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思春期の子どもが決められない時: 気づかれにくい悩みとワケ
子どもが何かを決める時に、なかなか決められなかったり、時間がかかることはありませんか?
「もう思春期だから自分で考えて決めて欲しい」と思うけど、「いつまでも待っているのでいいのかな?」と迷われるお母さんも多いようです。
それで小さい頃から私が待ちきれなくなって『ああしたら、こうしたら?』とアドバイスをすることも多かったんですが、最近はなるべく口を出さないようにしています。
それでも、もう進路などの大事なことを決める時期なのに、とにかく決まらないんです 😐
このまま見守っているだけでいいのかと不安になってます
中学生になると進路や部活・塾の選択、日々の時間をどう過ごすか、定期テストの勉強の仕方など、することが多くなる分、決めることもとても多くなります。
私生活でも「自分らしい」服装や髪型などを自分で選びたい意欲も強くなります。
思春期の子どもは自分で決める機会が急に増えるんです。
ところが決めることが増えたり、自分で決めたい欲求が強くなっても、実際の「選び方」や「決め方」がよく分からなくて、いつまでも決められないまま過ごしてしまったり、自分らしくないものを選んでしまって後で後悔して自信をなくしてしまう・・ということもよくあります。
さらに思春期になると素直に親に『助けて』と言えないので、親も子どもに何が起きているのか分からずに、「このままでいいのかな?」と思いながら、ただ時間が過ぎていき、ギリギリや手遅れになってしまうことも見られます。
意外と知られていませんが、決められなくて困っている子どもは多いんです。
思春期のうちにこそ、しっかり育てたいですね
親がアドバイスするのも違う気がするし・・
ではご一緒に、子どもが決められない時についてみてみましょう!
決められない時にも、子どもなりのワケがあります。
それがわかれば接し方のコツも見えてきます。
決められる力はこれからますます重要になる
まず、「決められる力」が実はかなり大事だというところから見てみましょう。
お子さんになかなか決められない時があっても
『子どもが決められくても、大事なことはそんなに無いし、その時は親が一緒に決めればいいんじゃない?』
と言われる方も時々いらっしゃいます。
でも、この「決められる力」はこれからの社会を行きていく上で、ますます重要になっていく力です。
これからは何につけても選択肢がどんどん増える一方です。
そして選択肢が増えると、決めるのは難しくなります。
何を買うにしても、15年くらい前までは予算だけ決めておけば、そこに当てはまる種類が少なかったので、その中から決めればよかったので、「決めるのは簡単」だったんです。
自分の望みにドンピシャなものは見つけにくくても、決めることは難しくはなかったんです。
ところが今ではタブレットを一つ買おうとしても、同じ価格帯で無数の選択肢があります。
そして「どれも同じ」ではなくて、それぞれの個性がはっきりしているので、うっかり「この色が好きだから」で買ってしまったら、あると思っていた機能が全くついていないこともあったりします。
持ってた機種のバージョンアップでも機能がなくなることもあるので、自分が欲しいものが全部あるかどうかのチェックは必要です 😯
同じように学校選びや就職先も、今は同じ偏差値や業種でも、様々な場所があり、それぞれの特徴がはっきりとしています。
選択肢が多いので、自分の望みが叶う物を見つけられる可能性は高くなっていますが、決める前には「偏差値」や「安定性」だけでなく、より多くの視点から考えることが必要になっているんです。
自分の服を買おうとしても、自分の欲しいイメージがぼやけていると、買い物に行ってもネットを見てても、候補が多すぎるので、あれこれ見ているだけで疲れてきちゃいます。
ちゃんと決めたい時には、ある程度の準備が必要ですね。
自分の欲しいものを決めるが難しくなってるかも
そうなんです。
選択肢が多い時には、決めるのは難しくなります。
それなりに「自分には何が大事なんだろう」と考えたり、他と比較したり、選ばない物を諦めたり・・と、ちゃんと決めるにはエネルギーも使います。
また、変化の早いイマドキでは、今決めないで先延ばししていると、どんどん状況が変わっていきます。
今の条件ではAかBで迷っていても、半年後にはどちらもふさわしくなくなってしまったり、AかBか、または両方ともなくなってしまったり、Cという新しいものが出てくることもよくあります。
先延ばしすることで、選択肢そのものの選び直しになり、いつまでも決められない状態が続きます。
特に「お困り」がある場合には、それへの手当を先延ばしすることで、ほとんどの場合には状況が前より悪くなるものです。
そうなるとそのお困りを解消するためのコストも時間もかさむ一方です。
その間もずっと「お困り状態」が続くわけですから、精神的な負担も大きくなります。
社会に出たら「決める期限」も自分で設定しないとならないことがさらに増えます。
ある程度検討することは必要ですが、状況を読んで先延ばしせずに決める力も大事です。
そしてこれからは、常に変化する状況のなかでは「決め続けること」が求められます。
