不登校の子がゲームばかり・・心配をサポートに変えるコツ

 

不登校のゲームについてのご相談はとても多いです。

不登校のお子さんが家でゲームばかりしているのは、実は珍しくはありません。

 

お母さん
えっ、そうなんですか!

うちも不登校になってから、毎日ゲームばかりです。

いつまでやっているのか、学校はどうするのかと声をかけるんですが、話も進みません 🙁 

 

ゲームだと依存症や目へのダメージも気になります。

取り上げたほうがいいんでしょうか

 

幸子さん
お子さんが朝から晩までゲームばかりだと、親御さんとしては心配になりますね。

不登校が続くのはゲームのせいなの?とも思えてきます。

 

ただ、不登校のお子さんがゲームばかりになるにもワケがあります。

そのワケから紐解いていくと、心配をお子さんのサポートに変えるヒントが見つかります 😉

 

お母さん
ぜひ、知りたいです!

 

不登校のゲームばかりへの心配の中には2つの要素がある

不登校のお子さんがゲームばかりしていることを親御さんが心配されている時には、多くの場合に2つの要素があるようです。

 

①ゲームは悪いものだから心配

②ゲームのせいで親子のコミュニケーションができないので心配

 

お母さん
あ、そうですね!

どちらの気持ちもあります。

子どもがゲームじゃなくて、本ばかり読んでるのなら、ちょっと違うと思います

 

この2つの心配はそれぞれ違うものなので、分けて見てみましょう。

 

ゲームは悪いもの⁉

まず「ゲームは悪いものだから心配」についてです。

実際のところ、ゲームは子どもにとってどんなものなんでしょう?

なぜ「悪いもの」だと心配されるのでしょうか

 

まずはゲームと子どもたちの関係について見てみましょう!

 

家庭でゲームを簡単に楽しめるようになってから30年以上たちました。

子どもも家でゲームができるようになったんですが、その頃は家のテレビが必要でした。

 

お母さん
“TVゲーム”って言われてましたね

 

そうですね 🙂

なので、親も通りすがりに子どもがやっているゲームの画面を見ることもできました。

 

またこの頃はゲームソフトも高価だったので、大人に買ってもらったり、お店に連れて行ってもらうなども必要でした。

なので大人も子どもがどんなゲームをどれくらいしているのかを、なんとなく分かっていましたし、子どもが家でできるゲームの数も限られていました。

 

それが今では機械もコンパクトに小さくなったので、どこにでも持ち運べます。

スマホも含めて、数種類のゲーム機器を持っている子がほとんどです。

親の目の届かない所でゲームをすることも簡単です 🙄 

 

さらに今では、ネットに繋ぐだけで無料で楽しめるゲームも星の数ほどあります。

子どもが家族の目の届かないところで、自分の好きだけ次々とゲームができる条件が整ってます 🙄 

 

ゲームの面白さや刺激もどんどんバージョンアップしています。

心理学を応用した技術もかなり組み込まれてるので、面白さに惹きつけられる子どもは多いです。

 

もちろん「ゲーム」は遊びなので、楽しめるほうがいいですね。

ただ、ゲームがあまりに面白いので、子どもそれ以外のことをしなくなって、勉強や日常生活に支障が出ると”問題”になります。

 

また、使い方次第では目に負担がかかりすぎたり、外遊びをしなくなるなどで、身体への影響がでることもあります。

2018年にWHO(世界保健機構)が、「ゲーム依存症」を精神疾患として正式に認定してからは、「ゲーム依存」を心配される親御さんも増えています。

 

お母さん
そうなんです。

うちも朝から晩までゲームばかりで、ほとんど他のことをしないんです。

家族と話すこともあまりなくて、自室にこもってばかりです。

この先の話もできないし、これで依存症にでもなったら、ますます登校できなくなるんじゃないかと心配です。

 

毎日ずっとゲームばかりだと、依存症が気になるのも当然ですね。

 

たしかに、思春期の子どもは依存になりやすい傾向はあります。

思春期は脳の発達の関係上、「今やっていることを中断する」のが苦手になる時期なんです。

好奇心や「面白い」などの感情に突き動かされて、「どんどん前に進む」のは得意なんですが、「ちょっと冷静になって立ち止まってみる」などのブレーキ系統は弱くなる傾向があります。

(より詳しくはこちらもどうぞ:ダラダラしてる子どもにはどう関わる?

