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知っていれば安心!思春期の不登校をこじらせる4つの原因と関わり方
不登校になっている、不登校になりそう、不登校が心配・・
「不登校」は今や、思春期のお子さんやご家族にはとても「身近な言葉」になっていますね。
不登校にならないか心配です
今週はそんなご相談をいただきました。
でも、なんでそうなるのかや、どう関わったらいいのかがわからないので、不安です
そのお気持ち、よくわかります。
私もそんな体験がありましたし
「うちの子が不登校になったらどうしよう」
不登校が珍しくなくなったイマドキでは、お子さんをお持ちなら一度は思ったことがあると思います。
心身のバランスが不安定な思春期なら、「不登校」は誰でもなる可能性のある「状態」です。
それは身体の調子が整っていないと、何かのきっかけで病気になるのと同じです。
そして身体の病気のように、しっかり休んだり適切な対応がなされれば、回復していくのも同じです。
ところが「不登校は大変!」と親子で焦ってこじらせてしまっている事例が多いんです 😯
まずはこじらせてしまう原因と関わり方について知っておきましょう!
落ち着いて対応できればどんな状態からでも回復できます。
しっかり回復できれば免疫力が上がるので、むしろ前より”強く”なりますよ☆
目次
なぜ思春期は不登校になりやすいの?
思春期になると、なぜ不登校になりやすいんでしょうか?
それは思春期ならではの心と身体の特徴から、ストレスを抱えることが多いからです。
思春期に不登校になりやすくなる3つのストレス原因
① 「自分らしさ」と「周りに合わせる」の葛藤
② 感情に流されやすくなる
③ 身体が不安定になる
① 思春期の「自分らしさ」と「周りに合わせる」の葛藤が不登校の原因に!
小さな頃は身近な人達の考え方や行動のしかたを真似て、自分でも同じようにやれるようになっていく時期です。
素直なお子さんほど親や先生に自分を合わせて過ごします。
大人が「良い」と思うことを悩まずにできる子が多い時期です。
しかし成長とともに、特に思春期になると自然な成長のステップとして、一人の人間として「自分らしさ」が立つようになってきます。
「自分の考え」「自分の感じ方」がはっきりしていくると、親や先生に素直に従うことも辛くなってきます 🙁
また、中学になると成績や部活などで「結果」が数値ではっきりと出されることが多くなります。
この時に親や先生の期待に応えられないことも増えてきます。
ところが今まで素直に大人の「良い」に合わせてきた真面目な子は、そんな自分を「良くないんじゃないか」と感じて罪悪感を抱えたり、「なんでちゃんとやれないんだろう」と自分を責めることもあります。
周りから言われることや期待が重荷になって、落ち込んだり混乱して、学校に行けなくなることもあるんです
また、素直で周りに気を配れる子ほど、友だちの気持ちや都合に自分を合わせようともします。
でも、誰だって「自分」がありますからいつも他人に自分を合わせ続けるのは難しいですよね 🙁
ところが優しい子・おとなしい子は今まで周りに合わせてきたので、自分を上手に主張したり、うまく「断る」のが苦手だったりします。
友だちから「え~、今までと違う」「なんで~」と言われただけで傷つくこともあるんです。
② 思春期に「感情に流されやすくなる」のが不登校の原因に!
思春期はホルモンバランスの関係で「感情的」になりやすくなります。(詳しくはこちらです)
特に10代の前半は、その時の感情に流されやすくなるので、後から「しまった!」と後悔することもとても多くなります。
親に対しての態度や言葉もそうですし、友達関係でもそれでトラブルになってしまうこともよくあります。
また、その時の「楽しいこと」に流されて計画的に勉強できなくて、ひどい結果になることもありますね 🙄
そんな自分を責めることで、さらにストレスを溜めやすくなります。
③ 思春期は「身体が不安定になりやすい」のが不登校の原因に!
思春期はぐんぐんと身体が成長する時期です。
1年間で15cmも身長が伸びることもあります 😯 すごいですね!
