『部活がつらい』と言われた時に、親が気をつけたいことは

 

部活がつらい・・

イマドキでは、そんな子どもが増えています。

 

お母さん
うちの子が最近元気がなくて、時々『部活がつらい』と言うんです。

 

お子さんからそう言われたらご心配ですね。

 

お母さん
そうなんです。

ただ私も学生の頃に、何度か部活をやめたい時もありましたけど、結局最後までやってよかったと思ってます。

それで子どもにも続けるように勧めたいんですが、子どもはだんだん元気がなくなってきてるので・・

どう話を進めたらいいのか、困ってます。

 

そうですね。

イマドキでは、部活がつらい子どもたちも増えてます。

そして子どもからそう言われても、どう話しを進めたら良いのかわからないという、親御さんからのご相談もよくいただきます。

子どもと話しているうちに、子どもと喧嘩になっちゃうこともあるようです。

 

ただ、そこでお話をよく聞いてみると、実はそこには「あるすれ違い」が起きてることが多いんです。

今回はお子さんから『部活がつらい』と言われた時に気をつけたいポイントをご紹介ますね 😉 

 

お母さん
はい、よろしくお願いします!

 

子どもに「部活がつらい」と言われたら

親ごさんとして、子どもから「部活がつらい」と言われた時にすぐに気になるのは、「だからと言って、簡単にやめさせては良くないんじゃないか」というところですね。

 

お母さん
そうなんです。

何をしても、途中でつらいことがあるのはアタリマエですし・・・

簡単に「つらいからやめる」だと、それが癖になるのではと不安です。

 

お子さんのことを大切に思うからこそ、気になりますね。

 

ただ、お子さんが「部活がつらい」という時には、3つのパターンがあるんです。

 

(1) ただ気持ちを受け止めてほしいだけ

(2) かなりつらいが、まだ辞めると決めてない時

(3) もう辞めることしか考えてない時

 

お母さん
あら、言われてみればそうですね!

なんだかすぐに「つらくても頑張らせるのが大事じゃないか」って考えてました。

 

はい、親は「子どもを指導しなくちゃ」と思うので、つい「どうすればいいのか」というところから話を進めたくなっちゃいますね。

 

ただ、この3つのパターンを見極めることは大切です。

それぞれで必要な親の対応も異なるんです。

 

(1) ただ気持ちを受け止めてほしいだけの場合には、子どもが自分の気持を言いきれるように、しっかり聞くことが大事です。

子どもは自分の気持ちを言葉にして出し切ることで、気持ちもスッキリしますし、混乱していた頭が整理されることもあるものです。

そこからまた、頑張ろう!と切り替えができることもよくあります 🙂 

 

お母さん
ああ、子どもが自分でなんとかできるかもしれないのに、親が「辞めずに頑張れ」を先走っちゃうのって変ですね。

アドバイスより、しっかり話を聞くのが先ですね

 

そして(2) かなりつらいが、まだ辞めると決めてない時は、子どもに「つらいワケ」と「やめたくないワケ」の両方がある状態です。

そんな時には子どもの気持ちを聞きながら、子ども自身が「つらいワケ」と「やめたくないワケ」を整理できるように話を進めて行けるといいですね。

気持ちと頭の整理ができれば、子どもも自分でどうしたらいいのかを決められるようにもなります。

 

また、子どもは「辞めるか」「続けるか」の2つしか無いと思っていることもあるので「少し休んでみる」「工夫できることを一緒に探す」などの他の案があることにも、目を向けさせるのもいいでしょう。

 

お母さん
なるほど、このパターンでも「辞めない方が良いよ」っていうアドバイスは、子どもにとって早急すぎますね。

 

そうですね 🙂 

そして最後の(3) もう辞めることしか考えてない時は、子どもはかなり追い詰められている状態です。

「つらい」「もうやめるしかない」という気持ちでいっぱいいっぱいになっています。

 