 

これは「思春期に様々なことにチャレンジして自分の可能性を切り開く」のには役立つんですが、一方で面白いこと・刺激的なことをなかなかやめられないことにもつながります。

それで、思春期の子どもがゲームに依存的になることは珍しくありません。

 

お母さん
やっぱり、ゲームって良くないですね

 

あ”〜、お気持はわかりますが、ゲーム自体は「悪いもの」ではないんです。

ただの「楽しむ道具」です。

子どもを引きつけるパワーが強いだけに、「使い方」に気をつける必要がある道具です。

 

道具は使い方しだいで、良い影響も悪い影響もあります。

それは「包丁」と同じです。

切れ味が鋭いほど、使い方次第で良い結果も悪い結果もうまれます。

それらの結果は「包丁に備わっているもの」ではなく、「包丁をどう使うか」に依るんです。

 

お母さん
ゲームをやることで子どもに良いこともあるんですか?

 

はい、ゲームは道具なので、ハマるリスクもありますが、一方でもちろん、子どもの成長につながる要素もあります。

ゲームで養える子どもの力には、次のようなものが挙げられます。

 

*戦略的思考、計算力、イメージ力、言葉の力など

ゲームを攻略するために、子どもはどんどん工夫します。

それは子どもの戦略的な思考や、計算する力、イメージする力が育つことにもつながります。

 

幸子さん
うちの子も小さな時に、マリオの攻略本を手に入れて夢中になってました。

それを読みたいために、子供辞書をよく引いて、難しい単語も覚えてました。

辞書を引くのも上手になりました 🙂

 

*集中力

ゲームだけでなく、子どもは自分が面白い!と思ったものには、大人よりもずっと集中します。

一つのことに集中する力は、「実際に集中できた」という体験から身につきます。

そこから成長すると、他のことにも集中力を使えるようにもなっていきます。

 

*チャレンジ力

ゲームでは、失敗をたくさん経験します。

でも、面白さに惹かれて、それを突破するために子どもは何度でもチャレンジします。

そのチャレンジする力も体験から身について、成長とともに他の場面でも使えるようになっていきます。

 

*人生経験

パーティー

ゲームの中で「チームで協力することの大切さ」や、「何かをしてお金を稼ぐことや貯めること」などを知ることもできます。

また、ゲームでうまくいく方法は一つではないので、「目標を達成するには様々な方法がある」ことも学べます。

 

幸子さん
これらは生きる力に役立ちます 🙂 

子どもは無意識でやってることも多いので、大人が子どものやれてることを言葉にしてあげると、それが子どもの自信にもなります。

 

お母さん
ゲームという遊びも、役に立つこともあるんですね 😯

 

はい、子どもはもともと、色んな遊びの中から必要なことを学んでいきます。

楽しみながら身につけたことは忘れません 😀 

 

そしてイマドキでは、ゲームは子ども達同士のコミュニケーションツールの一つにもなっています。

ゲームで一緒に遊んだり、ゲームについて話をすることから、仲良くなることも多いものです。

 

お母さん
大人でも趣味が共通だと分かったら、一気に仲良くなることもありますね。

 

そうなんです 🙂 

イマドキでは、それぞれの自宅にいても、友達とネット経由でゲームでつながることもできます。

人とのつながりを作るのにも役立ちます。

 

このように見てみると、「ゲーム自体はただの道具。使い方次第でプラスもマイナスもある」と見えてきますね。

大人が気になるのは、ゲームの使い方のリスクです。

 

それを「ゲーム=悪」だとしてしまうと、子どもが夢中になってるものの全否定になってしまいます。

誰でも自分が好きだと思ってるものを頭から否定されたら、「自分を否定されている」ように感じてしまいますね。

『またそんな事やってる』と思いながら子どもと接していると、言葉にしてもしなくても、そのメッセージは伝わってしまうんです。

 

