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新学期が不安な子:ついやりがちな5つのNGな親の接し方
新学期が始まる前に、とても不安を感じる子がいます。
「新学期への不安」は本来子どもが向きあうものですが、家庭で不安とのつきあい方を教えることもできますし、そもそも家族の接し方でその不安が拡大してしまったり、逆に大きく和らぐこともあります。
不安を感じている子どもへの、良かれと思っての声がけが逆効果になってたら、とてももったいないですね。
毎日不安が強いので、新学期近づくにつれて疲れてどんよりしてしまい、毎回新学期にはかなり緊張したままで登校してるんです。
このままではいつか、行きしぶりや不登校にならないかともハラハラします。
新学期に不安を強く感じる子は案外多いです。
新しい友達ができるかなどの特定の不安が強い子もいれば、知らない環境になるのが不安だという子もいます。
まだ見ぬ未来に不安を感じるのは自然なんですが、その不安が強すぎてしまえば、毎日が楽しめなくてツライですね。
もっと気をラクにしたら?と声をかけても、全然届かないみたいです。
何か親のできることってありますか?
そうですね。
新学期への不安と向き合うのはお子さんなんですが、その不安さは周りの人の接し方でも大きく変わります。
新学期までに家でできることもありますから、そんなサポートのコツをご紹介しますね。
目次
新学期が不安な子には何が起きてるの?
新学期に不安を持つ子は多いです。
まずそんな子は、何を不安に感じていて、その子の中ではどんな事が起きているのでしょうか?
新学期に向けて、子どもが一番多く不安を持つのが「友達」についてです。
今まで仲の良かった子と同じクラスになれるかどうかや、嫌な子と別の離れられるかどうか、または新しい友達ができるかどうかなど、子どもはかなり深刻に考えます。
思春期の子どもにとって、「友達」は大人が想像する以上に重要です。
思春期になると、家族という「今までも世界」から「外の世界」へと行動を広げるという大事なステップに本能的に移りますが、友達はそのために一番大事なつながりだからです。
なので子どもは、「新学期からの自分の友達関係はどうなるんだろう~」と、どうしても気になります。
そして気になっているうちに、「こうなったら嫌だ」という想像が、ムクムクと大きくリアルになって行くんです 🙄
それは、人の脳には良いことよりも悪いことや嫌なことの方を、しょっちゅう考えてしまうという性質があるからです。
良いことは放っておいても安全なんですが、悪いこと・嫌なことは忘れずに注意し続けることで、自分の生存確率を上げるという本能の仕組みです。
でも困るのは、嫌な想像をしているうちに、それが「一つの可能性」だったはずなのに、だんだんそうなってしまうに違いない・・・とまで感じられてしまうことです 😯
どうなるんだろう
↓
こうなったら嫌だな
↓
こうなるに違いない
そして脳には、未来を想像しているイメージも、過去のイメージも、全部「今起きていることと同じように捉える」という性質もあるんです。
例えば、過去の超おいしかった料理をありありとイメージしてみると、その時と同じ気持ちになったり、匂いや味が蘇ってきたりしませんか?
未来についての想像でも、実は同じことが起こります。
何度も「こうなったら嫌だなイメージ」を思い浮かべると、心も身体も何度も反応してしまうので、それが「もう決まっている現実」であるかのように感じてしまうんです 😯
もちろん頭のどこかでは「まだわからない」とは思っていたとしても、「そうなった時の気持ちや身体の反応」の嫌さが「不安」を増大させてしまうんです。
そうなんです。
また、友達の他にも先生について不安を持つ子もいます。
繊細な子ほど、その繊細さを受け止めてくれる先生かどうかが気になりますね。
実際は誰と同じクラスになるか、どんな先生になるかは、基本的には新学期になるまではわからないものです。
そして、本当に友達ができるかや、その先生がどんな人なのかがわかるのも、新学期になってしばらくしてからになります。
もちろん、前もって色んな可能性についての予防策を見つけておくと役立ちますが、いつも最悪のことばかりイメージしているのでは、不安が大きくなるばかりです。
