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思春期に不登校になりやすいワケと回復に必要なこと
今不登校の子がとても増えています。
特に思春期の始まりの小学校高学年~中学生からが多いのです。
思春期には不登校になりやすいワケがあるのでしょうか
小学生でも中学になってからも、普通に元気なように見えたのに、中1の夏休みくらいから行けない日が増えてきたんです。
気づけばご近所やクラスにも、不登校の子は何人も居るようです。
不登校ってどうしてなるんですか?
今では中学生の30人に一人は不登校だと言われています。
この「不登校」は1年間に30日以上の欠席がある子だけの数字なので、保健室登校をしている子なども含めると、クラスに3~5人位はいることになります。
私が思春期の頃にはそれほどでもなかったようですが?
不登校というのは一つの「心身のエネルギー不足」という状態です。
そしてどんな状態でも、「①その子のもともとの状態=基礎ステート」と「②ストレス」が影響しあって作られます。
さらに「③その状態をこじらせてしまうループ」にハマってしまうと、その状態がこじれたり、長期化してしまうんです。
その3つが今は以前と変わってきているので、不登校になったり、長期化する子が増えているんです。
でも、ご安心くださいね。
それぞれを見分けて、今のその子に必要なサポートがあれば、そんな状態からは抜け出せます!
目次
不登校ってどんな状態?
不登校というのは、その子の心身のエネルギーが不足しているために、学校に行けなかったり行くのが辛い状態のことです。
エネルギーが不足しているので、登校したり学校で過ごすことが辛かったり、今気になっている課題に取り組めなくなっている状態です。
このような時には、まずエネルギー補給が最優先になります。
そしてこのような状態は
①もともとの心身の状態=基礎ステート
②ストレスの総和
からできています。
その状態を作り出した「ストレス」の総和量がその子の基礎ステートの「耐えられる量」を超えたら、エネルギー不足で動けなくなります。
心身のエネルギーが一定以下になれば、身体はそれ以上エネルギーを使うと命が危ないと判断するので、命を守るために「動けない状態」を作り出すんです。
はい、はっきりとしたストレスでどかんとエネルギーを一気に失ってしまう場合もありますし、徐々にストレスが溜まった結果としてエネルギーが不足してしまうこともあります。
その「身体が動けなくなる値」になるまでのストレス量は、その子のもともとの状態によって決まります。
もともと心身のエネルギーが充実していれば、多くのストレスに耐えられますし、もともと使えるエネルギーが少なければ耐えられるストレス量も少なくなります。
はい、そうなんです。
これはとても大事なポイントです。
不登校から回復する時に「もともとの状態」を整えておかないと、また同じようなストレスを受けたら不登校になったり、大人になってから鬱になることさえあります。
逆言えば、せっかく不登校になったのなら、もともとの状態を整えるチャンス!にしてしまえばいいんです。
自分の状態を整える方法を手に入れれば、その子がず~っストレスに強く居られます。
そしてまた、エネルギー不足になって学校に行けない・行くのが辛い状態になったとしても、その後にそれをこじらせたり長期化させてしまうかどうかは、その時にどれくらいエネルギーが不足しているのかにもよりますが、さらに別の要因=「③こじらせループにハマるかどうか」が大きく影響します。
はい、それを知っておくのはとても大事です。
どんな人でも予想外のストレスを受けて動けなくなることはあるものです。
でも、その後それが長期化するかどうかは別の話なんです。
身体の病気もそうですよね。
どんな人でも、うんと用心していても病気になることもあります。
でも、その後のサポートが適切ならば回復しますし、不適切な生活を続ければ悪化します。
それと同じように、不登校も適切なサポートがあれば早く回復します。
早めに必要なサポートをすれば、早く回復するのも同じです。
それを知っていれば、「不登校は恥ずかしい」と思うことも、「不登校になったら大変」「長くひきこもったらどうしよう」と慌てることもなくなります。