お母さん
たしかに、人から自分の趣味を全否定されたら嫌な気持ちにしかなりませんね。

相手の人も嫌いになりそうです
(^^;)

 

そうなんです。

頭からゲーム全否定で関わると、子どもは反発しかしなくなります。

『なんでこんなに楽しいものを分かってくれないんだ』と意地になってゲームにこだわったり、親に反抗するでしょう。

 

幸子さん
親御さんは子供のためと思ってやっていても、結果的に親子の間の大事な信頼関係が壊れてしまうのでは、残念すぎます。

後ほど詳しく述べますが、特に不登校の始めには、親子の信頼関係をしっかりつなぐことがとても大事です。

 

不登校で子どものゲームの使い方が気になる時には、まずは信頼関係をしっかりさせるところから始めましょう。

その上で子どもがゲームを好きだという気持ちを認めて、それから気になることに具体的にフォーカスして話をするのがおすすめです。

子どももずっと話を受け入れやすくなります。

 

「ゲームは悪いものだからやめなさい!」という態度ではなく、ゲームを「面白い」「やりたい」という子どもの気持ちを認めた上で、リスクと課題になっていることを具体的に話合うのがオススメです。

 

このように自分の伝えたい話をする前に、相手の気持ちや立場を認めることを「Yes,and」のコミュニケーションと言います。

詳しくは講座個人セッションでもお伝えしていますが、「Yes,and」から始めると、コミュニケーションがとってもラクに楽しくなります!

子育てだけでなく、全てのコミュニケーション場面で使えるのでオススメです 😉 

 

ゲームばかりで親子のコミュニケーションができない⁉

では次は、「不登校で子どもがゲームばかりしているので、親子のコミュニケーションができない!」という心配について見てみましょう。

 

不登校の子がゲームばかりになってしまっていて、『なんで学校に行かないの』とか『これからどうするの』などの声がけにも答えない・・・

当カレッジでも、そんな状態のご両親から『ゲームを取り上げるべきでしょうか』というご相談を頻繁にいただきます。

 

もちろん、お子さんのために不登校を解決しなくちゃ!という気持ちからのご相談です。

ただ、ここでちょっと考えてみたいのは、「ゲームがなければ親子で話ができるのかしら?」ということです。

 

多分ゲームを取り上げたらお子さんがゲームをすることはできなくなります。

 

でもだからと言って、親子ですぐに話ができる・・・ということにはならないのがほぼほぼです。

ゲームをしない不登校の子でも、『これからどうするの』『なんで学校に行かないの?』に答えない子はとても多いんです。

 

それに自分がずっとやっているものを、突然一方的に取り上げられたら、まず反発するのが自然です。

急に”反省”してどんどん前向きに会話をする・・・なんてことは起こらないでしょう。

 

ゲームがあるから話をする機会が少なくなってることはありますが、ゲームがなければうんと話ができるわけでもないんです。

 

お母さん
言われてみれば、そうかもです。

じゃあなぜ、子どもは答えないんでしょう?

 

不登校について子どもが話さないワケは

不登校になったら親はなんとか解決したいので、まずは詳しく子どもから話を聞きたいと思うのは自然です。

そこで子どもが話してくれればいいんですが、残念ながら、なかなか話てくれないことも珍しくありません。

 

その理由の一つには、「子どもも不登校の原因を説明できない」からが挙げられます。

はっきりした原因がわかっていれば、話をする子もたくさんいます。

でも、不登校の原因が複雑で、子どもが自分でも言葉にできないこともよくあるんです。

 

不登校になる時には、身体のバランス(脳内ホルモンバランスなども含む)が崩れてることもありますし、心のエネルギーが無くなっていることもあります。

また、その両方が絡み合っていることも多いです。

 

当カレッジでの数多くの事例でも、一つの原因だけでなく、複数の原因が重なっていることがよくあります。

そんな時には『なんで?』と聞かれてもうまく話せないので、子どもも困ってしまいます 🙁 

 

