不登校の昼夜逆転は放っておく?思春期を無駄にしないための親の対応

 

「不登校の昼夜逆転は放っておくのが良い」
という言葉を聞くことがありますが
その根拠ははっきりと示されていないことが多いです。

「放っておいたら自分から改善したから」は
「放っておくのがベスト」という説明にはなりません。

「改善したのは放っておいたから」ではない理由は別にあります。

 

お母さん
子どもが不登校になんですが
最近昼夜逆転になってきました。

「不登校も昼夜逆転も見守りましょう」と言われて
何も言わずにいるのですが
本当にこのままでいいのかと不安です

 

まあ、そうなんですね 😯 

 

お母さん
起きるのが遅いので
食事も2食になっちゃいますし
日中に光も浴びないので
不健康にならないのか

そしてますます学校にいけなくなるんじゃないかと心配なんです。

 

昼夜逆転だと
生活リズムだけでなく
睡眠の質や食生活も乱れますね。

成長期の思春期には大きなダメージがあります。

 

お母さん
そうですよね。

本当に放っておけば
やがて自分から昼夜逆転をやめたり
登校するようになるんでしょうか

 

それはとても気になるところですよね。

確かに「放っておいたら自分から改善した」
という事例はあります。

ただ、それは
「放っておけば必ず自分から改善する」ということではありません。

何年もその状態が続いている子や
繰り返し続けている子の方が
統計上はずっと多いのです 😐 

 

では、不登校の昼夜逆転の理由や
子どもの生きる力を育むための
親の対応のコツをご一緒にみてみましょう

 

お母さん
はい、お願いします

不登校は昼夜逆転になりやすいが、どの理由も改善できる

そもそも思春期には、眠たくなる時間が
大人よりも2時間遅くなることがわかっています。

それでついつい夜ふかしをしがちです。

 

登校している場合には
それでも朝は定時に起床するので
眠くても昼夜逆転にはならずにすみます。

睡眠不足だと
授業中に眠たくなったりしますが
そこを我慢して早めの就眠を心がければ
生活リズムは乱れません。

 

でも不登校だと
数多くの「朝起きられない理由」や
「夜眠れない理由」があります。

★学校に行きたくない理由があるので
朝は登校のためには起きづらい
(友達関係の悩みなど)

★心身のエネルギー不足なので
通常よりも長い睡眠を必要としたり
睡眠の質が悪くて
朝起きられなくなる状態になっている

★学校に行けてないことに
後ろめたさや罪悪感を持っているので
多くの子が登校をする朝が辛くて
その時間帯は眠って過ごそうとする

★家にいるのでゲームや動画などの
デジタルを長時間使ってしまって
脳が過興奮になって眠れない

★日中横になっている時間が多いので
夜寝ようとしても眠るスイッチが身体に入らない

★明日も登校できないと思うと眠りたくない
(明日が来るのが嫌)

★不安や心配事がぐるぐるして眠れない

★生活リズムが乱れていて
夕方以降に活動し始めるので
夜は眠くならない

★夜は静かなので邪魔されずに
自分の世界に居られる気がするので
いつまでも起きている

★夜は学校や部活に関係のない時間なので
自由にして良い感じがするので
夜に起きている

★ゲームやSNS、動画などに現実逃避する癖が抜けなくなって
夜もずっと使ってしまうので
夜ふかしで朝起きられない

 

お母さん
うちの子はどれも当てはまっています。

夜は眠たくないし
時々早く眠ろうとしても眠れないと言ってます。

 

不登校ではそういうお子さんは多いです。

 

そして昼夜逆転になりやすい理由としては
他にも

★アトピーで、眠ろうとしてもしっかり眠れない

★成長痛で寝ようとすると痛くて眠れない

★起立性調節障害で朝起きられない

★原因不明の頭痛で眠れない

★過敏性異腸症候群で眠れない

★鬱傾向で眠れない

などの「身体の理由」の場合もあります。

 

ほとんどの昼夜逆転の子どもは
これらの理由を複数持っています。

 

でも、ご安心くださいね。

上記のどの理由も改善できるんです 🙂 

 

お母さん
えっ、アトピーとか起立性調節障害も
改善できるんですか 😯

 

はい、かかる時間はそれぞれですが
フツウのご家庭でできることで
安全に改善ができます。

当カレッジでは
上記のどの原因でも改善事例があります。

それは、それぞれのケースで必要な
身体・心・頭への安心安全なアプローチがあるからです。

 

お母さん
それは、とっても心強いです!