むしろそういう思いや不安が「こじらせループ」を作ってしまうんです。
ちょっと元気が湧いてきました 🙂
ふふ、では次からは3つの要素について見てみましょう❣
イマドキの思春期の不登校になりやすい状況
イマドキの思春期の子どもたちの心身の状態は、以前よりも不登校になりやすい傾向が強くなってます。
(1)イマドキ思春期の身体
不登校になりやすい身体の傾向はこんなところからできてます。
思春期は身体が大きく変化成長する時です。
性ホルモンが活発化するので、身体のあちこちが変化したり、新たなパーツ?も作られます。
そのような時には大量の材料もパーツを作るためのエネルギーも、休息も必要です。
身体は眠っている時に細かく調整されるからです。
なので、思春期の子どもはよく食べますし、すぐに睡眠不足ぎみになります。
でも残念なことに思春期の子どもは自分の身体の調子に敏感ではありません。
どんどん変化成長しているので、あまり変化に敏感だと辛いというのもありますが、部活や大量の宿題・ゲームやスマホに気を取られてしまって、睡眠不足になりがちです。
毎日みっちりのスケジュールでも、ちょっとした隙間があれば友だちと遊びにも行きたくなります。
そんな子どもたちは睡眠不足や、身体のだるさに薄っすらと気づいても、なかなか自分からは身体のために生活リズムを整えよう!とはしないんです。
(この年頃だとまだ、このままでは未来こうなる・・という予測を立てるのが難しいのもあります
参考:脳科学で納得!イマドキの思春期には子育てにコツが必要なワケ)
さらに思春期にはメラトニンという誘眠ホルモン(眠いと感じるホルモン)が出てくるのが大人よりも2時間遅くなります。
眠くないとさらにスマホやゲーム(昔はラジオでした 🙂 )をいじるので、ブルーライトで目が冴えてしまって、ますます眠りにくくなるという循環にハマる子も多いんです。
夜中遅くまで起きているとハイになるのを「静かだから集中できる」と勘違いしてしまうこともあります。
(参考:朝起きられない子どもにはご注意!思春期の睡眠不足には危険がいっぱい!)
睡眠不足は一般的に言われている以上に身体の調整機能にダメージを与えるので、不安定な思春期の子どもの身体は調子を崩しやすくなっています。
今は小さい頃からゲームやタブレットなどを寝室に持ち込む子も増えてます。
日本は世界の中でも親世代も夜ふかしや短時間睡眠の傾向が強いので、子どもの就眠時刻も遅くなっています。
小さい頃から必要な睡眠が足りてないことで、バランスがちゃんと整っていない身体の子が増えているんです。
身体が大成長・大変化する思春期には、そのためのエネルギーや材料が大量に必要になります。
成人の2倍と言われてます。
そしてそのどちらも「食べたもの」が原材料になります。
ところがその食べるものが偏っていれば、成長する身体を作るのに必要な材料が足りなくなります。
一番この時期に必要なのはタンパク質(身体の材料)ですが、残念ながらイマドキの日本では炭水化物に偏りがちです 🙄
炭水化物は常温で保存ができますし、手頃にとれてお腹が一杯になる感じがしたり、腹持ちも良い上に、安価だからです。
成長期の身体にはタンパク質やその変換に必要なビタミン・ミネラルが必要なのですが、その材料が不十分でも、身体はなんとか成長しようとしますから、一度使った身体の材料をリサイクルして頑張ります。
リサイクルで補う分が少量なら良いのですが、そうやって補う量が増えていくと、やがて身体はとても弱くなってしまいます。
そして、身体を運営するためのエネルギーを作るにも、沢山のビタミン・ミネラルが必要です。
でもイマドキではもともとの野菜や肉・魚に含まれるビタミン・ミネラルが、親世代の半分以下になっているという調査結果も出ています。
イマドキの子どもたちはたくさん色んなものを食べているようでも、実は身体に必要なものはあまりとれていないというのが現状です。
食品のカロリーがそのまま身体のエネルギーになるわけではないからです。
身体に十分なエネルギーが作れないと、だるい・やる気がない状態にもなります。
エネルギー不足のままで活動するのはまずい、と身体が判断して、自分の命を守るためにそうなるんです。
やる気がない・だるい状態では、「やらなくちゃ」「学校に行かなくちゃ」「部活に出たい」と頭や心で思っても、身体がついていけなくなるのも自然です。