そんな時には、子どもも余裕がなくて視野も狭くなっていますから、そのままの状態で「やめるかどうか」という大事な決断をするのはオススメできません。

 

そんな時には「やめないほうが良い」と言うよりも、子どもの気持ちと状態を受け止めて、まずは子どもを落ち着かせることが大事です。

「やめる」で頭がいっぱいで余裕がない時に、始めからそれを否定されるのでは、子どもも反発したり意地になりやすいものです。

良い話し合いや決断がしにくくなるでしょう。

 

『部活がつらいから辞める』という言葉で切り出されたら、お母さん・お父さんが驚くのも当然ですね。

ただ、そこでまっすぐ「辞めるなんて言わないで」と、「辞めるかどうか」で会話をしても、あまり建設的な話題にはならないんです。

まずは子どもがそこまで思うようになったワケを、じっくり聞くことから始めるのがオススメです 🙂 

 

子どもなりに、そこまで頑張ったこともあるはずです。

そこでまだリリースされていない「悔しい」などの気持ちもあるでしょう。

まずはそんな話を聞きながら、最終的には絶対に子どもの味方であることも伝えていきましょう。

 

そして一度子どもが落ち着いてから、一緒に状況を客観的に見たり、他の選択肢があるかどうかなどを考えてみる時間を取ってみてください。

辞める辞めないはその後で、一緒に考えてみるのがオススメです。

 

お母さん
あら、どのパターンでも、「やめないほうが良いじゃない」「もう少し頑張ってみたら?」なんてアドバイスでは、うまく行きそうにないですね。

 

はい、始めから親が『つらくても頑張れば』という姿勢だと、せっかく一生懸命に話しても、子どもからすれば「始めから話を聞いてもらってない」ことになっちゃいます。

残念なことに、多くの「部活がつらい」で悩んでいる子どもへのアンケートでは、「親に相談してもちゃんと聞いてくれない」というのが一番多いんです。

親も子どものことを思って先走っているだけなので、このすれ違いはもったいないですね 🙄 

 

思春期の子どもが「部活がつらい」などの、マイナスな感情を親に言うのは、それなりに勇気がいるものです。

でもそこで始めから「こういう話だから、こうアドバイスしなくちゃ」と意気込まれてしまうと、せっかくのその勇気ある行動?も「言わなきゃよかった」「わかってくれない」になってしまいます 🙁 

せっかくの親子の信頼関係が損なわれてしまったら、今後大事な話があっても、子どもが切り出すのがうんと遅くなってしまうかもしれません。

 

またもう一つ残念なのは、『親に言ってもダメなんだから、他の人にわかってもらうのは無理』と子どもが思い込んでしまうことです。

他の人の手を借りることや、相談するのを諦めてしまうのでは、あまりに残念です。

 

特にこれからは「人の意見も参考にする」ことや「人の力もうまく借りる」ことが、社会に出てからこそ必要な時代だからです。

情報や選択肢が多すぎて、一人ではさばききれない時代になっていますから。

 

口下手や自分の気持ちを日頃から言わない子ほど、勇気を出して言ってみたのにうまく行かなかった時には、そんな思い込みを強く作りやすいものです。

親のちょっとした行動で、子どもがそんな思い込みを持ってしまうのでは、あまりにももったいないですね。

 

お母さん
慌てないことですね~。

ついすぐに「どうしたらいいのか」を言いたくなっちゃいます。

 

はい、せっかちな私も、何度もやって痛い目にあいました
(^^)>

子どもから『えっ⁉』と言いたくなるようなことを言われた時ほど、「どうしたらいいのか」に先走らずに、しっかり子どもの話を聞くことを思い出すのがオススメです!

 

なぜ「やめさせていいのか」が気になるの?

では、多くのお母さん・お父さんがすぐに『部活をやめさせて良いのかな』と気になってしまうのは、なぜなんでしょうか?

