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脳科学で納得!イマドキの思春期には子育てにコツが必要なワケ
思春期が始まって「なんだか子どもの性格が変わったみたい」って思うことはありますか?
今までどおりの関わりでは、なんか噛み合わない感じです。
どうしたらいいんでしょう
今週はそんなご相談をいただきました。
放ってっておけばと言われても、勉強や進路のことがあるし・・
やっぱり構わないわけにはいかないです。
何か良い、関わり方のコツはありますか?
その特徴をふまえて関わると、課題が解決して子育てがラクになりますし、お子さんの可能性をもっと広げられるんです!
実は最近の脳科学の研究からも、思春期は人生の中もかなり特別な時期だということがわかってきました。
かなりの成長可能性とリスクを同時に持っている時期なんです。
この時期に受けた刺激とその解釈が、その後の人生に与える影響がとても大きいんです。
私達もこの時期に人から受けた優しさでもダメージでも、ずっと覚えていますよね。
それは聞き逃がせません
詳しく知りたいです!!
・・ということで、今回は最新の脳科学の情報に基づいた思春期の特徴と関わり方のコツをお伝えします 😉
目次
なぜ思春期の脳についてあまり知られてないの?
思春期の不思議な可能性について、まだ広く知られていないのはなぜでしょう?
まず最初にそこに触れておきますね 😉
実は生きている脳の様子を観察できるようになったのは1970年代からです。まだ、50年もたってないんですね 😯
さらにそこから長い間、脳研究では乳幼児と高齢者ばかりが注目されていました。
思春期についてはあまり研究されてこなかったんです。ほとんどの脳科学者さえ、脳は小学校に入るころには完成すると思いこんでいたそうです 😯
しかしようやく2000年代になってから、10代の脳の研究が大きく進みはじめました。
それにより、思春期は脳は完成していないばかりかその途中にあって、不安定さがしばらく続く時期だということが分かってきました 😯
その「猛烈な成長途中」の時期だからこそ、それが思春期特有の数々の問題を引き起こすもとになっていることが見えてきたんです。
そしてそのことは、コツを押さえた関わりがあればその問題を解決できるということと、それだけでなく、関わり次第で子どものもっと大きな可能性をぐんぐんと伸ばせることも示しています。
それが事実であることは、コーチングセッションや講座を体験された方々の笑顔が十分に語ってくださってます。
(それぞれクリックすると皆さんの喜びの声の飛びます)
けれど残念なことに、これらの科学研究の結果は、まだ一般にまではまだほとんど知られていないのが現状です 🙁
学校の教育現場や医療現場でもそれらの情報を知らずに、今まで通りの「常識」「成功事例」で対応されてるケースが山盛りです。
それで多くの思春期のお子さんや、そのお母さん・お父さんたちが悩み続けていらっしゃるのはとてももったいないですね
お子さんの学力や生きる力も伸びますから、笑顔の最幸家族になるんです
脳科学でわかった!思春期の脳の特別さ
脳科学の発達により、思春期には今まで体験的に知られていた
(1)すぐに感情的になったり、中毒になりやすい、我慢が苦手、長期計画を建てられないという苦手がある
という特徴の他にも
(2)脳は25〜30歳まで完成しない
(3)思春期は学習能力とチャレンジ能力の黄金期
ということが分かってきています。
(1)思春期は感情に敏感になる
思春期が始まると、性ホルモンが身体の中で活発に活動するようになります。
そして最近の脳科学の研究から、この性ホルモンが身体だけでなく脳にも入り込み、劇的な変化を生じさせることがわかってきたのです。
その中でも特に大きな変化が起きるのが、脳の中の「扁桃体」という部分です。
この扁桃体という部分は「感情」を司る部分です。
性ホルモンによる刺激で、扁桃体は過敏になります。
それで思春期の特に始めの頃には、子どもたちは少しの刺激にも感情的に強く反応するようになるのです。
そうなんです。
思春期の子どもって淡々とした顔をしていても、実は大人よりも何倍も感情が豊かなんです。
ただ、人間の脳の特徴として、プラスのことよりもマイナスなことを強く感じる、という性質があります。
プラスなことは放っておいても大丈夫だけど、マイナスなことには手当をしたり、注意を向けてないと命にかかわることもあるからです 😯
なので、思春期の子どもたちは「マイナスなこと」に大人よりも何倍も「嫌だ」「辛い」と感じます。
(2)脳は25歳過ぎまで完成しない
最近の脳科学によって、驚くことに人間の脳は25〜30歳までは完成しないことが分かってきました 😯
*理性的に判断したり、人の気持を思いやる働きをするや「前頭葉」は、ゆっくりと育ち、なんと20代後半までは未熟な状態である
*脳細胞「ニューロン」のつながりも20代でも完成しないから、青年期の脳はすぐパニックになりやすい
つまり思春期は、動くためのエネルギー=感情は強いのに、それを理性的に扱う部分=前頭葉は弱いということになります。
エンジンが大きくてアクセルは踏みやすいのに、ブレーキやハンドルが未熟なスポーツカーみたいですね
ちょっとだけホッとしました
(3)思春期は学習能力とチャレンジ能力の黄金期
では、こんな感情的に過敏になって暴走しやすい思春期があるのはなぜでしょうか?