カロリー情報などに惑わされずに、本当に必要なものを必要な量とることが大事です。
私達の身体は胎児としてお母さんの中に命をもらってから、発達して成長します。
全く一人では移動できない状態から、徐々に色んな動きができるようになって、二足歩行ができるようになりました(^^)
ところがその発達の過程で「ぬけ」が出てしまうことがあります。
それはもともとの遺伝も関係してますが、多くの場合は環境ストレスとの複合影響が大きいです。
(環境ストレスには母体のストレスや上記の栄養不足が母体にあることなども含まれます。
しかし、それ以外の要因も多くありますし、お母さんのせいということでは全く有りません!!←ここは大事 🙂 )
この発達の抜けは、実はどんな時代においても、どんな人でも多少はあるものです。
皆その抜けを埋めるために、他の部分を活動させて補っています。
それで特にお困りがなければ問題にはなりません。
走るのが早い・遅い、字が綺麗・どうしても汚い、活動的・思考型など、「個性」として扱える範囲ならそれですむ話です。
ところがその発達の抜けが大きいと、お困りが出てくることが起こります。
イマドキは環境要因から、発達の抜けが小さくない子が増えているんです。
例えば「見え方」に困った発達の抜けがあると、音や匂いに過敏になることもあります。
よく見えなくても近くに危険が迫っていないかを察知するために、音や匂いを感じることで補うんです。
これは身体が生き残ろうとするための、生物としての本能です。
悪いものではないですが、自分の意志でコントロールすることもできません。
でも、常に音や匂いに過敏だと、日常の生活でしんどいですよね。
給食や教室の匂いがダメで不登校になる子も今は増えてます。
それに「危険」に対して過敏になりやすいと、ちょっとしたストレスから強くダメージを受けてしまったり、怒られたり失敗することをとても怖く感じてしまうこともあります。
(参考:「怒られるのが怖い」を絶対にそのままにしてはいけないワケと抜け出し方)
はい、身体と心と頭はお互いにかなり影響しあってます。
そしてその抜けのお困りは、ストレスがかかる状況で強く現れます。
成長期や新しい環境になるストレスや、受験、友達関係ストレスなど、思春期にはストレスが多いので、エネルギー不足になりがちな上に、この発達の抜けのお困りが急に目立つことも多いんです
(T_T)
そしてこのようにストレス過敏になることから、常にエネルギーがそのために使われてしまうので、他のことに回せるエネルギーが少なくなります。
この発達の抜けは知能の発達とは全く別物なんですが、本来の知能は高いのに、エネルギーをそちらに回せないことから、学習力が十分に発揮できなくて、成績がとれない子というのもいます。
でも、ご安心くださいね。
発達の抜けはいつからでも、どんな状態からでも必要なサポートがあれば埋めていくことができます。
今までみてきたお子さんでも、発達の抜けを埋めたことで、成績やIQが飛躍的に伸びた事例もいくつもあります。
ピンときた方はご活用下さい。
(2)イマドキ思春期の心
イマドキの思春期に不登校が増えているワケを心からもみてましょう!
イマドキの子は小さい頃からいろんな選択肢に囲まれてきています。
それに以前なら親が勝手に「これ」と選んだものを受け入れることがアタリマエでしたが、今では子どもが小さいうちから「おやつはどれにする?」「どの服着る?」と言われることも増えました。
見たい動画や番組も、以前のように複雑な機械をいじることもなく、簡単なタブレットでYOUTUBEも小さい頃から自分でも選べます。
そのような環境では、小さな子どもは「自分の好き嫌いで選ぶ」「自分が納得するものを選ぶ」のが当たり前になってます。
本来はそこから徐々に成長とともに、「好きじゃないけど必要なこと」「やらなくちゃいけないルール」などを身に着けていくのですが、イマドキでは「好き嫌いを貫きたい子」と「納得感がないとやらない子」がものすごく増えているんです。
特に思春期には感情=好き嫌いが激しくなりますし、「理屈を求めること」も増えてきます。
ところが学校や大人が忙しい場合には、子どもの好き嫌いや納得感につきあうことができない場合があります。
集団行動や早さが優先の場合には、子どもの好き嫌いや納得感に付き合うために時間を費やすことは、手間がかかるからです。