 

多くのお母さん・お父さんが挙げられている理由です。

①つらいことがあれば逃げ出す癖がつくのでは

②我慢することも大事

③他の子もみんな頑張ってる

④自分も続けて良かったという体験がある

⑤せっかくここまで続けてきたのに

 

お母さん
あら、なんとなくどれも思います。

 

そうですね、私も子どもからそう言われたら、どれも頭に浮かぶと思います。

すべて子どもを思ってのことなんですが、ここではご一緒に、もう少しこれらの中身を見てみましょう!

 

①つらいことがあれば逃げ出す癖がつくのでは?

「楽しい♪」として始めても、何でも途中には思い通りに行かないことはあるものですね。

でもそこで自分なりに工夫することで、それを乗り越える力も育ちます。

 

それなのに「つらいから」とすぐに部活をやめてしまったら、つらいとすぐに逃げ出す癖がついちゃうのでは?・・・と気になるのも、親としては当然です。

 

つらくても、その場で自分なりに工夫して辛さを解消していけば、「乗り越えた」ことは自信にもなりますし、「あきらめない力」も育ちます。

どちらもこれからの人生で、自分の本当にやりたいことや幸せを感じることを続けるには必要です。

 

幸子さん
つらいと感じた時でも、ちょっと背中を押してもらえば、また頑張れることもありますね

 

ただ、一方では「自分に合う場を探す力」も大事です。

イマドキでは、実にさまざまな価値観や考え方・ルールの場があるからです。

 

「絶対的に正しい」「良い」と評価される判断基準がなくなってきているイマドキでは、場に依って、さまざまな価値観や考えかたがあります。

 

部活でも、軍隊のように上下関係が厳しい規律を徹底して大事にしているところもあれば、各人が意見を言い合うのを大切にしているところもあります。

大会での勝利を一番大切にするところもあれば、全員が楽しめる場で良しとする部もあります。

 

場による違いの幅が大きくなっているので、一昔前のように「どこに行ってもだいたい同じ」ということがなくなってきています。

むしろ場(部)によって、その特徴がかなり違うと心得ておくのがオススメです。

子どもにとって「合う部」「合わない部」がよりはっきりと分かれる傾向があります。

 

そして一方でイマドキの子どもたちは、小さい頃から選択肢の多い環境で過ごしてきています。

「自分が楽しめるかどうか」「つらいかどうか」という自分の感覚にとても敏感ですし、ネットなどで「自分の感性に合うもの」を探すことに慣れてます。

「自分にあう場を探す力」が高くなっているんです。

 

また、「嫌だ、つらいと思いながら頑張り続ける」よりも「より自分に合う場を探す」方が、自分にも場のメンバーにも良い結果になることもあります。

「心身が心地よくやれる状態」が最大のパフォーマンスを生むからです。

 

ところが、学校の部活はかなり特殊な場になります。

まず、希望するテーマ(運動種目、演奏や研究など)ができるのが、学校では一つの部だけしか無いのがほとんどなんです。

大学のように「学校の名を背負って結果を出す体育会などの部」と「それぞれの目的を大切にするサークル」が複数あって選べるのではない状態です。

子どもはやりたいテーマがあれば、ほぼ自動的にその部に入ることになります。

 

ところが実際の日々の部活では、そのテーマだけではなく、その部がどんな価値観やルールで運営されているのかや、どんな人間関係があるのかが、その子が感じられる「楽しさ」「充実感」「成長感」にとても大きく影響します。

その部の運動や演奏が自分のやりたいことだとしても、他の要素があまりに自分に合わないと、子どもはそこに葛藤があるだけに「つらい」と感じてしまうんです。

 

そして学校の部活では、入部前にテーマ以外のルールや価値観が詳しく説明示されることはあまりありません 😯 

もちろん体験入部もありますが、その短い期間では、「実際に日常で行われていること」を全部把握するのは子どもにとっては難しいものです。

 