そして不安が大きくなりすぎると、人の脳は理性的に考えることもできなくなるので、さらに不安に巻き込まれる・・・いうこともあるのでご注意です 😯
このような「未来への心配事」は、「今できること」と「自分ではコントロールできないこと」と「未来になったらできること」を分けてみるのがおすすめです。
具体的な「今できること」や「未来にできること」のアイデアは、当カレッジにもいっぱいあります。
思春期の友達関係や先生との付き合い方など、自分だけでなんとかしようとするのではなく、他者から情報をもらえることも知っておくと心強いですね。
自然な未来への不安ではなく、具体的に行きしぶりに繋がりそうな場合には、担任や学年主任・スクールカウンセラーさんを通して、要望を伝えておくのもオススメです。
学校への効果的な伝え方は当カレッジでもお伝えしています 🙂
子どもが二番目に不安を持つのは勉強についてです。
春休みの宿題が終わっていなかったり、やろうとしてもよく分からないような場合には、「新学期になったらどうしよう」「ついて行けるのか」と不安になってしまいます。
「どうしたらいいのかわからない」ままだと、不安がどんどん膨らみます。
このような場合には、できるだけ春休みのうちに、具体的な手を打ってしまうのがオススメです。
始めは「わからないこと」がいくつか具体的にあったことから始まっただけなのに、それを放っておくと
わからないことがいくつかある
↓
その教科が嫌になる
↓
勉強全部が嫌になる
↓
学校が嫌になり避けたくなってしまう
・・ということが起きるからです 😯
『勉強が分からない』という時には、わからないところ全部を一気にクリアにしようとするのが難しい場合もあります。
そんな時こそ、何がわかるようになれば、今よりラクになるのかを具体的に見つけて、一つでも不安を解消していきましょう。
新学期までにリカバリーが間に合わない場合でも、「取り組むべき一つのこと」と「具体的な方法」がわかるだけでも、不安はぐっと減らすことができます。
気になっていることが一つでもなくなると、「他のこともやれるかも。大丈夫かもしれない♡」という気持ちも湧いてきます
(^_-)
親に勉強を見てもらうのが苦手な場合には、勉強を教えるプロや、気の合う親戚や友達の手を借りるのもオススメです。
家族には言えなくても、第三者には自分の弱みを言えることもあるものです。
そしてイマドキには、わかりやすいマンガや解説動画も無料でいっぱい見れますから、それらを活用するのもいいですね。
また反対に、その子の得意なところから手を付けるのもアリです!
そしてまた、「新しい環境になるのが不安」だという子もいます。
環境の変化が苦手な子や繊細な子は、環境が変わること自体を不安に思います。
小さい頃から、新しいところに馴染むのが遅いんです。
用心深い子や繊細な子、感覚が敏感な子はその傾向があることも多いです。
感覚が敏感な子は、男子でも他の男子が乱暴にからみあっているのを聞いたり見たりするだけで、とても疲れることもあるんです。
そんな感覚の辛さはなかなか他の人に理解されないので、性格のせいにされがちで、ツライ子どもも一定数以上います。
大丈夫です、安心くださいね 🙂
もともとの気質もありますが、繊細さや感覚の過敏さや、危険を過剰に避ける傾向(怖がりなど)には、発達の抜けが関係していることがよくあります。
そして発達の抜けはいつからでも、身体へのアプローチで埋めていくことができますし、発達の抜けからくる心身の反応の癖も取ることもできるんです!
でも何歳からでも、身体・心・頭から、抜けと反応の癖を取り除くことができるので、ご安心くださいね。
ピンときたら、個別にご相談ください 🙂
発達の抜けを埋めていくのと同時に、自分の強みを知ったり、やりたいたいことを見つけることでも、子どもに自信と目的ができるので、新しい環境へもより早く馴染めるようになった事例も当カレッジにはたくさんあります。
では次は、子どもの新学期への不安をなんとかしようと、つい親がやってしまいがちなNGな接し方をご紹介しますね。
知っていれば、良かれと思って子どもの不安を膨らましてしまうようなこともなくなります 😉
新学期が不安な子への5つのNGな接し方
子どもが新学期が始まる前に、いつも不安そうにしていると、親としては気になりますね。
登校しぶりや不登校も頭にちらつくので、なんとか元気よくなってもらいたいと思います。
でも、こんな接し方にはご注意です!