そのような場合に「流せる」「臨機応変」に対応できる子ならいいのですが、それが難しい子は、そこでつまづくことになるんです。
そして子どもはそんな時のもやもやをうまく言葉にして表現するのが難しいので、「わがまま」と受け取られたり、他者を攻撃することでモヤモヤを晴らそうとしたり、自分で抱え込んでもんもんとしたりすることも多いんです。
そのようなことは根本的に自分の好き嫌いや納得感を満たすことにはならないので、ストレスは募るばかりです。
そうやっているうちにストレスが積み重なったり、「どうしたら良いのかわららない自分が嫌」だったり「他の人のようにこだわらずにやれない自分が嫌」だったりして、その子のエネルギーや自己肯定感がどんどん下がってしまいます。
コミュニケーションは技術なので、どんな人でも練習すればうまくなります 🙂
思春期になると子どもは親や大人から距離をおいて「自分なりにやってみたい」という思いがとても強くなります。
それは自立に向けての大事な本能なので、大事にしたいものですが、時には「自分や同年代の友達だけでは視点が広がらないこと」もあります。
そのような場合には、信頼できる大人の手を借りることも必要です。
以前は社会の変化もゆっくりだったので、基本的に長く生きていると「経験豊富で物知り」でした。
ところが今はとても早く社会も変化するし、新しい情報はどんどん手軽に誰でもネットで見つけることができるようになりました。
基本的にネットの活用は子どもたちのほうが得意なので、子どもはそこで「大人でも知らないことがある」のを、早くから知ってしまうんです。
そうなると困ったことがあると、人に相談するより先に自分でネットで調べるのですが、残念なことにネットの情報は本当に役立つことや真実ばかりがあるわけでもないですし、書ききれないこともたくさんあります。
でも子どもはそこまで判断できないので、変な情報に引っかかってしまったり、ネットで解決策が見つからないからもう終わりだと思い込む事も起きてます 😐
ただ、一人でぐるぐるするだけでなく、人に話すことで自分で気づくこともありますし、視野が広がったりいいアイデアが見つかることもあります。
大人が日頃から、子どもが話しかけやすいような関係性を作っておくことも大事です。
また、思春期の子どもは正面から相談してくることも少ないものです。
ちょっとした雑談を長々としてから、最後に重要な話を持ってくることもよくありますし、始めは友だちの話にしたり、おちゃらけた様子で話すこともあります。
忙しい大人はそんな時にそっけなかったり、何かをしながら相手をしてしまうこともよくあることですね。
はい、私もそうでした (*^^*)
始めの1分だけでも、手を止めて目を見てみるのがオススメです。
子どもがいつもとなにか違うのに気がつくことも多いです
イマドキでは子どもたちはSNSで繋がり合うので、学校の外でも家にいても、24時間友達と繋がれる環境です。
お互いうまく行っている時はまだそれでもいいのですが、関係が一度こじれると、なかなか辛いことになってしまいます。
また、見えなかったり知らなければ良い情報も、SNS経由で目についてしまうこともあります。
仲良しだと思っていた友達が、他の子と遊んでいる様子をSNSで見つけてしまって凹む・・ということも起きるんです。
そして短文の即レス文化のなかでは、コミュニケーションのすれ違いが起きやすくなります。
顔を見てなら言えないようなことも、カッとして思い直すまもなく相手に送信してしまうこともありえます。
また、SNSやゲームでつながっているからと、リアルで友達に合わなくなったり、他の友達を求める気持ちがわかなくなることがあります。
同じメンバーとばかりの世界では、そこで通用することが「全世界のおきて」のように感じてしまったり、困った時の逃げ場がなくなるというリスクも生じます。
さらに人でも動物でも、「閉じられた世界」ではいじめが起きやすくなります。
でもお互いの同一性を求める関係から、違いを認めながら仲良くするステップに進む間には、必ず友達に違和感を感じることもあるものです。
その時に密過ぎる関係だと辛くなることが多いんです。
(3)イマドキ思春期の頭
次はイマドキの思春期に不登校が増えているワケを頭からみてましょう!