また、不登校になったことに子どももショックを受けてます。

望んで計画的に不登校になる子は居ないんです。

そんな時に、ちゃんと順序よく話をするのはハードルが高いです。

 

さらに『なんで?』という言葉は、言われた方には責められているようにも感じてしまいます

不登校を誇らしいと思っている子はいないので、なおさら責められているように感じてしまい、さらに答えにくくなってしまうんです 🙁 

 

そして子どもには不登校になる前に、自分なりになんとかしようと頑張った時間があるはずです。

それがうまく行かなかったから不登校になっているわけで、そのことを悲しい・恥ずかしい・悔しいと思う気持ちがいっぱいあります。

それで不登校になるまでの経緯を話さない・話せないことも多いです。

 

他にも、話して親に心配をかけたくない、友達の事を悪く言いたくない・・などから、話すのをためらうこともあります。

 

お母さん
そういうこともあるんですね・・・

でも、原因がわからないと解決できませんよね 🙁

 

大丈夫なんです!ご安心くださいね♡

そんな状態のお子さんへの接し方のコツもありますが、何より不登校という辛い状態から脱するには、不登校の原因探しよりも、「お子さんが心身のエネルギーを取り戻していくこと」が大事です。

 

不登校というのは、学校に行けないくらい身体や心のエネルギーが無くなっている状態です。

 

たしかに子どもから話が聞ければ、エネルギーを失わせているものが一つ位はわかるかもしれません。

でも、子どもから原因を聞き出さなくても、身体・心・頭の状態をチェックしていけば、エネルギーを回復させる方法はちゃんと見つかります。

見つけるのが難しい時には専門家に相談すれば、良いアイデアをもらえます。

子どもが気付いてないエネルギー漏れも見つけられます。

 

心身のエネルギーが十分にあれば、子どもは自分の課題に向き合う勇気も取り戻せます。

大人の意見もとりいれて、一緒に良い方法を探すこともできるようになります。

当カレッジでも、原因がわからない不登校からでも、多くのお子さんたちが笑顔になっていかれました 😀 

 

お母さん
まあ!
そんな風になれたら嬉しいです!

 

はい、ご安心くださいね 🙂 

なので、子どもからムリに原因を聞き出そうとしなくても大丈夫なんです。

エネルギーが足りなくなってショックで混乱している子どもを、まずは落ち着かせて安心させることを優先しましょう❣

子どもの見方であることをしっかり伝えれば、子どもは安心して、脳の状態も整っていきます。

そうすれば論理的・客観的に考える力、人と協力する力も使えるようになるんです。

 

まだショック状態のうちに、ムリヤリ話をさせようとしたりゲームを取り上げてしまったら、一番大事な子どもとの信頼関係が切れてしまいます。

子どもはさらにショック状態になりますし、心を閉ざしてしまうでしょう。

その方がずっと深刻な事態を招くことになっちゃいますし、不登校が長引く要因にもなってしまいます。

 

お母さん
原因を子どもから聞かなくても大丈夫なんだと分かって、ホッとしました〜

子どもが安心できるようにやってみます!

 

でも、ショックを受けた子どもはなぜゲームばかりになっちゃうことが多いんですか

 

不登校の子がゲームばかりになる時には

不登校の子がゲームばかりになってしまうのにも、その子なりのワケがあります。

 

一番多いのは「現実逃避」です。

現実逃避と言う言葉だと悪いことのようですが、それしか方法がないと思うくらい、子どもは苦しい状況だとも言えます 🙁 

 

不登校になってしまうは、子どもにとってもかなりショックなことです。

自分で完全に心から納得して不登校を選んでいる子はほぼ居ません。

「行きたいけど行けない」という気持ちを抱えている子がほとんどです。

 

そして原因が何であれ、自分なりにそれまでなんとかしようとしてきたのにダメだった・・という状態なので、失望と悲しみもいっぱいで、自尊心も傷ついてます。

 

外からはそう見えなくても、子どもの頭の中では『なんでこうなっちゃんたんだろう』とか『あれさえなければ・・』などという言葉が繰り返されてます。

 

お母さん
大人でも心配事がある時には、ついそんな言葉を頭の中で繰り返してることもありますね。

 