 

昼夜逆転は不登校の原因ではないが、不登校を長引かせる要因になる

「子どもが昼夜逆転しているので不登校なんです」
とお聞きすることがありますが
昼夜逆転そのものが不登校の原因であることはありません。

いきなり昼夜逆転になって
そこから不登校になる・・というパターンはないからです。

 

昼夜逆転には
「夜ふかし」「朝起きられない」などの理由が
身体・心・頭のどこかにあってなるので

その理由に目を向けて
クリアにすることが大事
です。

 

その理由をクリアにせずに
ただ昼夜逆転だけをなんとかしようとしても
改善は難しいです。

無理に改善させたら
他のお困りを生じさせることもあります 😯 

 

また、表面的に昼夜逆転を治したとしても
不登校が終わるのとは別の話です。

 

ただ、昼夜逆転は
不登校を長引かせる原因にはなります。

昼夜逆転は
子どもの身体・心・頭にダメージを与えるので
心身のエネルギー不足の改善どころか
よりエネルギーを失ったり乱します。

それで不登校が長引くなど
将来への影響も出てきます。

 

次に、昼夜逆転が続くことのリスクを見てみましょう

不登校の昼夜逆転は、本当に放っておくので良いの?生じるリスクを知っておこう

昼夜逆転は、思春期の子どもの身体・心・頭に
多大な負の影響を与える可能性があります。

「1」身体への影響

「2」心への影響

「3」頭への影響

「4」将来への影響

 

「1」身体への負の影響

生活リズムの乱れが続くと、
生物としての代謝活動のリズムが崩れます。

陽の光も浴びにくくなりますので
概日リズム障害のリスクが生じます。

概日リズム障害についての、厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事です。
(赤字で目立たせたのは当カレッジ)

体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害。

睡眠・覚醒リズムは、体温などの自律神経系、内分泌ホルモン系、免疫・代謝系などと同様に、体内時計によって約1日のリズムに調節されており、このような約1日の周期をもつリズムのことを概日リズムと呼んでいます。

ヒトの体内時計の周期は約25時間であることがわかっていますが、地球の1日の周期は24時間であり、体内時計とは約1時間のずれがあります。日常生活において、さまざまな刺激(同調因子)を受けることにより、体内時計が外界の周期に同調して約1時間のずれが修正されています。もっとも強力な同調因子はであり、食事や運動、仕事や学校などの社会的な因子も同調因子として働いていると考えられています。

この体内時計の周期と地球の24時間の周期との間のずれを修正することができない状態が続くと、望ましい時刻に入眠し、覚醒することができなくなってきます。また、無理に外界の時刻に合わせて覚醒しても、眠気や頭痛・倦怠感・食欲不振などの身体的な不調が現れてきます。このように体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害を概日リズム睡眠障害といいます。

 

さらに、睡眠の質の低下によって
成長ホルモンを十分に出せなくなるので
思春期の成長にダメージを与えます。

脳の情報整理が不十分になるので
勉強や物事の学習内容が定着しません。

日中に得た情報の整理や削除もできませんので
ぐるぐる思考が加速します。

 

起床が遅いと食事も3食しっかり摂るのが難しいので
栄養不足になって
成長や回復にダメージがあります。

 

栄養不足では身体のエネルギーも回復しずらいです。

学校に行かない分だけ
ストレスは減るので
休んでいれば不登校になった時頼は回復しますが

「行き続ける」だけのエネルギーをためるのが
難しくなるからです。

五月雨登校になったり
また不登校に戻りやすい状態になります。

 

さらに、夜に十分に運動するのは難しいので
体力不足にもなりがちです。

 