あまりに激しく成長するこの時期には、時に身体の成長に神経系の成長が追いつかないこともあります。
そうなると「自律神経の乱れ」になって、よく眠れない、リラックスできないということが起こります。
本当は成長にもストレス解消にも、しっかり睡眠をとることがとても大事なんですが、思春期には睡眠不足になることがとても多いんです(詳しくはこちらをどうぞ)
基本若くて柔軟なので、ある程度の無理はきく時期です。
でも、その無理を続けてしまって一定上のストレスが身体と心に溜まると、突然耐えられなくなってガクッとくるのも思春期の特徴のひとつです。
本当にある日突然身体が思うように動けなくなったり、心のエネルギーが出なくなったりするんです。
ところが大人には、これがなかなか理解できなかったりします。
「突然そうなるなんて?」「なまけじゃないの?」と思ってしまいがちですが、思春期の子は本当に、ある日突然ガクッと動けなくなることがあるんです。
本人と周りがその仕組みがわからないと「動けないのはおかしい」と責めることで更にストレスが増えてしまいます 🙁
でも、周りの大人や思春期のそんな特徴を知らないと「できないこと」で責められたり自分でも落ち込むので、さらにストレスを増やしてしまうんです
それが思春期に不登校になりやすい状態を作ります。
思春期の不登校の2大環境要因
思春期の不登校は先程の「思春期の特徴からのストレス」だけでもなることがありますが、+「日頃のストレス」+「きっかけ」で起こることも多いです。
日頃のストレスには、大きく「学校要因」と「家庭要因」があります。
塾や習い事での要因は学校要因と同じ内訳です。
「きっかけ」は学校要因なことが多いですが、メインのストレスは家庭要因ということもよくあります。
学校原因で不登校に
* クラスや部活の友人関係、先輩後輩関係、戦線や小紋との関係などの人間関係
* 勉強でのつまづき:効果的な勉強の仕方がわからない、発達の抜けによる勉強のしにくさ、スケジュールがうまく立てられない
* 成績へのプレッシャー:頑張ったのに成績が伸びない、親や先生からの期待や励まし
* 受験や将来への不安:志望校選びへの不安、就活への不安
* 環境の変化への不適応:中1の壁、転校、進級、進学など
* 日々のスケジュールがきつすぎる(楽しくやっていても)
家庭要因で不登校に
* 家庭で安らげない:過干渉、放任、コミュニケーションのまずさ
* 親との分離不安
* 家庭環境の変化
ストレスが溜まりすぎないうちに、本人や周りの人がストレス状態に気づいて対処していければ、ストレスの総和が一定以上になることはありません。
でも、思春期の子どもは自分がストレスを感じていても「何がストレスなのか」を自分でよく分からなかったり、上手く言えないことの方が多いものです。
また、がんばり屋さんや「人に迷惑をかけたくない」子は、ギリギリまで一人で頑張ろうとして、さらに「解決できない自分」を責めることがよくあります。
時にはその子なりに親や先生に頼ろうとしても、うまくコミュニケーションができなくて「やっぱり一人で頑張らなくちゃ」と思い込んでしまうこともあります。
「ストレスの総和」でなるんですね。
それなら特別な子だけじゃなくて、ホント、誰でもなり得ますね
だから、もし不登校になったとしても「恥ずかしい」「隠さなくちゃ」って慌てなくていいんです
思春期の不登校をこじらせる4つの原因
ところが「不登校は恥ずかしい!」「なんとしても学校に行かせなくちゃ」と思ってしまうと、親も子も焦ってこじらせてしまうんです。
ここでは不登校をこじらせる4つのよくある原因についてみていきましょう
不登校をこじらせる4大原因
(1)とにかく学校に行かそうとする
(2)なぜ行けないのかと聞き続ける
(3)ほったらかし
(4)子どもの自分責め
(1)とにかく学校に行かそうとする
「不登校になったらどうしたらいいのか分からない」という不安や「恥ずかしい」などの気持ちが先立って、とにかく子どもを無理やり登校させようとすることがあります。
時には『学校に行ってみたほうがいいんじゃない?』と声をかけることで、子どもが登校して、そこで事態が好転してストレスが減る方向に進むこともあります。
自分が「無理じゃないか」と思っていた困難を自分で乗り越えられると、それが子どもの自信になるのも事実です。
しかし、「不登校という状態になる」ということは、子どもの心や身体が自分にそれが必要だと感じているからなるのです。
まずは子どもの心と身体が今「休むこと」を欲しているということを認めるところからスタートしていきましょう!
そして、本当に「今休むこと」が必要なのか、それともストレスを作り出している原因を取り除けるように動ける状態なのかと見極めていきましょう。
それで今エネルギー切れの状態ならば、無理に学校に行かせるよりも、少し休んでエネルギーを充填したりこれからの作戦会議をする方が、結局ずっと早く回復します!