そうなんです。

これは気がついていなくても、かなり子どものエネルギーを削いでしまいます。

家に居てゲームばかりやダラダラしていて気楽なように見えても、不登校の子は心がちゃんと休まっていることはほとんど無く、かえってエネルギーを失っていることもあるんです。

 

そんな時には、とにかく気を紛らわせることがないと苦しすぎますね。

それで身近にあって、手軽にいつでも始められるゲームを続けてしまう子が多いんです。

 

お母さん
ゲームでもしてないと、ずっとイライラしたり、どんどん落ち込んだりしちゃうんですね 😯

 

そうなんです。

『ゲームをしている時だけ不登校について考えなくてすむ。

でも、やめたらまた学校のことを考えてしまうので、ずっと続けてしまう・・』

そう教えてくれた子どももたくさんいます 🙁 

 

お母さん
そんな時にいきなりゲームを取り上げたら、大変なことになりますね!

親のことも恨みそう・・!

 

そうなんです。

それにゲームは自分を無条件に受け入れてくれて、楽しませてくれるものですね。

「学校に行ってから」「ご飯食べてから」「これからどうするの?」なんて言わずに?、自分がスイッチを入れさえすればすぐに答えてくれます。

 

ゲームの中でも「自分が不登校かどうか」にかかわらず、いつもと同じ反応をしてくれます。

 

幸子さん
普通の状態の大人からすれば、そんなことはアタリマエで大したことではないようですが、傷ついている子どもにとって「いつでもありのままの今の自分を受け入れてくれる」という特別な存在です。

すぐに簡単に始められて現実逃避ができるからだけでなく、子どもがゲームばかりになってしまうにはそんな理由もあったりします。

 

また、イマドキではオンラインゲームで、他の誰かとつながることもできます。

対戦したり、仲間になったり・・・

「いつもの友達」と学校で会えなくても、放課後だと家に居てもオンラインで繋がれることもあります。

知らない人とも、オンラインでつながることもできます。

そんな”つながり”を求めて、ゲームをしてる子もいます。

 

お母さん
子どもがゲームばかりしているのにも理由があるんですね。

ただ面白いからやってるんだと思ってました!

 

幸子さん
そうなんです。

なので、「ゲームばかりしていて話ができない。だから取り上げなくては」と焦るより、子どもがゲームを通して求めているものにも意識を向けてみるのがオススメです。

 

その上で、子どもとゲームの付き合い方や不登校について考えていきましょう。

 

心身のネルギーを取り戻すための第一歩

不登校の始めは子どももショックで苦しくて、エネルギーが足りなくなっている状態です。

学校に行くかどうかを”問題”にするよりも、子どものエネルギーを回復させることを目指していきましょう。

エネルギー不足のままで無理やり登校しても、ちょっとしたことでまた無理がくるものです。

 

そして子どものエネルギーを十分に取り戻すためには、まず「ショック状態から抜け出して安心感を取り戻すこと」が第一歩です。

(詳しくはこちらもどうぞ:不登校からの回復過程:長引かせないための親の接し方のコツ

 

大人からするとちょっと不思議なようですが、子どもは不登校になった時に、「親が自分を受け入れてくれるかどうか」を、大人が思っている以上に気にします。

学校に行けない子どもにとって、最終的な居場所は家ですし、親は何があっても自分の味方だということを確認したがります。

 

親からすれば「いつだって自分の子どもを大切に思わないことはない」のですが、子どもは自分に自信をなくて、とても不安な気持ちになってます。

『学校に行けても行けなくても大丈夫』という親の気持ちを確認したいんです。

 

ここで「親はどんな状態でも自分を受けれ入れくれる」と確信できると、子どもは早く落ち着けて、心身の状態も良くなっているのが早いです。

 

ところがこの時に親の方は「不登校をなんとかしなくちゃ」という思いが強くなりすぎることがあります。

そうなると「学校に行けない子どもをまず受け止める」ということを飛ばしがちになっちゃいます。

それで『何が起きてるの』『なぜ行けないの』『どうするの』と聞いてしまうんですが・・・

 