お母さん
心身のエネルギーが低下しちゃうと
不登校の改善は難しいですよね

それに成長が進まないのは、もっと困ります 😯

 

はい、身体・心・頭の成長は
脳の成長も含めて
適切に使う練習十分な栄養とで進みます。

昼夜逆転になると
どちらも不足しがちになりますので
昼夜逆転を長引かせることからのダメージは
かなり大きい
んです。

 

「2」心への影響

昼夜逆転という周りと違う生活をしていると
「自分は周りとは違う」という感覚が強化されます。

それは不登校の場合には
孤立」などのマイナスの感覚です。

 

そしてその感覚が続けば続くほど
「どうせ今さら」
「自分なんて」
と思うようにもなっていきます。

 

お母さん
不登校から抜け出そうなんて
思わなくなっちゃいそうですね 😐

 

はい、希望と自信を失って
自己肯定感も下がるんです。

また、そのような状態だと
対人関係にも自信を失ったり
避けようとするので
孤立や対人関係の悪化にも繋がります。

 

また、始めの頃は遊びに行ったり
テストの日だけは朝起きられていた子も
昼夜逆転が長引くと
それも厳しくなっていきます。

「その気になれば起きられる」と思っていたのに
起きられないと
子どもの自信は砕かれて
ますます不登校が長引きます。

 

お母さん
自信をなくすのは怖いです

 

「3」頭への影響

睡眠が乱れて成長ホルモンがうまく出ないと
脳の成長が遅れます。

思春期にもっとも発達する前頭葉が育たない
「今の欲求だけ」で動くようになります。

自分の未来への影響や
周りの人への影響を考える力が育たないので
自分の今の目先の欲求のみ追い求めるようになるんです。

 

また、加えてゲームや動画などの
デジタルを触る時間が長くなる
さらに前頭葉の発達が進まなくなるのでご注意です!

参考:ゲームが与える影響には要注意!思春期に成長する脳・身体・心へ

 

そして、子どもが「目先の欲求ばかりする」のを
家では容認される環境だと

それが容認されない学校や友達づきあいを
窮屈だと感じるようになり
あえて家の外に出ていこうとはしなくなります。

それが不登校が長引く
大きな要因になってしまうケースは少なくありません。

 

昼夜逆転が長く続くと
集中力や学習能力が落ちるので
不登校の間の勉強のリカバリーが難しくなります。

不登校からの回復には
学校に行くことと
勉強と友人関係のリカバリーが必要になります。

どれかが大きく欠けたままでは
継続的な再登校が難しくなるのです。

 

お母さん
昼夜逆転してからは
勉強する気が起きない
やっても頭に入らないってよく言ってます

 

「4」将来への影響

昼夜逆転が長引くと
身体のエネルギーを十分に作れなくなったり
現実逃避したり
孤立感が高まって自分を諦めてしまったりするリスクが高くなります。

 

テストの時だけ行こうとしたり
高校生だとバイトなどしようと思っても

試験や面接に時間通りに行けなくて
そこから自信をなくすこともよくあります。

 

だんだん社会から孤立してしまって
目先の快楽ばかり求めるようになるリスクは避けたいところです。

 

高校生では単位をとるために
授業や通信制のスクーリングに
最小限の登校しようと思っても

思ったとおりに行けなくて
そこからやる気を失ったり
実際に単位が取れなくなることもあります。

 

お母さん
昼夜逆転が長引くリスクって
思っていたよりもたくさんあるし
影響は大きいですね。

早くに改善しようと思いました!

そうなると、いまだに
昼夜逆転も含めて不登校は
好きなようにさせて見守りましょうと
言われることがあるのはなぜですか?

