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中学生の友達関係:子どもが悩んでいる時に親はどう接する?
中学生は友達関係で悩むことが多いです。
ある意味、友達関係が「勉強」よりも大事な時期でもあるからです。
はっきりとは言わないんですけど、ちょこちょこと『お母さんならどう思う?』なんて聞いてきます。
なるべく答えるようにしているんですが、どう接したら良いのかとドキドキしています。
中学生になると、子供の友達関係が複雑になってきます。
でもまだお互いに、その関係の調節の仕方がわからないために、悩むことも多いんです。
そういう時に親としては、我が子が悩んでいるのは心配だし、どこかで「いじめ」という言葉も気になってしまいますよね。
それに「子どもの友達関係にどこまで口を挟んでもいいのかな?」そういう思いもあるでしょう。
これからの社会では、いっそう「自分で人間関係を作る力」が必要となるからです。
ではそんな視点から、中学生のお子さんが友人関係で悩んでいる時の、ご家庭でできることをご一緒に見てきましょう!
目次
なぜイマドキの中学生は友人関係で悩むのか?
昔から友人関係で一番悩みやすいのが中学生なんです。
それは思春期の始まりとともに、自然な成長の流れとして「友達」の方が「親・家族」よりも気になる存在になるからです。
でもイマドキでは、さらにその友人関係で悩む子どもたちが増えています。
はて、そこでは何が起きているんでしょう?
今どきの中学生が友人関係で悩む理由
(1)友達関係の距離感がつかめない
(2)友達はたくさんいたほうがいい神話
(3)同級生と評価・比較されることが増える
(4)固定メンバーで一日中つながっている世界
(5)今のこの世界が全世界
(1)友達関係の距離感がつかめない
こちらは、昔ながらの理由です。
思春期なると、自分と同じ年頃の子がすごく気になり始めます。
これは自立に向けての自然な成長の流れで、家族という最初の小さなコミュニティから、もっと広い「仲間」へと気持ちが向かうようになるものです。
同じ年頃の子とのつながりを何より大事だと感じる時期の始まりです。
参考:仲良しグループがしんどい!思春期の友達関係と親のできること
しかし一方で思春期は「自分らしさ」にも敏感になる時期です。
自分なりに持っているプライベートゾーンやペースを大切にしたい思いも出てきます。
仲間と仲良くしたいけれど、自分らしくもありたい。
そのはざまで、一番大きく揺れ動くのが中学生です。
「自分らしさを大切にしながら、周りと上手くいやっていく」というのは、自立の前の思春期の大きなテーマの一つです。
残念なことに今の日本では、そういう思春期の特性を教わる機会がほとんどありません。
彼ら・彼女達はひとりひとり不器用に、周りを見ながら手探りで悩みつつ、自分の気持や感覚と折り合いをつけていこうとしています。
だから友達関係を調整する力を育てるには、実際にリアルな友達とのやりとりで、試行錯誤することがどうしても必要なんです。
行き過ぎたすれ違いで大人の出番がやってくることもありますが、基本は子ども同士で、実際にお互いに心地よい距離感を見つけたり、コミュニケーションの仕方を覚えていくことが大切なんです。
親御さんとしては、我が子が悩んでいる時にはなんとかしてあげたくなりますが、まずは子ども自身がその課題を解決できるように接してあげられるといいですね。
思春期の友達関係の変化についてはこちらもご参考にどうぞ
仲良しグループがしんどい!思春期の友達関係と親のできること
(2)友達はたくさんいたほうがいい神話
中学生が友達関係で自分の心地よい距離感をとろうとする時に、古~くからある「友達はたくさんいたほうがいい」という神話がマイナスに働いてしまうことがあります 🙄
無理にでも「たくさんの子と友達にならなくては」と思っていると、自分らしさとの葛藤で、悩んでしまうこともあるからです。
真面目な子ほど悩みます。
厚生労働省の平成16年度全国家庭児童調査では、小学5年~高校生までの年代で「大切なことだと思うこと」という問いに対して、男子の2位、女子の1位が「友達がたくさんいること」だと答えています。
ちょっと古いデーターですが、「健康であること」と同列なのには驚いてしまいます 😯
「信頼できる友だちを見つけること」だと、そりゃあいいね、と思うのですが 🙄
「たくさんいること」が大切だと言われたら、首を傾げたくなりませんか?