そうなると過敏になってる子どもには、「ちゃんと話せないとダメ」「学校に行けないあなたじゃダメ」というメッセージとして伝わってしまうんです 🙁 

そうなると子どもは親にも心を開ざし、「孤独だ」と思い込んでしまうんです。

その思いがさらに、ゲームばかりに没頭することにもなっていきます。

 

幸子さん
親は「学校に戻れるのが子どもの幸せ」と思って焦るんですが、それが「学校に行けないとダメ」と伝わってしまうのはとても残念です。

でも実際に多くの不登校の始まりで、こんな親子のすれ違いが起きてることは多いんです 🙁

 

お母さん
わ〜、気づきませんでした!

もっと子どもの気持ちがわかり易いといいんですが・・

 

ホント、そうですね 🙂 

ただ不登校の始めは、子どももショック状態なので、あまり色んなことに気を配ることができないんです。

自分の複雑な状況や気持ちを言葉にするのが苦手な子や「頑張り屋さん」ほど、一人で閉じこもりがちになります。

 

なので、特に不登校の始めの頃には親の方から意識して、親子の信頼関係をしっかりつなぎ直すことがとても大事です。

 

そしてそのためには、「不登校は恥ずかしいことじゃない。落ち着いて回復すれば大丈夫」と親が思っておくことがポイントです。

もし突然不登校が始まっても親がそう思っていたら、「学校に行かせること」に焦らずに、学校に行けない子どもをまず受け止めることができます

そしてエネルギーを回復させることを子どもと一緒に目指せます。

 

お母さん
「学校に行けない子どもをまず受け止める」というのは、どういうことでしょう?

学校に行かなくてもいいって言うことですか?

 

「この子は何かでエネルギーが足りなくなって、今学校に行けない状態なんだ」という事実を受け入れるのでOKです。

「行っても行けなくても、あなたの価値は変わらない。家族は味方」ということが子どもに伝わればいいんです。

 

事実を受け入れるというのは、『行かなくてもいい』とか『行くべき』と言ったり、そのまま放っておくということとは違います。

子どもが今そういう状態なんだね、ということをただ受け入れて、子どもの状態を見ながら「じゃあ、これからどうしようか」と一緒にやっていこうという姿勢でいることです。

 

幸子さん
それがないと、子どもは落ち着けません。

「学校に行けない自分」を自分でも認められない上に、親からも「それじゃダメ」と急がされている気持ちになると、どんどん追い詰められた気持ちになってしまいます。

この無用なすれ違いを無くすことから始めましょう!

 

不登校のゲームばかりへの対応は?

親が自分を責めてない、全面的に受け入れてくれるとわかれば、子どもも徐々に安心していきます。

実際の接し方には、その子の状況や個性に寄ってコツもありますが、基本は『味方である。関心を持って見守っている』ことが伝わればOKです。

 

お母さん
わかりました!
 
では、ゲームばかりはどうしたらいいでしょう?

放っておいても大丈夫でしょうか

 

これは色んなパターンが有ります。

親が不登校の子どもを受け入れて見守るだけで、子どもが元気を取り戻していくパターンももちろんあります。

ゲームばかりしていても、自分からある日パタッとゲームをやめて、他のことを始めることも有り得ます。

いきなり「明日から登校する」と言うことも0ではありません。

特にゲームをしながらでも、他の友達とのリアルな交流がある場合には、そうなる確率も高いです。

 

ただ一方で、それまでにゲームにハマりすぎていたり、なかなか親や友達などに心を開けなくなっている場合には、ただ信じて見守るだけでは変化が起きるまでにとても長い時間がかかることもあります。

先程触れたように、子どもが孤立して自分でエネルギーを落としながら日々を過ごしてしまっている状態だと、なかなかエネルギーが溜まりにくいからです。

 

このようなケースでは、ただ待っていては、子どもにとっても親にとっても辛い場合もあります。

そんな時には親の方から信頼をしっかり伝えながら、子どものゲームの使い方について話し合うことも効果的です。

 