 

はい、次はそれについて見てみましょう 🙂 

 

「不登校は見守りましょう」の終わり

当カレッジでは2010年からすでに16年間
7000回以上のセッションを経て
思春期の子どもたちやご家族を
実際の改善までサポートしてきました。

その経験から言えることは

2010年には
「子どもの好きなようにさせていたら回復した」不登校が
少なからずあったけれど
その後はそれでは悪化するケースのほうが増えている

です。

 

「子どもの好きなようにさせる」のは

子どもが学校や家庭で受けるストレスを
極力減らす、ことになります。

 

不登校になるのは
自分の心身のエネルギーが
ストレスを乗り越えられる分より
少なくなっている状態だからです。

 

これ以上外に出てストレスを受けて
心身のエネルギー量が減りすぎて危険だと

身体と脳が判断するので
自律神経を通して動しないようにするからです。

動けなくなり休ませて
心身のエネルギー量を十分に溜め直すのが目的です。

 

そんな状態で不登校になっているのに
家で「早く学校に行きなさい」
「いつまで休んでいるだ」と言われたら
家でもストレスフルになって十分に休めません。

なので、親御さんが
「不登校の子をどうこうしようとせずに見守る」
事ができれば
家でストレスが増えすぎないので

その分子どもは早く回復できたのです。

しかし、その後社会環境が激しく変わったために
今では、そもそも一人の子どもが持っている
心身のエネルギー量が少なくなってきています。

 

食生活や食物の変化で
身体のエネルギーを十分に作れる量と種類の
栄養素が取りにくくなったり

添加物などの不要なものの摂取量が増えたことも
その要因の一つです。
(詳しくは講座でお伝えしています)

 

そもそもの心身のエネルギー量が少ないと
早い子は幼少期から
発達などのお困り課題を持つようになります。

そうでない子も成長期の思春期には
成長と中1の壁などの環境の変化に対応するために
より多くの心身のエネルギー量が必要になりますので

そのタイミングで受けるストレス量に
自分の心身のエネルギー量が不足しやすくなります。

 

16年以上前からも
中学1年生の2学期から始まる不登校が
最も多かったのですが

最近はそのタイミングで不登校になる人数も増えてますし
より早い、小学生からの不登校もとても増えています。

また、不登校の長期化傾向も進んでいます。

今では、子どもの心身のエネルギーを
より積極的に早く溜める事が必要になっているのです。

 

お母さん
エネルギーの不足量が
以前よりも大きい子が増えてるんですね

だから「見守る」だけでは十分な量がたまらないケースが増えている。。。

以前はある程度、見守るだけでうまく行っていたから、まだ「見守ればそのうち」と言われることもあるのですね

 

そうなんです!

只今では
エネルギーが中途半端に貯まった状態で
好きなようにさせ続けたら

子どもは学校に行く方向に進まずに
家で好きなように過したり
遊びに行くことにそのエネルギーを使うようになります。

その方が少量のエネルギーでできますし
その時には楽しいからです。

 

そしてそんな状態が長く続いてしまうと
既に孤立した感覚もあるので

家で好きなように過ごすほうが楽しい
なんでわざわざ学校に戻らなくちゃらないんだ・・となっていきます。

 

家の中と外(社会、学校)との差が大きくなると
子どもは戻りにくくなります。

今はそんなふうに
回復期の途中のままで
不登校がこじれて長期化するケースが多いです。

 

そして、発達課題や不登校や
精神的な病名がつく症状
糖尿病や白血病などが
思春期に発症するパターンが年々増えているのも

社会状況の変化で
子どもの心身のエネルギー量が低下している影響があります。

 

昼夜逆転についても
「昼夜逆転を直そうとしなかったから治った」のではなく

『余計なストレスをかけないことで
徐々に回復できた状況だった』から
時間をかけて回復できたのです。

 

ただ、何ヶ月も何年も回復にかけるのはもったいないことです。

特に思春期は1年単位で世界が変わります。

その先に摂れる選択肢も変わってきます。

 

長く時間をかければ
子どもやお母さんにかかる負担もストレスも大きくなります。

できるだけ早くに改善する方がずっと望ましいですね。

 

不安にならなくても大丈夫!

人の身体の仕組みや成長についての
しっかりした知識があれば
家でできることで
心身のエネルギーは溜められることがわかります。

 

そこから当カレッジでお伝えしているのは
献立のめんどくさい計算もいらない、シンプルな方法です。

心身の力を呼び戻す安全な方法で
実際に数100の子どもたちが
数ヶ月で回復していて逆戻りはありません。

 

お母さん
そういうのがあるんですね、良かった~!!