実は、多くの動物には思春期にあたるような時期はないんです。
過敏で暴走しやすい脳に変化して感情を爆発させるような思春期があるのは人間だけなんです。
それに、私達ホモ・サピエンスの兄弟には、ネアンデルタール人がいたんですが、彼らは思春期がほとんどなかったと言われています。
思春期が生き残るのに必要だったんですか?!
実は、その感情爆発を引き起こす性ホルモンが、記憶力を劇的に高めることが分かってきたんです。
*記憶をつかさどる脳の「海馬」という部分が性ホルモンの作用で、記憶できる容量が大きくなる。
*また、感情爆発を引き起こす偏桃体は海馬のすぐ隣にあるので、偏桃体で強い感情が生まれると、それが海馬も刺激して記憶を強力に促す
最近ではIQも高められることも、脳科学で証明されてます
また、思春期にはチャレンジ精神も高まります。
扁桃体の影響で、同じように近くの側坐核(快楽中枢)も過敏になります。
なので思春期には大人よりもずっと強く、快楽に強く惹きつけられるんです。
そしてブレーキの前頭葉はまだ未熟です。
つまりリスクを考えて立ち止まるよりも、快楽の方をついつい選んで行動してしまいやすいんです。
これがあるから若者は新しいことに挑戦し、次の世代を切り開いていくことができるんです
これららの先が見えない時代にはとっても大事な力ですね
2017年6月に『NHKスペシャル ニッポンの家族が非常事態!?1▽わが子がキレる本当のワケ』という番組が放送されました。
そこでカリフォルニア大学サンディエゴ校教授のジェイN・ギードさんが
『前頭葉の成熟に時間がかかるのは短所だと考えられてきました。しかし、それによって起こる思春期の衝動はとても重要です。リスクを恐れずに新しいことにチャレンジするからこそ、多くを学び、自立できるのです』
と語っていらっしゃいます。
およそ6万年前に、私達ホモ・サピエンスの祖先は住み慣れたアフリカを飛び出して、多くの危険が待つ新天地へと旅立ちました。
絶滅した思春期のないネアンデルタール人と比較しても、ホモ・サピエンスがこの無謀な大冒険を成し遂げられたのは高い学習能力とチャレンジ精神があったからだと言われています。
でも、イマドキの思春期の子って、どんどん感情的になっていませんか?
それについても見ていきましょう!
イマドキの思春期がキレやすいわけ
イマドキの思春期の子どもがすぐにキレやすいのには3つの理由があります。
① 顔の見えないコミュニケーションが増えている
② 即レス文化
③ 情報が多過ぎて選べない
① 顔の見えないコミュニケーション
イマドキの子どもは小さい頃からテレビやDVD、ゲームなどと接する時間がとても多いですね。
そこから得てるものも多いんですが、残念なことに失っているものもあります。
それは「リアルな人とのやり取りの時間」です。
テレビやDVD、ゲームはどれも一方通行なやりとりです。
ゲームは相手が反応しているように見えますが、それは計算されたプログラムが作動しているだけなんです 🙁
そこには『自分がしたことで相手がどう反応するか』を読み取って、また自分が次の行動をするという「やりとり」のチャンスがないんです。
リアルな人とのやり取りでは、相手には言葉を返したり、表情を変えたり、しぐさがかわったりという反応があります。
実際のコミュニケーションでは、そういう言葉以外のものからの情報の方が、圧倒的に多いんです。
- 言葉から(話の内容など):7%
- 耳から(声のトーンや話の早さなど):38%
- 目から(見た目など):55%
イマドキでは、テレビ・DVDやゲーム、ネット,SNSなどに時間を使うので、リアルな眼の前の人とのやり取りの経験が少なくなってます。
それで「言葉以外」を読み取る能力が十分に育ってないことがあるんです。
だからSNSではもちろん、リアルな場面でも、お互いに微妙な相手の心理を読めずに、言葉に過剰に反応してキレたり、落ち込んだりすることも多くなっています。
② 即レス文化
子ども達のSNS文化ではなぜか「即レス命」になってます。
もともとSNSは文字だけのコミュニュケーションですから、言葉以外で微妙な心理を伝えることができません。
自分で文字を読んで勝手にどんな「やめて」なのかをイメージしちゃいます。
ここで返信までに少し時間があれば、自分のイメージが本当に相手のリアル似合ってるか、他の可能性はあるかと考えることもできますね。
でも、即レス命だと最初の自分のイメージだけでどんどん会話が進んでしまうことになります。
先程ののNHKの番組でも、SNSでやり取りしているうちに話がどんどんずれていってる場面も紹介されてます。
お互いの気持のすれ違いがどんどん大きくなって、関係性が悪くなることもとっても多いんです 🙁
③ 情報が多過ぎて選べない
イマドキは本当に大量の情報が溢れてますね。
そして情報が多すぎると、そこからどうやって選んだら良いのかわからなくなってしまうんです。
私達も携帯ひとつ買うにも、どこのメーカーから選んだら良いのか、どんな機能が自分に大事なのか、どんな契約が自分に合ってるのか・・・などなど、いくつも「選んで」やっとどれかにたどり着きますよね。