例えば以前は一度就職したら一生涯そこで過ごすことがアタリマエでしたが、今は会社や業界の環境もどんどん変わります。
今が順調だと感じている場合でも、時々は自分の状況を客観的に振り返って、「このまま続けるか、他のことをするか」と考えて決めることも必要になっています。
でも、ご安心くださいね。
「決める力」は技術なので、練習すれば誰でも育ちます。
春期のうちにこそ、複雑な選択も練習しながら、決める力を育てておきたいですね。
子どもが決められない時に起きていること
そのような大事な「決められる力」ですが、中学生は「決められない」ことで悩んでいることが多いです。
そのワケとしては、イマドキは中学生になると、日常でも学校生活でも、急に親世代の頃よりも複雑な「決める力」を求められるようになることも一つです。
ここはちょっと大人には気づかれにくいんですが、「決めるべきこと」の量や複雑さがその子の「決められる力」を超えてしまうと、子どもが混乱し始めることが出てきます。
イマドキでは、学校の宿題や勉強量も20年前よりもかなり大量になってます。
大量のものをこなすには、それなりの計画を立てて決めることが必要にもなります。
塾などで「計画の立て方」を教わる子も増えたので、ただなんとなく勉強しているだけでは昔のような成績が取れない時代です。
また、とても忙しかったりハードな部活が始まることもあるでしょう。
子どもなりに「やること」と「やらないこと」を決めて、計画的に過ごすことが求められます。
でもこの年代の子どもは困っても、あまり相談事を親にしなかったり、自分でも何がうまく行ってないのかわからないために、大人にうまく助けてもらえずにいることもよくあります。
『自分は頭が悪いから』という子に、個人セッションで詳しく話を聞いてみると、ただ自分で効果的な時間の使い方を決められてないだけだった・・ということも珍しくなはいんです。
でも、そんな状態をただだらしないとか、勉強嫌いのように子どもも親も思ってしまい、だんだん本当に勉強が嫌いになったり、できない自分を認められなくなってしまう子もいます 🙁
また友人関係でも、自分は何を大切にしたいのかがわからないために、距離のとり方や接し方が決められずに悩み続けてしまう子も少なく有りません。
子どもが動けなくなっている時は、もしかしたら「決められないから」かも知れません。
そんな時には大人の方から、ちょっとだけ、解決に向けてのサポートをしてあげられるといいですね。
次は、そんな時の子どものパターンと、それぞれの抜け出し方を見てみましょう!
選択肢がたくさんある時ほど、自分にとって何が大事なのかをはっきりさせることが大事になります。
自分にとっての「大事な要素」を複数見つけて、その中の優先順位をつけることが大事です。
そして自分にとって優先順位が低いことだけの選択肢は、始めに取り除いて、選択肢を減らすのも「決める」ための一つのコツです。
たとえば受験校選びでも、「偏差値」「通いやすさ」「部活」「校則」「制服」「先生や生徒の関係性」などなど、いろんな要素が考えられます。
受験方法も色々あるので、その子に合う受験方法を決めることも必要です。
親がかつてのように「偏差値」と「物理的な通いやすさ」くらいで選べば、それほど違いがないと思っていると、学校選びも「子どもの自主性を尊重する」ために、まるまる任せてしまうこともあったりします。
ところがイマドキでそれぞれの学校も自分の特徴を打ち出していますから、入ってからの生活がかなり違うことがあります。
同じ学校でも、今と昔では校風やあり方がずいぶん変わっていることもあります。
似たような偏差値だと言われていても、数年間過ごす環境や、その後の進路先も大きく違うのがイマドキの学校です。
そうなんです、「進路選択」はとても大事なんですが、大人も軽く捉えていることが多いんです。
イマドキでは、「部活」を「やりたい種目だから」というシンプルな理由だけで選んでしまって、後から「スパルタ」なのか「和気あいあい」なのか、練習日が多いのか少ないのかなど、自分の希望をかけ離れていることに気がついて、落ち込んでしまうという事例も増えてます。
何を選ぶ時でもそれぞれの特徴の幅が広がっているだけに、選択肢の特徴から選ぶのではなく、自分が大切にしたい価値観から考えるのがオススメです。
そして子どもの方も、小さい頃から自分の好みで選ぶことに慣れているので、入ってから「好みじゃない」と思うと、拒否感を強く持ってしまう傾向もあります。
昔のように学校の言うことだから、先生の言うことだからと、子どもが受け入れることも難しくなってます。
入ってから「違う」と後悔したり、しんどい思いをするよりも、まずは自分の優先順位をはっきりさせて、それについてできるだけ詳しく調べてから決めるのが大事です。
でも、中学生くらいの子どもは、まだ自分が大切にすべき項目をしっかり把握することが難しいものです。
受験などは複雑なので、「その子にとって大事な項目をはっきりさせる」ところと「その中での優先順位の付け方」と「情報の集め方」については、子どもがうまくやれているかのチェックをするのがおすすめです。
そして子どもが十分にやれてないところがある場合には、親がサポートしながら、子どもが練習するチャンスにしちゃいましょう!