新学期への不安が強い子へのNGな接し方
①心配しないように励ます
②アドバイスをたくさんする
③新学期の準備を早めにする
④「こうあって欲しい」を優先する
⑤不安で動く
①心配しないように励ます
元気がない子を見たら、励ましたくなるのも人情です。
もちろん『今から心配してもしょうがない』『クヨクヨしない』『みんな不安だから』などと声をかけることで、子どもの気持ちが晴れるのならばバッチリです 🙂
それでも不安の強い子は、「気にしないように」と思ってみても、そうするのが難しいものです。
例えば、『ピンクのライオンを気にしないでね』と言われたら、どうしても一度「ピンクのライオン」を頭に思い浮かべてしまいますし、かえって気になってしまいます。
「~~しないで欲しい」時にこそ、「~~」の代わりに思い浮かべて欲しいこと、やってほしいことを伝えるのが大事です 😉
「気にしないように」と百回言うよりも、サクッと「やれること」と「やれないこと」を分けてみるほうが、子どもの気分もうんと変わりそうです 🙂
はい、「~~しないように」と励ますのは、逆効果になることもあるのでご注意です。
②アドバイスをたくさんする
『明るくしてれば友達なんて直ぐにできるわよ』
『笑っているのが一番』
『自分から話しかければ大丈夫』
『元気な子に引っ張ってもらえば』・・・
新学期が不安な子に元気になってもらおうと、親はつい色んなアドバイスを、思いつくだけ沢山してしまうことも多いものです。
どれかがヒットしてくれればいいな~という気持ちからですね。
でも残念ながら不安が強い子には、未来についてアレコレやることを与えすぎてしまうと、その子は余計に不安になってしまいます 😯
「自分にもやれる」というイメージを持てないままに、どんどん「こうすれば」という情報だけが重なると、不安な子どもは「自分にはこれがいい」と選べなくなるからです。
今日聞いて明日できることならまだいいんですが、新学期まで時間がある時ほど、子どもは混乱してしまいます。
③新学期の準備を早めにする
『準備を早めにした方が気持ちが落ち着くのでは?』との思いから、新学期に向けて必要なものを揃えたりするのを、先に先と進めてしまう親御さんも居ます。
また、「登校刺激をしなくちゃ」「学校の話に慣れさせておこう」と、『新学期になれば楽しいこともある』『こんな行事があるんだって』と、とにかく学校についての話題をどんどん投げかけてみる方もいます。
でも、残念ながらその子が不安に思っていることへの具体的な解決以外では、その子が不安を手放せすのは難しいものです。
むしろ「親が気を使ってくれている」「新学期を明るく過ごすことを期待されている」などと、思春期にもなると、子どもは大人の動きを読んでしまいます。
そうなると、子どもは親の期待にも応えたいのでプレッシャーにもなりますし、「自分の不安は置いてきぼり」という感覚も持ってしまいます。
テンポが通常よりもゆっくりです。
無理に明るくて元気なテンポに巻き込もうとするよりも、まずはその子のテンポに合わせるところからがおすすめです 😉
④「こうあって欲しい」を優先する
子どもが毎回新学期の前に不安になってたら、親も「もっとワクワクすればいいのに」と思うこともありますね。
よその子はワクワクしているとか、自分の頃はもっと気にしなかった・・など、「その子以外の子」と比べて『なんでうちの子は・・・』と考えてしまうこともあるでしょう。
親として、自分の子どもにいつも楽しそうに居てほしいと願うのは自然です。
ただ、その「こうあって欲しい」が強すぎると、「今のその子ではダメ」というメッセージになってしまうのでご注意です。
もちろん「元気で明るく」居られれば、その子だってずっとラクです。
わざと不安で嫌な気持ちになっているわけではないんです。
そして『今の自分ではダメ。変わらなくちゃ』という意識が強すぎると、それは自己否定になってしまうので、さらに劣等感と焦りに囚われますし、自己肯定感もぐっと下がってしまいます 🙁
まずは親から、望ましくはないけれど「今はこういう状態なんだ」ということをただ事実として受け止めて、その上で「子ども自身がどうなれば、今より気持ちが晴れるのか」と見つけていきましょう!