私も「見守るだけ」で
うまくいく子がいなくはないけれど

その何倍もの子が
何年も不登校や不調のままだとも聞いていたので
とても不安でした。

でも他の方法もわからなかったので。。

 

心だけ、頭だけへのアプローチでは
解決できない不登校が
どんどん改善するのは
身体や発達という観点からも子どもを見るからです。

それが実際に16年間
子どもたちを支援してきた経験からわかったことです。

 

昼夜逆転を放っておくと
不登校が長引いたりこじれるリスクが上がります。

 

分で「1年お休みします」と
学年を留保できないのが日本の思春期です。

不登校が長引いて
進級や進路選択の選択肢が狭まるのはとても残念です。

そこから本人とおかあさんの希望と自信が失われて
自己肯定感が下がるのは
最も避けたいところです。

 

不登校の昼夜逆転へのよくあるNG対応

では次に、よくあるNG対応について見てみましょう。

これらを知っていれば
避けたり止めることができます!

 

●不登校や昼夜逆転を責める、叱る。

不登校になろう!と自分から選ぶ子はいません。

『不登校だと遊べていいな」と
ちらっと思うことがあったとしても
実際に不登校になるには
その子の強い理由がある場合です。

 

やむおえず学校を避けたり
身体がついていけないので
登校できない状態なのです。

責めても改善方法がわからないのですから
子どものストレスは大きくなるばかり
不登校が長引いたり、こじれる原因になります。

また、昼夜逆転のデメリットを
子どもに伝えることは大事ですが
ただ叱ったり、責めても改善は難しくなります。

まず、昼夜逆転のデメリットと
そうならないことのメリットを
その子に伝わるコミュニケーションで伝えることからです。

 

どんな正論も
伝わるコミュニケーションがあって始めて伝わります。

 

●子どもの好きなようにさせる

このデメリットはこれまでお話してきたように数多くあリます。

昼夜逆転も不登校も長引かせて
結局子どもとお母さんの自己肯定感と
思春期のチャンスを狭めるのでは
もったいないですね。

 

●子どもを腫れ物に触るように扱う

好きなようにやらせる以上に
親が子どもの機嫌を取り続けてしまっているケースもあります。

親が「~~しなさい」と言っても
子どもが動かない、聞かないと
結局親が折れて
先回りして準備や後始末をしているケースもこれに含まれます。

 

子どもが登校していた時と同じように
良いものは良い
ダメなものはその理由を伝えて
ルールや責任は本人に取らせることが
最も早く、昼夜逆転や不登校を終わらせるために効果的です。

 

●不登校改善を期待して、昼夜逆転を直そうとする

昼夜逆転が治れば
不登校が改善すると期待して
とにかく昼夜逆転だけを直そうと
子どもにルールを一方的に宣言するのはNGです。

その子には昼夜逆転になる理由があります。

身体の理由、心の理由など
いくつかある場合もあります。

まず、それらの理由から紐解くことが大事です。

 

そして昼夜逆転と不登校を結びつけて扱うのはNGです。

準備ができていない=心身のエネルギーが溜まっていない状態の子に
学校に戻ることを期待する気が満々だと

必ずその期待は伝わるので
子どもへの強いストレスになります。

 

昼夜逆転の改善で
心身のエネルギーが低下するリスクを減らせますので
不登校の改善に良い影響があるのは確かです。

ただ、「再登校」を前面に出すのはNGです。

昼夜逆転と不登校の改善は分けて扱うことが最も重要なポイントです。

 

不登校の昼夜逆転の改善のための親の対応

では、不登校の昼夜逆転の改善のための
親の対応について見てみましょう

 

 

「1」不登校と昼夜逆転を分ける

昼夜逆転を治して、学校に行かせよう!
と思って子どもに関わると

まだ心身のエネルギーが十分でなくて
『学校に行こう』という思いが強くなっていない状況の子どもには
かなりのプレッシャーになります。

『昼夜逆転を直さないと学校に行けないよ』
などの言葉は
「じゃあ、直さない」と反発を招きかねません。

 