見極めが難しい時には、気軽に専門家に相談してくださいね
(2)なぜ行けないのかと聞き続ける
不登校になるのはその子の身体と心の「ストレスの総和」が、その子の限界量を越えている時です。
そこには一つのわかりやすいストレスがある場合もありますし、子どもが楽しくやっていたとしても身体のストレスが限界量を越えているということもあります。
子どもに学校に行けない理由を聞いた時に、その子が何かを答えられる場合もありますが、ほとんど同じくらいの確率で答えられないというのが、多くの子どもたちに会ってきた私の実感です。
そしてその問に答えられない子は全員、自分でも既に「答えられないこと」に悩んでます。
私達の脳は何かうまくいかないことがあると、すぐに「なんでうまくいかないんだろう?」と原因探しをする癖を持っています。
原因を見つけて改善することが一番だと思っているからです。
なのでもちろん、不登校になる子どもだって、とっくに自分に「なぜ行けないんだろう?」と聞いています。
でもわからない場合には、原因探し以外の方法を知らないので「これからどうしたらいいの?」と、本人が先に途方に暮れている場合がほとんどです。
ところがそこに何度も「なぜ行けないの?」と聞かれ続けると、それが「原因を見つけて解決したい」と思ってくれるからの言葉だとしても、聞かれた方は責められているように感じてしまいます。
私達も何かができない時に「なんでできないの?」と言われれば、さらに「出来ない自分はダメなんだ」と感じたりしますよね。
もったいないですね 🙁
始めに理由を尋ねるのは当然ですが、答えが出てこないのに聞き続けてしまうのはやめましょう。
子どもに聞く以外でも、学校の様子を見に行ったり、担任や顧問の先生や友だちから話を聞いたりと、情報を集める事は色々できます。
もし原因が分からなくても「望む未来から考える」という方法で解決した事例はたくさんありますのでご安心くださいね (^_-)
(3)ほったらかし
不登校の原因が分からなかったり、原因に取り組んでみてもうまくいかないような場合には、この先どうしたらいいのか分からなくなることもありますよね。
そんな時に多いのが「こどもの力を信じて見守る」というパターンです。
もちろんお子さんがしっかり休めれば、お子さんの中の自然治癒力が働いて自分で動き出すエネルギーが溜まります。
お子さんにエネルギーが溜まってくれば動き出せるようにもなりますし、いいアイデアが浮かんだり、状況を変えられるようになることもよくあります。
しかしただの放置だと、次の「(4)お子さんが自分を責める」という最大のこじらせ原因が続いてしまうかもしれません。
そうなると、表面上は何もしていないようで、お子さんのエネルギーは失われ続けてしまいます。
例えば「自由に好きなことをやらせよう」とゲーム三昧を許して楽しんでいるように見えても、それはただの現実逃避でしかなくて、ゲームをしていない時にはお子さんが自分を責めているのなら、やっぱりエネルギーは溜まりません。
また、お母さんやお父さんが子どもの気持ちや思いについて何も言わない・触れないという態度だと、お子さんは「見放された」「興味を持たれていない」と勘違いすることもあります 😯
自分の心が不安定な時ほど、人は周りの出来事や他の人の言動をマイナスに感じてしまいますよね。
お子さんには普段よりも多めに、言葉でも行動でも「あなたを大事に思っている」と伝えることも必要です。
そして怪我や病気の場合と同じように、休めば自然治癒力で回復できる状態なのか、何かのサポートが必要な状態なのかを見極めていきましょう
見極めが難しい時には専門家に相談してみてくださいね
(4)子どもの自分責め
実はこれが一番重要なこじらせ原因です。
周りの大人が不登校を責めてしまうのは論外ですが、たとえ周りが受け止めている場合でも、本人が自分を責め続けていることがよくあります。
そうすると肝心のお子さんのエネルギーが沸かないだけでなく、さらにダラダラと漏れていってしまいます 🙁
身体の病気や怪我でも、本人が「病気になったことを責め続けている」と、免疫力が下がり回復が遅くなるのは世界中で色々なデータとして出ています。(例:怒りによる回復過程への影響)
もしかしたら、不登校になって家にいる子どもを見ると、ぼ~っとしていたりゲームやスマホで笑っていたりするので、「ただ怠けている」「どうするつもりか考えていない」とお気楽にしてるとハラが立つことがあるかもしれません。
でも、今までお会いしてきたお子さんは全員「学校には行きたくない」または「行けない」という自分の状態を「嫌だ」「困ってる」と感じていて、常に心が休まっていない状態でした。
ぐっすりも眠れていないし、辛すぎるのでゲームや漫画に逃避していたお子さんがほとんどです。
でも自分では他にどうしたらいいのかわからないという状態だったんです。
みんなのように動けない自分をいつも心のどこかで責めていました。
まずは、周りの大人が今お子さんがそういう状態だということをただ受け入れてあげましょう。
そして、お子さん自身が今の自分の状態を受け入れられるようにサポートできるといいですね。
そうなると「これからどうしたいのか」「そのために何ができるのか」などを見つける作戦会議も開けるようになります 🙂
「動けないのはストレスの総和が大きくなっているから」と伝えたり、日々の中での勇気づけや、お子さんへの愛情を言葉で伝える、ハグするなど、お子さんへのサポート方法はたくさんあります。
専門家にご相談くださいね。
知っておいてよかった~
思春期の不登校の4つの状態と関わり方のコツ
不登校には4つの状態があります。
それぞれで関わり方のコツがあるのでご紹介しますね
不登校の4つの状態
第一段階 ショック状態
第二段階 受け入れようとする状態
第三段階 復帰を思い始める状態
第四段階 動き出したくなる状態
第一段階 ショック状態
大きなストレスを受けたり、学校にいけないことそのものでショックを受けている状態です。
まずは落ち着かせることが大事ですから、「味方だよ」ということを伝えたり休ませたりしましょう
第二段階 不登校の自分を受け入れようとする状態
ショック状態からうまく落ち着けると、自分の「登校したくない」「登校できない」という状態を受け入れようとする状態になります。
過去の「うまくやれていた時」や「ショックな出来事」に意識が向いていた状態から、「今の自分」に意識が向くようになります。
しかし自分の状態を責めつづけてしまうと、この第二段階で宙ぶらりん状態のままになってしまうので要注意です!