お母さん
入る時にはワクワク気分のほうが先立ってます

 

はい、それに多少違和感や不安を感じていても、「なんとかやれるはず」と思ってその部に入ることが多いんです。

 

そうやって入った先でうまくやれる子はいいんですが

「入部前に説明されていたよりも練習量がとても多い」

「知らなかった先輩ルールがあった」

など、入ってから「こんなはずじゃなかった」となっている子も、残念ながらかなり居ます。

 

子どもが挙げる、部活でのお悩み

A:部の目標や指導方針
・勝つことや上達至上主義
・封建的な指導方法やルールが多い
・期待が重い

B:技術的な成長
・上達方法がわからない
・上位者ばかり指導される

C:練習量
・体力的についていけない
・勉強する時間がない
・他のことをする時間がない

D:先輩との関係性、先輩ルール
・納得できない伝統的なルールが有る
(例:先輩より先に挨拶をしなくてはならず、日々ピリピリして過ごす)
・理不尽な仕事を押し付けられる
・いじめがある

E:友達
・部に対する姿勢が違う
・グループで対立している
・いじめがある
・つきあいが密すぎて疲れる

F:怪我など
・置いていかれた感じ
・仲間に迷惑を掛ける
・モチベーションの低下

 

お母さん
思ってたより、色んな項目がありますね!

 

そうなんです。

部活での楽しさや充実感には、運動や研究の種目だけでなく、A~Fも大きく影響しています。

もしA~Fのどれかがとても楽しくて充実していれば、子どもの満足度も高くなり、辛いことがあっても乗り越えやすくなります。

でも逆に、どれかがとてもつらいと、部活に行くのもしんどくなります。

 

子どもは学校の部活には、日々の中でかなりの時間を使います。

せっかく自分が部でやりたいことがあっても、A~Fのどれかが自分にかなり合わなければ、部活や、時には学校も辛くなってしまうこともあるでしょう。

 

そして更に子どもを追い詰めるのは、A~Fについて違和感を申し立てても受け入れられなかったり「部に合わないほうがおかしい」という決めつけがある場合です。

残念ながらいまだに、「ずっとこれでうまく行ってたんだ」という思いを持つ指導者や部員や保護者が、違和感を持つ子の方を批判したり、排除しようとすることも珍しくないんです 🙁 

子どもの存在価値を否定する言葉(おまえは弱い。根性がないなど)を投げつけてくる場合もあります。

 

納得感なく批判されれば、子どもの心は傷つきます。

やる気も自己肯定感も下がってしまいます。

 

本当は、時代はうんと変わってきています。

リーダーシップのあり方も、「指導者や先輩の言うことに黙ってついてこい型」から「一緒に力を合わせる、知恵を合わせる」という流れに変わってます。

パーティー

イマドキの子どもたちは小さい頃から、漫画や動画を見て、そのようなリーダーシップの在り方があることも知ってます。

 

また、授業でも「自分の意見を持ちなさい」「表現しなさい」とも言われてます。

 

昔ながらのやり方に黙って従えない子がうんと増えてきてますが、それでも変わろうとしない部活も、残念ながらまだ少なくないのが現実です。

 

お母さん
選べない、変えれない、認められないだとつらいですね。

単純に『つらくても頑張れ』って言えないですね

 

そうですね。

もし子どもが『部活がつらい』と言ってきた時には、まずは子どもの話に耳を傾けて、具体的に何をつらいと感じているのかを見つけるところから始めましょう。

大人が思っている以上のつらい体験が、子どもにはあるのかもしれません。

 

②我慢することも大事?