思春期になると「それはなぜだろう」と考えるようになります。
小さい頃は「そういうものだ」と思っていたことも問い直すことで、自分なりの考えを作っていきます。
それはとても大事な本能ですし、大人が「なあなあ」「アタリマエ」にしていたことにも「おかしい」と思えることが、新しい社会を作る原動力にもなります。
ところがその力が、まずい方向に働いてしまうことも起きるんです。
嫌なことや辛いこと、納得がいかないことに対して「それはなぜだろう」と考えるうちに、「自分が駄目だから」「相手が悪いから」という結論を出してしまうことがあるんです。
ものごとは色んな角度から検討することが必要ですが、まだ考える力が発達中の思春期には、あまり色んな角度から検討することをせずに、単純に「~~が悪い」「~~のせい」とワケを決めつけてしまうことがあります。
これは納得感を求める子や、勉強のできる子が陥りやすい傾向があります。
残念ながらこの「~~のせい」という原因探しは、なんの意味も持たないものです。
「こうなりたい」から「そのためには~~に取り組もう」というところまで考えられれば良いのですが、「~~のせい」という原因探し止まりでは、前に進めないどころか、ずっと過去ばかり見てることになってしまいます。
自分か相手を責めるだけでは、エネルギーが落ちるばかりですし、何も動けなくて辛いだけですね。
特にストレスがかかると、誰でも視野が狭くなりがちです。
そして一人でぐるぐる考えている時も同じです。
ワケを見つけることは望む未来のための行動とセットになることが必要です。
現実を変えるのは原因を見つけることではなくて、未来に向かっての行動だからです
思春期には理想を追い求める力が強くなります。
こうなりたい、こういうのがいいんだ!と自分なりの感性で感じます。
それはやはり新しい時代を切り開く原動力にもなります。
ところが時に理想を追い求める思いが「そうじゃないとダメ」になったり、「そうじゃない今はダメ」になったりしてしまうことがあります。
完璧主義が強くなれば、理想に満たないところばかりが気になるので、心が休まらなくなります。
また、今の自分や友達や社会状況などにダメ出しばかりしていても、エネルギーは下がるばかりです。
大事なのは「理想」に向かって行動することです。
大人も子どもの何かの結果や今の状態の「期待通りじゃなかったこと」にばかり注目せずに、子どもの頑張りや工夫などにも言葉をかけ続けるのがオススメです。
何につけても「成功」はトライした数の3分の1あれば良いほうです。
野球も3割打てれば3割バッターとして称賛されます。
子どもが失敗や不完全を恐れずに、「やってみること」ができるような環境を作っていきましょう!
思春期にはどうしても友達が気になります。
そして友達と自分の違いを見つけることから、「自分とは」とセルフイメージを作っていきます。
自分の長所にも気づいてくれれば良いのですが、人はどうしても「ダメなところ」に意識が向きやすい傾向があります。
友達Aさんと自分を比べてダメなところを見つけて、友達Bさんよりもダメな自分に凹みます。
よく見ればAさんより自分がやれてることや得意なことがあるはずですし、AさんだってBさんにかなわないところもたくさんあります。
でも残念なことに思春期の子どもは、そういうところは見事にスルーして、色んな友達と自分を比べては「自分のダメ探し」ばかりしていることもあるんです。
思春期の子どもでも大人でも、自己肯定感が世界の中でも低いのが日本です
(T_T)
でも自分を駄目だと思ってばかりでは楽しくないですし、エネルギーが下がるばかりです。
お家でも、その子の良いところや頑張ってるところを見つけては、ぜひ言葉にしてサラッと伝えるのがオススメです。
「あなたにも良いところがあると納得させよう」とするよりも、日々自然に言葉をかけるほうが思春期の子どもには受け取りやすいです 🙂
イマドキでは、SNSやネットから様々な情報がとれるのでとても便利なんですが、あまりにそこにある情報が玉石混合なってしまったので、それらを見極める力も必要になっています。
検索順位が上の方だから「正しい」「役に立つ」情報だとは限らないですし、多くの人に支持されていたり、「権威ある人」が書いてても、それが本当に自分に役立つものともわかりません。
多方面から情報を集めて、見極める力が大事です。
でも、まだ思春期の頃にはその「見極める力」が絶賛発達中なので、子どもは時には誤った情報にふりまわされてしまうこともあります。
どうしてもネットからの情報は偏りがちです。
色んな角度からの検索の仕方(検索言葉を変えてみるなど)や、リアルに現場に行ったり人に会うことでしかえられない情報もあることも、子どもにも伝えたいですね。
複数の意見にも目を通すのも大事です。
情報リテラシーは育てるものなので、リアルな体験も促しながら、ネットを過信しないように伝えておくのがオススメです。
自分の頃と同じだと思わないように気をつけます!