まず、シンプルに「昼夜逆転を直す」ことに
フォーカスするのがおすすめです。

 

思春期の子どもにとっての優先順位は
心身健康に生きる>勉強・登校>遊び・娯楽
です。

義務教育でない高校生以上だと
勉強・登校の代わりに「働く」という選択肢もあります。

勉強・登校は義務教育中は義務です。

義務教育が終われば
望めば勉強・登校ができますが
それを選ばないのであれば
働いて経済力を持つことが必要です。

遊び・娯楽も人生には
と手も大事な要素ですが
不健康で経済的に困窮していたら
その余裕はありません。

 

つまりこの順番で満たしていくことが
生きていくためには必要なのです。

 

ただ、不登校は
何らかの理由があって
勉強・登校ができない状況です。

そしてそれは大抵
心身の健康が十分でないことから発生します

 

なので、心身の健康を取り戻すために
一時的に「勉強・登校」という義務をお休みするのが不登校です。

病気になったら
嬉しくはないですが
養生して直すしかないので
不登校も恥ずかしいことではまったくないのです。

ただし、それはより重要な
「心身の健康を取り戻すために努力する」という条件を伴っています。

これを「病者の役割を与える」といいます。

 

昼夜逆転はこの「心身の健康を取り戻す」のには
マイナスに働きます。

身体にも心にも頭にも
そして将来にもマイナスになることは
ここまで見てきたとおりです。

 

学校に戻ることよりも
(この先働くにしても)
ちゃんと生きていくための健康な心身のために
昼夜ぎゃテク点を直すことは必要です。

子どもには
昼夜逆転を治すことを不登校を結びつけずに
伝えるのがおすすめです。

この先、学校に戻るにしても
働くにしても
心身の健康は整えることが必要だよね

という方向で話していきます。

 

幸子さん
アトピーや起立性調節障害の場合には
本人の意志よりも
身体の調整が必要です。

学校に行きたいと思っている子も多いです。

そのような場合には
身体を調整する方法がそれぞれありますので
その内容を伝えるために
「2」からのスタートでOKです

 

「2」子どもと話ができる状況を作る

まず、子どもに何かを伝えたい場合には
話せる状況を作ります。

これを飛ばしてしまって
親の言いたいことだけを一方的に語ってしまうと

それがどんなに正しい内容でも
言いたいことが子どもに伝わらなくなります。

 

大人の言うことだから
親の言うことだから
(先生の言うことだから)
子どもが言うことを聞く、というパターンは
すでに10年以上前に終わっています。

今の子どもたちは
「自分が耳を傾けるかどうか」を
全く別の基準で、瞬時に選びます。

 

家族の話でも
ちゃんと聞こうとするのは
「自分が攻撃されているのではない」
「自分にメリットのある話」
と思った時です。

 

お母さん
え、家族だから攻撃なんてしないんじゃないですか?

 

親の方はそう思いますし、そうなんです。

 

でも今の子ども達は
言葉の内容以前の表情とか言葉の勢いなどで
素早く「攻撃されているかどうか」を判断します。

そして「攻撃されてる、されそう」と思うと
言葉の内容を確かめるよりも
すぐに防御態勢に入ります。

そうなると、話を聞き流す
とりあえず「NO」を言おうとするかになりがちです。

 

そんな状況にならないためには

落ち着いた口調でゆっくり、短く話す

のがポイントです。

 

日頃から子どもの話をよく聞いたり
(子どもが話しかけてきたら一度目を合わせるなど)

子どもとの会話がスムーズならば
あまり難しくないですが

日頃から子どもに話しかけても
スルーされたりキレられることが多いと
親も身構えてしまいますね。

 

それで、「話を聞かそう」と
より強く、長々と言いたくもなりますが
それだと逆効果になってしまいます。

 

始めは難しく感じるかもしれませんが

落ち着いた口調ゆっくり短く話す

にトライして見てください。

 

一回でうまく行かなくても
必ず子どもの対応が変わってきます!