「我慢」は特に日本では、まだ美徳だと捉えられることが多いです。

自分の気持ちを我慢して、周りのために行動することが素晴らしいと言われます。

 

もちろん、ストレスや期待どおりでないことはどこに行ってもありますから、「嫌だから」とすぐにキレるのでは、自分が本当にやりたいこともできなくなってしまいます。

 

でもそんな時に本当に必要なのは「感情を抑え込む我慢」ではなく、「感情に振り回されずに、落ち着くこと」です。

 

そして、自分に「嫌だ」「つらい」という感情があることを認めて、その感情が求める行動をすることが大事です。

 

どんな感情でも、自分が今の状況に対して「何を期待しているのか」を教えてくれるサインです。
(参考:怒りと悲しみを感じたら。大事なチャンスに変えるコツ

 

「つらい」のは「この状況が嫌で心地よくない」からです。

そんな時にはただ我慢してその場に居続けるよりも、工夫したり、どうしてもの場合には違う場に移るなど、今できることを探して行動すれば、「つらさ」を建設的に使えます。

 

自分さえ我慢すれば・・というのは、一見かっこ良くも見えますし、その時は何も起きないようなので、我慢は癖になりやすいです。

 

でも、「つらい」という気持ちを我慢ばかりしていると、どこかでこらえきれなくなってしまいます。

いつかキレるか、身体や心に変調をきたします。

 

そして、我慢ばかりしていると、つらさや怒りというネガティブな感情だけでなく、「楽しい」「好き」「嬉しい」などのポジティブな感情も感じられなくなってしまうんです 😯 

無感動・無気力では、毎日がつまらなくなって、何をする気もなくなるので、鬱状態になってしまいます。

 

幸子さん
『部活がつらい』と言う子は、それまでに自分なりに我慢したり、工夫してきたことがあるはずです。

大事なのは「もっと我慢すること」よりも、「つらい」という気持ちが求めるものを手に入れる方法が他にもあるかどうかを探すことです。

 

また、とても重要なのは、子どもが『部活がつらい』と言ってきたということは、自分ひとりで悩んでいたところから、親の手を借りたいという申し出だということです。

一緒にできることを見つけたり、より多くの情報を持っている専門家につながるチャンスです。

 

まずは子どもと

・具体的に何につらいと感じているのか

・それがどうなればいいと思っているのか

・そのためにできることは他にあるか

を言葉にしていきましょう。

 

子どもが一人で考える以上に、広い視野でみてみれば、できることはたくさんあります。

 

*つらいことを具体的に減らす方法を見つける

*部のルールなどを変えてもらう交渉をする

*楽しいと感じることをより増やす

*同じつらさを感じている子と協力するetc…

 

今までにも多くの子どもたちが、そうやってつらさを抜けていきました。

 

また子どもが望めば、同じことでつらさを感じている子の親御さん同士で意見を交換することもできますし、保護者として学校と相談することもできます。

複数の保護者からの具体的な意見だと、学校も動きやすくなります。

 

幸子さん
そして子どもと一緒にこのステップを踏んでいけば、やがて子どもも「嫌だ」「つらい」と感じた時には我慢か「やめる」だけでなく、自分でこのステップで考えられるようになっていきます。

人の力も借りられるようになります。

どちらも「生きる力」で、今後もさまざまな場で役立ちます
(^^)

 

ただ、このステップでできる限りのことをしてみても、場を大きく変える事が必要で、そのためには多大な労力がいる場合もあります。

そんな時には労力と思いのバランスを見極めて、「他の場を選ぶ」という選択をするのも、立派な対応の仕方です。

 

ただ我慢する力よりも、どうしたらもっと快適になるのかを具体的に探す力を育てましょう!

 

③他の子もみんな頑張ってる?

つらいのはわかるけど、他の子はその部で頑張っているのに、うちの子だけなぜ?

弱いのかしら??