そうですね 😉
中学受験では、親が選んだ選択肢から、子どもは「悪くない」とか「気に入ったところがある」くらいで受験校を決めることも多いです。
でも高校受験、大学受験、就職先となっていくと、どんどん選択肢が複雑になっていきますから、自分で決める力が育つことが大事です。
イマドキの子は、小さい頃から自分でいろんなお菓子や見る番組などを、色々選んで育ってきているからこそ、「自分で決める方法」も成長させることが必要なんです。
はい、ただ、小さい頃は狭い選択肢の中で、その時の気分や欲求、お母さんの欲求を読むなどでシンプルに選んでいることがほぼほぼです。
人の「いろんな価値観の優先順位をつける」などの能力を司る”人間脳”=前頭葉は、思春期になってからゆっくり育ちますから、まだ小さいうちはそれが精一杯だと言えるでしょう。
(参考:脳科学で納得!イマドキの思春期には子育てにコツが必要なワケ)
ただ、「選び方」も子どもの成長とともに「なぜこれを選ぶのか」というところに注目しつつ促していかないと、ずっとただ「今の欲求や気分」でサクッと選ぶというの繰り返しだけになってしまうことがあるんです。
小学生が無数にあるYoutubeチャンネルなどを自分で選んでいる場合も、ただ面白いものをひたすら見てるだけというのもよくあることです。
そういう簡単なもの、特に重要でないもののなかから、今の気分と欲求で選ぶ力は今の子どもたちは強いです。
でも中学生になると、日々の勉強や定期テスト、部活や塾、ゲームもしたい、友達とも遊びたいという日常の中では、自分で優先順位を考えてしっかり決めないと、うまく回らないことが一気に増えます。
小さい頃のようにその時の気分や自分の好き嫌いなどの単純な要素では間に合わないこともたくさん出てくるんです。
この時に「自分の優先順位をはっきりさせて決める」力が間に合うくらいに育ってないと、そこでどうしたら良いのかと立ちすくんでしまうことも起こります。
子どもの力を信じることは大事ですが、もし子どもの生活の仕方がうまく行ってなかったり、成績が思ったよりも伸びないなどがあれば、一度子どもが「自分でこうしようと決められているのか」をチェックしてみて下さい。
子どもが自分なりに「こうしようと決めている」のなら、そう決めたワケややり方についての話ができます。
もし決め方が分からずに、行き当たりばったりだったり混乱しているようならば、必要なことと優先順位を見つけるところからサポートしてみるのも効果的です。
そしてそのどちらも捨てがたくて決められない状態になっていたりします。
子どもの話を聞いてみて、そのような思いがある時には、時間差でどちらも手に入れる方法や、80%ずつ手に入れる方法などもあることも教えてみて下さい。
何かを我慢したり犠牲にするのではなく、決められれば、子どものやる気も自信も育ちます。
(1)では、中学生は自分の大事なことの優先順位がつけられないことがあるというでしたが、中学生では「時間の流れ」をうまく把握できない子もまだ多いです。
時間の流れを把握する力は、成長とともに育ちます。
ここもゆっくり育つ、脳の前頭葉の担当です。
赤ちゃんは「今ここ」の自分の欲求に集中するだけで、『このおっぱい、飲み過ぎたら次なくなると困るからちょっと残しておこう』なんて先のことは心配しませんよね
(^^)
幼稚園児も、「明日」はなんとなく分かっても、1ヶ月後をリアルにイメージできることは少ないものです。
このように未来や過去などの「時間の流れ」をイメージできるのは、人間だからこその力ですが、それは成長とともに育ちます。
それを司る脳の前頭葉は、中学生のはじめには、まだ未熟なことも多いです。
前頭葉は使えば使うほど発達します。
この「時間の流れを考える力」の発達も、練習すれば育ちますが、中学生の始めころには、個人差がとてもあるところです。
イマドキの子どもが小さい頃から触れているのは大量に素早く消費する文化なので、パパっと目先のことは決められても、じっくり先を考えて決める力が育つには、それなりに練習も必要です。
