いじめの構造(3)

今日はいじめの構造(3)です。

いじめられている子のケアについて
お問合せがありましたので
昨日そちらを先に公開しました。

 

さて、思春期には深刻ないじめがなぜ
起こりやすいのかについてのお話しです。

いじめは昔からありましたし
今でも、大人の世界にもあります。

しかし今思春期の子どもの間で
大問題になるように増えているのは
どうしてなのでしょうか

今の子どもたちがとても小さい頃から
ゲームやネットに長時間
ふれ過ぎている子が増えてきている
ということも関係しているようです。

 

少し前から良く言われているのは
テレビ、DVD、ゲーム、ネットばかりに
長時間触れていることで
実際に身体を使って動く時間が減っている。

それによって自分の身体による
リアルな「痛み」の体験が
少なくなっていることや
子ども同士で身体をぶつけあったり
喧嘩をする機会も少なくなってしまい
どこまでやったら「危険」なのか
「取り返しがつかない」のかの
判断を子どもがつけられなくなっている、という話です。

そうなってしまっているので
限度を越えるような暴力事件が増えているのだと。

 

私はそれと似たようなことが
心理的な側面でも起きていると感じています。

 

ゲームやネット、テレビ、DVDは
基本的には一方通行な関わりです。

向こうから送られている情報を受け取って
自分が反応する、という関わりです。

そこにはリアルタイムで反応しあう「人」がいません。

 

メールで即レスが来たとしても
そこにあるのは「文字」「写真」で
リアルな人間ではないのです。

リアルな人間とのやりとりでこそ
起きること、できることってなんでしょうか?

 

それは、自分のふるまいに対して
相手に起こる表情の変化や
声の変化、しぐさを
自分が見たり聞いたりすることができる、ということです。

 

つまり、自分が何かした時に
リアルな人がそこにいないということは
その人が自分のやったことに対して
どう感じているのかや
どう反応しているのかについての情報を
相手の「顔色」「声」「表情」などから
読み取る、ということができない
ということなんです。

 

言葉や文字によるコミュニケーションを
言語コミュニケーションといいます。

そして表情や視線、顔色、動作、姿勢などの
言葉以外のものからのメッセージのやりとりを
非言語コミュニケーションといいます。

声のトーンもそうですね。

「やったね」

という文字は嬉しそうに読むと
相手が喜んでくれている、ということが伝わりますね。

でも、冷たく言い放つように読むと
「とんでもないことをやってくれた」という
情報が伝わってきます。

 

メラビアンの法則、というのがありますが
人と人のコミュニケーションにおいて
言語情報が相手に影響を与えるのが7%
口調などの耳からの情報が38%
表情などの目からの情報が55%と言われています。

でも、これは耳や目からの
非言語の情報を読み取る力が
受け取る方にも必要なんです。

 

小さい頃からリアルな人間との
非言語コミュニケーションを
或る程度ちゃんと経験していないと
読み取る力が育つことができません。

非言語コミュニケーションで
表現する力も育たないでしょう。

 

今自分が言ったことに
相手がどう反応しているのか

自分が「冗談」のつもりでも
相手もそう受け取っているかどうかを
読み取る力が育っていなと

次のステップである
自分が「冗談」だということを
ちゃんと伝えるために
言語や非言語で工夫する力
というのも育ってこないのです。

 

そして、そもそも自分のふるまいが
人の感情に影響を与えることや
人は自分とは違う感情を抱いたり
自分とは違う反応をする、ということが
わからなくなることさえあります。

 

そうなってしまうと
「人が嫌がることをしないように」
と言われても
「人が嫌がっている」ことがよくわからなくなります。

”共感する力”が育たないのです。

 

また、小さい頃から
豊かなリアル体験をしていないと
自分の感情のバリエーションにも気づきにくくなります。

同じ刺激ばかりだと
その刺激に対する反応ばかりが強化されます。

 

様々な感情を
自分のものとして理解できなければ
人は他人の様々な感情にも気づけないのです。

 

これはいじめが度を過ぎることに
つながっていきますし
反対にコミュニケーション力が
育っていないために
ハブられる、いじめられる
ということにもなってしまいます。

 

けれど幸いなことに
何歳からでも、大人になってからでさえ
自分の中にある様々な感情に気づく力や
人の顔や表情から感情を読み取る力は
育てることができるのです。

 

家庭では
お互いスマホやテレビを見ながら会話・・・ではなく
顔を見ながらの会話を増やしていきたいものですね。

意識的に毎日5分だとしても
それを繰り返していくことで
「感情を共有する」という
人間本来の”喜び”をお互いが味わえるようになってきます。

コミュニケーション力を
育てていく時間をとれたらいいですね。

 

追伸:
忙しいイマドキの子どもも大人は
ついつい流れてくる出来事に
対応するということで
いっぱいいっぱいになってしまいます。
時には意識的に何かに集中して
時間を使ってみることが
とても大事になってきていますね。
私も日々思い出すように心がけています (^^)

 

FINEコミュニケーション体験講座
(おかげさまで満員御礼終了しました)

 

今週のテーマのブログです
思春期といじめ
いじめの構造(1)
いじめの構造(2)
いじめられた子のケア

いじめの早期発見

 

 

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