子どもに『部活がつらい』と言われたら、そう思うことがあるかもしれません。

 

ただ、一人ひとり体力も気力も、何をどれくらいつらいと感じるかも違います。

一人の人の中には「強み」も「弱み」もあるものですし、同じ部に居ても皆同じ経験をしているわけでもないですね 😉 

 

まだ日本では、「周りの人達と同じかどうか」で「良し悪し」を決めようとするところがあります。

でも、うまくやれてる子がいるからと、今のその子のつらさを「大したこと無い」と否定するのでは、その子を見てることにはならないです。

「周りに合わせること」が優先になってます 🙄 

 

そして他の子と比較して「弱い」「根性が足りない」とレッテルを貼ったところで、プラスに働くことはありません。

つらいと感じているところをもっと楽にする方法や、子どものストレス耐性を上げる方法を具体的に見つけることが大事です。

 

幸子さん
今までの事例の中に、部活で特定のパフォーマンスがどうしてもできずに、ずっとつらい思いをしていた子がいました。

セッションをしたところ、その子に発達の抜けが見つかったので、それを埋めていったら、苦手な動きもだんだんうまくなっていきました。

なにより「自分だけダメだ」という思いを自分が動いたことで手放せて、その子の自信が蘇ったのが嬉しかったです。

 

お母さん
それは、その子の頑張りだけじゃ抜けられないですね!

子どもや親だけでは気づかない理由や解決法もあるんですね~

 

はい、周りとくれべて「頑張りが足りない」ということだけで終わらせてはもったいない!

その子の可能性を信じて、身体・心・頭の3つの視点から見ていけば、希望が見つかることもいっぱいあります!

つらさを、自分の可能性を伸ばすチャンスにもできますよ~
(^_-)

 

④自分も続けて良かったという体験があるから・・

どんな人でも、部活だけでなく勉強や仕事でも、「つらい」「やめたい」と思ったけれど、そこからまたやってみてよかった~という体験がありますね。

お母さんやお父さんに部活でそんな経験があれば、子どもには「部活って良いものだから、続けて欲しい」とより強く思います。

自分にとって良かったことは、子どもにも味わってほしいですもんね 😉 

 

ただやっぱり、子どもがその部活を本当に続けて良かったと思えるのかは、また別のことになります。

子ども自身の「何に喜びを感じるのか」や「つらさ度合い」も、指導者や先輩、同級生などのメンバーも環境も違うからです。

 

ここは「部活は良いものだから続けて欲しい」とザックリとした期待を持つよりも、「自分の場合は、つらくても続けられたのは〇〇があったから」と、少し詳しく思い出してみて、それが今の子どものケースにも応用できないかと考えてみるのがオススメです。

子どもが気づいていなかった、つらさを抜け出すヒントになるかもしれません。

 

⑤せっかくここまで続けてきたのに?

何かを続けていて途中でつらくなった時には、「でも、せっかくここまで続けてきたのに・・」と思うこともありますね。

ここまで部活に時間もお金も使ってきた場合や、あと半年すれば部活も引退だし・・なんて場合には、よりそんな気持ちにもなっちゃいます。

 

そんな時には2つのポイントをチェックしてみてください。

(1) 今から新しく始めるとしたら?

(2) 子どもの時間感覚

 

何かをつらい、もうやめようかなと思った時には、(1)今から新しく始めるとしたら?と考えてみるのはとても役立ちます。

 

私達はどうしても、今までかけたお金や時間、努力をもったいないと思うので、「今やめる」というのが難しくなります。

株などの投資や人付き合いも、客観的に冷静に見ればこの先あまりうまく行かないとわかるような場合でも、「今までやってきたことが無駄になるのがイヤ」という気持ちから、なかなか手を引けなくなるんです。

これをコンコルド効果といいます。

 

幸子さん
コンコルドというのは、かつて開発費に莫大なお金と時間をかけたのに、結局採算が取れる分の 3/50台しか製造されずに終わってしまった高速飛行機です。

途中で開発費を試算して、このまま開発するより中止して違約金などを支払うほうが、ずっと安いとわかったのに、今までの投資や責任追求などを恐れて、結局開発を続けてしまったんです。

そして莫大な赤字になったという、実際の出来事からその名前がついてます

 

コンコルド効果が起きるのは

*一度始めたことはやり通したいという気持ち

*すでにその部活に馴染みがある

*新しい行動をするのにはエネルギーがたくさん必要なのでおっくうに感じる

*”良くなかった”と思いたくない心理

などが働くからです。

 

お母さん
あ”~、そんな気持ちってありますね!