確かに、思春期のうちにいろいろな人と交流して多様性を知ったり、自分なりの距離感をとれるようになるのはとても大事です。
そのために人見知りな子も、ちょっと頑張ってみよう❣というなら分かります。
でも「友達がたくさんいることが大事」という言葉では、「友だちが少ないとダメ」ということにもつながってしまいます。
イマドキの「ぼっちとみられるのが怖い」現象はそんなところに根っこがありそうです。
そもそも中学生が日常で出会う人数はとても少ないものです。
その限られた狭いメンバーのなかで「たくさんの友達を作る」というのはハードルが高い課題です。
どんな人とも”友達”にならないとなりません。
選ぶ自由がないのはしんどいですよね~
(・.・;)
人には相性もありますし、そもそも大勢の人と居るのが得意で心地よい子も、丁寧に一人づつと関わっていくのが自分らしい子も居るものです。
大人は「友達関係は数だけじゃない」と声をかけてあげたいですね。
あなたはどんな友達関係が好き?と、聞いてみてもいいしょう。
(3)同級生と評価・比較されることが増える
中学生になると勉強や部活の成績などで、同級生と評価・比較される機会がぐんと増えてきます。
子どもは自分の「立ち位置」を知らされることになり、それがお互いの友達関係に影響することも出てきます。
また、自分の「悔しい」「劣等感」「優越感」などと、折り合いをつけることも必要になったりします。
それらが成長するためのステップになれば一番いいんですが、中学生の友達関係に混乱を招くのは、その評価や比較される基準がとっても少ないことなんです。
学校ではどうしても「勉強」や「部活」の成績などという、限定的な基準ばかりになりがちです。
その少ない基準での評価だけしかない世界だと、子ども同士の立ち位置が固定したもののように扱われてしまうこともあるんです 🙁
本来対等なはずの友達関係に、上下関係が固定されるのっておかしいですよね 🙄
また、中学生くらいだと、学校での価値観だけでなく、個人的に「ノリがいいのが重要」とか「容姿が全て」とシンプルに思っている子も居たりします。
テレビやネットのはやりを信奉してしまうんです。
それが個人の価値観ということならばいいんですが、「世界共通の正しい基準」だと思いこんで、やたら周りの子にダメ出しをしたがる子どももいます 🙄
自分基準で「ノリが悪い」とか「イケてない」とか言うんです。
人はシンプルに思い込んでいる程、他の価値基準に目が行かないので、本人としては「正しいことをしてあげている」くらいの勢いでマウントしてきます。
そうなると、ちゃんと「自分はどんな存在だろう?何が大切なんだろう?」と悩めるまでに成長している子の方が、その勢いに負けて巻き込まれてしまうことも珍しくありません (><)
もっと大人の私でも、自信満々の勢いに「なんでこんなに言い切れる?」と目が点になっちゃうこともありますから(゚o゚;)
でも実際は社会に出てからの方が、「創造性」とか「共感力」「稼ぐ力」など、多種多様な基準があるものです。
中学生のうちに、世の中には多様な価値基準があって、自分でいくつも選んでいいんだと、薄っすらでもわかっておくといいですね。
何かの基準で認められなくても、他のところで活躍できれば、無駄な「自尊心の低下」や「立ち位置の固定」は避けられます。
自分自身や友達の存在価値と混同して、あれこれ悩むことも少なくなっていくものです。
親子の信頼関係も、自己肯定感も高まります。
(4)固定メンバーで一日中つながっている世界
イマドキの中学生が友達関係で悩んでしまう理由には、SNSで固定したメンバーと一日中つながっていることも挙げられます。
かつての子どもたちは、学校や部活の友達関係で悩んでも、家に帰れば一旦距離を置けました。
その間に、自分の気持を見つめる時間もとれたんです。
でもイマドキはSNSで24時間繋がりっぱなしで、どんどん話が進んでしまいます。
「今」ばかりが連続するので、『どうなりたい?』という望む未来をイメージする暇もなくなります。
またSNSの顔の見えない即レス文化では、実際に顔を見ながらでは言えないようなことも、どんどん流してしまいます。
