときた方は、講座個人セッションで詳しくお尋ね下さい

 

幸子さん
発達の抜けのある子どもは、成長期になると特に身体のエネルギー不足になりやすい傾向があります

その場合でも、少し時間はかかりますが、ちゃんとより丈夫で生きやすい身体になりますので、ご安心くださいね

夏休み明けに『学校に行きたくない』と言われたら:終わりに

いかがでしたでしょうか

今回は夏休み明けに『学校に行きたくない』と言われた時の対応のコツと、ケース別の対応をご紹介しました。

 

お母さん
子供が『学校に行きたくない』って言う時には、色々なケースがあって、必要な対応が違うんですね。

どうしても親としては「不登校になったらどうしよう」と焦りますが、まずは落ち着こうと思いました!

 

幸子さん
はい、不安になるお気持ちは、経験者として私もとても良くわかります 🙂

 

お母さん
今日はどんなケースでも、親がやれることがあるとわかったのでホッとしました。

前よりは落ち着いて居られそうです!

 

急増している思春期の不登校ですが、今は不登校に対する社会の捉え方もどんどん変わってきています。

文科省でも

不登校は特定の子どもに特有の問題があることによって起こることではなく,どの子どもにも起こりうることとしてとらえる

としています。(『不登校への対応の在り方について H15.5.16』

 

「みんなと同じように登校させなくちゃ」と焦って子供を置き去りにしてしまって、大事な親子の信頼関係が壊れてしまうのではあまりにも残念です。

 

大事なのは「みんなと同じように学校に行かせること」よりも「その子の辛さを手放せるようにすること」です。

 

もし今「学校に行けない」と感じているのなら、そこにその子の辛さがあります。

「このままじゃ進めない。何かを変えることが必要」というサインです。

 

この文科省の通知にはこのような記述もあります。

児童生徒の立ち直る力を信じることは重要であるが,児童生徒の状況を理解しようとすることもなく,あるいは必要としている支援を行おうとすることもなく,ただ待つだけでは,状況の改善にならないという認識が必要であること。

 

その子その子で、状況も必要なサポートも違います。

「今のその子」をしっかり見て、今必要なサポートをしてきましょう!

 

♡♡あとがき♡♡
今まで多くの不登校のお子さんや親御さんたちと接してきて

『不登校を恥ずかしいことや困ったことだと親や子供が思いつめてしまうことが、次の辛さを生んでいる』

と感じることがよくあります。

 

かく言う私も自分の時には青天の霹靂で、大慌てした挙げ句、逆の方向にばかり努力していた時期がありました
(^_^;)>

もう15年も前のことなので、色々な情報を集めようとしても難しかったこともありました。

それに、人は深刻になると視野が狭くなり、いいアイデアも浮かばないし、落ち着くこともできなくなりますね。

 

もちろん子供に真剣に向き合うことは大事です。

でも、親が真剣でも深刻にならずに居てくれると、子供はそれだけでも救われた気持ちになれるでしょう。

 

そのためには親御さんも、家族だけで頑張ろうとせずに、ぜひ専門家の知恵も借りてみてくださいね。

結果を出している専門家から情報を集めて、ご自分が信頼できるものを選ぶのがおすすめです♡

 

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