イマドキの思春期のストレス
その子の今の状態は、その子のもともとの気質とDNA、命が誕生してから受けた刺激とそこで学習したことの積み重ねからできてます。
ここまでご一緒に見てきたように、イマドキの思春期の子どもの身体・心・頭には、もともとストレスがたまりやすかったり、エネルギーが下がりやすいワケが色々ありますから、イマドキではエネルギー不足になって不登校になる子も増えているんです。
そしてそのような「もともとの状態」に対して、色んな環境刺激が与えられます。
*勉強のストレス
*受験ストレス
*将来への不安
*友達関係
*部活でのストレス(人間関係も含む)
*先生との関係性のストレス
*習い事のストレス
*遊ぶ時間がないストレス
*環境が変わるストレス
*思うようにコミュニケーションができないストレス
*自分のペースで動けないストレス
*身体が思うように動かないストレス
*感覚過敏のストレス
*家族関係のストレス
*相談できる人が居ないストレス
*居場所がない感覚のストレス
などなどにより、エネルギーが低下することもでてきます。
(参考:1000以上あるブログの中から、気になるテーマを検索して御覧ください。)
思春期の子どもは常に「課題を与えられてそれを達成するように求められる環境」です。
大人も仕事の場面では同じですが、子どもはそれが多方面(勉強、部活、生活態度、受験など)で求められるのが特徴です。
そしてイマドキではいろんな技術も発達した分だけ、求めらる成果のレベルも高くなっています。
またイマドキでは、学校や先生や指導者によってかなり考え方や指導法も異なるので、自分に合わない環境に入ってしまうと辛さも大きいです。
思春期の子どもは基本的には柔軟なんですが、一定以上のストレスを受けると、とたんにガクッと落ち込んでしまうという特徴も持っています。
また、悩みを早いうちに親に相談することもしないので、子どもがかなり悩んでいても親も気づきにくいところもあります。
この時期の子どもの感情の起伏にはもともとアップダウンがあるので、大人も「また落ち込んでるのね。でもきっとそのうちケロットするでしょう」と見逃してしまうことも起きがちです。
大きなショックがあったり、特にそういうことがなくても徐々にエネルギーを失うことで、子どもが不登校になることが増えているんです。
だからいきなり不登校が始まった感じです 😐
お子さんの様子を日頃から観察しておいて、1週間位落ち込みが回復しないようならば、親の方から声をかけるのがオススメです。
日頃から愛情を伝えたり、子どもの話に耳を傾けておくのも大事です。
信頼関係が作られていれば、声をかけた時にすぐ返事がなくても、いざという時に子どもが話を切り出しやすくなります。
お子さんから話が聞ければいいですね。
状況と気持ちをしっかり聞ききったあとに、「どうなりたいのか」という思いも聞いてみて下さい。
「今が辛い」「~~のせい」に意識が固まっているところから、まず共感と安心が伝われば、「どうなりたいのか」という未来の話もできるようになります。
その時には、お子さんの状況に該当するブログの「抜け出し方のコツ」もお役立て下さい 🙂
そしてもし、お子さんからうまく話を引き出せない場合や、状況の判断が付きづらい場合には、早めに専門家につながるのがおすすめです!
こじらせる前に必要なサポートがあれば、うんと素早く回復します!
不登校をこじらせてしまうループにはご用心
不登校は心身のエネルギー不足なので、エネルギーを低下させるものを取り除いて、エネルギーを溜めていけば回復します。
ところが以下のようなこじらせループにハマってしまうと、そこからさらに子どものエネルギーが下がるので、回復が遅れたり、状況がこじれて複雑になってしまうことがあるのでご注意です!