自分が伝えたいことも、実際の笑顔とともには届けられないので、誤解されてしまうこともありますね。
コミュニケーションのすれ違いが起こりやすいので、友達関係で悩むことも増えがちです 🙁
少し距離をとることで、悩みを解決するいいアイデアも浮かびやすくなります。
学校とは別のコミュニティに参加してみるのもおすすめです
(5)今のこの世界が全世界
時間の流れを想像できる力は、脳の前頭葉という、25歳までかけてゆっくりと育つ部分が司っています。
(参考:脳科学で納得!イマドキの思春期には子育てにコツが必要なワケ)
中学生頃だとまだ十分にこの前頭葉が育っていないので、3年後や5年後の自分を想像することが得意ではありません。
「今起きていること」にどうしても意識が固まってしまいがちです。
なので、「今の友達関係」に悩みがあると、「自分の全世界が問題」なくらいに思い込んでしまうこともあるんです 😯
でも実は長い人生において、中学時代の友達関係がいつまでも一番大事、ということはほとんどありません。
環境が変わると付き合う人は変わります。
高校・大学時代はその時の友達関係、社会に出てからは仕事関係や新しい家族関係・友人関係が一番大事になるものです。
その時に、今の中学時代の友達関係で悩んでいることはないでしょう。
そして社会に出たあとでは、中学生の頃よりもはるかに自由に動けるので、自分と気の合う人のいる場所にも自分で行けるんです。
さらにイマドキはSNSもありますから、頻繁に会えない距離の人とだって共通の趣味でつながれて、どんどん友だちになれる時代です。
自分で友達を選べる幅がとても広がります。
お母さん・お父さんや身近な人の実体験を話してあげるのもいいですね。
そんな時にはまず子ども落ち着かせて、視野を広げてあげると自分でも色々なことに気がつけるようになります。
悩みを解決するヒントを自分でつかめると、その子の自信にもなりますね 🙂
中学生が友達関係で悩んでいる時の親の接し方のコツ
眼の前で子どもが悩んでいると、ついつい親心としては「今のその悩み」を解決してあげたくなっちゃいますね。
でも、まずは子ども自身が自分の課題を解決できるように接してみるのがおすすめです!
ただ、子どもが自分だけでは解決できないいじめなどのケースもあります。
その時にはしっかり介入することも必要なので、見極めていきましょう。
悩んでいる子どもへの接し方のコツ
(1)具体的な悩みに対して
①子どもの全面的な味方であることを伝える
②子どもの話をしっかり聞く
③子どもに「どうなりたいのか」と聞いてみる
(2)相談してこない場合・日頃からできること
(1)具体的な悩みに対して
①子どもの全面的な味方であることを伝える
子どもが具体的な悩みを相談してきた時には、まずは子どもの全面的な味方であることを伝えて、安心させるところから始めましょう。
中学生の子どもは、親が思っている以上に、「親に相談する」ことに緊張感を持っています。
ダメ出しされたらどうしよう・・
悩んでいることで心配をかけたらどうしよう・・
そんな不安から、本題に入る前に違う話をえんえんとしていることも多いものです 😉
特に悩みが深い時ほどそうなります。
子どもが勇気を出して相談してくれた時には、始めにしっかりと『大丈夫。全面的に味方だよ』と言葉にして、安心させてあげましょう。
②子どもの話をしっかり聞く
子どもが安心して話し始めたら、とにかく最後まで話を聞いてみましょう。
時に我が子が意地悪・いじめをされているような話題になれば、ついつい親としては『それはひどい!なんで今まで言わなかったの!』などと感情的に言いたくなるかもしれません。
もちろん子どもの気持ちに寄り添う言葉がけがあれば、子どもも話しやすくなりますが、あまりに親に感情的になられると、子どもも詳しい話を語れなくなってしまいます。
基本的に中学生の子どもは、親に核心を話すことに緊張感を持っています。
さんざん前置きを話したあとに、大事なことを一番最後にポロッということも珍しくありません。
親が介入したほうがいいケースかどうかを見極めるためにも、子どもの話を最後まで聞くことを心がけるのがオススメです!