そうなると選ぶのがめんどくさくなりますよね。
なんでも最初のフィーリングで選んでしまうようになるんです。
そうすると、のちに「これじゃなかった!」ということも増えてきます。
それで選んだ自分を責めて落ち込んだり、「お母さんが言ったから」と自分のその時のフィーリングを作ったものにキレる子も増えてます。
本当は選んだ自分やそばにいた人の問題ではなくて「選び方」が問題なんです。
なんでも早くするだけでなく「大事なことにはちょっと時間をかける」ことも覚えてもらいたいですね
イマドキの思春期の特徴と関わり方のまとめ
これまでの脳科学からの情報をもとに、イマドキの思春期への関わり方のコツをまとめました
- 思春期の特徴をお子さんにも話しておく
- 感情との付き合い方を教える
- 脳の司令塔を育てるように関わる
- 学習能力とチャレンジ精神を応援する
1.思春期の特徴をお子さんにも話しておく
思春期は身体も大きく変化します。
でも、他の子の様子もはっきり見えないので、子どもは誰でも「自分だけヘンじゃないかな?」と不安を感じています。
私達もそんなことありましたよね 😉
さらに、自分でもイライラしたり親にぶっきらぼうになることにはなんとなくの「罪悪感」も持っています。
自分がもう大人なのか、子どもなのかと悩むこともありますよね。
思春期の子どもって、強がったりポーカーフェイスでも、けっこう自分に自信がなくて不安なんです。
だから「今あなたは思春期という特別な時期なんだよ。それにはこんな特徴があって、こうしていけばこの時期を楽しめるよ。応援しているよ」と伝えてあげると、みんなとても安心した顔になります。
これは学校のプログラムにはないので、ぜひご家庭で話してあげてみてくださいね 🙂
これでお子さんが落ち着いたというお話もよく聞かせていただています
2.感情との付き合い方を教える
この時期はとても感情が強く激しくなります。
それは学び、チャレンジする若者に必要だということでしたね 😉
でも、感情に振り回されてしまうと、自分でも望まないことをしてしまうかもしれません。
感情は行動するための大事なエネルギーです。
「〜〜しなくてはいけない」「〜〜すべき」という理性だけで動こうとしても、感情エネルギーがなければやがてガス欠になってしまいます。
一緒に練習しようかしら♪
3.脳の司令塔を育てるように関わる
感情を上手に使ったり、リスクを考えたり、時間をうまく使ったりすることは思春期の子どもは苦手です。
それは脳の司令塔の「前頭葉」が20代後半までかけて、ゆっくり育っていくからでした 🙂
思春期の間中、前頭葉はずっと成長中です。
だからこそ、それを使う練習をさせてあげるのがオススメです。
脳科学で証明されているなら、ある意味あきらめがつくので、ムダにイライラしなくてすみそうです
できないことを怒るよりも、練習させてあげるほうがずっと早道ですね。
時間管理などは見える化してあげると上達が早いです
4.学習能力とチャレンジ精神を応援する
学習能力とチャレンジ精神が思春期の大事な力でした。
特にこれからの、先が見えない時代には自分で考えてチャレンジしていく力はとても大事です。
ついつい、親としては子どもに失敗やつらい思いをさせたくなくて、先回りして心配してしまうこともありますね。
安全や学校のお勉強ももちろん大事なんですが、その先にもつながるように子どもの興味を育てていきたいですね。
リスクを考えずに暴走しないかを見守りながらも、子どもの「好きのタネ」育てをサポートしたいですね
そして思春期の子どもの世界は、案外狭いものです。
大人の仕事の話をしたり、色々な情報や場を与えたり人に会わせてあげられるといいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか
最新の脳科学からわかった、思春期の特徴と関わり方についてご紹介しました。
うちの子だけじゃないことも色々わかってホッとしました。
思春期の子どもの親として、何をすればいいのかもわかったし 😛
感情との付き合い方がキモですね
大人はついつい「正しさ」とか「論理性」で子どもを”納得”させようとします。
でも、その前に子どもの感情を認めて、上手に付き合うことがとても大事なんです。
大人にそう扱われていくことで、子どもも自分の感情との付き合い方を覚えていきます
♡♡追伸♡♡
私の子育て時代は、子どもが感情的になると、負けじともっと感情的になってケンカばかりしてました (^^*)>
ものすごく一生懸命だったんですが、今思えばエネルギーの無駄使いでしたね〜
思春期ってこんなものって分かって接すると、もっとラクに子育てもできそうです 🙂
思春期は人生でも珍しい、長い時間をかけて身体・心・頭が変容する時期です。
ちょっと大変なようですが、この時期を上手に過ごすと、その先をずっと楽しく生きる力が身につきます。
既に多くの方々がそれを体験されてます。
思春期は長丁場でもありますから、お母さん・お父さんもコツを押さえて、あとはご自分の時間を楽しんでくださいね〜♡
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