落ち着いて子どもと話してみれば、案外子どもが望んでいる「うまく行ってるイメージ」は、親の想像しているものと違うことも多いです 😉
また、一気に「完全に気持ちが晴れた状態で新学期を迎える」というイメージよりも、徐々に友達ができたりして落ち着いていくイメージを親子で持つほうが現実的です。
すぐに友だちができたり、いい先生だとわかったり、すぐにクラスに馴染めなくても、だんだんその子らしく楽になっていければいいと思えれば、余計な焦りも消えるので、リラックスできます。
自分も落ち着きますし、他の人も声をかけやすくなります(^^)
⑤不安で動く
新学期が始まるのが不安だと感じている子どもを見て、親のほうが「行きしぶりになったらどうしよう」「不登校になったら、どうしたらいいの⁉」と不安になってしまっているケースもあります。
そんな不安が強まると「育て方が悪かったのかしら」「どうしてあの子ばかり・・」と、どんどん不安な言葉で、頭の中もいっぱいになってしまうんです。
不思議なもので、人の感情は、身近な人ほど気づかないうちに伝染し合うものなんです。
お互いが不安に思っていると、相手の不安まで感じ取って、どちらもさらに不安になる・・・ということが起こります。
親子で不安を高めあってしまうのでは、残念です 🙁
そして親が不安なままで子どもに関われば、「~~しないように」を連発したり、やたらアドバイスをして子どもを変えようとするなど、NG行動をしがちになってしまいます。
「自分に不安が強い」と思った時は、子どもをなんとかしてその不安を取りのぞこうとするよりも、まずはご自分の不安をできるだけ手放してみるのがオススメです。
「未来への心配事」は、「今できること」と「自分ではコントロールできないこと」と「未来になったらできること」を分けてみるのがおすすめです。
一人では難しいときには、ぜひコーチと一緒にやってみてくださいね。
びっくりするほど気持ちが落ち着きます 😉
そして、どれも子どもには効果なかったです 。
わ~、今知ってよかったです!!
私達は他に良いアイデアが思いつかないと、効果がないと感じていても、つい同じことをやり続けてしまうことってありますね。
私も子育て中には、自分は同じことを繰り返しながら、子どもが変わらないのは子どものせいだって思っていました
(^^)>
「何度やってもうまく行かない・・」と思ったら、別のアイデアを試してみるのがおすすめです♡
実は世の中にはアイデアはいっぱいありますから!
新学期が不安な子どもへの親の効果的な4つのサポート
ではここからは、新学期が不安な子どもに、親ができる効果的なサポートをお伝えします。
親の効果的なサポート
(1)子どもの不安を受け止める
(2)具体的な解決方法の見つけ方を教える
(3)子どもの心身のエネルギーを高める
(4)子どもの世界を広げる
(1)子どもの不安を受け止める
子どもが不安だと、親としては気になりますし、早く落ちついて笑顔になって欲しいと思います。
それで焦ってすぐにアドバイスをしたりして、なんとか解決しよう!とすることもあります。
それでも、どんな感情でも子どもが持つことを許すことはとても大事です。
不安を感じてはいけない、怒っちゃいけない、悲しんじゃいけない、がっかりしちゃいけない・・・そんなメッセージが伝わってしまうと、子どもは自分の心に蓋をしてしまい、かえってしっかり自分の感情と向き合うことができなくなってしまいます。
避けたいのは「感情に飲み込まれたり、振り回されてしまうこと」で、「感じないようにする」のではないんです。
感情を感じないように、見ないようにすると、むしろ感情に飲み込まれたり、振り回されることになってしまいます。
(いつも自分の怒りを見ないようにしている人ほど、ちょっとしたことでイライラしたりムッとしちゃうのは、他の人を見てるとよくわかりますね 😉 )
子どもが今は不安を感じているんだということを、親がまずただ受け止めてあげると、子どもも自分の気持ちをちゃんと感じることができるようになります。
そうなれば、「具体的には何を不安だと思っているのか」と落ち着いて感じることもできます。
そこから不安と上手につきあって、やがては自分で解決していく方法も学べます。
(2)具体的な解決方法の見つけ方を教える
不安になるのは「自分がどうしたらいいのか分からないことが起きそうな時」ですね。
「自分が具体的に何を不安に思っているのか」と「それがどうなれば良いのか」は自分で見つけられても、「そのために何ができるのか」は、自分だけでは見つけられないこともあります。
そんな時には「知ってる人」からアイデアを貰えば良いんです❣
でも不安が強い時ほど、自分一人で考えては「どうしたらいいのか分からない」ということで、さらに不安が大きくなってしまいがちです。
そうなるとさらに冷静に考えるのも難しくなって、ずっと『どうしよう』とぐるぐるし続けてしまうというループにハマってしまいます 😯