中学生になると、一日や曜日ごとのスケジュールだけでなく、定期テストや受験という、長い時間をかけて取り組んだり、目標から逆算して計画を建てる事が必要な場面も一気に増えてきます。
この「時間の流れを考える力」が十分に育っていないことで、どうしたら良いのかがわからずに、効果的な計画や勉強方法を決められないままになっている子どもも出て来ます。
でも多くの大人は、自分が成長とともにそれが自然にできるようになっていたり、昔のシンプルに決められていた自分の頃の体験をもとに、つい子どももそれくらいできるだろうと思ってしまうことも多いんです。
この時間の流れを考える力は、学力とは別の力なんですが、学力の高い子にほど、大人は「自分でなんとかやれるはず」と期待してしまうことも多いです。
小学校時代は成績が良かったり、せっかく中学受験をして入学し場合でも、1学期の定期テスト以降失速してしまったような時には、一度この「時間の流れを考える力」をチェックしてみるのがおすすめです。
本人が「自分は勉強ができない」「勉強は嫌い」と思い込まないうちがオススメです。
また、長い時間の流れの中で見てみると、始めはAしか手に入らなくても、時間が立てばBも手に入ることがわかることもあります。
そうなると安心して今はAだと決められるようにもなります。
(1)(2)はなんとかしようと思っていても、どう決めたらいいのか分からない・・という状態でしたが、こちらは「未来の失敗が怖いために決められない」という状態です。
不安が強くてマイナス思考になりがちな子や、失敗は絶対に駄目だと思っている子は、どんな選択肢にも「ここがマイナス」「これを選べばこんな失敗が起きてしまう」と思うので、どれにも決めにくくなってしまいます。
「どこかにある、もっと安全で完璧なもの」を手に入れなくちゃと思っているので、気持ちがそっちに行ってしまい、目の前の選択肢をじっくり検討することも避けがちになります。
このような傾向を持ってしまうのには、「自分で決めて大丈夫だった」という経験が不足していることが影響しています。
そもそも慎重なタイプは「不安要素」に敏感なので、何を決めるのにも時間がかかります。
そうなると、つい親がアドバイスや代わりに決めてしまうことも多くなりがちで、結果的に子どもが「自分で決めて大丈夫だった」という体験が少なくなってしまいます。
そして親と意見が対立して結局親の意見が通ったあとで『やっぱり私の言うことを聞いておいてよかったでしょ』と言われることも子どもの「自分で決める力」を削いでしまいます。
また、子どもが親の意見と対立しても自分の意見で決めたことが失敗したような時に『ほら、言ったでしょう』と言われたり怒られるような時には、「自分で決めたら酷い目にあった」と学習してしまうんです。
忙しい大人からすれば、テキパキ物事を進めたいし、言った言葉もそれほど強い意味を持たなくても、小さな子供にとってはそういう体験が、小さな自分の世界ではとても強烈な印象として残ります。
最近それを私の母に言ったら『そんな事あった?』って言われちゃいましたけど
そうなんですよ~
私も子どもの頃に言われた経験も、親として言ってしまった経験もあります
(^^;)>
子どもがトロトロしていたり、これだと失敗するに決まっていると大人が思うような時でも、時にはそのまま体験させて、子ども自身に失敗から学ばせることもとても大事です。
これをアドラー心理学では「自然の結末から学ぶ」といいます。
失敗した時に責められれば、子どもには『怖い』「嫌だ』しか記憶に残りません。
そうなると子どもはせっかく失敗したのに「自然の結末から学ぶ」どころか、失敗を避けるだけになっちゃいます。
でも失敗した時は対応=「原状回復」「謝る」「次に同じことをする時にはどうするのか」などをすれば良いんだと教えていけば、子どもは失敗をすることを過剰に怖がることなく、リスクをとってチャレンジすることができるようになります。
(参考:子どもを「叱る」と「怒る」の違いとは?選べるコツを知っておこう!)