 

これをやろうとすると
自分の心身がある程度落ち着いていることが
必要だとわかります。

通常は、親子の距離が近いので
イライラした状態でも
声をかけてしまいやすいのです。

それだとすぐに
一発触発状態ですね 😉 

 

大丈夫!
家の外の人にはちゃんとできています。

ちょっとだけそれを思い出して
やってみる価値は大いにあリます
(^^)

 

「3」昼夜逆転を改善する提案と子どもの意見を聞く

子どもが耳を傾けられる状況になったら
昼夜逆転を改善するための提案をします。

そして
子どもにとっての
改善するメリットとこのままでのデメリットを
情報として伝えます。

「変えさせる気マンマン」で
「変えなさい」だと
子どもは反発することに夢中になってしまいます。

情報として淡々と伝えるのがおすすめです。

 

そして情報を伝えたら
「どう思う?」と
子どもの意見を聞きます。

子どもがYesといえば
「4」どこから改善するかを決める
に進みます。

NOであればその理由を聞いて
話し合います。

 

子どもが感情的になった場合には
「明日12時にまた話しましょう。
それまで落ち着いて考えてみてね」と
一度リリースします。

約束の時間にまた話します。

 

「4」どこから改善するかを決める

昼夜逆転を改善する場合に
よく用いられれるパターンは

起きる時間を決めて
寝る時間を子どもに任せる方法です。

 

そして実際に1週間ほど
おきた時間とその前に寝た時間を記録して
その結果を1週間後に再度話し合うことにします。

その1週間でうまく行っていればそのまま続けますし
うまく行ってなければ
改善点を子どもに提案してもらいます。

子どもに裁量をもたせることで
責任感と工夫するモチベーションが持てるようになります。

 

ただ、昼夜逆転になる理由は
その子によって様々です。

 

先の「不登校の昼夜逆転になりやすい理由」でも挙げていた

★日中横になっている時間が多いので
夜寝ようとしても眠るスイッチが身体に入らない

のような
気づけば改善できるものもありますし

★心身のエネルギー不足

★ぐるぐる思考

★ゲームなどのデジタル機器が手放せない

などで眠れない場合には
それに対応する方法が必要になります。

 

心のエネルギーは
不登校と切り離すこと勇気づけ
うんと溜まりやすくなります。
参考:子どもが伸びる褒め方は?思春期の子育てで知っておきたい勇気づけ

 

そして身体のエネルギーのため方は
栄養・睡眠・生活リズムと運動です。

こちらを併用すると
かなりの短時間で子どもの心身の状態は改善します。

ぐるぐる思考や「怖がり」「過敏さ」の改善
そしてデジタル依存の解消も
自然にできるようになっていきます。

 

ピンときた方、その理由を詳しく知りたい方は
思春期最幸家族講座個別セッションをご活用ください

 

「5」やってみた結果について話して次の行動を決める

「4」でも出てきましたが
行動を変えたい時には
やりっぱなしにしないのがポイントです。

 

行動を変えるには
これまでの行動パターンとは
違うパターンを身につける必要があります。

大人でも
慣れている行動パターンを変えるのは
難しいものです。

何度か振り返って
やりやすい方法を見つけながら
変えていくのがおすすめです。

 

始めから完璧なやり方を見つけることも難しいので
何度か改善していくことで
その子にピッタリの方法が見つかってきます。

 

また、昼夜逆転がかなり進んでいるような場合には
(起きるのがお昼など)

一気に朝7時に起きようとしても難しいものです。

 

始めは1時間半や2時間くらい
今の起床時間より早い時間を目標値にする方が
最終的に早く7時に起きられるようになる子が多いです。

この時間も
何度か一緒に振り返りながら設定していくと
子どもも無理なくチャレンジできるようになります 🙂 

 

お母さん
色々、今までやってなかったことばかりです!

試したくてうずうずします 🙂 

あ、そう言えばうちの子は
小さい頃から寝付きが悪いんです。

それの改善方法もありますか?