③子どもに「どうなりたいのか」と聞いてみる
子どもの話を一通り聞き終わったら、「話してくれてありがとう」「今まで自分なりに頑張ったんだね」などと、子どもの気持ちを受け止めましょう。
それから、親が解決策を出すのではなく、まずは子どもに「半年後、1年後にどうなりたいのか」と聞いてみましょう。
子どもの友達関係の主体は子どもです。
親の介入が必要な場合でも無い場合でも、子どもが「どうなりたいのか」と考えて、自分で望む未来を選ぶことが大事です。
それが「友達関係を調節する力」を育てます。
なかなか「良い子」から抜け出せなくて、本当の「どうなりたい」を言えないような場合には、「友人関係の距離感は自分で好きなように決めて良い」ことなども伝えましょう。
「友達とは仲良く」とかの正しさや友達関係がこじれる恐れからよりも、「どうなりたいのか」から考えるように話を進めることがポイントです。
「どうなりたいか」が決まると「どうしたらいいのか」も見つかります。
もし「どうしたらいいのか」が見つけにくい時には、サクッと専門家に相談してくださいね。
必ずいいアイデアを貰えます
(^^)/
上手くいくコミュニケーションを伝えたい場合はこちらを御覧ください。
親が介入したほうがいいいじめなどのケースについてはこちらです。
思春期のいじめはなぜなくならないの?もしもの時の親の関わり方は?
いじめといじりの違いに悩まなくていい!思春期の友だちとのつきあい方
友だちがいない、という悩みについてはこちらです。
子どもに「友だちがいないかも?」と思った時に親が知っておくといいこと
イマドキの思春期の子供の仲良しグループについてはこちらです
仲良しグループがしんどい!思春期の友達関係と親のできること
(2)相談してこない場合・日頃からできること
中学生が友達関係で悩んでいるようでも、自分から大人に相談してこない場合もよくあります。
それで1週間ほど悩んだとしても、子どもの様子が明るくなっているのなら心配ないですね。
自分で悩みを乗り越えた体験ができたのでしょう。
それでも友人関係の悩みはつきないものです。
日頃からこんなことについて、時々話題にしておくといいですね。
友達関係を調節する力を育むために伝えたいこと
A 親はいつも子どもの味方であること
B 人との距離感は自分で工夫して決めて良いこと
C 穏やかに主張したり断れるコミュニケーション方法
参考 自分の意見が言えない子:思春期の子どもがラクになる関わり方
D 色々な人・場・価値観があること
リアルや映画、DVDなどで、多様な世界を知らせておくのもオススメです。
それらが基盤になって、子どもは自分で友達関係を調節する力を育てていくでしょう。
「自分らしく生きる力」が育ちます。
中学生の友達関係で子どもが悩んでいる時の親の接し方:終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回は「中学生の友人関係を調節する力が育つ、親の接し方」についてでした。
今回、中学生は友達関係が大切で悩みすいこともわかったので、親が焦らなくていいことも分かりました。
そして子どもが自分で悩みを解決できるような親の接し方もわかったので、とってもスッキリしました!
安心して子どもを見守ったり、サポートることができそうです。
知っていることで、お母さん・お父さんが余裕を持ってお子さんを見守れるようになるのが嬉しいです。
お母さん・お父さんが落ち着いていることが、お子さんの気持ちの安定にも繋がります。
楽しんで、やってみてくださいね~
♡♡追伸♡♡
子育ては、なかなか詳しいコツを手に入れるチャンスがないものです。
でも、コツを知っていると、子どものちょっとの変化にも早め早めに対応できます。
不登校でも発達の抜けでも、早めに気づいて必要な対応をするのが一番のラクラクな早道です。
お子さんの様子に?を感じたら、なんでも早めに専門家に相談してくださいね。
コツを手に入れて困ることは一つもありません
(^^)/
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