 

はい、私もしょっちゅう感じます 😳 

なのでそんな時こそ、一度過去のことは脇において、「0ベースで今から新しく入部するかどうか」と考えてみるのがオススメです。

大事なのは、過去よりもこの先の時間をどう過ごしたいかです。

 

一度過去を切り離して、これからのことを感じたり考えたりしてみれば、今何をしたら自分がこの先心地よくなれるかも見えてきます。

 

また、(2)子どもの時間感覚は、大人とは違うことにも気をつけたいところです。

大人は少々つらいことがあっても、1週間くらいで、様子を見ながら行動することができます。

でも、思春期の子どもにとっては「明日の部活」「今日の夜の部活の連絡」が、とても重大課題なんです。

 

大人は「あと半年なのに」と思うことでも、子どもにとってはかなり長くて、果てしない時間に感じます。

子どもに追い詰められている感じが強ければ強いほど、「今のこと」しか考えられなくなってます。

そんな時には、「あと半年だけ」だと説得しようとしても、子どもには全く響かないんです。

 

返って、「せっかく相談したのに、ちっともわかってくれない」「自分には味方が居ない」と思い込んでしまうこともよくあります (><)

 

子どもが気持ちを伝えてきた時には、そんな感覚の違いがあることも踏まえながら、これからを一緒に想像してみるのがオススメです!

 

お母さん
なるほど、こうやってみてみると、すぐに「部活をやめさせて良いものか」と気になってしまうワケにも、あまりこだわらなくて良さそうですね。

なんとなく引っかかってたことがスッキリしました!

 

『部活がつらい』と言われた時に、親が気をつけたいことは:終わりに

いかがでしたでしょうか

子どもに『部活がつらい』と言われた時に起きやすい「すれ違いポイント」と対処法についてご紹介しました。

 

お母さん
部活は子どもの生活の中でも大事なものだけに、『つらい』と言われたら私の中で、「でも続けないと・・」という気持ちが先走っていました。

部活で得られる大切なものはいっぱいありますが、それにこだわり過ぎないで、まずは今の子どもの気持ちや状況を落ち着いて聞いてみます。

色々わかったので、私も焦らずに話ができそうです 🙂

 

幸子さん
わぁ、そう言っていただけて嬉しいです。

せっかく子どもが自分の気持ちを伝えてきた時に、良かれと少し焦ってしまうことで、コミュニケーションがうまくいかないのでは、とてももったいないですから。

またその後のお話も聞かせてくださいね~

 

 

❤❤あとがき❤❤

部活は子どものやりたいことを、楽しくやれる時間であって欲しいものです。

 

イマドキでは同じ名前がついている場でも、びっくりするくらい、様々な価値観や考え方があります。

今回のテーマの部活もそうですが、学校や塾、習い事などの場でも同じです。

 

どれも入る前には、細かな考え方やルールなどが分かりにくいところもありますが、それでも何か一つ二つの要素だけで「良い・悪い」「合う・合わない」を決めてしまうのでは、リスクが高い時代です。

 

これからの傾向は、場の個性がよりバラエティ豊かにはっきりとしていく方向です。

これからの時代を、しなやかで心地よく生きるには、まず自分が大切にしたい価値や考え方などを自分でわかって、それを基準に場をしっかり選んでいきましょう!

それを見つけるお手伝いも、セッション講座でもしています。

ピンときた方はご活用ください。

 

「場を選ぶ力」「場に合わせる力」「場を変える力」

どれも大切に (^^)

 

 

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