どの選択肢にもマイナスなところを見つけてばかりなので、なかなか決められないんです。
私がアドバイスばかりしてきたせいでしょうか・・
自分の考えだけだと、他にもっとあるんじゃないかと、先延ばしてるようです。
もうそうなっている子には、どうしたらいいでしょう?
決めきれない時に新しい情報を入れずに先延ばしばかりだと、状況が悪くなって手遅れになったり、期限が来て無理に決めて後から後悔することも増えちゃいますもんね。
でも、ご安心下さいね。
「~~のせい」と捉えて過去を責め続けるよりも、気づいたら今からやり方を変えればいいだけです❣
家族だからこそやり方を変えることで、効果的な刺激を与えることができるんです
(^^)b
そして「失敗が怖い」子も、自分で決められるようになっていく方法があります。
不安要素が強い子は、選択肢のマイナス面や、悪い未来ばかりを想像しがちです。
どんな選択肢を選ぼうと、まだ来ていない未来に不安要素を探そうとすれば、必ず見つかってしまうものです。
「失敗が怖い」「不安が強い」子は、そこばかり想像してしまうので、更に不安感が強くなってしまい、落ち着いて比較したり決めることがますます難しくなってしまうんです。
そういう場合には、どんな選択肢をとっても未来にはマイナスだけでなく、プラスもあることを実感するところから始めてみて下さい。
自分の大事にしている価値観とその優先順位をつけた後に、それぞれの選択肢を選んだ未来を、別々に具体的に想像してみましょう。
そしてそれぞれを選んだ未来でのプラスとマイナスのできごとを、それぞれ5個ずつ挙げてみるんです。
始めはマイナスばかり挙げていても、プラスも5つ挙げようとすると見つかります!
そして自分がそれぞれの未来でどう感じているかや、周りの人への影響もイメージしてみましょう。
また、折衷案がある場合には、その未来もやってみてくださいね。
そしてそれぞれの未来を実感できたなら、更にそれぞれのその少し先の未来も体験してみます。
始めの未来だけでは気が付かなかった、プラスのできごとが見つかることも多いです。
また、始めの未来ではマイナスだったことが、その先の未来ではすっかり問題でなくなっていることに気がつくこともあります
(^^)
プラスもマイナスも、何が起きるかわかりやすいから、決めやすくなりますね!
楽しくわかると好評です❤
このようにして、自分で決めてうまくいった体験が増えてくると、だんだん「失敗」「マイナス」ばかりを考えることは少なくなっていきます。
またもう一つ、どうしても怖がりや慎重さが強すぎるような時には、お子さんにトラウマや発達の抜けが隠れている場合もあります。
その場合には、トラウマを取り除いたり、発達の抜けを埋めていくことで、「怖がり」「極端なマイナス思考」を手放していくことができます。
(5)のエネルギー不足のところをご参照下さい。
子どもが思春期なると、「周りから見える自分」をとても気にするようになります。
これは「自分」という個人を意識するようになる第一歩で、自立した個人になるためには必要なステップです。
でも、特に思春期の始めの中学生くらいでは、この「周りから見える自分」を気にしすぎるあまり、自分らしい決断ができなくなって迷い続けることもあったりします 😐
本当は自分はこうしたいけれど、そうしたら友達から変に思われるんじゃないか
仲間はずれになるんじゃないか
そんな思いが自分の中にむくむくと頭をもたげてしまうと、何も決められなくなってしまうんです。
そしてこの時期は”友達”だけでなく、”異性”(子どもによっては同性の場合もあり)を意識することも増えてきます。
「自分らしくありたい」と「友達や異性から変に思われたくない」の二つの思いの葛藤から、決められないことが増えてくることも多いです。
子どもがこのような状態になっている時には、大人はつい「自分らしくすればいいじゃない」と言ってしまいがちですが、それはなかなか子どもには響かないことがほぼほぼです。
とにかく思春期の始めの子どもには、「友達」「異性」はとても大事な存在だからです。
(参考:仲良しグループがしんどい!思春期の友達関係と親のできること)
はい、先程の未来とその先をイメージする時に、その中の自分として感じるだけでなく、そこに登場する「友達」や「異性」の気持ちも想像してみるのがオススメです。
まず自分として未来をしっかり体験したあとに、それを見ている「友達」はどう感じるのかとイメージしてみましょう。