 

はい、当カレッジでは
根本的に改善する方法
今すぐ寝付きが良くなる方法があります。

どちらも簡単・安全にできます。

 

その他にも

◯昼間よく身体を動かす

◯陽の光を浴びる

◯寝る前にお風呂にゆっくり入る

◯眠くなる音楽を流す

◯デジタルは早めに切り上げて、使いたいなら早起きでOKにする

◯明かりを徐々に暗くしていく

◯寝る前のルーティーンを決めておく

などを併用したり試すのもおすすめです!

 

不登校の昼夜逆転の改善事例

不登校で昼夜逆転になっていたお子さんは少なくはありません。

でも皆さん、その子に合う方法で
徐々に昼夜逆転は無くなっていきました。

 

「事例1 中2女子」

中高一貫校に通っていたのですが
朝起きられないために
不登校が続いていました。

起立性調整障害との診断も受けていて
実際にコルチゾールも通常とは違うパターンで
出ていた状況でした。

朝起きられないだけでなく
やる気が出ず、会話も続かず、
笑顔のない日々でした。

 

身体へのアプローチを継続しながら
徐々に改善してきたところで
セッションが出来るようになり
(始めは全くセッションはできない状況でした)

本人の「望む未来」にフォーカスするようになりました。

 

その結果、とても会話もはずむようになり
行動力も出て
今の学校とは環境を変えることになりました。

朝もすっと起きられるようになり
生き生きとした高校生になりました

 

「事例2 高校生男子」

ゲームが手放せずに昼夜逆転になっていました。

身体へのアプローチを始めて
徐々に、通常の会話ができるようになり
ゲームを手放せる時間も増えていきました。

 

その時間で自分の将来について考えられるようになり
「やっぱり高校に戻りたい。大学に行きたい」
という自分の気持ちがはっきりしました。

積極的に自分から心身のエネルギーを貯めて
高校に戻り
今は大学生活をエンジョイしています。

 

「事例3 中学女子」

夜寝る直前に、自分のやりたいことをやり始めるので
いつも寝るのが遅く
起きるのがお昼になっていました。

身体へのアプローチを開始して
「結局子どもの好きなように過ごしている状況」を
「母子関係の改善」から変えていきました。

自分の言動の結果を
自分で責任をとるようになって
本来の力を使うようになりました。

中学に戻ってからは
行きたい高校に向けて頑張っています。

 

不登校の昼夜逆転の改善事例は他にも多数あります 🙂 

 

不登校の昼夜逆転は放っておく?:おわりに

お母さん
何となく、昼夜逆転はよくないと思いながらも

「見守りましょう」
「何も言わない方が改善する」
という意見もきになっていて

どうしたらいいのかわからず、ただただ不安でした。

 

今日は本当にスッキリできてよかったです!

 

幸子さん
お役に立ててよかったです。

「これでうまく行った」と言われると
「うちの子ももしかたら・・」と思いますよね。

私も経験者としてわかります。

 

不登校も昼夜逆転も
その子なりの理由があります。

それを身体・心・頭から見ていくと
必ず紐解けます

 

お母さん
はい、新しい対応をしたいと思います!

また詳しくご相談いたします

 

 

❤❤あとがき❤❤

不登校だと昼夜逆転になりやすいものです。

ただ、昼夜逆転にどう対応するかで
不登校や親子関係が改善するか、こじれるかの
差が出やすくもあります。

 

十分な不登校や昼夜逆転への情報がないなかでは
お母さんたちのストレスもかなり積もってしまいます。

 

当カレッジでは
お子さんのサポートの際には
お母さんの心身のエネルギー回復もサポートしています。

すでにお疲れ状態のお母さんなので
子どもの完全回復までにも
エネルギーを使うからです。

私も不登校児の母として
頑張ろうとしても
疲れで空回りしていたこともあります。

 

身体が実際に元気になって
心にも希望と勇気が湧いてくれば
何をするにも楽になります。

 

お母さんが心身元気になって余裕が出ると
子どもへの対応も余裕が出て
お母さんにもお子さんにも良い影響が生じます。

 

子どもだけで無く
お母さんも、家族全員で元気になる!

そんな思いで
「思春期最幸家族講座」と名付けています
\(^o^)/

 

 

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