不登校をこじらせるループ
①とにかく登校させることばかりに懸命になる
②不登校は恥ずかしいと捉える
③この先も不登校のままならどうしようと不安ばかりふくらませる
④不登校を秘密にする
⑤家族だけ、母子だけでなんとかしようとする
⑥ゲームやスマホを与え放題にする
⑦暴言や暴力を容認する
⑧可愛そうだと扱う
⑨子どもの言いなりになる
⑩勉強を強要する
⑪学校のせい、友達のせいと責めて責任を取らせようとする
⑫理由が分からないときに、いつまでも「なんで行けないの?」と聞き続ける
⑬なんのサポートもせずに「見守る」だけで「いつになったら行くんだろう」と思い続ける
⑭子どもが孤独になりぐるぐる思考を繰り返す
そうなんです。
子どもが不登校になれば親だってショックです。
だからもしかしたら始めは慌ててしまい、これらのことをやることがあるかも知れません。
でも、なるべく早く「不登校はエネルギー不足で必ず回復する状態」ということを思い出して下さいね。
子どもが落ち着くよりも、親が落ち着くことのほうが大事です。
子どもが落ち着こうとしても、親がいつまでも地に足がつかないと、子どもも落ち着くこともできなくなってしまいます。
子どもは親を落ち着かせるのは難しいですが(登校し始めない限り。でも不登校はそれができない状態)、親は自分が落ち着けば、子どもを落ち着かせることができるようになります。
子どものほうが親の様子から影響を受けやすいんです。
親御さんが落ち着くためには専門家に相談するのがオススメです。
イマドキではスクールカウンセラーも含めて、さまざまな専門家が居ます。
今まで実際に回復までサポートした実績が多数ある専門家を複数見つけて、ご自分が信頼できそうと思える人たちに話を聞いてから選ぶのが一番です。
それぞれ特徴がありますから、実績とご自分が信頼できるかどうかで選んで下さい。
もし既にこじらせループにハマっていても、それは「知らなかっただけ」のこと。
ちゃんと抜け出せますからご安心くださいね
(^^)
不登校からの回復に必要なこと
エネルギー不足からの回復は
①エネルギー漏れをふせぐ
②エネルギーを溜める
③ストレスへの具体的な対応を身につける
(断り方などのコミュニケーションの仕方を知ったり、計画の建て方を身につけるなど)
が鉄則です。
短期的にも長期的にもエネルギーを漏らすような接し方をしないことは大事です。
子どもを休ませることは大事ですが、「可愛そうな子」とか腫れ物のように扱うのは、長期的には子どものエネルギーも自己肯定感も下がります。
身体の病気の時と同じです 😉
安心と信頼を子どもが感じられるようにする環境にすることと、その子にとってのストレスを取り除いていきます。
それは不登校のきっかけになった出来事を解決することや、もともとの身体・心・頭の状態を整えること、そしてこじらせてしまった場合には、そのこじれをとることも含みます。
この3つを分けて捉えることも大事です。
不登校がこじれたままでは、親子で回復のステップを進めるのが難しくなります。
なのでお子さんの状態や親御さんの状態、親子の関係性を整えるのも大事です。
それは親子であるという強い関係性と、一緒に住んでいるからこそできる強みです!
そして今のストレスだけを取り除いても、もともとの状態が丈夫でないと、また別のストレスに出会った時に、すぐにエネルギー切れになってしまいます。
せっかく不登校になったなら、この際その子の状態を根本的に整えるチャンスにしちゃいましょう!
また、子どもの状態にもよりますが、まだきっかけのできごとにまだ触れられないようならば、それは子どもがより回復してからでもかまいません。
そんな時には、もともとの身体・心・頭の状態を整えるところから始めるのがおすすめです。
そう考えれば、うちも回復にむかってやれることがある気がしてきました!
回復へのステップについてはこちらもご参照下さい
思春期に不登校になりやすいワケと回復に必要なこと:おわりに
今までは周りから「不登校なのね」と言われたら肩身が狭くて泣きそうでしたが、これからは気にせずに流して、子どもの回復のためにできることに専念します!
そんな時でもそうなるワケとこじらせないコツと回復へのステップがわかれば、早く落ち着くことができます。
まだまだ不登校については色んな認識がありますが、気にせずにどんどん回復しちゃいましょう!
もともとのその子の「エネルギーの失いやすさ」にも手当しちゃえば、その後もずっと元気で居られます❤
❤❤あとがき❤❤
子どもが不登校になった時に一番つらいのは、その事実が怖くて受け入れられないことと、辛そうな子どもに何もしてあげられないことです。
でも、不登校になるワケと回復への道がちゃんとあることがわかれば、「怖さ」も「何もできないこと」もなくなります。
また、大事なのはそもそも不登校にならないことや、再度ならないことです。
そのためには「なりやすさ」という土台に手を打つのが一番です。
そして子どもが自分の好きなことに夢中になれていたり、自分なりの目標があったりすれば、心身のエネルギーが上回るので、不登校になりにくくもなります。
ぜひ子どもの「好き」や「目標」を見つけたり、応援してあげてくださいね。
私自身が何年もかかって手に入れたことや、多くのお子さんやお母さん・お父さんと実践してきたことが、今お悩みの方々の役に立てたら心から嬉しいです
(^^)❤
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『学校に行きたくない』と言われた時に、親が知っておきたいこと
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