なくしてしまった自信を少しずつ取り戻していく・・というお話
なくしてしまった自信を
少しずづ取り戻していく
・・というお話です。
「登校」に向けての
環境の準備は整えたんですが
二学期の最初からは
登校できませんでした。
宿題については
細かく問われないと伝えたんですが
それでも全部できてないことを
すごく気にしていたようです。
「下駄箱登校でOK」というのも
伝えてあったのですが
まだこの頃には
「普通」でないことに
迷いがあったのかも知れません。
「まあ、タイミングが来たら
行くことになるだろうし
どうしても無理だったら
またその時に考えよう。
とにかく娘のタイミングが来た時に
私も動けるように見守っていこう」
私はどこか落ち着かない自分に
そう言いながら過ごしていました。
もうこの先は
娘に任せるしかありませんでした。
そしてある日のこと・・
「学校に行ってみようかな」
娘がそう言うようになりました。
私はその言葉にビクンとしました。
冷静を装って
「わかった~」と答えた声は
すっかり裏返ってしまいました 🙂
それでもこの頃は
とにかく同級生や同じ学校の子に
会うのが嫌だったようです。
そこで誰にも会わないよう
先生と連絡を取りながら
授業中に下駄箱まで行くことにしました。
久しぶりの学校です。
最初は車の中から外に出るのが
とても怖いようでしたが
やがて自分でそっとドアを明けて
下駄箱まで行きました。
私も少し後から
静かについていきました。
そこには先生が待っていてくださって
笑顔で「よく来たね」と
言ってくださいました。
娘は下を向きながら
聞き取れないくらいの声で返事をして
さっとお辞儀をしてから戻りました。
私はあわてて娘の後を追いましたが
その後ろ姿を見ながら
娘のことをすごいな、と思いました。
私があれこれ司令を出さなくても
娘には力があるんだ・・!
それから1週間
時々休むこともありながら
娘は下駄箱まで通いました。
そしてある日下駄箱で
自分の上履きを履きました。
先生がそれを見て
「保健室にでも行ってみるか?」と
さりげなく声をかけてくれました。
「明日行ってみます」
娘がそうお答えしたのを
私は目を丸くして聞きました。
そして次の日から
保健室に顔を出すようになったんです。
ここで担任の先生を通して
全教科の先生や保健室の先生にも
しばらくは娘のペースで
進めさせていただきたいことを
お願いさせていただきました。
どなたにも心良く
受け止めていただけたので
本当にありがたかったです。
やがて娘は
午前の授業中に保健室に行き
しばらくそこで過ごしてから
給食前の授業中に
帰ってくるようになりました。
最初は私も
車の中でじっと待ってたり
迎えに行っていたんですが
そのうち
「帰るのは一人で大丈夫」
そう言われるようになりました。
私は予想外の進み具合に
ただ驚いてばかりでした 😯
しばらくはそんな日々が続いたのですが
ある日担任の先生が
「クラスの○○ちゃんが
心配してたよ」と
教えてくださいました。
「待っててくれる人がいるなら
教室に行ってみようかな」
娘は家に帰ってから
私にそう言うようになりました。
私は目をパチパチして
うなずくのが精一杯でした。
学校の先生方や友達に
穏やかに応援していただいたことで
本当に少しづつ
自分で決めた歩幅の小さな階段を
娘は自分のペースで
上がっていくことができました。
どんなに小さくても
「自分が立てた目標まで行けた」
それが少しづつ自信になって
娘の心に積もっていったようです。
「いつの間にか」に続きます。
追伸:
1学期にみんなが応援してくれた時には
娘は大混乱していました。
(1学期のお話)
あの時はショック状態だったところに
自分の予想を超えたスピードで
周りに話が広がったことで
全てのことを受け取れなくなって
しまっていたようです。
そしてそのこと自体もショックで
色々自分に「ダメレッテル」を貼り
どんどん落ち込んでいったようです
今週のテーマのブログです
① 思春期コーチの誕生ストーリーその10:小さな階段を一歩つづ上がる
② 新しいビジョンで「はじめの一歩」が見つかった・・というお話
④ いつの間にか気がついたら、とても遠くまで来ていた・・というお話
⑤ さらに長い長い旅に出かけることにした・・というお話
⑥ 息子の旅立ち そのワクワクに満ちた姿を見て思ったこと