幸子さん
このような場合には、いきなりゲームをやめさせるよりも、現状にリスクについて話してから、使い方のルールを一緒に決めていく方向がオススメです。

子どもがゲームをやっているワケを認めつつ、親からの提案をしっかり伝えます。

親が介入する目的は

①親の信頼を伝えること

②子どもが徐々にゲームがなくても安全だと体感できる時間を増やすこと

です。

 

もし子どもが暴力的だったり、かなり不安定な状態の時には、それなりの親の覚悟とコツも必要です。

専門家のサポートを受けながら進めるのがオススメです。

 

さらに、家でゲームばかりして日々を過ごすというパターンが長期化してしまうと、「それなりに安定的な毎日」になってしまうこともあります。

もちろん子どもも「学校に行けない自分」を良しとはしていないのですが、そんな日常がアタリマエになってしまって、その状態がダラダラと長期化することも有り得ます。

そんな時には周りの大人が、ちょっとした変化のきっかけや、背中をそっと押してあげることも有効です。

専門家に相談すると、そのために効果的な接し方のアイデアをたくさん手に入れられます。

 

幸子さん
どんな場合でも、親の方の接し方を工夫することで、いい流れに変えることもできますのでご安心くださいね。

 

・身体から子どものエネルギーを溜めるためにできること

・子どもの心のエネルギーを溜めるためにできること

・子どもが落ち着いて頭を働かせるためにできること

 

子どもに直接話すこと以外にも、できることはいっぱいあります。

特に当カレッジでは身体のエネルギーを溜めることを併用していただいくようになってからは、通常の2~10倍の速さで回復する事例が続出しています。

 

ムリムリ言葉や態度で子どもを登校させるのではなく、子どものエネルギーを溜めるために家庭でできることはたくさんあります。

どんな状態からでも、長期化している場合でも、子どもには「回復する力」があります。

それを上手に育てることで、必ず子どもは心身のエネルギーを取り戻せます。

それは多くの子どもと親御さんたちが、実際に見せてくれた事実です
(^^)

 

不登校の子がゲームばかり・・心配をサポートに変えるコツ:おわりに

いかがでしたでしょうか

不登校の子がゲームばかりしている時に、心配をサポートに変えるコツをお伝えしました。

 

お母さん
子どもが毎日ゲームばかりなので、ゲームが全ての悪の根源?のように思ってました。

「うちの子はゲームばかりでどうしようもない」という思いで毎日辛かったんです。

 

でも、子どもの気持ちやワケもわかったので、うちの子をそのまま受け止めることができそうです!

ますはその気持ちを伝えてみます

 

幸子さん
わぁ、それはとても嬉しいです♡♡

毎日そばにいるお母さん・お父さんも心配ばかりだと辛いですね。

 

でも、どんな状態からでも、必ずお子さんは希望と自信を取り戻せます❣

お家でできることも色々ありますから、必要なサポートをしてあげてくださいね 🙂

 

お母さん
はい、気持ちがとっても楽になりました!

 

 

♡♡あとがき♡♡

イマドキでは不登校は珍しいことではなくなりました。

それでも不登校になるということは、子どもにも親にとってもショックなことです。

そしてその時にどんな風に子どもに接したらいいのかという具体的な情報は、残念ながら圧倒的に不足しています 🙁 

 

そのために、「良かれ」「子どものため」と親が頑張ったことが、実は逆効果になってしまうことも多いんです。

私も自分がその立場になった時に、できる限りの情報を集めてなんとかしようとしたのですが、どうしても「うちの子に合うサポートのしかた」がわからずに、ずいぶん遠回りをしてしまいました。

 

そして後から「えっ、あれは逆効果だったの?」とわかった時に、さらに辛い思いにもなりました。

 

そんな思いをする人を、一人でも少なくしたい。

そのためには、私自身とこれまで出会ってきた多くのお子さんやご家族からの学びを、今必要な方にお届けしたいと思ってます。

 

子どもは一人ひとり違います。

だからこそ、数多くの事例の中から、あなたに役立つものを手に入れて役立てていただけたら嬉しいです。

たくさんの笑顔が花開きますように
\(^o^)/

 

 

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