一人で「変に思われるんじゃないか」と想像している時とは違って「友達」も「良いね!」と思ってくれてたり、「異性」の目から見ても悪くないとわかることも多いです。
この時のポイントは、「自分」と「友達」「異性」をはっきりと区別して体験してみることです。
たいてい頭の中で一人でぐるぐるしている時には、中途半端に「自分が他人からこう見えるだろう」ということばかり考えてしまっています。
一度はっきり自分と他人を分けてみれば、他人からは「それほど気にならない」ということもわかるようになります。
このワークを重ねることで、「自分の想像と実際の他人は違う」ことや「結局自分らしく決めるのが一番だ」ということも徐々に分かってきます。
そうなると思春期の初期特有の「周りが気になる」から自然に卒業していきます。
中学生以上になると、子どもには「自分で決めること」がとても多くなっていきます。
内容も、簡単なものから難しいものまで様々です。
でも、「決める」というのは、案外エネルギーを必要とするものです。
選択肢が多かったり、未来のことや周りへの影響まで考慮することが必要なことほど、エネルギーを使います。
大人でさえ、夜の疲れている時に下した結論は後ろ向きになりがちで、あまり効果的でない事が多いものです。
大事な決断ほど、朝のまだエネルギーがあって体調の良い時に余裕を持ってするようにとは、ビジネスにおいても鉄則です。
でも残念ながら決められない時ほど、先延ばしによって締切の前日の夜になってからや、状況が悪くなってから決めようとすることが起きがちです 😯
その状態では追い詰められているのでストレスも積み重なっていますし、十分なエネルギーも持てていないので、効果的に決めることが難しくなってしまいます。
大事なことを決める時ほど、体調と気力が整っていることが大事です。
身体と心が整っていて初めて、頭までエネルギーが回ります。
でも、思春期の子どもは自分の体調や気持ちのエネルギーに、あまり注意を払わないことが多いので、自分では「大丈夫」だと思っていることもよくあります。
エネルギー不足は、大きな挑戦やショックがない場合でも、小さなストレスの積み重ねや「決めなくてはならないこと」がたくさんあることから起きることのほうが多いです。
「先延ばしして悩み続けること」も体力・気力を奪います。
気づかないうちに無理を続けて、身体や気持ちのエネルギーのほうが先に切れてしまうと
*不機嫌になる
*不調になる(頭痛や腹痛など)
*朝起きられなくなる
*夜眠れなくなる
*思考がまとまらなくなる
*ゲームなど「考えなくて済むもの」に逃げたくなる
ということも起こります。
そうなると人間は生き残るために身体の保全を最優先にエネルギーを使おうとするので、ますます頭にはエネルギーが回らずに、論理的に考えるのが難しなっていくんです。
このような状態では「決める」のは避けるのが望ましいです。
「決めよう」「勉強や部活をしなくちゃ」という頑張りや努力は、一度お休みするのが一番の早道です。
とにかく心身のエネルギーを溜めることを最優先にします。
休んだり、必要なエネルギーを入れたり、エネルギー漏れを防ぐことが必要です。
逆に言えば、子どもが急に物事を決められない状態になった時には、かなりのエネルギー不足なので早急のサポートが必要だと言えるでしょう。
本人は自分で決めようとするのにできなくて、見てて可愛そうなくらいだと
でも必要なサポートがあればちゃんと回復しますから、ご安心くださいね。
イマドキでは、中学生になって決めることが多くなったり、受験を迎えたり、ハードな部活や塾の過密スケジュールによって、エネルギーが足りなくなるお子さんが増えてます。
それは思春期の子どもの環境がストレスフルになっていることに加えて、食生活などのより広い意味での環境が複雑になっていることも挙げられます。
それによって発達の抜けが気づかれないで残っているままのお子さんが増えていて、もともとエネルギーが不足気味だったけれど小学校まではなんとかやれてても、一段ハードな中学になったり、何かの大きなストレスがかかったらエネルギー切れになってしまうことも実に多いんです。
そして「決めることが山ほどある」のに間に合わなくなって、それを「自分のせい」だと捉えて自信をなくしてしまったり、「何が原因でどうしたらいいのか分からない」ために、ずっと悩んでしまうお子さんも少なくないんです。