子どもが「具体的な解決策」を求めている時には、親御さんのアイデアを子どものペースで渡すのもいいのですね。
親が色んなアイデアを持っていれば、子どもに選ばせることもできます。
それでも時には、それがその子にはヒットしないこともあるでしょう。
親子でもヒットするアイデアが違うのも自然です 😉
そんな時には、自分のアイデアのこだわらずに、子どもが無数にある他のアイデアを探せるようにサポートするのがオススメです。
ネットでの効果的な調べ方や、専門家のアイデアをもらう方法を教えるのもいいですね。
子どもがヒットするアイデアを見つけられれば、子どものやる気も自己肯定感も上がります。
これからの時代は「情報の見つけ方と活用の仕方=情報リテラシー」がとても重要です。
子どもの生きる力も育ちます。
(3)子どもの心身のエネルギーを高める
こちらは、子どもの基礎的なストレス耐性を上げる方法になります。
当カレッジでは、子どもの「睡眠」「食事」「発達の抜け」を整えることから、多くのお子さんたちが心身のエネルギーをぐんぐんと上げてきました。
どれも家庭でできることなのに、子どもが変わる!と大好評です 🙂
「不安」というのは子どもの気持ちだから、子どもの心と頭に働きかければ良い・・という考えもありますが、子どもの身体に基本的なエネルギーが不足していたり、「どうしても怖さを強く感じてしまう」などの発達の抜けが残っていると、それだけではなかなか解決しないこともよくあります。
子どもの基礎的なストレス耐性を上げれば、新学期への不安だけでなく、さまざまな場面での子どもの気持ちが安定しますし、頭痛や朝起きられないなどの身体的な不調さえ改善することは珍しくありません。
(長期的にはIQさえも上がった事例も複数あります)
参考:朝起きられない子どもにはご注意!思春期の睡眠不足には危険がいっぱい!
(4)子どもの世界を広げる
思春期の子どもの世界というのは、案外狭いものです。
日本では授業だけでなく、行事や部活も学校がらみで行うことが多いからです。
塾や習い事もその仲間と一緒のことも多いので、同じメンバーで過ごしてばかりのことがよくあります。
そうなると、その狭い世界で起きることが子どもには未曾有の大事件のように思われたり、他の考え方や価値観があることを思い出せなくなってしまいます。
『新学期にうまくやれないと、自分は終わりだ』なんて思いつめちゃう子も少なくはありません。
ぜひ、できるだけ子どもの世界を広げてみてください。
普段会えない人に会わせたり、別のコミュニティを体験させたり、親が出会った人の話をしてみたり、子どもが今まで見たこともない仕事をしている人のドキュメンタリーを見せるのも効果的です 🙂
子どもの世界が広がると、今の不安が和らぐだけでなく、その先の未来の自分の可能性のイメージも広がります。
それは子どもにとってはかなり大きな出来事です!
今まで会ってきた子どもたちも、『新しい関係性が大人と持てて、とても良かった』という感想をたくさん頂いてます♡
新学期が不安な子:おわりに
いかがでしたでしょうか
新学期が不安な子に何が起きているのか、ついやってしまいがちなNGな5つの接し方、効果的な4つのサポートをお伝えしました。
今回はうちでもできることもいっぱいあるんだとわかったので嬉しいです。
思春期は難しいと言われますが、実はお家でできることはたくさんあるんです 😉
思春期の特徴と、その伸ばし方がまだまだ広く知られていないだけです。
♡♡あとがき♡♡
アドラー心理学では、すべての感情には目的があると捉えます。
そして不安には「未来に危険があるかもしれないから、今のうちに準備しておこう」という目的があります。
なので、「自分は十分に準備ができた、大丈夫」と思えれば、その不安は消えています。
ところが新学期への不安は、勉強の遅れのように「今から準備ができること」もあれば、友達ができるかどうか・・というような「その時になってみたいとわからないことが多い」ので「今は十分に準備しきれないこと」もあります。
後者ような「未来の可能性がいくつもあって、その場になってみないとわからないこと」がいっぱいある場合には、どうしても「今は消せない不安」が残ります。
そんな時には『今から不安になってもどうしようもないじゃない』と言うよりも、「今は感じるしかない不安」があることを認めて、それでも『新学期になってからできることはたくさんあるから大丈夫』と子どもにも教えてあげてみてください。
先にいくつかの状況を予想して、アイデアを出してみるのもいいですが、「今から完璧に準備しなくちゃ」と構え過ぎないことも大事です。
あまり予想ばかりしていると、そうじゃないことが起きた時に、不安の強い子ほど臨機応変が苦手なので、それだけでパニックになるということも起こります。
お母さん・お父さんが、時間の長い流れに目を向けて、焦らずにリラックスしていることが、子どもにも一番です
(^^)/
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