第三段階 復帰を思い始める状態
自分の状態をただ受け止めることができると、エネルギーが溜まり始めます。
「これからどうしようかな」と少し未来に意識が向き始めます。
少し元気になるので、親としてはここですぐに登校するための刺激などをバンバン与えたくなりますが、実はここではそれはNGです。
もっとエネルギーが溜まるのを待ちましょう。
お腹を壊した時なども、少し良くなって食欲が出始めたからと、すぐに大量に食べてしまったらまたダウンしてしまいますよね。
ここで焦ると逆戻りなのでご注意ポイントです!
第四段階 動き出したくなる状態
ずいぶんエネルギーが溜まってきました。
現実的な登校に向けての課題(友達関係や勉強など)が気になってくる時期なので、気持ちに寄り添い、勇気づけたり具体的なアイデアがあることを伝えていきます。
どんな小さな一歩でも自分から動けるようにサポートしていきましょう
怪我や病気からの回復と同じように、その時の状態に合わせて関わっていけば、とってもスムーズに回復します♡
特に第三段階で登校刺激を与えてしまうと逆効果なのでご注意です!
第四段階でも「登校に引っ張る」のではなく、「登校したくなる」「登校できるようになる」ように関わるのがポイントです
不登校からの回復を作るステップまとめ
第1ステップ 子どもの状態を整える
* 子どもの状態を受け入れて、安心させる。
休ませるなどの安全確保
* 子どもの意思が「登校したい」や「課題を解決したい」になるまでエネルギーを溜める
* 子どもの絶対的な味方であると伝えて信頼関係を強める
この間にお子さん以外からも情報収集をしておきましょう
第2ステップ 子どもに寄り添いながら登校を実現していく
子どもの状態が整ったら、次は回復の実現段階です。
* 生活リズムを積極的に整える
* 戻るための作戦を立てる
具体的な課題(人間関係や受験など)がある場合には、それを解決していきます。
小目標をいくつも作り、クリアすることで達成感を持てるようにするのがコツです。
* 担任や顧問、友人もサポートチームに入ってもらう
* 勉強面でのサポート作戦も立てる
* 安定飛行にしっかり入るまではメンタルサポートも続けていく
思春期の不登校をこじらせる4つの原因と関わり方:まとめ
いかがでしたでしょうか
今回は不登校をこじらせないために、ついやってしまいがちな4つのこじらせ原因と関わり方についてお伝えしました。
どうしたらいいのかさっぱり分からなかったので、すごく心配だったんです。
でもこれで落ち着けました!
落ち着いて関われば、どんな状態からでもいつからでも必ずお子さんは元気になっていきます。
思春期は一定上のストレスに弱いけど、回復力を発動させれば強いです!
♡♡追伸♡♡
もし不登校になっても、その子に必要なサポートがあれば大丈夫です!
そしてその子のストレスを減らしていくとともに、思春期ならではのストレス要因も解決しておくと万全です。
上手に自分の意見を言ったり、うまく断る方法や、感情との付き合い方を教えたり、睡眠をしっかりとるようにすれば、基本のストレスがぐっと減ります。
これらのことは思春期の間だけでなく、その先もずっと楽しく過ごせる基本の力にもなりますので、ぜひお子さんに教えてあげてくださいね~
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