ここから不登校が始まることも実に多いです。
また、発達の抜けがあると「怖がり」「不安が強い」になりやすいです。
そして怖がりの表現が、ストレスがかかると「引きこもって動かなくなるタイプ」と「攻撃的になるタイプ」がいます。
ちょっとわかりにくいのは「攻撃的になるタイプ」で、その攻撃がお母さんや子ども自身に向くこともありますから、気づかれにくくて誤解されやすくなってしまうんです
(T_T)
早めに周りが気がついて、必要なサポートをすることが大事です。
私が2010年にプロコーチになってからも、今では隠れエネルギー不足のお子さんがとても多くなっています。
今より小さいお子さん達を見ていると、その割合が更に増えていますから、これからも増えていく可能性は高いです。
この「発達の抜け」は学力や知能の遅れとはイコールではない、神経系の発達についてのことです。
ただ、この神経系の発達に抜けがあると、動作や五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)にも影響が出てくることが多いです。
そしてそれらは学力や集中力や身体の使い方にも間接的に大きな影響を及ぼします。
音や匂いに過敏な場合には、一度チェックしてみるのがおすすめです。
実はどなたにも、大人でも多少は残っているのが普通です。
大抵は気がつかれないままで「個性」として扱われたり、他の得意なことで補われています。
でも最近はその抜けが大きかったり、お困りにつながっている子が急激に増えているんです。
ただ、何歳からでもどんな状態からでも、その子に合うサポートで抜けを埋めていくことはできますので、怖がらずに向き合ってみるのがおすすめです!
(^^)
発達の抜けについてはかなり個別で専門的な話なので、詳しくは講座や個人セッションでお伝えしています。
多くの方にはまだ知られていないところですが、実際に「発達の抜け」のサポートで、その子の生活の質全般が改善したという事例は私も沢山目の前で見ています。
日常的にお母さんがお家でできることもたくさんありますから、ピンときた方は講座かセッションをご活用下さい。
はい、ワケに注目すれば、「決められない子ども」を責めるのではなく、そのワケを紐解けば良いんだと分かります。
親子で協力しやすくなるんです。
(1)~(4)でピンとくるもののサポートをやってみて、お子さんがうまくやれるようならOKにするというやり方もあります。
(1)~(4)を試してもうまく行かない時には発達の抜けをチェックしてみてください。
また、始めから発達の抜けをチェックして見るのもオススメです。
こちらは神経系という、とても多方面に影響がある部分なので、ここから改善できれば、多くのお困りが手放せることが多いです。
思春期の子どもが決められない時:おわりに
決められない子どもにもイライラを感じることも多かったです。
でもそんな状態になっているのにもワケがあるし、もしかしたら本人も困っているのかもと思えました。
そう思えればお子さんを余裕を持ってよく観察したり、話を引き出せるようにもなります。
これからは余裕を持って話しかけてみます!
❤❤あとがき❤❤
親は子どもに、アレコレできるようになって欲しいと期待してしまうので、子どもに「ふつう」よりもできないことがあったり、時間がかかることがあると「なんでできないんだろう?」と思うことが起きがちです。
私達は学生時代から「間違いを直す」ことを何度も練習してきているので、そう思いやすいパターンを持っています。
でも、この「なんでできないんだろう」は、子どもができないのはおかしいという前提を含みがちなので、言われた方は「責められている」感じを受けてしまいます。
そうなると本当は自分も困って相談したくても、責められれば子どもも自分を守るために反発したりウソをつくようにもなってしまいます。
残念なすれ違いです 🙄
「なんでできないんだろう」が頭に浮かんだ時でも、「なにかワケがあるんだろう」と思って子どもに聞いてみたり、「子どもにも分からないワケが有ることもある」と知っていれば、子どもを責める感じはなくなります。
一緒に「どうしたらいいんだろうね」と話し合いをしやすくなるのでオススメです。
お悩みも早く消えていきます
(^o^)/
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